物乞いの子、見覚えない? 投稿写真で誘拐発覚 中国

【北京 = 古谷浩一】 中国の学者がインターネット上で、物乞いの子どもたちの写真の投稿を呼びかけたところ、約 2 週間で 2 千を超える写真が集まり、話題になっている。 中国では子どもの誘拐や人身売買が深刻な社会問題となっており、投稿写真を通じて行方不明の子どもが見つかるケースも出てきている。

呼びかけ人は中国社会科学院農村発展研究所の于建●(●は山へんに榮)教授。 1 月下旬、誘拐された 6 歳の息子を捜す母親から手紙をもらったことから、簡易ブログで「写真を撮って、物乞いの子どもを救おう」と呼びかけた。

反響は大きく、ブログ訪問者は 10 万人を超え、路上で物乞いをする子どもの写真が撮影場所などの記述とともにずらりと並ぶ。 中国メディアによると、少なくとも 5 人の誘拐された子どもがブログを通じて親族に見つけられたという。 于氏は集まった写真をデータベース化し、さらなる救出に役立てたいと話しているという。 (asahi = 2-10-11)


爆竹が爆発で死亡、花火で 2 人が死亡、223 人けが = 北京

北京市では 2 月 2 日未明から 3 日の午後 2 時にかけて、花火や爆竹が原因で 223 人が負傷し、2 人が死亡したことが分かった。 新華社通信が報じた。 2 日午後 6 時ごろ、北京市平谷区で不良品の打ち上げ花火が爆発して男性が死亡したほか、3 日 0 時 30 分ごろには、北京市順義区にある住宅街で、男性の頭部付近で爆竹が爆発、男性が死亡した。

同仁病院によると、同病院では 3 日午前 8 時までに計 85 人が爆竹によるけがで治療を受けた。 うち 78 人は目を負傷しており、全体の 4 分の 1 は子どもだったという。 同病院は、「今年は例年よりも患者が多く、中には見物していて負傷した人もいる」と語った。 また、北京積水潭病院では 3 日午前 1 時までに、花火・爆竹によるけが人を 25 人治療したと発表した。

北京市政府の花火対策室は、1. 人や車、建物に向けて花火・爆竹を投げないこと、2. 建物の中、屋上、ベランダで花火・爆竹を鳴らしたり、外に投げたりしないこと、3. 人や車両の通行の邪魔にならないようにすること、4. 30 キログラムを超える花火・爆竹をまとめて保管しないこと、5. 飲酒後などに花火・爆竹をやらないこと、6. 14 歳以下の未成年が花火・爆竹をやる場合は保護者か大人が付き添うことなどを市民に呼びかけた。 (サーチナ = 2-6-11)

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北京消防、爆竹火災備え 7,000 人投入、7 日まで最高度警戒

北京市公安消防部隊はこのほど、春節(旧正月)期間中、爆竹火災に備えて約 7,000 人の消防隊員を投入すると発表した。 新華網が伝えた。 風が強く乾燥した天気が続いていることを警戒し、市民が爆竹を鳴らすピークとなる 2 日の夜 6 時から翌日の午前 2 時までと、7 日の夜 6 時から翌日の午前 2 時まで、市内全域の消防部隊を、最高警戒レベルでの出動準備待機の状態に置く。

また市内 88 の中隊から 234 の特別消化隊を編成し、隊ごとに各種の消防車両を配備、初期の消火活動を単独で行えるよう準備する。 大きな火事が発生した場合は、指揮センターが付近の特別消化隊に出動を命じ、現場の状況に合わせて、照明車や排煙車などの特殊車両を配備する。 消防能力が弱い五環路付近および、市内 27 カ所の住宅密集地域は、市民が爆竹を鳴らすピーク時に消防車と特別隊を巡回させる。 (サーチナ = 2-3-11)

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北京市内の病院が「爆発による負傷者」対応で特別態勢

北京同仁医院(同仁病院)は 26 日、春節(旧正月)の年越しの夜に当る 2 月 2 日夜、爆発による負傷者に対応する特別態勢を実施することを明らかにした。 爆竹や花火の爆発事故などで毎年、けが人が続出するため。 人民日報が報じた。

中国では、春節期間に爆竹や花火を楽しむ習慣がある。 もともと「魔物を追い払うため」との考えがあったためだが、爆発事故や火災の発生も多く、大都市では制限が設けられている。 今年も爆竹絡みの事故のニュースが増え始めた。 例年、春節より少し前には工場や貯蔵場所、運搬中の事故が多く、春節が近づくにつれ、爆竹を使おうとした一般人の事故が増える傾向がある。

北京同仁病院では 2 月 2 日夜、眼科のベテラン医師 14 人と看護師 6 人を待機させる。 爆竹や花火による負傷者が運び込まれた場合の「治療・流れ図」も改めて整備した。 北京市は同日夜、けが人搬送などのために救急車 200 台を待機させる。 (サーチナ = 1-28-11)


