ノロウイルス 13 人が食中毒 総菜店のオードブルを食べ 熊本県小国町

熊本県は 17 日、小国町の社会福祉施設で、南小国町の総菜店「笑びす会」のオードブルを食べた 13 人がノロウイルスによる食中毒になったと発表した。 重傷者はおらず、全員快方に向かっているという。 同店は 15 日から営業を自粛しており、県阿蘇保健所は 17 日から 3 日間の営業停止処分にした。

県健康危機管理課によると、同店が 12 日昼に提供したオードブルを食べた 16 人のうち、31 - 59 歳の男女 13 人に発熱や嘔吐、下痢などの症状が出た。 13 日に連絡を受けた同保健所が有症者や調理従事者の便を調べた結果、ノロウイルスを検出。 同店を原因施設と断定した。 県内での食中毒の発生は今年初めて。 (馬場正広、熊本日日新聞 = 1-18-19)


箱根のホテルで 42 人が食中毒、ノロウイルス検出

神奈川県は 9 日、箱根仙石原プリンスホテル(同県箱根町)で食事した 42 人がノロウイルスによる食中毒で下痢や嘔吐(おうと)の症状を発症した、と発表した。 症状は軽く、回復に向かっているという。 県は同日から、料理を提供したレストランを食品衛生法に基づき営業禁止とした。 県小田原保健福祉事務所によると、発症したのは男性 13 人、女性 29 人で、いずれも 2 日に食事していた。 このうち 39 人は同じ宴会に参加しており、メニューの一つの鶏肉を使ったサラダからノロウイルスが検出された。 残る 3 人は別々のグループで、提供された料理からノロウイルスは検出されなかったという。

いずれの料理もホテルが経営する同じレストランが調理しており、調理した従業員 3 人の便からノロウイルスが検出された。 同事務所が感染経路の解明を進めている。 ホテルが 4 日に同事務所に連絡して発覚。 レストランは 5 日から営業を自粛しており、専門の業者が調理場を消毒するなど対応に当たった。 ほかに症状を訴えている客は確認されていないという。 (asahi = 12-9-18)



高専で集団食中毒か "ノロ" 診断も 奈良・大和郡山

奈良・大和郡山市にある高等専門学校の学生がおう吐などの症状を訴え、病院に搬送された。 重症者はいないが、ノロウイルスとみられると診断された学生もいるという。 10 日午前 11 時半ごろ、奈良工業高等専門学校の職員から、「学生に食中毒のような症状が出ている」と消防に通報があった。

10 日未明から複数の学生がおう吐などの症状を訴え、消防によると、15 歳から 20 歳の 34 人が病院に搬送され、ノロウイルスとみられると診断された人もいるという。 学生は、学校の敷地内にある学生寮で生活していて、寮では、食堂で料理した食事を学生らに提供していた。 保健所は、集団食中毒の可能性もあるとみて食堂の衛生状態などについて調べている。 (日テレ = 11-10-17)


鴨川シーワールドホテル、58 人食中毒 バイキング利用

千葉県は21日、鴨川シーワールドホテル(千葉県鴨川市)の 1 - 65 歳の宿泊客 58 人が下痢や嘔吐といった食中毒症状を訴えたと発表した。 うち 23 人が医療機関を受診し、1 歳の男児 1 人が入院したが、快方に向かっているという。 県によると、いずれも 13 日夜にホテル内のレストランのバイキングを利用していた。 患者の便のほか、ポテトフライやオレンジからノロウイルスが検出されたという。 県はホテルの厨房を 21 日から 23 日までの 3 日間、営業停止処分にした。 食中毒症状を訴えた宿泊客から 18 日、安房保健所に相談があり、判明したという。 (村井隼人、asahi = 10-21-17)



