オリンパス、ソニーと資本提携へ パナソニックは撤退

オリンパスはソニーとの資本提携に向け最終調整に入る。 ソニーとともに資本・業務提携交渉を進めてきたパナソニックが、交渉から撤退する方針を固めたためだ。 オリンパスは近くソニーに独占交渉権を与え、詰めの交渉に入るとみられる。

オリンパス側は 20 日にあったパナソニックとの交渉で、500 億円の出資受け入れと、デジカメ事業での具体的な提携条件などを示した。 パナソニックが社内で検討した結果、オリンパスが示す「将来の追加出資を認めない」などの条件を受け入れられないと判断。 「出資が十数 % に限定されては、期待しただけの提携効果が得られない」という結論に達したという。

オリンパスは一連の損失隠し問題の影響で 2012 年 3 月末の自己資本比率が 4.6% まで落ち込んでいる。 ソニーは 500 億円規模の出資で、内視鏡の世界シェア 7 割のオリンパスの筆頭株主となる見通し。 オリンパスはソニーとの協業で内視鏡技術の向上や、赤字のデジカメ事業の収益改善を目指すことになる。 (asahi = 6-22-12)


世界最大 90 型液晶 TV、米国で発売へ シャープ

シャープは 20 日、市販される液晶テレビでは世界最大となる 90 型のアクオスを米国で今月から販売すると発表した。 画面サイズは横 2 メートル、縦 1.15 メートルで、60 型の 2 倍超。 家電量販店などを通じて販売し、想定価格は 1 万ドル(約 79 万円)以上という。

シャープは、60 型以上の液晶パネルを効率的に生産できる堺工場(堺市)の強みをいかす。 米国では昨年 4 月に 70 型、10 月に 80 型の大型テレビを相次いで発売。 昨年度は北米市場で 60 型以上の大型テレビを約 100 万台販売し、この分野でシェア 7 割を占めたという。 90 型を発売することで 70 型、80 型にも値ごろ感を出して、大型テレビの販売台数をさらに伸ばしたい考えだ。 国内では昨秋に 70 型を出し、今月からは 80 型も販売している。 90 型の販売も検討していくという。 (asahi = 6-20-12)


スパコン「京」世界一から転落 米「セコイア」が首位に

理化学研究所と富士通が共同開発したスーパーコンピューター「京(けい)」が、18 日に発表された計算速度の世界ランキングで 2 位となり、昨年 6 月以来の世界一の座から転落した。 1 位は米国の「セコイア」で、計算速度は京の約 1.5 倍となる毎秒 1 京 6,324 兆回(京は 1 兆の 1 万倍)。 日本は 7 年ぶりに手にした首位を、1 年でスパコン大国に奪い返された。

米国などの専門家が毎年 2 回集計しているランキング「トップ 500」。 今回は独ハンブルクで開催中の国際会議で発表された。 1 位となった米国ローレンス・リバモア研究所のセコイアはまだ開発途中で、京の 2 倍となる毎秒 2 京回の計算速度を目指している。 3 位も米国で、4 位ドイツ、5 位中国の計算機と続いた。 (asahi = 6-18-12)


ソニー、BD 技術生かした細胞分析装置販売へ

ソニーは、ブルーレイディスクでつちかったレーザー技術を生かした細胞分析装置「セルソーター SH800」を秋から大学や製薬会社向けに売り出す。 細胞にレーザーをあて、大きさや構造ごとに分類する。 例えば iPS 細胞のもとになる細胞だけを簡単に抽出でき、再生医療の研究に役立つという。 他社製品の半額くらいの 2 千万円前後に抑え、簡単な操作で使えるようにした。 ソニーはテレビなど主力の電機事業が不振で、高い利益が見込める医療分野への進出を強化している。 (asahi = 6-17-12)


ジューサーに新風 シャープ、低速で酸化抑える新製品

硬い樹脂製のスクリューが低速で回転し、石臼のように果物などを押しつぶす方式のジューサーをシャープが 22 日から販売する。 韓国が先行した方式で、国内家電大手では初めての採用だ。

製品名は「ジュースプレッソ」で、想定価格は 3 万 6 千円。 従来品は刃物を高速回転させて食材と空気を一緒にかき混ぜるため、食材の酸化が早かったが、「スロージューサー」と呼ばれるこの方式では空気に触れにくく酸化が抑えられる。 オレンジジュースなら、ビタミン C の残存量が約 2 割多いという。 ショウガなど硬い食材もすりつぶせるほか、食材が飛び散らない利点もある。

シャープによると、ジューサーは販売台数で年約 9% も伸びている成長市場。 中でもスロージューサーは、韓国・ヒューロム LS 社の製品がテレビで紹介されるなどして人気が高まっている。 シャープの担当者は「高価格でも、健康・美容に関心がある人の需要は多いはず」と話す。 (asahi = 6-14-12)