リコール急増でメーカーへの厳罰化を検討 - 中国

中国当局はこのほど「自動車製品リコール監督管理条例」の草稿を公開した。 早ければ年内にも実施される見通しだが、業界からは高額な罰金に批判の声が出ている。 中国の各メディアが伝えた。 条例では、メーカーが自動車の欠陥を故意に隠蔽したり虚偽の報告をした場合、リコール対象車の販売価格の 2 - 50% を罰金にすると規定。 さらにメーカーがリコール発表後、すぐに生産、販売、輸出を停止しない場合にも同様の罰金を徴収すると定めた。

さらにこの条例は国家行政法と同等の扱いであるため、違反すれば罰金だけでなく、民事責任や刑事責任を問われる可能性もある。 これについて中国自動車工業協会は、対象範囲が広すぎる上、罰金が高額で経営を揺るがしかねないと反発している。 現在は 2004 年に施行された「欠陥自動車リコール管理規定」に基づいてリコールが実施されているが、メーカーに対する罰金は 1 万元以上 3 万元以下にすぎない。 (サーチナ = 2-5-11)

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広東省のクレーム数が急増 7 割が合弁ブランド車に集中

世界最大の自動車消費市場となった中国だが、自動車製品および業界に対する顧客の満足度はそれに伴って向上していない。 広東省消費委員会によれば、同省では 2009 年以降、自動車が商品別クレーム数のワースト 10 位に入っており、自動車クレーム専用サイト「汽車投訴網」に寄せられた 2010 年の自動車クレーム数は 979 件と、前年の 4 倍に急増した。 31 日付南方都市報が伝えた。

979 件を車種別にみると、コンパクトカーが 57.01% で最も多く、中型車が 15.9% で続いた。 価格帯では 8 万 - 12 万元が 35.77% で最多。 5 万 - 8 万元が 23.95%、12 万 - 18 万元が 18.51% だった。

ブランド別でみると、合弁ブランド車に対するクレームが 670 件で、広東省全体の 70.07% を占めた。 昨年は中国独立系ブランド車が全国新車販売の 3 割を占めて販売の伸びが目立ったものの、クレームはやはり合弁ブランド車に集中した結果になった。 専門家によると、合弁ブランド車のオーナーの方が、消費者の権利保護をより強く意識していることが原因とみられる。 (サーチナ = 2-5-11)


ありえない! 宅配便一斉に正月休み、荷物集中で郵便局パニック

春節期間は消費活動のピークだが、インターネットショッピングを主力とした電子商取引が思わぬ落とし穴にはまってしまった。 それは、宅配便会社が正月休みに入り、郵便局に小包が集中して処理しきれない状況になっているためだ。 郵政物流倉庫内には配達を待つ小包が山をなしているという。 重慶晩報が伝えた。

国家郵政局はこのほど宅配会社、特に大規模会社に対して、春節期間も重点地区において通常通り営業をするよう通知を出した。 それにもかかわらず、多くの宅配便会社が春節の数日前から休みに入ったため、1 月末から郵便局に小包が集中している。 郵便局の速達サービス「EMS」の 1 日あたり処理量は通常の 3 倍以上。 職員は休みを返上し、配達トラックを増加してこの事態に対応している。 この 10 日間で 200 万件以上の速達物を取り扱ったという。

重慶市郵政部門の専門家によると、3、4 年前から同様の傾向は見られたが、今年は特に突出して小包が多いという。 オンラインショッピングサイト淘宝網などでも、商品の到着が遅すぎるといった書き込みが多く見られた。 重慶市内の小包は 8 日ころから、市外からの小包は 10 日ころから通常の配達に回復すると見られる。 (サーチナ = 2-3-11)


中国人が幸せを感じられない 7 つの理由

シンガポールの華字紙「聯合早報」は 30 日、「中国人はなぜ幸せを感じられないのか」と題する文章を掲載した。 中国人の幸福感は世界で高い水準にあるとする調査結果もあるが、実際には不幸だと感じている人が沢山いる。 ▽ 他人を比べる、▽ 理想を見失っている、▽ 現状に満足できない - - など 7 つの要因が中国人を幸せから遠ざけているという。 社会心理学者らは現代の中国人の幸福感が下がっている原因として以下の 7 点を挙げている。 (中国・人民網 = 2-1-11)

  1. 他人と比べる。 現代人は、より多くの神経を競争に注いでおり、自分の役職や家、財産などを他人と比べることに終始している。 そのため、結局は欲望しか残らず、幸福を失ってしまう。 いかに幸せになるかではなく、いかに人より幸せになるかを追求した時点で、幸福から遠ざかっていくことになるのだ。

  2. 理想を見失っている。 20 年余りの間、物質的豊かさをひたすら追い求めてきたが、気が付くと、お金を稼ぐほかに、生きがいや人生の目標を見失い、ひいては何がしたいのかすら分からなくなっている人がいる。 こうした信念や理想を見失った状態では、長期的な幸福感を得ることは難しい。

  3. よい面に目を向けられない。 世界の中にはよい面が多く存在するが、それを見落としている人が多い。 自分の不幸ばかりみて、幸せに目を向けようとしない。 他人の幸せばかりに注目して、自分の幸せを目減りさせている事実がある。