ノロウイルス食中毒 札幌市が初の警報発令「遺伝子変異が流行の原因か?」

ノロウイルスによる食中毒が全国で相次ぐなか、札幌市は 28 日、1 週間で 2 件の食中毒が発生したとして、3 年前に制度を設けて以来、初めて「ノロウイルス食中毒警報」を発令した。 今シーズンの流行を受けて、国立感染症研究所は「ウイルスの遺伝子変異が、感染拡大を引き起こしている可能性がある」と指摘し、注意を呼びかけている。

札幌市単体で報告された感染性胃腸炎の患者数は、直近の 1 週間で 317 人、医療機関あたりでは 8.57 人に上り、そのほとんどがノロウイルスが原因だという。 国立感染症研究所によると、全国の定点医療機関当たりの患者数は過去 10 年間で 3 番目に多く、とりわけ今シーズンは幼稚園や保育園での低年齢層の集団感染が多い。

ノロウイルスは GI と GII の 2 つの遺伝子群に分かれ、全部で 31 種類の遺伝子型が確認されている。 感染症研究所の研究チームによると、集団感染を引き起こすウイルスのほとんどが GII.2 だが、茨城県と川崎市で発生した症例の解析から、今シーズンは GII.2 の遺伝子に複数の変異が起こっている可能性が高いという。

GII.2 ウイルスは、2007 年以降、毎シーズン検出されているが、2014 - 15 年にかけてはほとんど検出されていないことから、免疫力や抵抗力の弱い子供にとって感染リスクが高くなり、流行に拍車をかけているおそれがある。 感染研は、排便後や調理中、食事の前の手洗いを十分に行うよう注意を呼びかけている。 (ハザードラボ = 12-30-16)


ノロウイルス、全国で警報 過去最大級の 2006 年以来

国立感染症研究所は 27 日、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者報告数が、直近の 1 週間(12 月 12 - 18 日)で 1 医療機関あたり 20.89 人に上ったと発表した。 全国平均で警報レベルの 20 人を超えるのは過去最大級の流行だった 2006 年以来。

感染研によると、全国約 3 千カ所の小児科など定点医療機関から報告された患者数は、18 日までの 1 週間で 6 万 6,015 人で、11 月に入ってから急増している。 1 医療機関あたりの全国平均は 20.89 人。 都道府県別に見ると、山形が 47.27 人で最も多く、宮城 34.08 人、埼玉 31.66 人、宮崎 30 人、東京 28.46 人、三重 23.47 人、兵庫 24.08 人、大阪 21.25 人、愛知 20.9 人などと、21 都府県で警報レベルの 20 人を超えた。 (小川裕介、asahi = 12-27-16)


感染性胃腸炎の患者数が 4 年前の大流行時の水準に

国立感染症研究所は 20 日、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者報告数が直近の 1 週間(12 月 5 - 11 日)で、1 医療機関あたり 19.45 人だったと発表した。 前週の 17.37 人からの伸びは小さいが、今季も含めた過去 10 シーズンで最も流行した 2012 年のピーク時(19.62 人)に迫る水準。 専門家は、こまめな手洗いや嘔吐物などの適切な処理を呼びかけている。

感染研によると、全国約 3 千カ所の小児科など定点医療機関から報告された患者数は、11 日までの 1 週間では 6 万 1,547 人で、前週を 6.671 人上回った。 1 医療機関あたりだと、19.45 人と昨季のピーク時の 2 倍ほどで、猛威がなお続いている。 最近では 06 年に 22.81 人だった週がある。 直近 1 週間の 1 医療機関あたりの患者数を都道府県別にみると、山形が 45.37 人と最多で、宮城 41.44 人、埼玉 30.89 人、東京 27.24 人、三重 26.18 人、宮崎 26.03 人、福井 25.23 人、神奈川 24.75 人、兵庫 23.51 人、千葉 22.88 人、富山 20.93 人、静岡 20.92 人、愛知 20.52 人。 13 都県で、警報レベルとされる 20 人を上回った。

