魚とり過ぎ「虎網」 中国の新漁法、日本側は漁獲減
【小暮哲夫】 「虎網(とらあみ)」と呼ばれる新しい網を使う中国漁船が東シナ海に現れ、急増している。 わずか数年で 300 隻ほどに膨らみ、サバやアジが巨大な「胃袋」におさまる。 規制は難しく、実態も不明なまま、資源の枯渇に懸念が募る。
長崎沖の五島列島から南西に 120 キロ。 漆黒の東シナ海に緑色の集魚灯が見えた。 双眼鏡をのぞくと、船体に CHINA の文字。 網を巻く機械を据え、小型ボートを積む虎網漁船だ。 水産庁の漁業取締船「白鴎丸」に記者が同乗し、動きを見守った。 午前 4 時 50 分、水中灯をともしたボートを残し、本船が網をめぐらせて巻き上げる。 漁は、わずか 1 時間で終わった。
網には長さ 150 メートルほどの袋状の部分があるという。 ここを口先に見立てると、トラの顔に似ているとも言われる虎網だ。 網を絞って巾着状にする必要がなく、従来の巻き網の半分ほどの乗組員ですむという。 巻き網漁が網船、灯船など計 5 隻、50 人ほどでサバやアジを狙うのに対し、虎網船は単独で 10 人余り。 運搬船も共用だ。 人件費も燃料代も安く、2 年ほど前から造船ラッシュになった。
この日の漁場を白鴎丸のレーダーで確かめると、漁業主権法で取り締まり対象になる日本の排他的経済水域 (EEZ) のわずか 8 キロ先。 日中漁業協定が定めた「中間水域」にあたり、両国の船が自由に魚を取れる。 100 隻ほどが集まる海域だという。 白鴎丸の乗組員らは漁の様子を撮影し、船の番号を記録していく。 水産庁によると、ほとんどは中国・浙江省、福建省が拠点の船だ。 橋本高明船長は「日本側にいつ張り出さないとも限らない。 監視する姿を見せるのが大切だ。」と話した。
わずか数年でゼロから 300 隻になった虎網に、日本の関係者の懸念は深い。 西日本の 20 船団が属する日本遠洋旋網(まきあみ)漁業協同組合(本部・福岡市)では、サバのシーズン(9 - 11 月)の水揚げは 2011 年、過去 10 年の平均より 65% 少ない 1 万 5 千トンどまり。 12 年もさらに減った。 同漁協企画推進部の保田井真課長は「虎網船の急増以外に原因が考えにくい」という。
虎網への関心は日本でも高いが、魚の体に傷がついて売り物にならないおそれがある。 気にせず漁を続ける中国勢。 資源の枯渇を心配する日本の働きかけを受け、中国当局は新造船を認めない通達を出した。 ただし既存の船の数や漁獲量は示していない。 虎網の定義が定まらないとの理由だ。 水産庁所管の独立行政法人、水産総合研究センターの由上龍嗣研究員は「正確な情報がほしい。 研究者レベルでも中国側に求めているが出てこない。」と話す。
■ 中国で広がる魚食
虎網を急増させるのは需要増だ。 中国での魚介類の消費は1人当たり年 31 キロ(09 年)と、20 年ほどで 3 倍になった。 まだ日本(56.6 キロ)の半分余りだが、13 億の人口を加味すると、世界の消費の 3 割を中国が占める。 虎網船がとるサバは、もともと山東省など中国北部の沿岸部の食卓にのぼることが多かった。 だが、上海の卸売業者によると、1 キロ 10 元(約 130 円)ほどと比較的手頃な値段が受けて、南部の浙江省の市民にも人気が出ている。
東京海洋大の婁小波教授(水産経済学)は「コールドチェーン(低温での輸送網)が整えば、内陸部での消費も増える」とみる。 経済成長とともに増え続ける中国の需要。 需要を満たそうとする事業者。 募る資源枯渇への不安 - -。 エネルギーや農産物と同じ構図が虎網にもあてはまる。
日中漁業協定では、両国の EEZ が重なる広大な海域は線引きができず、「中間水域」などと判断を留保している。 取り締まれるのは自国の船だけだ。 虎網船は、別の漁法で登録した船を改造したルール違反が多いとささやかれるが、「中間水域」なら日本側は手を出せない。
民主党政権の行政刷新会議では、日中韓と台湾が共同で漁獲管理をする「東シナ海国際漁業協力管理機構」の案も出たが、前進しなかった。 政策研究大学院大学の小松正之客員教授(海洋政策論)は「水産資源の維持に、機構の創設は有効だ。 進めないと手遅れになる。」と話す。 (asahi = 12-22-12)
「全能神」メンバー 400 人拘束 = 終末論流布で取り締まり強化 - 中国
【北京】 中国青海省の公安当局は 18 日までに、中国政府が「邪教」と認定するキリスト教系宗教集団「全能神」の一斉摘発に乗り出し、メンバー約 400 人を拘束した。 共産党との「決戦」を主張している全能神は「12 月 21 日に人類が滅亡する」との終末論を流布しており、当局が取り締まりを強化している。 中国メディアが伝えた。
公安当局によれば、全能神は 12 月 5、6 両日に省都・西寧市などで「違法な宣伝・集会活動」を実行。 取り締まりが厳しくなったため、7 日以降は公の活動を控え、隠れて宣伝物を配るなどしたという。 当局は全能神の拠点を捜索し、書籍や横断幕など約 5,000 点の宣伝物やパソコン、プリンターなどを押収した。 (jiji = 12-18-12)