  4. 他人のために尽くすことを知らない。 米ハーバード大学が行った研究によると、日ごろから人助けをする人は幸せを感じやすいという。 だが現代社会では、人助けを進んでする人は減る一方で、逆に心が狭く、けちけちした人が増えている。 そこから何が得られるのか、これは自分にとって得にならない、などとつねに考えていては、生きることに疲れてしまう。

  5. 現状に満足できない。 「足るを知る者はつねに楽しくいられる」ということわざが中国にあるが、それを実践できる人が少なくなっている。 家を手に入れても、さらに大きな家を求め、仕事に就いてもさらに割の良い仕事を探し、お金を稼いでも、さらに多くのお金を欲する ・・・ こうした欲望に人々は駆り立てられ、果てのない目標に向かって身を粉にして働くのだ。

  6. 相互信頼の欠如。 通信手段は発達したが、人々の心のつながりは次第に弱くなっている。 現代人は右脳でものを考える傾向が強い。 右脳は個人、権力、地位などをつかさどるもので、幸福の感受性は 0 だ。 幸せは左脳で感じるものであるため、暮らしの中の幸福が減ったわけではなく、幸せを感じる能力が低下しているケースが多い。

  7. 過度な焦り。 住宅購入や子どもの教育、老人介護、それに昇進に対するプレッシャー、友人や同僚との人間関係などが中国人の心理的負担となっている。 大都市では老人から若者、子どもに至るまで、気持ちがいらだち落ち着かない心理状態にあり、幸せを心から感じられなくなっている。


「オヤジは警察幹部」 … 懲役 6 年、ネットまた批判 中国

【北京 = 古谷浩一】 中国の新華社通信などによると、河北省望都県の裁判所は 30 日、飲酒運転で死亡事故を起こした直後、父親が地元警察幹部だとして罪を逃れようとした男 (23) に対して懲役 6 年の判決を下した。 男が事故現場で父親の名前を叫んだ「おれのオヤジは李剛だ」との言葉は、警察当局の腐敗に反発する市民感情に火をつけ、中国で流行語となっていた。

男は昨年 10 月、酒に酔って河北省の大学内を制限速度を超えて車で走行し、路上の女学生 2 人を死傷させた。 判決後、中国のネット上には「たったの 6 年か」、「あまりにも軽すぎる」といった判決批判の書き込みが相次ぐ。 政府批判への高まりを恐れる当局は事件に関する新華社以外の報道を厳しく規制。 書き込みも一部が削除され始めている。 (asahi = 1-31-11)

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「おれの父親は公安幹部」 中国で流行語に

「おれの父親は李剛だ」という言葉が中国で流行している。 地方官僚の息子が飲酒運転で死亡事故を起こし、ひき逃げしたとして逮捕された際に発した言葉だ。

今年 10 月 16 日、河北省保定市の河北大キャンパスで、スピードを出して走っていた小型車が、インラインスケートを履いて移動中の女子大生二人をひく事故があった。 一人は翌日に死亡、もう一人は重傷を負った。 この小型車は逃走しようとしたが、大学の警備員に制止された。 降り立った男は、「できるものなら告訴してみろ。 おれの父親は李剛だ。」と言い放った。 男は酒に酔っており、ひかれた女子学生のことなど気にも留めない高慢な態度だったという。

運転していたのは、保定市内の政府機関でインターンの公務員として働く李啓銘容疑者 (22) で、父親は地元の公安分局の副局長だったことが判明した。

この事件は、中国政府の報道規制にもかかわらず、インターネット経由で広まった。 ネット上では「おれの父親は李剛だ」というフレーズを使った言葉遊びで、特権階級の息子の高慢ぶりを皮肉る書き込みが相次いでいる。 結局問題の父子は、5 日後の今月 21 日、中国中央テレビ (CCTV) のインタビューで涙ながらに被害者に公開謝罪した。

現地メディアによると、息子は事故後に警察に逮捕され、既に起訴された。 父親は免職になったという。 18 日付のインターナショナル・ヘラルド・トリビューンによると、河北大が事件の目撃者に対し、かん口令を敷き、被害者家族が弁護士を突然解任するなど、事件の余波を食い止めようとする中国当局の圧力が続いているという。 - 北京 = 崔有植(チェ・ユシク)特派員 (韓国・朝鮮日報 = 11-19-10)


日本の高級炊飯器を崇拝する中国人消費者、その理由は?

中国の電気炊飯器の生産量は世界トップで、生産能力の拡大とともに価格も急速に低下している。 中国では 100 - 200 元(1,250 円 - 2,500 円)程度で購入できる炊飯器も多いが、中国人消費者の多くが、外国ブランドの 3,000 - 4,000 元(3 万 7,500 円 - 5 万円)もする炊飯器を求める傾向が強く、7,000 - 8,000 元(8 万 7,500 円 - 10 万円)の高級炊飯器もよく売れている。 北京青年報が報じた。

中国人消費者が購入する高級炊飯器の多くは日本製で、日本旅行で購入し、中国まで持ち帰る人も多く、また、インターネット上の代理購入サイトでの売れ行きも上々だ。 なぜ中国人はわざわざ高級な炊飯器を買い求めるだろうか。 高級炊飯器を使ったことのある消費者の多くは、「高級炊飯器で炊くと本当においしくて、口当たりも違う。 それに栄養成分も壊れないとのうわさだ。」と語る。