今シーズンでこれまでに検出されたノロウイルスの大半は、近年流行していなかったタイプ。 免疫がない子どもがかかりやすいとみられ、各地の幼稚園や保育所、小学校などで集団感染が相次ぎ、学級閉鎖や休校も出ている。 (小川裕介、asahi = 12-20-16)


大阪の幼稚園でノロ集団感染、園児と職員計 91 人発症か

大阪府は 11 日、吹田市内の幼稚園でノロウイルスの集団感染が起きたと発表した。 園児と職員計 91 人に下痢や嘔吐(おうと)などの症状があり、うち 2 人の便からノロウイルスが検出された。 園児 1 人が入院したが、快方に向かっているという。 医療対策課によると、3 日に園児 5 人に症状が出た。 11 日時点で園児計 89 人と 20 代の女性職員 2 人が発症している。 ノロウイルスは冬にかけて感染者が増えるため、府は液体せっけんで手洗いするなどの感染予防を呼びかけている。 (太田成美、asahi = 11-12-16)



神戸の下痢・嘔吐の集団発生、原因は給食以外か

神戸市東灘区の市立魚崎小学校(児童数 1,401 人)で 9 日から発症した下痢や嘔吐(おうと)の集団発生について、市教委は 11 日、児童 2 人の便からノロウイルスが検出されたと発表した。 発症時期にばらつきがあることから、給食による食中毒の可能性は低いとみて、保健所が原因を調べている。 市教委によると、下痢や嘔吐の症状を訴えた児童は 11 日午後 5 時までに 224 人に達した。 教員 7 人も同様の症状を訴えている。 入院患者はいないという。 (asahi = 5-12-14)


キャピトルホテル東急で 64 人食中毒 … ノロ検出

東京都は 28 日、千代田区永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」で 19 日午後に開催された立食イベントに参加した 64 人(男性 38 人、女性 26 人)が、下痢や発熱などの症状を訴えたと発表した。

患者の便からノロウイルスが検出されたため、千代田区は集団食中毒と断定。 調理が行われた大宴会場と和食レストランの各厨房について、28 日から 4 日間の営業停止処分にした。 イベントは同区内の建材会社が社員約 470 人を集めて開催した。 発症した 64 人は軽症で、全員快方に向かっているという。 (yomiuri = 4-28-14)


秋田県警でノロウイルス集団感染 出前の弁当で男女 7 人

秋田市保健所は 13 日、警察共済組合秋田県支部が調理した出前の弁当を食べた秋田県警本部(同市山王 4 丁目)の男女 7 人がノロウイルスに集団感染したと発表した。

同保健所と県警によると、8 日昼に同支部が運営する同市山王 6 丁目の「ふきみ会館」で調理したミックスフライ弁当を出前で注文して食べた県警本部の職員 43 人のうち、20 - 40 代の男女 7 人が相次ぎ下痢や腹痛を訴えた。 患者の便からノロウイルスが検出されたため、同保健所は同会館内の飲食店を 13 日から 3 日間の営業停止にした。 入院した人はなく、いずれも快方に向かっているという。 (曽田幹東、asahi = 4-13-14)


ノロ感染、まだ要警戒 寒い首都圏で発生続く

この冬、ノロウイルスによる集団食中毒や集団感染が相次いでいる。 浜松市や広島市の小中学校では、学校給食が原因の集団食中毒が発生した。 警戒が必要な状況は首都圏でも変わりはない。 今季のピークは過ぎたものの、例年 3 月ごろまでは集団食中毒などの報告が続く。 油断はできない。

「感染源」になる恐れも

2 月中旬、東京都の豊島区立富士見台小学校。 給食の前に、子どもたちが流し場の前に列をつくって、手洗いをしていた。 液体ソープを使い、指の間や手首まで念入りに洗う。 みんながしっかり洗えているかをチェックする係の子もいる。 5 年生の細谷朋玄君 (10) は「爪の間とか、細かいところまで洗うように気をつけている。」