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中国、「全能神」教団幹部ら一斉摘発 共産党絶滅訴え
【北京 = 林望】 中国西部・青海省の当局が、キリスト教から分派した「全能神」と呼ばれる宗教集団の摘発に乗り出し、幹部 37 人の身柄を拘束した。 中国メディアが 16 日、伝えた。中国が共産党という「赤い竜」に支配されているとして、共産党の「絶滅」に向けた決戦を呼びかけていたという。
国営新華社や人民日報などのニュースサイトによると、青海省の公安庁が 13 日夜、一斉検挙に踏みきった。 拘束された中には、同省西寧市内にいた 7 人の主要幹部も含まれる。 政府公認の中国キリスト教協会や報道によると、全能神は 1990 年代に中部の河南省から広まった。 キリストが生まれ変わった「閃電(稲妻)」という女性が光臨、人類に審判を下すと布教。 「共産党を絶滅させ、全能神が治める国家を打ち立てよ」と呼びかけた。 (asahi = 12-16-12)
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「世界終末日訪れる」ビラ配った 4 人拘束 中国・重慶
【北京 = 林望】 古代マヤ文明の暦から、今月 21 日に世界の終末が訪れるといううわさが中国各地で広まる中、重慶市当局はビラを配るなどしてデマを広めたとして 4 人を行政拘留の処分にした。 国営新華社通信が 15 日伝えた。 重慶市公安局はこのほど、拡声機やビラで「世界終末日」が訪れるとふれ回った 4 人を社会の治安秩序を乱した疑いなどで 10 日間の拘留処分とし、デマを広めている人物を見かけたら通報するよう市民に求めた。
中国では今月に入り、ネットなどを通じて「地球に別の惑星が衝突する」などのデマが急速に広まった。 「ノアの方舟」と称した船やカプセルを造る人が各地で現れ、ロウソクの買い占めも発生。 救命具が入った避難袋や、「世界が廃虚になってもあなたのスマートフォンを守る」とうたう頑丈な携帯電話カバーなど、便乗商品も続出した。 中国共産党は宗教や迷信が庶民を突き動かすことに敏感で、法輪功などを「邪教」として弾圧してきた。 今回も国営中央テレビが「デマに惑わされるな」と呼びかけるなど、打ち消しに躍起だ。 (asahi = 12-15-12)
3 日間で 200 万台突破 iPhone5 の中国販売
米アップルは 17 日、新型スマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone5」の中国での販売台数が 14 日の発売から 3 日間で 200 万台を突破したと発表した。
中国メディアは iPhone5 について「従来モデルからの変化が乏しいため、消費者の購買熱は冷めている(新華社)」などと伝えている。 一方、アップルのティム・クック最高経営責任者 (CEO) は声明で「中国の消費者のアップル商品への需要は旺盛だ」と反論した。 中国スマホ市場ではシェア首位の韓国サムスン電子や中国の聯想(レノボ)が好調で、アップルは苦戦。 今年 10 月にアジア最大の直営店「アップルストア」を北京の繁華街にオープンするなど中国事業をてこ入れしている。 (kyodo、12-17-12)
集合住宅が倒壊 … 生き埋めの人と電話通じる、救出急ピッチ = 浙江
浙江省寧波(ニンポー)市内で 16 日午後 0 時 10 分ごろ、6 階建ての集合住宅が倒壊した。 午前中に建物に大きな亀裂が発生しているのが見つかり住民を避難させたが、少なくとも 1 人が生き埋めになったことが分かった。 意識があり携帯電話が通じたので位置も特定でき、日本時間午後 5 時現在、消防などが急ピッチで救出活動を続けている。 中国新聞社が報じた。
倒壊した集合住宅の所在地は寧波市江東区徐戎路徐戎三村。 午前 9 時 20 分ごろ、行政に「(建物に)大きな亀裂が発生した」との通報があった。 関連部門は現場にスタッフを急行させ、住人の避難を促した。 建物は午後 0 時 10 分ごろに倒壊した。 現場は瓦礫の山の状態になった。
その後、1 人が生き埋めになったことが分かった。 携帯電話による通話で位置も特定できた。 消防などが懸命の救出作業を続けている。 生き埋めになったのは女性で、日本時間 5 時半ごろには頭髪が見える状態になったが、まだ救出には至っていない。 ただし、生命の危険はないという。 生き埋めになった女性 1 人以外に、死傷者が出た情報はないという。 (サーチナ = 12-16-12)
北京 - 広州高速鉄道が全線開通 2,298 キロ、約 8 時間
【北京 = 吉岡桂子】 北京と広州を結ぶ高速鉄道が 26 日、全線(2,298 キロ)で開業する。 建設中だった北京 - 河南省鄭州間(693 キロ)が完成、初めての直通列車が最高時速 300 キロで、約 8 時間かけて走る。 中国鉄道省が 14 日発表し、「(高速鉄道としては)営業距離が世界最長」と宣伝している。