業界関係者は「これは消費者の外国崇拝だけでなく、中国メーカーの製品とは技術が異なる」と指摘した。 日本で主流となっている炊飯器はマイコン制御で、炊飯の過程で加熱方式や温度を自動調節することで理想的な白米の形・味・色・口当たり・香りを実現する。 これに対し、中国メーカーの炊飯器は単純な加熱による炊飯機能しか持たないものが多い。

中国でもマイコン炊飯器は生産されているが、その売れ行きはいまいちだ。 美的生活電器は 1994 年に日本から技術を購入し、マイコン炊飯器生産を始めたが、中国国内の炊飯器市場におけるマイコン炊飯器のシェアはわずか 32% に過ぎない。 美的生活電器は 2011 年、1 億元(約 12.5 億円)を投入して独自のマイコン炊飯器を打ち出し、外国ブランドの市場独占を奪回する計画だ。 (サーチナ = 1-29-11)


爆発現場で警察官が記念撮影、にっこり笑いポーズ = 中国

吉林省吉林市の解放大路で 17 日に発生した大規模なガス爆発で、警察官が記念撮影をしていたことが分かった。 インターネットで、画像が転載され、批判の声が高まりはじめた。 同爆発では 3 人が死亡し 28 人が負傷した。 爆発が発生した解放大路は吉林市の幹線道路、約 500 メートルにわたり、建物や自動車が被害を受けた。

インターネットに掲載された「記念写真」では、焼けた自動車をバックに、女性記者や警察官がポーズをとって微笑んでいる。 後方には、被災者らしい姿も見える。 写真に書かれている撮影日付は 2011 年 1 月 18 日だ。 記者の可能性がある人物の記念写真も掲載された。 肩からカメラをさげており、テレビ局の自動車をバックにして撮影した 1 枚もある。

中国では、「警察官のおじさんが、悲惨な爆発現場で大喜びで撮影。」 「とんでもない警察官。 記念撮影をしている。」などの批判が出はじめた。 (サーチナ、1-21-11)


中国南部デモ隊に警察が発砲 新たな取り締まり策か

【北京 = 古谷浩一】 中国広西チワン族自治区梧州市で 16 日、賃金の未払いに抗議する労働者のデモに対し、地元警察当局が発砲し、けが人が出ていたことが分かった。 複数の地元住民が朝日新聞の取材に語った。 香港の中国人権民主化運動情報センターは 19 日、地元病院関係者の話として 5 人が被弾するなど、計約 20 人が負傷したと伝えた。

軍の発砲で市民が死傷した 1989 年の天安門事件以降、中国当局はデモ隊への発砲を厳しく規制してきた。 一昨年 7 月に新疆ウイグル自治区で起きたウイグル族による騒乱の際に当局の発砲があったが、こうしたケースは異例。 同センターは当局がデモ対策で新たな政策を打ち出したと位置づけている。

ある地元住民は被弾したのは 3 人だとしたうえで「1 人で 8 発を被弾した人がいた。 実弾ではなくプラスチック弾だった。」と語った。 中国のネット上には発砲による負傷者とされる写真も流れている。

同センターなどによると、16 日昼、100 人以上の労働者が住宅地の建設工事に絡む賃金の未払いに抗議し、同市政府に向かってデモ行進。 「党と政府は我々のために正義を示すと信じる。 血と汗による金を返せ。」との横断幕を掲げ、見物人も含め千人を超える市民も加わった。 これに対し、100 人を超える武装した警察当局がデモを鎮圧しようと発砲したという。 (asahi = 1-19-11)


39 歳・車 3 台・海外旅行年 3 回 中国「千万富豪」の姿

年に 3 回の海外旅行、車は 3 台 - -。 中国の民間調査会社「胡潤百富」の調査で、そんな中国人富裕層の暮らしが浮かび上がった。 調査によると、個人資産が 1 千万元(約 1 億 2,600 万円)を超す「千万富豪」は、不動産業や製造業に関わり、不動産や株式への投資で財をなした人が多かった。 今後 2 年の中国経済について聞くと、54% の富豪が「非常に自信がある」と強気の答えだったという。

千万富豪の平均年齢は 39 歳で、年間平均 190 万元(約 2,400 万円)の消費をすることがわかった。 暮らしぶりは、車を平均 3.3 台持ち、休暇は年 15 日で、旅行やゴルフ、読書で過ごす。 海外旅行に年平均 2.9 回行き、ワインやウイスキーが好きで、6 割がたばこは吸わないという。 好きな海外旅行先は、1 位がフランス、2 位が米国、3 位がオーストラリアで、日本は 4 位。 最もお気に入りのブランドは、腕時計が「パテックフィリップ」、宝飾品は「カルティエ」だという。

調査は 2010 年 4 - 11 月に、個人資産 1 千万元以上の富裕層 401 人に面談で行った。 うち 45 人は資産 1 億元を超え、その 45 人の平均年齢は 43 歳だったという。 中国の都市部の労働者の平均年収は 3 万元前後なので、こうした富裕層は並外れた存在と言える。 (若松潤、asahi = 1-15-11)