各教室には、塩素系の消毒剤や使い捨ての雑巾、マスク、手袋などのセットが常備されている。 子どもが嘔吐(おうと)をしたら、すぐに教師が処理し、感染を防ぐためだ。 さらに委託業者が念入りに清掃する。 トイレや流し場も、この業者が毎日清掃している。

学校など集団生活の場はノロウイルスの感染が起きやすい。 千葉県では 1 - 2 〜2月、旭市や匝瑳(そうさ)市などで給食センターの調理員らからノロウイルスを検出。 学校給食を一時中止した。 給食が原因ではなかったが、横浜市の小学校でも 1 月、下痢や嘔吐などで一時 86 人が欠席。 児童の一部からウイルスが検出された。 (asahi = 2-22-14)


埼玉・所沢市の高校で 268 人がノロ集団感染か

埼玉県所沢市の高校で、生徒ら 268 人が下痢や吐き気などの症状を訴えて欠席しました。 ノロウイルスに集団感染した可能性もあります。

10 日、埼玉県立所沢西高校で、生徒や教職員 268 人が下痢や吐き気などの症状を訴えて欠席しました。 埼玉県によりますと、このうち少なくとも 4 人がノロウイルスに感染した疑いがあると診断されたということです。 先週のマラソン大会で、参加した生徒らに紙パックのアップルジュースを配っていて、所沢市の教育委員会は、休校にして校内を消毒するとともに感染の原因を調べています。 (テレ朝 = 2-11-14)


児童ら 261 人が腹痛や嘔吐 富山・射水の小学校

富山県射水市教委は 3 日、同市立大門小学校(児童 886 人、教職員 49 人)で、1 - 6 年生の児童 245 人、教職員 16 人の計 261 人が腹痛や嘔吐(おうと)などの症状を訴えたと発表した。 このうち児童 40 人、教職員 2 人が 3 日欠席した。 先月 31 日 - 3 日にかけて症状を訴えたという。 入院などの重症者はいないという。 同小は 3 日の給食を中止し、午後から臨時休校にした。 ノロウイルスによる集団食中毒の可能性があり、検便を実施するなどして原因を調べている。 (asahi = 2-3-14)


米客船、600 人が嘔吐・下痢 ノロウイルス原因か

米疾病対策センター (CDC) は 27 日、カリブ海を航行中の米ロイヤル・カリビアン・クルーズ社の客船「エクスプローラー・オブ・ザ・シーズ」の乗客・乗員計 626 人が嘔吐や下痢など食中毒症状を訴えたため、原因調査を始めたと発表した。 同社は、客船が当初の航行予定を 2 日間短縮して 29 日にニュージャージー州の母港に戻るとしている。

CDC によると、乗客は 3,050 人で、このうち 2 割近くに当たる 577 人が症状を訴えた。 2013 年には客船での食中毒が計 9 件 CDC に報告され、うち 7 件がノロウイルスが原因だった。 今回も症状からみてノロウイルスが原因の可能性がある。 (ワシントン = 行方史郎、asahi = 1-28-14)


中学生 400 人超が下痢・嘔吐 広島市 10 校が臨時休校

広島市の市立中学校計 10 校で 24 日、生徒 415 人が腹痛や下痢、嘔吐(おうと)などの症状を訴えて欠席した。 感染性胃腸炎の疑いがあることから市教育委員会は同日、10 校を臨時休校とし、保健所と連携して原因を調査している。 (asahi = 1-24-14)


給食のパンに付着、ノロウイルス原因 … 集団欠席

浜松市内の多数の小学校で児童らが下痢や嘔吐おうとの症状で集団欠席している問題で、市は 17 日、給食に出されたパンに付着したノロウイルスが原因と断定した。 給食のパンは市内の同じパン工場で製造されていた。 市は同日から当分の間、パン工場を営業禁止とした。 市保健所は 16 日、食品衛生法に基づき、このパン工場を立ち入り検査していた。