地元紙は「朝は広東で飲茶(やむちゃ)、夕方には北京ダック(法制晩報)」とはやすが、推測される運賃は「1 等席が 1,500 元(約 2 万円)余り。(同)」 20 時間余りで走る寝台(1 等)の約 2 倍、3 時間ほどで結ぶ飛行機の正規運賃も約 1,800 元であることから、全線を通した利用は、疑問視されている。 設計上の最高時速は 350 キロだが、当初は 300 キロに落として運転する。 試運転では、東北新幹線「はやて」の技術をベースに開発された「CRH380A」が使われている。
1 日には黒竜江省ハルビンと遼寧省大連を結ぶ高速鉄道も開業したばかり。 中国の高速鉄道の専用線は全線で 8,600 キロに及ぶ。 中国政府は昨夏の浙江省温州での高速鉄道事故を受けて中断していた工事を、景気対策もあって今春以降、各地で再開。 鉄道全体で昨年は前年比で 35% 減らした投資額を、今年は前年を 1 割ほど上回るペースで建設している。 (asahi = 12-15-12)
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大連 - ハルビンが 3 時間半 中国東北部で高速鉄道開通
【大連 = 石田耕一郎】 中国東北部を南北に貫く高速鉄道が1日、営業運行を始めた。 遼寧省大連市と黒竜江省ハルビン市の 921 キロを最速約 3 時間半で結び、最高時速は 300 キロ。 当初は昨年 10 月に開通予定だったが、温州の鉄道事故や鉄道省幹部の汚職事件などでずれこんでいた。
鉄道省などによると、同区間は 2007 年 8 月に工事が始まった。 冬季の気温が零下 30 度にまで下がる寒冷地を走るため、12 - 3 月は最高時速を 200 キロに抑える。 今年 10 月から試運転を繰り返し、線路の安全や運転士の技術をチェックしていたという。 (asahi = 12-1-12)
小学校前で児童ら 23 人切りつけ 中国・河南省
【上海 = 金順姫】 中国河南省信陽市光山県の小学校の門の近くで 14 日朝、児童 22 人と住民 1 人が刃物を持った男に次々と切りつけられ、負傷した。 新華社通信系のネット「新華網」などが伝えた。 いずれも命に別条はないという。 現場に駆けつけた警官らが同県の 36 歳の容疑者を取り押さえた。 動機は不明。 (asahi = 12-14-12)
今度はマンションに「釘の墓」 中国、地主立ち退き拒否
【上海 = 金順姫】 中国山西省太原市で、持ち主が立ち退きを拒否する墓が高層マンションの建設現場に取り残されている。 約 10 平方メートルほどの墓地には、持ち主の祖父母と両親が眠るという。 付近に 200 以上あった墓は補償費を受け取って立ち退いた。 中国では、立ち退きを拒んで孤立した「釘のような家」が各地で話題になっており、今度は「釘のような墓」として注目を集めている。
中国各紙によると、地元政府に委託された不動産開発業者が工事を進めている。 地元政府側は、墓の持ち主がすでに開発業者から 100 万元(約 1,300 万円)を受け取ったのに居座っていると主張する。 一方、持ち主は「お金は一切受け取っていない」と否定。 地元政府が業者に安値で土地を売り渡したとし、「このプロジェクトには多くの問題がある。 合理的な説明を受ければすぐに立ち退く。」と話している。 (asahi = 12-8-12)
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道路真ん中に抗議の「クギ」 中国、立ち退き拒否の住宅
【上海 = 金順姫】 中国浙江省温嶺市の道路の真ん中に 5 階建ての住宅が立っている様子が、中国メディアやネット上で話題になっている。 道路建設をめぐる立ち退きを拒み続けるなか、周りの道路の整備が進められた。 「道路に打ち込まれた釘のような家」として、写真も転載を重ねている。
中国メディアによると、立ち退きを拒否しているのは 60 代の夫妻。 家を建てるのに約 60 万元(1 元 = 約 13 円)かけ、新しく建てれば約 80 万元かかると主張している。 これに対し、提示された補償額は 26 万元。 地元政府は補償金のほかに土地の提供などの条件も示しており、「補償条件が貧弱だとはいえない」とする。
周囲の住民たちは立ち退きに同意して引っ越していったという。 道路は駅前に通じるルートとして整備が続けられており、まだ使われていない。 中国ではこれまで、地方政府や開発業者による立ち退きの強制がたびたび問題になった。 今回、地元政府は「あくまでも自主的な引っ越しを待つ」として手荒な手段は取らないとしており、決着の行方に注目が集まっている。 (asahi = 11-26-12)
帰宅・ドア開けた直後に爆発、家の外に吹き飛ばされる = 杭州
仕事を終え午後 6 時ごろに帰宅した男性が、自室ドアを開けた直後に爆発した。 地元メディアは 12 月 5 日になり「開門即爆」などと報じた。 事故発生は 11 月 28 日で、爆発が発生した近隣では「爆弾を仕掛けられたのでは」などのうわさが出たが、ネズミがガス管をかじったためにガスが充満し、帰宅した男性が点灯したとたんに爆発したという。