ルノー COO「EV 技術の核心部分は漏洩せず」 仏紙

【パリ = 稲田信司】 フランスの自動車大手ルノーの幹部 3 人が電気自動車 (EV) の技術を漏らしたとされる問題で、ルノーのパトリック・ペラタ最高執行責任者 (COO) は 8 日付の仏ルモンド紙のインタビューで、EV の革新的技術である燃料電池やモーターなどの情報は漏れ出なかった、との見解を示した。

ペラタ氏はインタビューで、ルノーが昨年 8 月末に着手した内部調査の結果、EV の車体やコストなどに関する情報は漏れ出た可能性はあるとしたものの、「特許を登録したか、登録申請中の約 200 件にのぼる革新技術を含め技術上、戦略上、重要な核心部分は何も漏れていない」と結論づけたという。

一方、仏メディアが中国の企業の関与を疑うなか、ペラタ氏は情報の流出先を特定しないまま、「外国の利益になるような経済的、技術的、戦略的情報を収集しようとする組織的手口」の標的になったと説明した。 (asahi = 1-8-11)

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ルノー漏洩、下請け経由で中国に? 仏誌「電池技術関連」

【パリ = 稲田信司】 フランスの自動車大手ルノーの幹部 3 人が電気自動車 (EV) の技術を漏らしたとされる問題で、仏主要誌ルポワン(電子版)は 7 日、漏洩(ろうえい)情報は EV の燃料電池の製造技術に関するもので、ルノーのフランスの下請け業者経由で中国の交渉相手に渡った可能性があると報じた。 ルノーの株主でもある仏政府は「産業スパイ事件」とみて捜査を本格化させる方針だ。

ルポワン誌によると、漏洩情報には特許の登録を終えていない機密情報も含まれていたという。 幹部 3 人は情報を漏らす見返りに、フランス国外の金融機関の口座に多額の報酬を受け取っていた可能性があるとしている。 また、仏ラジオは 7 日、報酬が振り込まれたのはスイスの金融機関の口座との見方を伝えた。 一方、AFP 通信によると、幹部の一人は弁護士を通じ、情報漏洩について全否定した。 この幹部は、ルノーの電気自動車開発事業の副責任者という。 (asahi = 1-8-11)


中国、軍服ファッション摘発強化 「イメージ損ねる」

【広州 = 小林哲】 中国人民解放軍の機関紙「解放軍報」によると、軍服をファッションとして好んで着る若者や作業着代わりに愛用する人が増えたことから、「軍服の厳粛なイメージを損ねる」として当局が取り締まりを強化することになった。

同紙によると、南京市で先月中旬、軍服を普段着代わりに着ていた会社員の男性ら 7 人が摘発された。 男性は「上尉」の階級章を付けた 2007 年式の迷彩服をまとい、新しい軍靴を履いてネットカフェで遊んでいるところを職務質問され、軍人でないことがばれた。

中国では、軍服の製造や着用について定めた管理条例が 09 年に施行され、映画撮影などの例外を除いて軍人以外の着用が禁止されたほか、デザインが似た衣服の製造・販売なども禁じられている。

ただ、条例の規定を知らない市民も多い。 安くて丈夫なことから作業服としても人気があり、闇で販売を続ける専門店も。 南京市だけで昨年、約 700 人が摘発され、軍服など 2 万点以上が没収されたという。 軍人を装って金品をだまし取る詐欺や、歓楽街で女性従業員が軍服を着て接待する飲食店が問題になったこともある。

当局は、市民に軍服を着ないようメディアを通じて呼びかけるとともに、専用電話やメールアドレスを設け、不法に着ている人の目撃情報を募ることにした。 (asahi = 1-7-10)


中国での賄賂、総額 2,075 億円 05 - 09 年

【北京 = 峯村健司】 中国国務院(政府)は 29 日、腐敗の摘発などについてまとめた初めての白書「中国の反腐敗と清潔な政治の建設」を発表した。 それによると、2005 年から 09 年までの間、土地売却や鉱山開発などの商取引に絡む汚職事件を 6 万 9,200 件以上摘発。 賄賂の総額は約 166 億元(約 2,075 億円)に達した。

中国では地方を中心に腐敗が深刻化しており、国民の間で不満が根強い。 危機感を抱く共産党は 28 日の政治局会議で、来年 7 月の党創立 90 年へ向けて党員の腐敗取り締まりや綱紀粛正を徹底することを決めている。 白書を通じて党や政府の汚職事件への取り組みをアピールする狙いがあるとみられる。

白書によると、03 年から 09 年までに全国の検察が立件した全汚職事件は 24 万件を超えた。 また、政府の世論調査で「政府の腐敗防止の取り組みに満足している」と答えた人が 03 年には 51.9% だったが、10 年には 70.6% に上昇したことも記された。 (asahi = 12-29-10)


北京の渋滞深刻、乗用車新規登録を抽選制に 台数制限

【北京 = 吉岡桂子】 北京市は 23 日、2011 年の乗用車の新規登録台数を今年の 3 分の 1 程度となる 24 万台に制限する、と発表した。 激しさを増す渋滞を緩和するための措置で、他の都市にも広がる可能性がある。