Xbox、スマホに連動 米 MS がゲーム見本市で発表

米マイクロソフト (MS) は 4 日、据え置き型ゲーム機「Xbox360」を、スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末に連動させる新サービス「Xbox スマートグラス」を始めると発表した。 日米で年内に、専用ソフト(アプリ)をスマホなどに向けて配信する。 5 日に米ロサンゼルスで始まるゲーム見本市「E3」を前に、メディア向け発表会で明らかにした。

利用者は、スマホなどでアプリを入手し、自分の Xbox と連動させる。 そうすれば、Xbox のゲームの一部を、スマホでも遊ぶことができる。 Xbox は大画面のテレビで遊ぶことができるが、その際、スマホをコントローラーとして使えるようにもなる。 ゲームによっては、テレビと別の画面をスマホに映すといった楽しみ方ができるようにする。 (asahi = 6-6-12)


濃い色くっきり、秘密は … 世界初のレーザー光テレビ

三菱電機は、液晶パネルを後ろから照らすバックライトにレーザー光を使った世界初のテレビ「リアル レーザービュー」を 6 月 29 日に売り出す。 これまでの液晶では難しかった「真っ赤」や「濃い緑」がくっきり映り、表示できる色の幅が 29% 広がるという。

現在主流の液晶テレビはバックライトが白色 LED。 これを「カラーフィルター」という板で青、緑、赤という光の三原色に分解し、混ぜ合わせて様々な色を表現している。 ただ波長を完全に分けることはできず、原色に近い濃い色は表示しにくかった。 三菱の新技術は、バックライトに青と緑を混ぜた「シアン色」の LED と、赤色レーザーの二つを使用。 赤を独立させたためより濃い赤色が表示できるほか、青と緑も従来よりはっきりと映せるようになったという。 画面サイズは 55 インチで、想定価格は 38 万円。 (asahi = 6-1-12)


本物そっくり金屏風絵 キヤノン、デジタル技術で再現

キヤノンは 30 日、高性能印刷機で本物そっくりに復元した俵屋宗達と尾形光琳の屏風(びょうぶ)絵 2 作品を東京都美術館に寄贈した。 いずれも米国の美術館にあり、めったにお目にかかれないが、国内にあれば国宝級の文化財。 都美術館は一般公開を検討している。

寄贈したのは宗達筆と伝えられる「桜図(さくらず)屏風」と光琳の「群鶴図(ぐんかくず)屏風」。 高画質の一眼レフカメラで分割して撮影し、実物と同様に和紙に印刷。 金箔(きんぱく)をはってある部分は伝統工芸士に依頼して複製品に金箔をつけ、現在の屏風の様子をそのまま再現した。 キヤノンは 2007 年から、海外にあったり傷まないよう公開が制限されていたりする美術品の複製を進めている。 田中稔三副社長は「先端のデジタル技術を生かし、文化財の保存と鑑賞を両立させたい」と話した。 (asahi = 5-31-12)


パナソニック、本社社員半減へ 再配置や希望退職検討

パナソニックが 2012 年度内にも、本社部門を対象にした大規模なリストラの実施を検討している。 配置転換のほか希望退職者も募り、現在約 7 千人の本社従業員を半数に減らし、経営の効率化を進める。 削減対象は大阪府門真市や東京など、国内の本社部門に在籍する事務部門 4 千人、研究開発部門 2 千人、生産技術部門 1 千人。 多くは大阪に勤務している。

関係者によると、パナソニック本社と、三洋電機や旧パナソニック電工を再編した各事業会社との間で重複する特許管理や品質管理などの業務を整理して、本社の従業員を各事業会社へ再配置。 研究開発機能などを分社化することも検討している。 (asahi = 5-29-12)

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パナソニック、白物家電売上が AV 上回る 上場以来初

パナソニックは今年度の一般消費者向けの家電事業で、冷蔵庫などの白物家電の売上高が薄型テレビなどの AV 機器を上回る見通しを明らかにした。 白物家電がAV機器を上回るのは、前身の松下電器産業が 1949 年に東京、大阪両証券取引所に上場して以来初めて。

23 日に開いた 2013 年 3 月期の事業説明会で明らかにした。 白物家電の売上高比率を前期比 3 ポイント増の 52% に引き上げたのに対し、AV 機器は同 4 ポイント減の 47% に。 減少分はすべて、不振のテレビ事業。 家電販売額は 2 兆 3,850 億円と横ばいだが、テレビの比重を下げ、白物家電で補う。 (asahi = 5-24-12)


東京スカイツリー、きょう開業 日本の技術を結集

22 日に開業する「東京スカイツリー」は、足元からてっぺんまで日本企業の最新技術に支えられている。 地震にも風にも強く、ながめも快適で、夜のライトアップもみせる。 企業は、ここで得た技術を生かした新ビジネスの獲得にも期待を膨らませている。