事故があったのは浙江省杭州市蕭山区内の賃貸住宅。 爆発で帰宅した男性は屋外に吹き飛ばされた。 男性は安徽省出身で、杭州市内で働いていた。 妻と子がいたが、2 人はまだ帰宅していなかった。 爆発で、隣室との間の壁も崩壊した。 室内は、崩れ落ちたレンガと散乱した家具で足の踏み場もない状態になった。 冷蔵庫やテレビも吹き飛んで壊れた。 天井からは、ちぎれたコードなどが垂れ下がった。 隣室にいた男性も負傷した。
屋外に吹き飛ばされた男性は「まさか、ドアを開けた直後に爆発で吹き飛ばされるとは思わなかった」と述べた。 同男性は気を失い、救急車で病院に搬送された。 かすり傷程度で、大きな問題はないという。 隣室の男性も軽傷だった。 帰宅とほぼ同時に爆発が発生したので、「爆弾を仕掛けられたのでは」などのうわさが発生した。 しばらくすると「遠隔操作の爆弾を見た人がいる」とのデマも流れた。
現場検証を繰り返した結果、事故の発端は、住人がガス器具を取り付ける際に、レンガの壁に穴を開けてガス管を通したことだったと分かった。 部屋にはネズミが住み着いており、レンガとガス管の間を自分の通路にしようとして、ガス管もかじったために穴が開き、ガスが少しずつ漏れる状態になった。
爆発が発生した日には、住人男性と妻は仕事で、子どもも学校に行っており、長時間にわたって部屋が締め切られた状態になっていた。 午後 6 時までに、室内ではガスが爆発に適した濃度になり、帰宅した男性が電灯をつけた瞬間に、電気火花でガスが引火したとみられる。
警察によると、蕭山区内では過去 1 年間に同様の爆発が 6 回発生している。 冬になると部屋を閉め切ることが多いので、さらに危険になるという。 警察は、ガス管やガス器具の点検を行い、帰宅時にガスの匂いを感じた場合には、「ただちに元栓を閉めて、部屋に空気を通してから、部屋の外に逃れて通報してほしい」と住民に呼びかけた。 (サーチナ = 12-7-12)
四川省幹部を取り調べ 中国共産党が認める 汚職か
6 日の新華社電によると、中国共産党中央規律検査委員会は、四川省ナンバー 3 の李春城・党委員会副書記を重大な規律違反の疑いで取り調べていることを明らかにした。 李氏は 11 月の共産党大会で中央委員候補に選出されたばかり。 容疑の詳細は不明だが、汚職とみられる。 李氏への取り調べは香港紙が報じていたが、公式に確認された。 党幹部の汚職のまん延に対する国民の不満は強く、習近平総書記は腐敗問題の解決に全力を挙げる方針を示している。 (kyodo = 12-6-12)
移民用に提供した住居 … 手抜きでぼろぼろ「恐くて住めない」 = 山西
山西省運城市夏県で、「移民」のために公的資金も投入して建てられた住居が欠陥だらけで、多くの人が「住む勇気がない」などとして入居していないことが分かった。 典型的な「おから工程(手抜き工事)」とみられている。 中国新聞社などが報じた。 「移民」することになった理由は伝えられていない。 山西省は炭鉱開発などによる環境悪化で、当局などが地域住民の移住を手配する場合がある。 三峡ダムなど大型プロジェクトで、大量の住民の強制移住が発生したこともある。
夏県では、移住してきた 68 世帯に建設された。 国家財政が一部資金を拠出した。 「移民」側も費用を払った。 建築後 1 年程度で、建てられた家は外壁が剥がれ落ちたり、建物全体に大きなひびが入ったりした。 レンガとレンガの間で、こぶしがすっぽり入るほどのひびが発生した壁もある。 土台部分が不均衡に沈下したことなどが原因と見られている。 入居予定者の多くは「この家に住む勇気はない」などとして、住むことを拒否しているという。 (サーチナ = 12-5-12)
習氏夫人がエイズ啓発活動 中国
2 日付の中国各紙によると、中国共産党総書記に就任した習近平国家副主席の妻で、国民的歌手の彭麗媛さんが 1 日、北京で行われたエイズ啓発のイベントに参加した。 習氏も 1 日の世界エイズデーに合わせ 11 月 30 日、北京の医療施設を訪れ、エイズウイルス (HIV) 感染者を激励しており、夫婦そろって社会活動に力を入れる姿勢をアピールしている。 彭さんは世界保健機関 (WHO) のエイズ対策の親善大使を務めている。 イベント会場に姿を現すと出席者から一斉に拍手が上がったという。 (kyodo = 12-2-12)
中国、世界初のガラス製の吊橋を 2013 年内に建設へ
湖南省張家界大峡谷で 2013 年 3 月をめどに、高くそびえ立つ峰と峰の間に架けられるガラス橋の建設が始まる。 ガラス橋は完成後、世界初のガラス製の吊橋となり、世界でもっとも高く、もっとも長いガラス橋の記録も樹立する予定だ。 また、航空宇宙分野で使用される最新の複合材料を初めて使用した橋となる予定で、多くの「世界一」を達成する予定だ。 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