同市の自動車は 10 年までの 5 年間で毎年平均 44 万台ずつ増えた。 今年は 75 万台以上になりそうで、1 日平均約 2 千台ずつ増えている計算だ。 同市によると、来年の新規登録は抽選制となり、個人に 88%、タクシーなどの営業車両に 2%、残りをそのほかの企業などに割り当てる。 北京市では今月、政府が来年から登録制限を検討しているとの情報が市民の間で広まった。 このため、駆け込み需要が加わって 10 万台以上売れ、在庫がなくなった車種もあるという。 (asahi = 12-24-10)


携帯電話密輸で猶予付き死刑 = 総額 1,000 億円相当 - 中国

【香港】 中国広東省の珠海市中級人民法院(地裁)は 22 日までに、計 78 億元(約 1,000 億円)相当の携帯電話を密輸して中国国内で売りさばいていたとして起訴された主犯格の被告に対し、執行猶予付きの死刑判決を言い渡した。 香港各紙が伝えた。

被告は 2006 - 08 年、香港で調達した韓国製や欧州製の携帯電話 526 万 1,900 台を広東省に密輸。 計 11 億 3,900 万元(約 150 億円)を脱税した。 中国での携帯電話密輸としては最大の事件という。 (jiji = 12-22-10)


「空席のいす」中国メディアに 平和賞めぐる当局批判?

【北京 = 峯村健司】 ノルウェー・オスロで 10 日にあったノーベル平和賞授賞式の後から、中国の一部のメディアやインターネット上に「空席のいす」の写真が出回っている。 受賞した民主化活動家、劉暁波(リウ・シアオポー)氏 (54) や支援者の出席を認めなかった中国当局への「暗黙の抗議」の意味が込められているとみられる。

12 日付の広東省の日刊紙「南方都市報」の 1 面には、本文とは関係がないだれも座っていない三つのいすの写真が掲載された。 紙面には「ツル」、「平らな台」、「手のひら」の画像も載っており、これらの単語を組み合わせると、平和賞を意味する中国語とほぼ同じ発音になる。 同紙は、戸籍制度改革をめぐる当局批判とみられる共同社説を掲げるなど、進歩的な社論が売り物。 平和賞をめぐる当局批判の可能性がある。

中国メディアは平和賞授賞式については報じていない。 しかし、ネット上には空席のいすの写真とともに劉氏が書いた詩や文章が掲載されており、当局の削除が追いついていない。 「空席のいす」という言葉のネット検索ができなくなった。 中国メディア関係者は「劉氏への支持の動きが確実に広まっている」と話す。 (asahi = 12-13-10)

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平和賞授賞式、受取人不在が濃厚 劉氏妻らも軟禁で

【ロンドン = 伊東和貴】 中国の人権活動家、劉暁波(リウ・シアオポー)氏の受賞が決まった 12 月 10 日のノーベル平和賞授賞式が、受取人不在のまま行われる可能性が高くなっている。 ノーベル賞委員会は配偶者ら家族の代理出席を認めているが、中国政府が妻の劉霞氏らを軟禁状態に置いているためだ。

ノーベル賞委員会のルンデスタッド事務局長は 18 日、朝日新聞に「劉氏や家族の参加の可能性は低い」と指摘。 劉氏が過去に書いた文章をノルウェーの女優リブ・ウルマンさんが代読するなど、本人不在の式典準備を進めていると説明した。 一方で「1 時間前でもいい。 最後の瞬間まで劉霞さんら家族の出席を待ちたい。」と話した。

同賞委員会は、本人や家族が出席できなければ、受賞の証書やメダルの授与はしないとしている。 そうなれば、ナチス・ドイツ時代に収容所にいた平和運動家、カール・フォン・オシエツキー氏への授賞(1935 年)以来の事態となる。

同賞委員会によると、本人の欠席はミャンマー(ビルマ)の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん(91 年)、ポーランドの旧自主労組「連帯」のワレサ元議長(83 年)、旧ソ連の反体制派知識人サハロフ博士(75 年)の例があるが、いずれも配偶者や子どもが代理で出席した。 (asahi = 11-20-10)

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劉氏賞賛や政府批判、「市民の声」監視すり抜けネットへ

【瀋陽 = 西村大輔】 言論統制が厳しい中国で、ノーベル平和賞に決まった人権活動家、劉暁波(リウ・シアオポー)氏 (54) への称賛や、劉氏を投獄した中国政府への批判が当局の監視の目をすり抜け、ネット上で広がっている。 敏感な言葉を使わずに表現したり、多くの市民が次々に掲載して当局の削除が間に合わないようにしたりするなど、あの手この手での意見の表明が続く。

劉氏の受賞が決まった翌日の 9 日、人民日報や中国中央テレビなど政府系の主要メディアは、授与決定を批判した内容の新華社の短い記事を伝えた。 多くの地方紙にはこの記事すら掲載されなかった。 批判記事ですら、劉氏の知名度が上がる恐れがあると当局は懸念している模様だ。<./p>