市によると、同様の症状による集団欠席者が出ている小学校はさらに広がり、17 日には 3 校増えて計 17 校となった。 欠席児童数も 16 日より 155 人増えて計 1,060 人。 そのうち小 1 男児 (7) は 15 日夜から入院している。 15 校が学校閉鎖となり、2 校が学級閉鎖となった。

市はまた、16 日に小学校 6 校で行った立ち入り検査で、便を採取した児童 20 人のうち、14 人でノロウイルスの陽性反応が出たことも明らかにした。 陽性反応の児童は各校に分布していることから、「ノロウイルスによる集団食中毒の可能性が高い(市生活衛生課)」として、立ち入り検査で提供を受けた給食食材のうち、学校で加熱処理をしていないパンや牛乳、果物について調べていた。 (yomiuri = 1-17-14)


小学生ら 900 人超が下痢・嘔吐 浜松市内の 14 校

浜松市の市立小学校 14 校で 16 日、児童計 905 人が下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えて欠席した。 複数校の児童 11 人の便からノロウイルスが検出され、市教育委員会は 17 日に 12 校を学校閉鎖、2 校を学級閉鎖にすることを決めた。 重症者はいないという。 集団食中毒の可能性を含め、学校給食の経路などを中心に原因を調べている。

市教委によると、学校・学級閉鎖になる小学校は、東区の 9 校と中区の 4 校、南区の 1 校の計 14 校。 教職員計 41 人も嘔吐や下痢などの症状を訴えて休んだ。 欠席者の中には風邪やインフルエンザなどで休んでいる児童も一部含まれている。 現時点では、入院するなど重篤な症状がある児童や教職員はいないという。

14 校は、主に公益財団法人・静岡県学校給食会から食材を仕入れ、各学校で給食を調理している。 市教委は、同じ食材による集団食中毒の可能性を調べるとともに、ほかの感染症の疑いでも調査する。 会見した市教委保健給食課の寺田聖子課長は「かつて経験したことのない異常事態。 あらゆる可能性を調査し、子どもの健康に向け最善を尽くす。」と話した。 (asahi = 1-16-14)



東京プリンスのレストラン、ノロウイルスで営業停止

東京都は4日、ノロウイルスによる食中毒を起こしたとして、東京プリンスホテルのレストラン「ポルト(港区)」と、仕出し店「人形町今半フーズプラント(江東区)」に 3 日間の営業停止処分を出した。 計 111 人が症状を訴えたが、回復したという。

都によると、ポルトで先月 12 - 13 日に食事をした 76 人が下痢や吐き気などの症状を訴え、26 人からノロウイルスが検出された。 調理師ら従業員 19 人からもノロウイルスが検出されたという。 仕出し店では、先月 18 日に製造したすき焼き弁当を食べた 35 人が症状を訴え、24 人からノロウイルスが検出された。 都が原因を調べている。 (asahi = 1-4-13)


病院内のノロウイルス感染、計 120 人に 横浜・緑区

横浜市緑区の療養型医療施設「横浜田園都市病院」で 4 人が死亡したノロウイルスの集団感染で、市は 1 日、新たに患者 7 人と職員 1 人の計 8 人が発症し、発症者が計 120 人になったと発表した。 いずれも軽症という。 29 日の公表時点から 21 人増えた。 病院では 25 日、職員 3 人が相次いで体調不良を訴え、26 - 29 日、入院していた 80 - 97 歳の男女 4 人が死亡。 80 代の男性 1 人が重症になっている。 (asahi = 1-1-13)

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ノロ集団感染か 4 人死亡 横浜の病院、80 - 90 代男女

横浜田園都市病院(横浜市緑区)は 29 日、患者 72 人と職員 27 人の計 99 人が 25 日以降に感染性胃腸炎を発症し、うち 80 - 90 代の男女患者 4 人が死亡したと発表した。 発症した一部の患者の便から、ノロウイルスが検出された。 横浜市はノロウイルスの集団感染の疑いが強いとみて調べている。

ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎は 12 月ごろピークを迎え、通常はその後患者数が減少するとされる。 しかしこの冬は全国的に患者が増え、集団感染が続発。 遺伝子変異が起きた新種のウイルスも広がっており、厚生労働省は入念な消毒やマスク着用など感染防止徹底を呼び掛けている。

横浜田園都市病院によると、死亡した 4 人は 80 歳と 92 歳の男性と、95 歳と 97 歳の女性。 いずれも嘔吐や下痢などの症状があり、死因は誤嚥や肺炎などだった。 4 人以外に、80 代の男性 1 人が重症。 渋谷誠二院長は 29 日夜の記者会見で「力が及ばなかった。 謝罪申し上げます。」と頭を下げた。

横浜田園都市病院のホームページによると、開設は 1988 年で病床数は 375 床。 高齢者医療に特化した病院とうたい、デイケアも行っている。 ノロウイルスをめぐっては、宮崎県日南市の病院でも今月 23 日、感染性胃腸炎の集団感染で入院中の男性患者計 6 人が死亡したことが発覚した。 (スポニチ = 12-29-12)


ノロ感染の 90 代女性死亡 新潟・佐渡の老人施設、10 人発症

新潟県佐渡市は 1 日、市立の養護老人ホーム「待鶴荘」で 90 代の女性入所者がノロウイルス性腸炎で死亡したと発表した。 ほかに 10 人が下痢や嘔吐など感染性胃腸炎の症状を訴えており、ノロウイルスに集団感染した可能性がある。 全員が軽症で快方に向かっているという。 待鶴荘には 95 人が入所しており、感染予防策を徹底する。 (sankei = 1-1-13)


ノロウイルス 90 代女性死亡 集団感染か 前橋

前橋市は 31 日、市内の高齢者福祉施設の入所者ら 18 人が下痢や嘔吐の症状を訴え、このうち 90 歳代の女性 1 人が死亡したと発表した。 女性からはノロウイルスが検出され、市は集団感染とみている。

市保健所によると、25 日から 31 日にかけ、前橋市樋越町の「養護盲老人ホーム明光園」で入所者 16 人と職員 2 人に症状が出た。 女性は 29 日に誤嚥性肺炎で死亡。 他の 17 人は快方に向かっているという。 保健所が立ち入り調査したが、感染源は特定できていない。 市は手洗いの徹底と、手すりなどの塩素消毒を呼びかけている。 (asahi = 12-31-12)


ノロウイルス、強い感染力で拡大 「変異」タイプが 6 割

【武田耕太、森本未紀】 ノロウイルスは今季、この 10 年間で最も流行した 2006 年に次ぐ勢いで拡大している。 国立感染症研究所(感染研)によると、患者数は 10 月中旬以降、8 週連続で増え続けており、専門家は「今後も増えかねない」と警戒を呼びかける。 今季は、今月 9 日までに 14 道府県から 63 件の集団感染の報告があった。 これまでの流行タイプとは異なる「変異ウイルス」が 6 割を占めているのが特徴だ。 このため、免疫がない人が多く、感染が広がりやすいようだ。

感染は例年 12 月にピークを迎え、ノロなどによる感染性胃腸炎が原因で、毎年 1,500 - 2 千人が亡くなっている。 感染研の調査では患者の 8 割は 10 歳未満だが、免疫力の弱い高齢者は重症化しがちだ。 06 - 09 年の集団感染の場所を分析すると、老人ホームが 862 件と最多で、病院の 163 件などが続いた。 ノロは感染力がとても強く、耳かき一かきほどの量の便の中にウイルスが約 1 億個もいる。 たった 10 - 100 個が体の中に入るだけで感染してしまう。 乾燥にも強い。

抗ウイルス薬やワクチンはなく、予防の大原則は、手洗いの徹底で手についたウイルスを広げないことだ。 主に嘔吐物で広まるため、病院などの施設では塩素系の消毒剤で素早く掃除する必要がある。 アルコール消毒剤などは効果が薄いようだ。 健康な人でも、二枚貝などは十分加熱して食べることが大切。