計画によると、大峡谷のガラス橋は、峡谷の両側にある絶壁の峰の頂上の間に架けられ、谷底からの高さは 400 メートル、橋の幅は 2.3 メートル、橋の全長は 370 メートルに及ぶ。 橋はすべてガラスで建造され、鉄筋コンクリートは一切使用されず、枠組みもすべてガラス製で、最新の高強度の複合材を採用する。 橋の中心では世界一の高さからのバンジージャンプもできる計画だ。
大峡谷景勝地区の責任者によれば、景勝地区は 13 年末に一般観光客に開放される予定だ。 ガラス橋プロジェクト全体の投資総額は 2 億 6,000 万元(約 33 億 8,000 万円)にのぼる見込み。 (サーチナ = 11-28-12)
ゴミ箱で男児 5 人死亡 当局は報じた男性連れ出す 中国
【上海 = 金順姫】 中国貴州省畢節市で、大型のゴミ箱の中で暖を取っていた男児 5 人が一酸化炭素中毒で死亡する事故があった。 全国的に大きく報道され、地元政府は幹部の処分や対策の発表でイメージ回復に躍起だ。 一方で、いち早く事故を報じた元記者の男性を別の地方へ連れ出し、報道機関が接触できないようにした疑いが持たれている。
中国紙の報道によると、今月 16 日、9 - 13 歳の親戚関係にある男児 5 人が遺体で見つかった。 現場には木炭を燃やした跡があった。 親は出稼ぎに出るなどしており、男児らは学校を欠席することが多かったという。 家出を繰り返し、今回も捜索願が出ていた。
貴州省は中国で特に貧しい省の一つ。 近くには地元政府の事務所もあり、「なぜ子どもたちを救えなかったのか」などとメディアの関心を集めた。 事故の責任を問い、市は関係する幹部ら 8 人を免職や停職処分に。 出稼ぎで親が長期不在の子どものための基金を設けることも決めた。 (asahi = 11-26-12)
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ごみ箱で男児 5 人死亡 中国・貴州
【北京・成沢健一】 19 日付の中国各紙によると、貴州省畢節(ひっせつ)市で 16 日早朝、10 歳前後の男児 5 人が大型のごみ箱の中で死亡しているのが見つかった。 ごみ箱内に木炭を燃やした跡があり、死因は一酸化炭素中毒。 同省は中国で最も貧しい省の一つ。
5 人は身寄りがなく路上生活をしていたとみられ、暖を取ろうとして死亡した可能性が高いという。 市内では 15 日に小雨が降っており、最低気温は 6 度だった。 中国メディアやインターネット上では「家庭や社会、関係部門が手を差し伸べることができないまま、子供たちの生きる希望を消してしまった」との見方が強まっている。 (mainichi = 11-20-12)
重慶市北碚区トップ罷免、愛人とのみだらなビデオ流出 = 中国
中国メディア・中国国際放送局は 23 日、先日中国のネット上で流れた映像の中で愛人といかがわしい行為に及んでいたとして、重慶市北碚区共産党委員会の雷政富書記が罷免されたことを伝えた。 記事は、先日ネット上に「北碚区の雷政富書記の性愛ビデオ」というタイトルの映像が流出したほか、「2007 年の旧正月、重慶市内のホテルで 18 歳の不倫相手と性行為に及んだ」という告発がネット上に寄せられたことを伝えた。
そのうえで、重慶市紀律委員会が「実名告発」として厳粛に事実関係の確認を進めた結果、映像中の人物が雷書記であると断定、23 日に雷書記の職務を解任して取り調べを実施することを決定したと報じた。 雷書記は現在 54 歳、これまでに重慶市内の市、県、区の行政府や共産党委員会トップを歴任してきた。 (サーチナ = 11-24-12)
火鍋料理店で爆発、14 人死亡 47 人けが 中国・山西省
【上海 = 金順姫】 中国山西省晋中市の火鍋料理店で 23 日夜、爆発が起きて火災が発生し、14 人が死亡した。 負傷者は 47 人にのぼり、うち 17 人が重傷という。 火鍋は中国式の鍋料理。 国営新華社通信によると、店内は激しく焼けてガラスが割れ、20 メートル以上離れた場所でも爆発の衝撃があったという。 警察などは漏れたガスに引火したとみて、詳しい原因を調べている。 (asahi = 11-24-12)
長江大橋の橋脚に亀裂 … 当局「橋主体部分には問題なし」 = 中国
四川省瀘州市人民政府は 20 日付で、市内にある瀘州長江大橋の橋脚に亀裂が見つかったとして、自動車の通行禁止を発表した。 同市当局側は「橋の主体部分には問題ない」などと発表した。 同市トップの劉国強共産党委員会書記は「タイミングよく安全上の問題を発見したことは、何よりの幸せだった」と発言した。 中国新聞社が報じた。
同日までに、瀘州長江大橋の橋脚 1 本に大きな亀裂が生じていることが分かった。 亀裂は長さ 2 メートルほどで、橋脚の左右両側に出現したという。 市トップの劉国強共産党委員会書記も現場に赴き、修理スタッフに安全上のリスクを取り除くよう求めた。 瀘州市人民政府は 20 日付で、同橋についてトラックや大型客運自動車の通行禁止を発表し、小型車については迂回を呼びかけた。 補修工事は 24 時間体制で進め、23 日ごろには完了するという。