ツリーに使われた技術の中でも、重要度が高く、世界初なのが、塔のど真ん中にある「心柱(しんばしら)」をつかった制振システムだ。 日建設計と大林組がつくった。 鉄筋コンクリート製の高さ 375 メートルが、ツリー本体とは分離した形で立つことで、地震などの際に本体とは違う動きをして、ツリー全体の揺れを抑える。

設計した日建設計によると、ヒントは日本古来の木造建築「五重塔」だ。 地震による倒壊例が少ない。 心柱と周囲のはりが離れていて、それぞれが揺れを相殺し合うとされる。 スカイツリーの場合、心柱の内部は非常階段になっている。

地上 350 メートルの天望デッキまで約 50 秒で到着するエレベーターをつくったのが東芝エレベータ。 分速 600 メートルは、一般的なマンションの 10 倍近い速さだ。 定員 40 人という大容量のものでは国内最速となる。 速くても、乗り心地が悪ければ意味がない。 同社がこだわったのが「揺れない」こと。 エレベーター室が上下に走る際に使うレール部分のつなぎ目の段差は、「0.001 ミリ以下。 つまり、ほぼゼロ(担当者)」にした。 エレベーター室の上部と下部の覆いを斜めにすることで、空気抵抗も減らしている。

ツリーに隣接する「すみだ水族館」にも、世界で珍しい技術が使われている。 大成建設が開発した「人工海水」だ。 いちいち海から運ばなくてもいいので、内陸部でも水族館を運営しやすい。 日本では京都水族館に次ぐ 2 番目の施設だ。 (asahi = 5-22-12)


東芝、原発事業計画 2 年先送り テレビ国内生産は終了

東芝は主力の原子力発電事業で「売上高 1 兆円を 2016 年 3 月期に達成する」との計画を 2 年先延ばしする。 原発事故の影響で計画どおりに受注がとれないため。 またテレビ事業黒字化に向け、国内唯一の工場だった深谷事業所(埼玉県深谷市)での生産を昨年終了したことも明らかにした。

東芝は 4 月から向こう 3 カ年の経営計画を毎年更新しているが、17 日発表した新計画で打ち出した。 佐々木則夫社長は「当面の売上高減少は避けられない」と語り、14 年 3 月期の売上高見通しを昨年 5 月時点より 1 兆 4 千億円 (16.5%) 少ない 7 兆 1 千億円に引き下げた。 東京電力福島第一原発の事故が、経営に打撃を与えた形だ。 (asahi = 5-20-12)


H2A ロケット打ち上げ成功 日韓の衛星を分離

初めて海外から受注した韓国の衛星を載せた H2A ロケット 21 号機が、18 日午前 1 時 39 分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。 韓国の多目的衛星「アリラン 3 号」と日本の観測衛星「しずく」を分離し、海外衛星の商用打ち上げに初めて成功した。 海外衛星の打ち上げビジネスへの参入は、日本のロケット開発の長年の目標だった。 打ち上げを請け負う三菱重工は今回の成功で弾みをつけたい考えだ。

「アリラン 3 号」は高性能の撮影機器で地上の詳細な画像を撮れる。 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の「しずく」は地球上の水の動きを調べ、豪雨や台風予報の精度向上に役立てる。 九州工業大(北九州市戸畑区)と JAXA の小型衛星 2 機も一緒に打ち上げられた。 H2A の打ち上げ成功はこれで 15 回連続、通算 20 回。 失敗は 1 回だけだ。 (asahi = 5-18-12)


「自分撮り」簡単、ミラーレス一眼 ソニー

ソニーは、自分を簡単に撮影できるミラーレス一眼デジタルカメラ「NEX-F3」を 6 月 15 日に売り出す。 背面の液晶モニターを 180 度動かせるため、モニターに映る自分の姿を確認しながら撮影できる。 NEX シリーズの上位機種に限られていた内蔵フラッシュも搭載した。 店頭想定価格は、レンズ 1 本とセットで 6 万 5 千円前後。 (asahi = 5-17-12)


観客とダイバー、LED で会話 「水中解説」登場

水槽前の観客が水中のダイバーに直接、質問できます - -。 大阪市港区の水族館「海遊館」に、ケーブルを使わずに音声を LED の光の点滅に換えて伝える新技術を使った常設展示「水中解説」が登場した。 ダイバーと観客側の両方のマイク、スピーカーに通話装置となる LED ライトをつないで双方向の通話ができる。 通話用のケーブルで魚が傷つくこともない上、ダイバーの動きにも制約がなくなるという。

「LED 水中可視光通話装置」といい、沖縄県座間味村のベンチャー企業「マリンコムズ琉球」と同館が共同で開発した。 同館によると、こうした展示は、国内の水族館で初めて。 「水中通話解説プログラム」は毎日あり、1 回約 10 分間。 1 日 2 回開催される。 (asahi = 5-16-12)