感染研ウイルス第二部の片山和彦室長は、集団感染を防ぐには、感染者を隔離して、ケアする職員や感染者のトイレの使用場所を限定することが必要という。 片山さんは「ノロウイルスと分かっていなくても、流行期に嘔吐する患者が出た場合は、感染を疑って早く対策をとることが重要。 同じエプロンを使い続けたことは、感染拡大の典型的な原因で、今回の病院は職員を介して感染が広がった可能性が考えられる。」と話している。 (asahi = 12-24-12)


ノロウイルス集団感染か、高齢男性 6 人死亡 宮崎の病院

宮崎県は 23 日、日南市南郷町の医療法人春光会東病院(加藤久仁彦院長、64 床)で、感染性胃腸炎の集団発生があり、70 - 80 代の男性入院患者 6 人が 14 日から 22 日にかけて死亡したと発表した。 さらに 5 人が重症で酸素吸入を受けており、病院側は症状を注視している。 この病院は脳梗塞などで寝たきりの患者が多く入院している。 患者は 60 - 90 代の男性 14 人、女性 16 人の計 30 人で、うち 5 人からノロウイルスが検出された。 保健所などが原因を調べている。 (asahi = 12-23-12)


弁当で食中毒 1,184 人 山梨、原因はノロウイルス

山梨県は 23 日、同県山梨市の弁当製造業「まもかーる」が運営する調理施設「るんるんランチ(同県甲斐市)」の仕出し弁当が原因で、計 1,184 人に下痢など食中毒の症状が出たと発表した。 原因はノロウイルスとしているが、いずれも症状は軽く、入院した人はいなかったという。 県は、10 - 12 日に調理された弁当を中心に配達先の県内 634 事業所を調べ、372 事業所で発症者が判明した。 発症者は 11 日午後 10 時 - 13 日午後 8 時の間に、下痢や嘔吐、腹痛などを訴えたという。 (asahi = 12-23-12)


中学生 1 人からノロウイルス 奈良の 71 人発熱・吐き気

奈良県橿原市の市立八木中学校のマーチングバンド部員らが、千葉県成田市のホテルで発熱や吐き気を訴えて搬送された問題で、千葉県は 17 日、1 人の検体からノロウイルスが検出されたことを明らかにした。 県は奈良県と連携し、感染ルートを調べている。 八木中によると、発症者は部員が 5 人増えて 68 人になり、教諭 3 人と合わせて 71 人。 1 年の女子部員 1 人が入院中だが、快方に向かっているという。 (asahi =12-17-12)


弁当食べた 1 千人が食中毒症状 ノロウイルス検出 広島

【清宮涼】 広島市は 14 日、弁当製造業「ダイヤス食品広島支社(同市安佐北区)」の弁当を食べた 1,052 人が食中毒のような症状を訴え、うち 11 人と同支社の従業員 1 人からノロウイルスを検出した、と発表した。 同支社は 1 日約 5 千食を県内に出荷しており、さらに患者数が増えると市はみている。

症状を訴えているのは同支社が弁当を配達している同市周辺の事業所など 285 カ所の従業員ら。 11 - 12 2日ごろ下痢や吐き気などを訴え、1 人が入院した。 ほとんどの人は快方に向かっているという。 12 日、配達先の事業所から市に連絡があり、発覚。 市は 13 日、再発防止策が確認できるまで当面の営業禁止を同支社に命じ、10 - 11 日の弁当が原因とみて調べている。 弁当の中身はご飯や漬けもののほか、10 日はから揚げ南蛮やキャベツ、11 日はハンバーグやエビフライだった。