劉書記によると、亀裂は 14 日に行った通常の点検で見つかった。 検査員は同日中に市関連当局に通報。 当局は検討を進めた結果、20 日午前 0 時付で、橋脚の亀裂発生を告げるとともに、大型自動車、小型自動車それぞれに対して迂回路を指定した上で、同橋の通行禁止を発表した。 劉書記は「市の交通部門がタイミングよく安全上の問題を発見し、ただちに有効な措置を取って事故発生を防止したことは、何よりの幸せだった」と述べた。 (サーチナ = 11-22-12)
住民と警察、変電所建設巡り千人が衝突 中国浙江省
中国浙江省の温州市郊外の農村で 20 日、変電所建設を巡って地元住民と治安当局の計 1 千人が衝突した。 複数の住民によると、多数のけが人が出たらしい。
用地補償への不満や高圧電線による電磁波への不安のため、昨年から建設反対運動が起きていた。 住民側が農具やビール瓶を持って工事を妨害しようとしたのに対し、約 300 人の警察官らが警棒や催涙弾で応戦したという。 香港の人権団体・中国人権民主化運動情報センターは、重傷者を含む約 200 人がけがをしたと伝えた。 21 日も、治安当局が現場への道路を封鎖しているという。 (広州、asahi = 11-21-12)
中国・新疆で子ども誘拐続発 11 年 4 月から 2 千人救出
【上海 = 金順姫】 中国新疆ウイグル自治区で、子どもが誘拐され、都会で盗みなどの犯罪を強要される事件が後を絶たない。 公安省は 20 日、昨年 4 月以降の集中取り締まりで、同自治区出身の 2,274 人の未成年者を救出し、容疑者 2,749 人を逮捕したと発表した。
公安省などによると、容疑者らは同自治区の子どもを北京や上海、西安などの都市に送り込み、ショッピングセンターや駅といった人が多く集まる場所で、窃盗などの違法行為をさせていた疑いがある。 その際、暴力で虐待したり、脅迫したりもしていたという。 2011 年に誘拐されて救出された同自治区の未成年者は 1,332 人だった。 例年 3 千人前後が救出されているが、幼いころ誘拐されたため、救出された後に自宅の住所が言えない子もいるという。 (asahi = 11-21-12)
中国、腐敗で 66 万人処分 「腐れば虫わく」と習氏
中国国営通信新華社は 19 日、第 18 回中国共産党大会が 14 日採択した党中央規律検査委員会の活動報告の全文を伝えた。 活動報告によると、2007 年 11 月から今年 6 月までの約 5 年間に汚職や職権乱用など腐敗問題で処分された党員は 66 万 8,429 人に上り、腐敗の深刻さを浮き彫りにした。
19 日付の党機関紙、人民日報によると、習近平総書記は 17 日、党中央政治局の集団学習会を開き「物が腐れば虫がわく」と指摘。 「腐敗問題が深刻になれば、最終的に党や国が滅ぶ」と述べ、腐敗問題の解決に全力を挙げる考えを強調した。 規律検査委の活動報告によると、5 年間で立件した贈収賄事件は 8 万 1,391 件、賄賂は総額 222 億 300 万元(約 2,900 億円)に及んだ。 5 年間で摘発した公的機関の裏金は総額 315 億 8,600 万元に達した。 (kyodo = 11-19-12)
カネの使い方おかしい! 南京の豪華公立病院に批判続々 = 中国
江蘇省南京市の公立病院が拡張のために建設した新病棟が、「5 つ星ホテル」と揶揄ほど豪勢であることが話題となり、医療リソース不足が深刻化している中国国内では資源の「使い道」を誤っているとの議論が起こった。 中国新聞網が7日伝えた。
新病棟ビルの営業を開始したのは同市中心部に位置する鼓楼病院。 近年、1 日あたりの診察数がのべ 8,000 人を超え、旧病棟のキャパシティでは到底追いつかなくなったために 2004 年に新病棟建設が決定したという。 記事は、新病棟にヘリポートが設置されたほか、スターバックスが入居し、数千万円のピアノが配備されており、「5 つ星病院」との異称がついたとした。
市民から「これほど豪華な病院を建てる必要があるのか」との声が挙がったことに対して、同病院の関係者は「国内の病院に欠けている、現代化や人間らしさを考慮した結果。 まさかこれほど批判の声が出るとは思わなかった。」とコメントした。
記事は、南京医科大学の専門家が「ヘリポートは交通事情を考えれば必要。 快適な環境を提供することは、患者にとって有益」と鼓楼病院の方針を弁護する一方、多くの業界関係者が「医療改革の軸は全国民への基本的医療サービス提供であり、公立病院が過度な豪華さを求めるべきではない。 このような試みは民営や私立の病院に任せるべき」との見解を示したことを伝えた。 (サーチナ = 11-8-12)
官僚まねて賃金未払い告発 中国の動画、再生 180 万回
【北京 = 香取啓介】 中国の出稼ぎ農民「農民工」が、外務省報道官の記者会見の様子や役人言葉をまねて、未払い給与の支払いを求めるインターネット上の動画が話題になっている。 立場が弱い農民工が雇い主に対抗しようと考え出した奇策に、メディアは「喜劇の裏に悲劇がある」と同情的だ。