国内初、有機 EL ディスプレータブレット 東芝が発売へ

東芝は、国内で販売されるモデルでは初めてとなる有機 EL ディスプレーのタブレットパソコン「レグザタブレット AT570」を 26 日に売り出す。 従来モデルより色の表示能力が 2.2 倍、動画の表示スピードは 12.5 倍に上がり、高精細でスムーズな動画が楽しめる。 厚さ 7.9mm、重さ 332g で、画面 7.7 インチの製品ではトップクラスの薄さと軽さという。 想定価格は 5 万 3 千円前後。 (asahi = 5-14-12)


ビックカメラ、コジマを買収へ 家電量販店業界 2 位に

家電量販店 5 位のビックカメラが、同 6 位のコジマを傘下に収めることが分かった。 11 日に発表する。 両社の売上高を合わせると 1 兆円を超え、首位のヤマダ電機に次ぐ規模になる。 ビックは 6 月にもコジマが実施する第三者割り当て増資に応じ、コジマ株の半数以上を取得する見通し。 ビックの 2011 年 8 月期の売上高は 6,121 億円、コジマは同 3 月期で 4,494 億円。 単純合計すると 1 兆 615 億円を売り上げる企業グループが生まれる。

ビックは都市部を中心に約 40 店、コジマは郊外を中心に約 200 店と店舗網の重複が少ない。 提携することで全体の店を増やし、全体の仕入れ量を増やして、価格交渉での影響力を強める狙いがある。 (asahi = 5-11-12)


LG、スマート TV を日本投入 22 - 55 インチ

韓国 LG 電子の日本法人は 9 日、インターネットにつないでいろいろできる「スマートテレビ」を 6 月に売り出すと発表した。 リモコンで画面を指すだけで映画やツイッターなどを楽しめる。 22 - 55 インチの品ぞろえがあり、店頭の想定価格は 55 インチが 42 万円前後。 想定価格は日本メーカーの液晶テレビの 2 倍近くにしていて、「機能面を評価してもらえるはず」と強気だ。

LG は液晶テレビの販売では世界 2 位。 スマートテレビのデザインは、大型の 55 インチでも画面の周囲の縁が 4.9 ミリしかなく、すっきりしている。 付属の「マジックリモコン」は数字のボタンがなく、画面に向けて横に振ればチャンネルが変わる仕組みだ。 ネットにつなぎ、映画を配信している「TSUTAYA」などのサービスを受けられるほか、LG が独自に配信する韓流アイドルの映像や 300 タイトルの 3D 映像も見られる。 (asahi = 5-9-12)


36 通りの会話認識、しゃべる掃除ロボ シャープ発売へ

シャープは 8 日、人と会話する人工知能つきのロボット掃除機「ココロボ」を 6 月に販売すると発表した。 「きれいにして」と話しかけると「分かった」と返答して動き出すなど、36 の会話を認識して 53 通りの返答をする。 直径約 35 センチ、厚さ 10 センチの円形ボディーに超音波センサーを備え、障害物をよけながら 1 回の充電で約 1 時間、最大 25 畳分の広さを掃除できる。 想定価格は 9 万 - 13 万円。 (asahi = 5-8-12)


エルピーダに 2 千億円超提示、米マイクロンに交渉権

会社更生手続き中の半導体大手エルピーダメモリが、支援企業選定の第 2 次入札に応じた外資 2 陣営のうち、米半導体大手マイクロン・テクノロジーに優先交渉権を与える方針を固めたことが 5 日、分かった。 関係者によるとマイクロンは工場と雇用を当面維持する方針を示し、2 千億円超の支援額を提示した。 エルピーダ側は近くマイクロンに交渉権を与え、5 月中の支援企業決定を目指す。 8 月下旬が提出期限の更生計画案に盛り込む。 (kyodo = 5-5-12)

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エルピーダ支援入札、4 カ国 3 陣営の争奪戦に

会社更生手続き中の半導体大手、エルピーダメモリの支援企業を決めるための入札で、いったん落選した東芝が韓国 SK ハイニックス陣営に加わって最終入札に参加することを検討している。 実現すれば日米韓中の 4 カ国が入り交じった 3 陣営の争奪戦になる。

27 日に予定される最終入札にはこのほか、DRAM でエルピーダに次ぐ世界 4 位の米マイクロン・テクノロジーが単独で参加。 米 TPG キャピタルと中国ホニーキャピタルの両投資ファンドが連合を組んで臨む。 ホニーは、パソコン世界最大手のレノボと同じグループの投資部門だ。

東芝とハイニックスは、新型半導体の共同開発などで関係が深い。 東芝は出資をできる限り抑えてエルピーダの設計開発ノウハウを手に入れたい考えで、半導体受託製造大手の米グローバル・ファウンドリーズなどもハイニックス陣営に加わり、共同で入札する可能性がある。 (asahi = 4-6-12)