同支社の幾野彰支社長は「大変申し訳ない。 原因究明に努めている。 従業員の衛生教育を徹底したい。」と話した。 厚生労働省によると 1998 年以降、患者が 1 千人を超す集団食中毒は、雪印乳業食中毒事件(2000 年、1 万 3,420 人)や奈良県で起きた仕出し弁当による食中毒(06 年、1,734 人)などがある。 (asahi = 12-14-12)


ノロウイルス:変異型が猛威 嘔吐物処理は手袋つけて

ノロウイルスが主な原因となって下痢や嘔吐を起こす感染性胃腸炎が猛威をふるっている。 国立感染症研究所が全国約 3,000 カ所の小児科で実施している定点調査(11 月 19 - 25 日)では、1 地点あたりの患者報告数が 13.02 人となり、過去 10 年での同時期としては 06 年に次ぐ 2 番目の流行となった。 今年は 06 年のウイルスが変異した新型が全国の患者から検出され感染力が強まったことが患者増加の原因とみられている。

専門家は、嘔吐物をシャワーで洗い流すと、手伝った人は高い確率で感染してしまうなどとして、適切な感染防止策を取るよう呼びかけている。 感染研によると、感染性胃腸炎は西日本地域で多く報告されており、ほとんどがノロウイルスによるものとみられている。

厚生労働省研究班によると、今年 1 月以降、全国の患者から、従来とわずかに異なる遺伝子を持つ新型のノロウイルスが検出されている。 感染研の片山和彦室長によると、ノロウイルスは設計図にあたる遺伝子の違いによって 40 種類以上に分類されており、今回見つかったのは 06 年に大流行した「G24」と呼ばれるタイプの遺伝子が変異したものだ。

この変異によってウイルス粒子表面の形が変わることで、過去に感染したウイルスを攻撃するヒトの免疫システムから逃れるとともに、増殖する場所の消化管に結合しやすくなるとみられる。 また、片山さんは「わずかな変異だが、多くの人にとっては未知のタイプで、急激に流行する可能性がある」と警鐘を鳴らす。 片山さんによるとノロウイルスは感染力が非常に強いため、患者の便や嘔吐物を適切に処理しないと家庭内や保育園、高齢者施設などで感染が拡大する。

2 次感染を防ぐには、▽ 指の間や手首まで洗う手洗いを徹底する、▽ 嘔吐物を処理するときには使い捨てのマスクや手袋を着用し、新聞紙などに嘔吐物を吸い取らせる、▽ 「次亜塩素酸ナトリウム」を成分に含む液体の塩素系漂白剤や殺菌剤で消毒する - - と効果があるという。 片山さんは「子供が吐いてしまった時などは、シャワーで洗うとウイルスが舞い上がる。 とにかく体を紙で拭き取り、捨てることが基本。」と話している。 (斎藤広子、mainichi = 12-8-12)


ノロウイルス大流行の兆し 年末ピークか、予防呼びかけ

【森本未紀】 ノロウイルスを中心とした感染性胃腸炎が流行し始めている。 過去 10 年間で最も流行した 2006 年に次ぐ勢いだ。 例年、12 月初旬から一気に増えて年末にピークを迎える。 専門家は手洗いなど感染予防を呼びかけている。

国立感染症研究所によると、最新の1週間(5 - 11 日)で、全国 3 千カ所の小児科で確認された患者は 1 カ所当たり平均 8.75 人で 4 週連続の増加。 患者の中心は乳幼児で、0 - 5 歳までの患者が全体の 6 割以上を占める。 宮崎、福岡、熊本などの九州地方や西日本を中心に、全国的に増える傾向にある。

ノロウイルスは発症すると熱が出て吐き気や下痢などを起こし、脱水症状になることもある。ウイルスを含んだ嘔吐物や便から広まり、保育園や小学校などで集団発生することが多い。 耳かき一かきほどの量の便に 1 億個以上のウイルスが含まれ、10 - 100 個が体に入っただけでも感染するという。 感染研ウイルス第二部の片山和彦室長は「食前にしっかりと手洗いをすることで予防してほしい」と話している。 (asahi = 11-27-12)