動画は 4 分余り。 手書きの背景の前で「農民工給与争議スポークスマン苗翠花」と名乗る中年女性が、天津市の墓地建設工事での未払い賃金の支払いを訴える。 なまりのある中国語で、「我々は農民の合法的権益を保護するため、幾度も厳正に交渉する」といった官僚風の言い回しを、慣れない様子で話す姿が人気になった。 再生回数は 180 万回を超える。 女性は小学校に 2 年間しか通わなかったため、漢字の読み方も教わったという。
中国国家統計局によると、農民工は 2011 年時点で約 2 億 6 千万人いるとされ、中国の経済成長を支えている。 しかし、労働契約を交わしていないケースも多く、劣悪な労働条件や未払い賃金が社会問題になっている。 全国の未払い給与総額は 1 千億元(約 1 兆 2,600 億円)に達するとの報道もある。 給与支払いを求め、工事現場のクレーンの上に居座ったり、雇い主の車を集団で囲んだりする過激な方法も登場。 逮捕者や死者が出るケースもある。 (asahi = 11-6-12)
「デモ政治」に危機感 = 寧波抗議、民意勝利の一方で - 安定優先で報道禁止
【北京】 中国浙江省寧波市で石油化学工場の建設に反対する数千人規模の抗議行動が発生し、市政府は 28 日夜、毒性の強いパラキシレン (PX) 生産事業の撤回を発表した。 ミニブログ「微博(中国版ツイッター)」には民意が政府の譲歩を生んだ「勝利」という歓喜の声が相次いだが、知識人らの間では、議会や司法が民主的に機能せず、混乱が大きくなるほど事態が動く「街頭政治(デモ政治)」が横行する現実に危機感も高まっている。
胡錦濤指導部は、11 月 8 日の共産党大会開幕を控え何よりも安定を優先。 メディア関係者によると、中国当局は国内の新聞・テレビなどに寧波デモを取材・報道しないよう指示、29 日付の中国各紙はほぼ報じていない。 抗議の拡大や飛び火による社会の不安定化を何より危惧した表れだ。
一方、社会的に敏感な問題を社説で取り上げ、中国当局の見解を代弁する共産党機関紙・人民日報系の国際問題紙「環球時報(29 日付)」は「『勝利した』と言う人もいるが、広場や街頭の群衆が複雑な重化学工業プロジェクトの運命を決めるというモデルに勝者はいない。 中国全体が敗者だろう。」と指摘した。 (jiji = 10-29-12)
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市長やめろ … 中国・寧波デモ、地元指導者批判に
【寧波(中国浙江省) = 関泰晴】 石油化学工場建設への反対運動が続く寧波では 28 日、学生や住民 5,000 人以上が参加して、7 日連続となるデモが行われた。 市長辞職を叫んで行進する参加者も現れ、環境問題が発端のデモは、住民が公然と地元指導者退陣を求めるという、中国では異例の事態に発展している。 市庁舎前では、学生グループが「寧波を守れ、中国を守れ」と書いた横断幕を掲げ、「市長は辞職せよ」と叫んで気勢を上げた。
警官隊が横断幕を撤去し、抵抗した学生が連行されると、住民はペットボトルを投げつけて激しく抗議した。 デモ行進には通行人も続々と加わり、幹線道路がたちまち埋め尽くされた。 参加者のうち、貿易会社勤務の男性 (35) は「共産党は腐敗し、幹部は私欲をむさぼっている」と話し、共産党政権への不満をあらわにしていた。 (asahi = 10-28-12)
中国、16 個目の測位衛星打ち上げ 来年には GPS 対抗
【北京 = 香取啓介】 中国国営新華社通信によると、25 日深夜(日本時間 26 日未明)、中国が独自開発した衛星測位システム「コンパス」用の測位衛星「北斗」を四川省の西昌衛星発射センターから、ロケット「長征 3 号 C」で打ち上げた。
北斗の打ち上げは 16 個目で、予定軌道への投入も成功。 アジア太平洋地域の大部分をカバーすることになり、来年初めからサービスを正式に始める。 コンパスは米の全地球測位システム (GPS) に対抗して開発されたもの。 すでに試験運用を始めており、すべての漁業監視船に搭載されているという。 2020 年ごろまでに 30 基あまりを打ち上げて地球規模をカバーするシステムを完成させるとしている。 (asahi = 10-26-12)
発電所建設巡り 1 万人抗議 治安部隊と衝突 中国海南省
【広州 = 小山謙太郎】中国海南省の楽東黎族自治県で 20 日から 21 日にかけ、火力発電所の建設に反対する住民 1 万人以上と治安部隊約 3 千人が衝突し、100 人以上が負傷、50 人が逮捕された。 香港の人権団体・中国人権民主化運動情報センターが 22 日伝えた。
発電所が環境汚染を引き起こすとして、住民たちは反対運動を展開、工事は 4 月に停止された。 同センターによると、最近になって工事が再開されたため、今回の衝突に発展したという。 当局側は催涙弾を大量に発射し、住民は火炎瓶やれんがを投げて応戦したという。 (asahi = 10-22-12)
中国の高齢者がまもなく 2 億突破へ 年 1,000 万人のペースで増加