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エルピーダ更生法手続き開始決定 スポンサー複数社浮上

会社更生法の適用を申請していた半導体大手のエルピーダメモリは 23 日、東京地裁から更生手続き開始の決定を受けたと発表した。 再建を担う管財人には、同社の坂本幸雄社長と申請代理人の小林信明弁護士を選任。 8 月 21 日までに更生計画案を地裁に提出する予定で、今後、計画案の柱となるスポンサー探しを本格化させる。

同社はすでに、フィナンシャル・アドバイザーに野村証券を選任。 早ければ 4 月にもスポンサーを選ぶ入札を実施し、5 月をめどに選定を終える考えだ。 関係者によると、スポンサー候補には、エルピーダが更生法の申請前から資本提携を打診してきた半導体メモリー大手の米マイクロン・テクノロジーや台湾の南亜科技(ナンヤテクノロジー)が浮上。 半導体大手のインテルや東芝、投資ファンドなども関心を寄せているという。 (asahi = 3-23-12)

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エルピーダ、会社更生法適用を申請 負債 4,480 億円

半導体メモリーの DRAM 製造で世界 3 位のエルピーダメモリは 27 日、会社更生法の適用を東京地裁に申請したと発表した。 負債総額は昨年 3 月末時点で 4,480 億円。 経緯などについて、同日午後 6 時 45 分から坂本幸雄社長が記者会見を開いて説明する。

エルピーダは国内唯一の DRAM メーカーだが、DRAM の価格急落と超円高で経営が悪化。 4 月 2 日には多額の借金の返済期限も迫っていた。 生き残りのため、米国や台湾の同業他社との提携を模索していたが、交渉が難航。 自主再建を断念したとみられる。 (asahi = 2-27-12)

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エルピーダ、1,100 億円返済延期求める 手元資金減り

半導体大手のエルピーダメモリが 2 日発表した 2011 年 4 - 12 月期連結決算は、純損益が 989 億円の赤字だった。 4 月 2 日までに約 1,100 億円の借金返済を迫られているが、坂本幸雄社長は会見で、銀行団に事実上の返済期限延長を求めたことを明らかにした。

売上高は前年同期比 48% 減の 2,196 億円。 パソコンなどに使われる DRAM の価格下落と、「超円高」が響いた。 12 年 3 月期の純損益は 3 年ぶりの赤字となる見通しだが、額は公表しなかった。 12 月末時点の手元資金は 974 億円。 1 月にも約 300 億円の社債償還などがあり、1 月末時点の手元資金は 500 億 - 600 億円まで減っているという。 (asahi = 2-2-12)


レンゴー、放射線遮る樹脂製シート開発 建材などを想定

段ボール大手のレンゴー(大阪市)が子会社と共同で、放射線を遮る樹脂製シートを開発した。 鉛などの重い金属板を使わず軽いうえ、柔軟性がある。 厚さ 1 ミリのシートで放射線量を約 3% 減らすことができ、重ねれば効果も上がるという。 建材として壁や床に敷き詰めたり、汚染された廃材や土の保管用のカバーにしたりすることを想定している。 (asahi = 5-2-12)


特許あるのに事業化苦戦 日本企業、燃料電池や情報技術

特許は押さえているのに、実際の海外ビジネスでは苦戦 - -。 特許庁が、日本や米国などに出願された特許のうち、エネルギーや情報技術といった今後成長が見込まれる分野を調べたところ、こんな実態が浮かび上がった。

日本や米国、欧州(20 カ国)、中国、韓国の特許当局へ 1980 年から 2010 年に出された特許のうち、市場が拡大するとみられる燃料電池や炭素材料、携帯電話など 9 分野を選んで調べた。 そのうち 8 分野で日本企業の出願件数はトップで、高い技術力があることが裏付けられた。 燃料電池では、トヨタ自動車やホンダなど自動車メーカーを中心に、電子ペーパーではセイコーエプソンなどの出願が上位を占め、出願シェアはそれぞれ全体の約 6 割だった。 (asahi = 5-1-12)


任天堂、初の営業赤字 海外での売り上げ不振響く

任天堂は 26 日、2012 年 3 月期の連結決算を発表した。 看板ゲーム機「ニンテンドー 3DS」の値下げや、8 割近くを占める海外での売り上げ不振が響き、1981 年に連結決算を公表して以来、初の通期営業赤字となった。 ピーク時の 09 年 3 月期に 1 兆 8,386 億円を記録した売上高は、前年同期比 36.2% 減の 6,476 億円に減少。 本業のもうけを示す営業損益は 373 億円の赤字となった。 円高による為替差損もあり、純損益も 432 億円の赤字だった。

任天堂は昨年 8 月、3DS の販売増を狙い、発売から半年で約 4 割引きの 1 万 5 千円で販売したため、本体が売れても赤字になる「逆ざや」状態に陥った。 年間の販売台数は前年同期時点での予想より約 250 万台少ない 1,353 万台。 ソフトも 4 割少ない 3,600 万本にとどまった。 (asahi = 4-26-12)

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ゲーム市場 4,400 億円、4 年連続縮小 携帯電話シフト