ネット上でも同賞を批判する記事が目立ち、劉氏を支持するブログや掲示板の書き込みなどは閲覧禁止か、削除されている。 大手ポータルサイト関係者によると、同賞決定前の 8 日午後に当局から、同サイト内に設けたノーベル賞専門コーナーを丸ごと削除するよう通知があった。 受賞を予測して対策を取っていた形だ。 受賞が決まると、当局から同賞関連の文章をすべて削除するよう指示があり、職員総出で削除作業にあたっているという。

それでも、劉氏を支持する言論は随所に見つかる。 8 日夜、あるサイトに「今夜は我々に敵はいない」とする詩が掲載されて反響を呼び、続々と転載されている。 「今夜、全世界が耳を傾けた。 誰が地獄の門をたたいたか。」 「涜神者 = 神を冒涜(ぼうとく)する者 = は弱々しい非難を続ける。」 「人民はただ、欧州で生まれたパンダのニュースを祝うだけ。」

「地獄」は劉氏が収監中の「監獄」、「涜神者」は「中国政府」を指しているとみられる。 「パンダのニュース」とは、8 日夜の報道番組では欧州に関するニュースはスペインのパンダ出産の話題だけで、ノルウェーでのノーベル平和賞決定が黙殺されたことを皮肉っている。

ほかにも「中国のある受刑者が監獄で思想改造期間中に世界的な賞を受けたことは、社会主義法治国家の優越性を十分に体現した」と皮肉ったり、「言論の自由」を明記した中国憲法を掲載して暗に現実との隔たりを批判したりする書き込みもみられる。

直接的な表現で劉氏を称賛した文章や、政府に政治改革を求めるため劉氏らが起草した「08 憲章」などもネット上に浮かぶ。 当局の目に触れればすぐに削除されるが、多数の支持者が書き込みを繰り返し、文章を転載するため削除が間に合わないのが実情だ。 (asahi = 10-14-10)

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平和賞、規制くぐってネット上に歓喜の書き込み 反発も

中国の民主活動家、劉暁波さん (54) のノーベル平和賞が決まった 8 日夜から、中国政府は厳しい報道統制を敷いたが、ネット上では国内外の民主活動家や支持者らが歓喜の声を上げた。 一方、在外の留学生らからは「中国への外圧だ」と反発も広がった。

授賞決定の直後から、中国の大手検索サイト「百度」で「劉暁波」と入力すると、「法律と政策により、検索結果を表示できません」と当局による封鎖を示すメッセージが出るようになった。 しかし、民主活動家らが当局の規制をかいくぐって情報交換しているツイッターには、喝采を叫ぶ書き込みがあふれた。

ノーベル平和賞候補にも名が上がり、現在も収監されている活動家、胡佳さんの妻の曽金燕さんは「彼のため、中国の公民社会のためにうれしく思う。 暁波とその他の良心犯(良心に従い、政治犯となった人々)が早く釈放されることを望む」と書き込んだ。

別の人権活動家は「電話がやまない。 ふだん(政治に)ものを言わない人の間にも知らせが駆けめぐっている。」と興奮を隠さなかった。 ノーベル賞委員会について「中国が圧力を加えれば加えるほど、劉暁波に賞を授けようとした」、「中国人が未来に進むチャンスをくれた」と、たたえる声も相次いだ。 中国民主化運動への共感が市民に息づく香港。 有力紙「明報」のサイトには「(劉氏は)闘士で巨人だ」、「中国人の権利への貢献と犠牲に感謝」と、授賞を歓迎する書き込みが多く寄せられた。

日本在住の中国人留学生の声が集まるサイト「小春網」では「中国の民主化は絶対に必要。 彼はその先鋒(せんぽう)だ。」 「国外に政治亡命しなかった」と劉氏の勇気を評価する意見の一方、「中国に民主は必要だが、西洋に導かれたくはない」といった反発もあり、賛否はほぼ半々に割れた。 (斎藤徳彦、小山謙太郎、asahi = 10-9-10)


「ポイ捨て」めぐり、観光客と清掃員が殴り合い = 中国・南京

江蘇省南京市の中山陵で、清掃員と観光客が殴り合いをしている様子をとらえた 1 枚の写真が中国ネット上で大きな話題になった。 中山陵は「中国革命の父」と呼ばれる孫文(= 孫中山、1866 - 1925 年)の墓所で、南京市を代表する観光地のひとつだ。 チャイナネットが報じた。

写真には、「週末に中山陵に行くと、若い男性と清掃員が殴り合いをしていた」というコメントが添えられた。 50 代と見られる男性清掃員が若い男性観光客とつかみ合いをしており、ほかの観光客たちがあきれ顔で見ている。

清掃員は観光客らが食べ散らかしたヒマワリの種の殻を掃除していた。 ところがそばで、男性観光客とその家族がヒマワリの種の殻とペットボトルをポイ捨てしたという。 清掃員が「いまどきの若い人は素養がない」と声に出したところ、男性観光客が「消えうせろ!」と怒鳴った。 清掃員は「かっとなって」殴りかかってしまったという。