中国全国老齢工作委員会弁公室は 18 日、中国の 60 歳以上の高齢者人口は 2013 年に 2 億人を突破すると発表した。 2050 年には総人口の 3 分の 1 が高齢者になり、高齢化は中国の経済、社会、政治、文化の発展に大きな影響を及ぼすという。 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
全国老齢工作委員会弁公室が発表した統計によると、今後 20 年は中国の高齢者人口がもっとも速いペースで増加する時期となる。 60 歳以上の高齢者人口は 13 年に 2 億人を突破し、2033 年には 2 倍の 4 億人になり、年間 1,000 万人のペースで増え、多い年は 1,400 万人増加する見込み。 今世紀中ごろにはピークの 4 億 8,700 万人に達し、総人口に占める割合は現在の 13.7% から 2053 年には 34.8% に上昇すると予想される。
高齢者人口が 1 億人を超える国は世界で中国だけである。 2 億人という数はインドネシアの総人口に相当し、ブラジル、ロシア、日本の各総人口を上回る。 一国の総人口と仮定した場合、世界 4 位に並ぶほどの規模だ。 全国老齢工作委員会弁公室の朱勇副主任は、「高齢化は中国の経済社会、政治、文化の発展に大きな影響を及ぼす。中国の国情とも言える高齢化の対策をとることは、国の長期的な安定にかかわる戦略的な任務である」と述べた。 (サーチナ = 10-20-12)
四川省で大規模暴動 交通警察とのトラブル原因か = 中国
中国メディア・新民網は 18 日、四川省瀘州市で 17 日夜に大規模な暴動事件が発生し、少なくとも 4 台の警察車両が破壊されたと伝えた。 記事は、同市内の農業取引市場付近で 17 日夜に発生した暴動について、ネット上に公開された写真とともに、目撃者の証言を紹介した。 写真には大勢の市民が群がる中で横転しフロントガラスが割られたパトカーなどの車両や、頭から血を流している人の様子が写っていた。
目撃者は「現場には1万人ぐらいいた。 原因はよく分からない」と現場の様子を紹介するとともに、「交通警察官 3 人がトラック運転手 1 人を殴り殺した」とのうわさが飛び交っていたことを紹介。 当該地域の行政担当者が、群衆に向かって「うわさを信じないように」、「運転手は心臓発作で倒れたものだ」と叫んでいたと話した。 記事は、少なくとも警察車両 4 台が破壊されたほか、怒った人々が警察に対して石や瓶を投げつける様子も見られたと報じた。 (サーチナ = 10-18-12)
杭州の西湖で花火爆発で 100 人けが
世界遺産にも登録されている中国東部の観光都市、杭州の西湖で行われた花火大会で、花火が観客の間で爆発する事故があり、やけどをするなどおよそ 100 人が病院で手当てを受けました。 浙江省杭州の西湖では 13 日夜、国際博覧会の開幕を記念する大規模な花火大会が行われ、開始からおよそ 30 分後に突然、花火が観客の間で爆発しました。
国営新華社通信によりますと、この事故で顔や手にやけどをしたり、服が焦げたりして、観客およそ 100 人が病院で手当てを受けました。 死者や大けがをした人はいないということです。 事故の瞬間を撮影した映像には、花火大会を見物していた観客のすぐ近くで次々と花火が爆発し、人々が逃げる様子が映されています。
事故の原因はまだ分かっておらず、なぜ花火が観客の近くで爆発したのか地元の警察が調べています。 西湖とその周辺の景観はユネスコの世界遺産にも登録されており、事故が起きた花火大会は 13 日から始まった国際博覧会の開幕を記念する毎年恒例のイベントだということです。 上海の日本総領事館によりますと、この事故で日本人がけがをしたという情報はないということです。 (NHK = 10-14-12)
「幹部が高級時計」に圧力 福建・雲南省が記事差し止め
【広州 = 小山謙太郎】 高級腕時計を好む中国福建省の幹部について書いた雲南省の地元紙「都市時報」の記事が、両省の圧力で差し止められ、印刷済みの新聞数十万部が破棄された。 「こんな怒りと恥辱は初めてだ」と、同紙の編集長が 9 日、中国版ツイッター「微博」で暴露した。
福建省交通庁の庁長がスイス製腕時計ラドー(市価約 62 万円)や、高級ブランド、エルメスのベルト(市価約 16 万円)を身につけていることを紹介した記事。 同紙を知る関係者によると、9 日午前 3 時ごろ、雲南省の共産党委員会や省政府のメディア担当部門など 7 カ所から、同紙を発行する企業の役員に電話があった。 福建省党委員会と政府が記事撤回を求めており、要求を受け入れよとの内容だったという。
同紙は公称 39 万部。 朝刊はすでに印刷済みだったため、記事を広告に差し替えて新たに印刷し直し、午前 6 時から配達を始めたという。 一連の騒動は国営新華社通信(電子版)も伝えるなどし、かえって全国に知れ渡る結果となった。 (asahi = 10-12-12)
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