2011 年度の国内ゲーム市場規模は 4,425 億円で、前年度を 6.4% 下回ったことが 29 日わかった。 ゲーム誌編集のエンターブレインが発表した。 前年度割れは 4 年連続で、ゲーム機とソフトを合わせた市場はピークだった 07 年度の約 3 分の 2 まで縮小した。

11 年度はソニー・コンピュータエンタテインメントの携帯型ゲーム機「プレイステーションヴィータ」が発売されたが、前年度発売の「ニンテンドー 3DS」と同様、右肩下がりの市場を再浮上させることはできなかった。 エンターブレインの調査は全国のゲーム店から販売データを集めているため、スマートフォンや携帯電話向けゲームは含んでいない。 ゲーム専用機以外で遊ぶ人が増えていることが、市場縮小の一因とみられる。 (asahi = 3-29-12)


ガイド機能で写真家並み? ニコン、初心者向け一眼レフ

ニコンは、液晶画面の案内通りに操作すれば、初心者でもプロのような写真が撮れるデジタル一眼レフカメラ「D3200」を 5 月下旬から売り出す。 「ガイドモード」を選ぶと、「背景をぼかす」、「夕日を赤く撮る」などの選択画面が現れる。 背景をぼかすなら、「絞り値が小さいほど、ぼけ具合が大きくなります」との画面上の説明文に従って絞り値を変えて撮影するという仕組み。

一眼レフカメラの間口を広げ、低価格のコンパクトカメラ市場から顧客の取り込みをねらう。 撮影の操作を楽しめる点で、ミラーレスカメラとも差別化をはかった。 上位機種と同じ画像処理能力があり、入門機種ながら高画質で撮れる。 赤と黒の 2 色で、想定価格は税込み 8 万 5 千円。 (asahi = 4-21-12)


国内最大、80型液晶テレビ発売 シャープが 6 月から

シャープは 18 日、国内の液晶テレビでは最大サイズとなる 80 型のアクオスを 6 月から発売すると発表した。 店頭想定価格は約 95 万円。 画面の大きさは横約 1.8 メートル、縦約 1 メートルとほぼ畳 1 枚分で、約 3 メートル離れての視聴を勧めている。 インターネット接続ができ、視聴履歴などからお勧め番組やネット上の関連情報を表示する機能もある。 (asahi = 4-18-12)

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HDD 増設できる BD レコーダー シャープ発売へ

シャープは 5 月から、着脱式の専用ハードディスク (HDD) を追加できるブルーレイディスクレコーダー「AQUOS ブルーレイ」 3 機種(店頭想定価格 9 万 - 18 万円)を発売する。 内蔵 HDD のほか、専用のスロットに 500 ギガバイトの別売り HDD (同 1 万 2 千円)を入れて録画できる。 外付け HDD を増設するよりも、スペースをとらず、専用電源が不要で手軽だという。 (asahi = 4-17-12)

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画素数 4 倍・省エネの新型液晶、シャープが初の量産

シャープは 13 日、シリコンの代わりに酸化物半導体「IGZO」を採用した新しい液晶パネルの生産を、今月から亀山第 2 工場(三重県)で本格的に始めたと発表した。 量産に入るのは世界で初めてで、液晶事業の立て直しの切り札と位置づける。 従来より解像度が高く、消費電力が少ないのが強みだ。

量産を始めたのは、タブレット端末向けの 7 インチのパネル。 ノートパソコン用の 10 インチ、モニター向けの 32 インチサイズも近く量産を始める。 出荷先や数量は明らかにしていないが、今年中にタブレット端末「ガラパゴス」などの自社製品にも搭載する。 IGZO を使うことで液晶分子を制御するトランジスタが小さくでき、同じ面積でこれまでより画素数を 4 倍に増やせる。 画面の明るさを維持しながら LED のバックライトの量も減らせるため、消費電力も 5 分の 1 以下になるという。 (asahi = 4-13-12)


うるさい場所でも音声認識、騒音引き算 NEC が実用化

NEC は、工場や市場などうるさい場所でも正確に話し手の言葉を認識できる国内初の機器「ボイスドゥ」を今月下旬に売り出す。 商品発注や在庫確認などでの利用を想定しており、商品名など事前に登録しておいた単語や数字なら、ほぼ 100% 判別できるという。

口元と耳元の 2 カ所にマイクがある独自の無線イヤホンを使用。 イヤホンで拾った音をパソコンか専用端末で分析し、文字にする。 口元のマイクが捉えた音には話し手の声と周りの騒音が混じっているが、そこから耳元のマイクが捉えた騒音を「引き算」することで、声だけを取り出す。

音声を認識する装置はほかにもあるが、近くの人との会話さえ聞き取りにくい 70 - 80 デシベルの騒音の中でも 95 -99% の確率で音声を認識できるのが売り。 同様の商品が実用化されるのは初めてという。 イヤホンと端末のセットで税別 54 万円。 (asahi = 4-10-12)