「中国革命の父」とされる孫文の墓である中山陵での殴り合いついて、中国のネット・ユーザーは、「孫文が説いた博愛の精神に背く行為だ」などの意見を表明した。 中国では、観光地を無料開放することが増えているが、マナーの悪い観光客がつめかけることで、ごみのポイ捨てや施設の破壊などの問題が、これまで以上に目立つようになった。 清掃員は後になり「衝動的になってしまった。 後悔している。」と自らの行為を恥じたが、若い観光客の言葉は伝えられていない。 (サーチナ = 12-8-10)


日本の読解力 15 位 → 8 位、上海 3 分野首位 09 年学力

経済協力開発機構 (OECD) は 7 日、各国の 15 歳を対象に 2009 年に実施した国際的な学習到達度調査「PISA (ピザ)」の結果を公表した。 「読解力」では、日本は前回 06 年の 15 位から、最も順位が高かった 00 年と同じ 8 位に回復した。 「科学的リテラシー(応用力)」は 5 位(前回 6 位)、「数学的リテラシー」は 9 位(同 10 位)と実質的に横ばいだった。 日本の順位はこれまで下がり続けてきたが、初めて上昇に転じた。

00 年に始まった PISA は 3 年ごとに実施され、毎回 3 分野のうち 1 分野を重点的に調べる。 今回は一巡して読解力が重点項目となった。 各国の状況をみると、中国の上海が、3 分野とも 2 位以下を大きく引き離してトップに。 同じく初参加のシンガポールも 3 分野で 2 - 5 位と好成績だった。 (asahi = 12-7-10)


ネットカフェで爆発、7 人死亡 37 人負傷 中国

【北京 = 佐伯聡士】 新華社電などによると、中国南部の貴州省凱里市のインターネットカフェで 4 日夜、爆発が起き、火災が発生した。 店内にいた 7 人が死亡し、37 人が負傷した。 このうち 8 人が重傷という。 店の隣にある貸部屋に置かれていた化学薬品が爆発したとみられ、公安当局が直接の爆発原因を調べている。 爆発により店は全壊し、近くの住宅ビル 2 棟の窓ガラスが割れた。 店内には 140 台のパソコンが設置されていたという。 (yomiuri = 12-5-10)


中国・四川省、炭鉱事故 29 人 全員救出

【北京 = 小山謙太郎】 中国・四川省内江市の炭鉱浸水事故で閉じこめられていた作業員ら 29 人が 22 日、事故から 25 時間後に全員救出された。 現場の様子は全国に生中継され、中国各紙はこぞって 1 面で伝えた。 地下 170 メートル地点で、出口に向かう坑道が深さ 4 メートルまで浸水したが、ポンプで排水して救助した。

ただ、中国国内の炭鉱事故による犠牲者は多く、公表されているだけで、2008 年に 3,215 人、09 年には 2,631 人が死亡している。 (asahi = 11-25-10)


中国の炭鉱で抗争、爆発で 9 人死亡 雲南省

【北京 = 小山謙太郎】 中国雲南省の紅河ハニ族イ族自治州で 18 日、隣り合う炭鉱の資源を巡って、採掘を請け負う 2 グループが争い、ダイナマイトの爆発で 9 人が死亡、48 人がけがをした。 雲南日報(電子版)が 20 日伝えた。

同紙などによると、「躍進炭鉱」の採掘を請け負うグループ 80 人余りが、鉄パイプや刃物を持って近くの「小松地炭鉱」を襲撃。 小松地グループの臨時工が住む小屋に押し入ったとたん、ダイナマイトが爆発したという。 地元警察が両グループの 10 人を逮捕し、調べている。 (asahi = 11-22-10)


中国でまたも乳製品からメラミン検出

2008 年に乳製品から有害物質のメラミンが検出され、一大騒動に発展した中国で、2 年ぶりにメラミンを大量に含むトウモロコシヨーグルトが見つかり、中国国内が再びメラミンの恐怖に包まれている。 中国国営の人民ラジオが 21 日に報じたところによると、中国湖北省の大都市、襄樊のスーパーで、基準値を大幅に上回るメラミンが含まれたトウモロコシヨーグルトが見つかり、現地政府が流通経路の調査を行っているという。

襄樊市政府は今月 15 日、同市のスーパーに流通している遠山乳業のトウモロコシヨーグルト 50 個を調査した結果、基準値を大幅に上回る、1 キロ当たり 4 ミリグラムのメラミンが検出された。 遠山乳業の製品出荷記録から、同製品はすでに一般市民に販売されたとみられている。

人民ラジオによると、同市政府は現在、遠山乳業の工場に原料のトウモロコシ牛乳を納品した、周という姓の供給業者について調査しているが、業者が工場に伝えた電話番号は存在しないことが分かったという。 このため、メラミン入りのトウモロコシヨーグルトがどの地域でどのぐらい販売されたのかについても、確認されていない状況だ。

牛乳にトウモロコシの粉を混ぜて作るトウモロコシ牛乳は、脳細胞を活性化させて記憶力を高めるとされ、このところ中国国内で健康食品として人気を集めている。 中国農業省は今月初め、全国の牛乳製造業者を対象にメラミン含有量についての標本調査を実施した結果、すべて基準値以下だったことが確認されたと発表していた。 - 北京 = 崔有植(チェ・ユシク)特派員 (韓国・朝鮮日報 = 11-22-10)