「手もみ感覚」洗髪ロボ パナソニック、店舗で試験運用

パナソニックは、頭皮ケアもできる洗髪用ロボット「ヘッドケアロボット」を開発し、9 日から兵庫県西宮市の理容店「スーパーヘアーセオ」で試験的な運用を始めた。 実際の店舗での稼働は初めて。 利用客や店側の声を集め、改善につなげる。 早ければ今年度内にも商品化する考え。

洗髪ロボットは 2010 年に開発。 今回、洗髪時に手もみの動作で頭皮をマッサージする機能を加えた。 利用者が仰向けに寝転ぶと、頭の左右と首もとに配置された 24 個の「もみ玉」が指先のように細かくマッサージ。 センサーで最適な力加減に制御しながら、シャワーやシャンプーをこなす。 店舗側の省力化や従業員の手荒れ防止にもつながるという。 理容店にはパナソニック社員が常駐して機械を操作し、11 日から 6 月 10 日までデータを集める。 (安川嘉泰、asahi = 4-9-12)


しわくちゃにできる太陽電池 東大などのチーム開発

紙のように軽く、しわくちゃにしても変わらず発電できる「世界最薄」の太陽電池を東京大などのチームが開発し、3 日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(電子版)に発表した。

開発された太陽電池は厚さ千分の 2 ミリ。 1 平方メートルあたり 4 グラムという世界最軽量でもある。 ゴムの板に貼り付け、3 分の 1 の面積になるまでしわを寄せても発電量は変わらなかった。 チームの関谷毅東京大准教授は「同じ面積では屋根の上にあるような硬い太陽電池より効率は悪いが、服にデザインの一部として取り込めば、意識せずに発電できるのでは」と話す。 (asahi = 4-7-12)


住宅用「見張り」付きの蓄電システム NEC 発売

NEC は家庭用の大型蓄電システムを 29 日から、住宅大手の三井ホームなどを通じて売り出した。 家庭が 1 日に使う電力の 3 割程度をまかなえ、停電しても約 10 時間テレビや照明、冷蔵庫などを使える。 ネット回線を使って NEC が 24 時間システムの状態を監視し、異常があれば修理の担当者が駆けつける。 三井ホームの販売価格は税込み 157 万 5 千円。 今後、他の住宅メーカーからも売り出す。 (asahi = 3-31-12)


放射線が見えるカメラ 人工衛星の観測機器応用

宇宙航空研究開発機構は 29 日、放射性セシウムなどから出る放射線を測定して、画像でその分布を確認できるカメラを開発したと発表した。 人工衛星に載せるガンマ線を観測するセンサーを応用した。 東京電力福島第一原発による放射能汚染調査や除染などで活用することを目指す。

カメラは、セシウム 137、134 などから飛んでくるガンマ線をキャッチする。 別の超広角カメラで撮った画像に重ねて、線量の高低に応じ、赤、青、黄などに色分けして表示する。 衛星に搭載するカメラの技術を応用しており、180 度近い広い範囲をカバーできるのが特徴。 福島県飯舘村で実証試験を行い、性能が確認できたという。 (asahi = 3-30-12)


次世代の国産戦闘機へ試験機組み立て開始 三菱重工

次世代の国産戦闘機の開発プロジェクトで、試験機の組み立てが 28 日、三菱重工業の飛島工場(愛知県飛島村)で始まった。 三菱重工が胴体の製造や全体の組み立て、IHI がエンジン、富士重工業が翼、川崎重工業が操縦席まわりの製造を担当する。

防衛省から受注したプロジェクトで、試験機で敵のレーダーに探知されにくいステルス性能など先進技術を研究する。 2014 年の初飛行をめざす。 組み立てを始める式典で、三菱重工の小林孝航空宇宙事業本部長は「最終のゴールは純国産の戦闘機をつくること。 きょうは険しい道のりの第一歩だ。」とあいさつした。 (asahi = 3-28-12)


台湾・鴻海がシャープの筆頭株主に 増資引き受け

シャープは 27 日、電子機器の製造受託で世界最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業と資本・業務提携すると発表した。 シャープが 670 億円の第三者割当増資を実施し、鴻海グループ 4 社が引き受け、議決権ベースで 9.99% を持つ筆頭株主となる。

シャープが約 93% を保有する、主力の堺工場(堺市)の運営子会社の株式も、約 46.5% 分を鴻海側に売却する。 同工場で生産する液晶パネルの半分を鴻海側が引き取ることで、工場の操業安定化とコスト競争力の強化を図る。 (asahi = 3-27-12)

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シャープ純損失 2,900 億円 12 年 3 月期予想

シャープは 1 日、2012 年 3 月期の連結業績予想を下方修正し、過去最大となる 2,900 億円の純損失になると発表した。 10 月時点の予想では 60 億円の黒字としていた。 主力の薄型テレビの販売が低迷し、画面に使う液晶パネルの大幅な減産に踏み切る。 (asahi = 2-1-12)

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韓国電機大手サムスン減益、LG 赤字に 11 年通期決算

韓国の電機大手 2 社の 2011 年(通期)の決算が 1 日出そろった。 いずれも純損益が悪化し、サムスン電子は黒字が減り、LG 電子は赤字に転じた。 欧州債務(借金)危機などが影を落としてパソコンや薄型テレビの需要が鈍り、半導体や液晶ディスプレーの価格が下がったことも響いた。

サムスン電子の連結売上高は前年比 7% 増の 165 兆ウォン(約 11 兆円)で、純利益は同 15% 減の約 13 兆 7 千億ウォン(約 9 千億円)。 スマートフォンが好調な通信機器部門は前年より約 4 割売り上げが伸びたが、半導体や液晶ディスプレーは前年より約 1 割落ち込んだ。

LG 電子の連結売上高は同 3% 減の約 54 兆 2 千億ウォン(約 3 兆 7 千億円)で、純損失が約 4,300 億ウォン(約 290 億円)。 冷蔵庫やエアコンなど家電の売り上げは伸びたが、スマートフォンなどの携帯端末が振るわなかった。 (ソウル = 中野晃、asahi = 2-1-12)

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危機に直面する日本の電子業界

世界の電子・家電業界をリードしてきた日本企業が大きな危機を迎えている。 ソニー、パナソニック、NEC などが巨額の赤字を出し、人員削減、製品の生産中止などリストラに入った。 電子業界が全体的に不振にあえぐ中、最近まで善戦していたゲーム機大手の任天堂も昨年は大幅な赤字に転落した。

任天堂も赤字転落

任天堂は 27 日、2012 年 3 月期の営業損益について、当初の 10 億円の黒字から 450 億円の赤字へと業績見通しを大幅に下方修正した。 1981 年の連結決算以降、通期の営業赤字は初となる。 2008 年に 5,553 億円の営業利益を上げた企業がわずか 3 年で赤字に転落した格好だ。 少し前まで任天堂は「日本の誇り」だった。 韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が 09 年「韓国はなぜ任天堂のゲーム機のような商品を作れないのか」と語ったほどだ。

NEC の遠藤信博社長は 26 日、東京で記者会見し、リストラ計画を発表した。 遠藤社長は「業績不振に加え、欧州財政危機で事業見通しが不透明だ」として、人員削減はやむを得ないと説明した。 NEC はグループ正社員 11 万人の 4.5% に相当する 5,000 人のほか、非正社員 5,000 人の計 1 万人を削減する。 また、12 年 3 月期の連結当期純損益を従来予想の 150 億円の黒字から 1,000 億円の赤字へと下方修正した。

NEC は業績不振の原因として、昨年のタイの大洪水、携帯電話事業の不振を挙げた。 タイの大洪水では現地の通信設備工場が大きな被害を受けた。 携帯電話事業ではアップルやサムスン電子に押された。

業界再編の動きも

ソニーは既に深刻な状況で、12 年 3 月期も 4 期連続赤字となる見通しだ。 かつて世界に誇ったテレビ事業が不振にあえいでいる。 ソニーは今期、テレビ事業で赤字を出す見通しだ。 赤字幅は 11 年 3 月期の 750 億円の 2 倍に達し、テレビ事業では 8 期連続の赤字となる。 同社は 12 年 3 月期の世界でのテレビ販売目標も 2,200 万台から 2,000 万台に下方修正した。

ソニーだけでなく、日本のテレビメーカーは沈没寸前だ。 日本の業界 6 位の日立製作所は薄型テレビの国内生産を 9 月までに終了する。 1956 年からテレビを生産してきた日立は、10 月からは中国に生産委託した製品を日立ブランドで販売する。 パナソニックも日本国内でプラズマパネルの生産を一部中止することを決めた。

日本企業同士で経営を統合し、危機を乗り切ろうという動きも見られる。 ソニーは世界の内視鏡市場で 70% のシェアを持つオリンパスの株式 30% を取得することを申し入れた。 オリンパスは巨額の赤字を隠すため、過去 10 年間にわたり粉飾決算を行い、赤字規模を 1,000 億円も少なく発表していたことが明るみに出て、経営が揺らいでいる。 オリンパスは今年 4 月の臨時株主総会で提携先を決定する予定だ。 - 白剛寧(ペク・カンニョン)記者 (韓国・朝鮮日報 = 1-30-12)

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S & P、NEC を格下げ あと 1 段階で「投機的」に

米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ (S & P) は 30 日、NEC の長期格付けを現在の「BBB」から「BBB-」に 1 段階引き下げた。 今後の格付け見通しは「安定的」とした。 S & P は「業績回復の鈍化と構造改革費用の発生で、財務健全性が早期に回復する見通しが遠のいた」と説明している。 あと 1 段階低い「BB+」からは、投資に適さない「投機的」な格付けになる。 (asahi = 1-30-12)