吸汗速乾の水着素材でマスク アルペンが製造・販売 新型コロナウイルスの感染拡大で、マスク製造に乗り出す企業が相次ぐなか、スポーツ用品大手のアルペン(名古屋市)は、水着の素材を使ったマスク(税込み 1,098 円)の製造、販売を始めた。 スポーツ用品で使われる機能性の高い素材を、マスク製造にもいかす考えだ。 マスクは、水着に使われるポリエステルとポリウレタンを配合した素材を使っている。 汗を吸いやすく、乾きやすいのが特徴だ。 洗って繰り返し使うことができ、伸縮性も高い。 水野敦之社長は「スポーツ用品を手がけているからこそできる、機能性の高さにこだわったマスクだ」と話す。 デザインは白とハート柄の 2 種類を販売中で、黒や紺なども順次販売する。 全国的なマスク不足を受け、4 月下旬から一部店舗で販売したところ売り切れが相次いだ。 今月 11 日からは、全国の店舗や 公式オンラインストア に販売を拡大した。担当者は「オンラインでは断続的に売り切れる状況で、生産が追いついていない」と話す。国内の四つの協力工場のほか、本社ビル内の会議室にもスペースを設け、手縫いでつくる。月間5万枚の生産をめざす。 6 月上旬には、接触冷感のマスク(同 1,098 円)の販売も始める予定だ。 日よけ用のアームカバーなどに使われる熱伝導性に優れた素材で、肌の熱が生地に移ることで冷たさを感じる。 寒い時期には、保温性のあるマスクの製造も検討している。 (asahi = 5-24-20) ワクワク感ある和マスク人気 和雑貨会社の布製手作り ![]() こんな時でもワクワクするようなものを提供したい - -。 愛知県稲沢市にある和雑貨の会社がそんな思いで布マスクをつくった。 花柄や唐草文など和のテイストが人気を集めている。 主に訪日外国人向けのファッション雑貨や小物を企画・製造する「ココラック」が 4 月半ばから、卸売りやネット通販を始めた。 花や家紋をデザインした着物のような柄に加え、星空やレモン、猫のイラスト入りなど 15 種類をつくり、5 月からデニム風や迷彩柄を加えた。 同社は国内の観光地や空港にある土産物店に商品を卸すが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、大半の取引先が仕入れをストップしたり休業したりした。 「売り上げが激減して心が折れそうになったが、何かできるかを考えると、楽しい気分になれる布マスクが思い浮かんだ」と佐橋一穂社長 (56) は話す。 従業員数人の小さな会社だけに、佐橋さん自ら生地やガーゼ、ゴムひもの確保に走り、裁断と縫製は専門の工場に外注。 綿布製の手作りマスクができた。 表地と裏のガーゼが洗ってもずれないようしっかりと縫合しているという。 販売開始から半月ほどで、卸売りと自社のネット通販で約 2 千枚をさばいた。 売り上げ 1 位はピンク地の花柄で約 400 枚、唐草模様は 250 枚ほどが売れて 5 位に。 「外国人観光客が来なくなりどれだけ売れるか心配もしたが、家の中にいてストレスがたまっていることもあるのか、マスクにも楽しみを見いだしたいというニーズを感じている」と佐橋さん。 個人向けには、ココラックの通販サイト「ハイカラマーケット本店」で 1 枚 1,100 円(税込み、送料別)で販売中。 稲沢市駅前 3 丁目の同社事務所 (0587・24・7525) でも地元向けに小売りする。 (荻野好弘、asahi = 5-22-20) 非公表の 4 社目、菅長官明らかに 妊婦の布マスク納入元 菅義偉官房長官は 27 日午前の記者会見で、政府が配布している妊婦用の布マスクを受注した 4 社のうち、公表していなかった 1 社は福島市の「ユースビオ」であることを明らかにした。 妊婦用マスクについては、変色や異物混入などが見つかり、配布を中断している。 菅氏の説明によると、これまでに妊婦用の布マスクは約 50 万枚配った。 介護施設などに配った約 2 千万枚の布マスクの一部だという。 介護施設向けマスクを受注したのは、伊藤忠商事や興和、マツオカコーポレーション、ユースビオ、「横井定」の計 5 社で、横井定を除く 4 社が妊婦用マスクを納入。 菅氏は「改めて確認を行い、ユースビオの納入分も妊婦用マスクに配布されていた。 確認できたため、公表した。」などと話した。 また、菅氏は品薄状態が続くマスクについて、「マスクの仕入れ価格が高騰する中でも、適正な価格での販売を促進する必要がある」と指摘。 新型コロナ対応の特別措置法には、緊急事態宣言中に、都道府県知事が必要な物品の売り渡しなどをメーカーなどに要請できる規定があり、菅氏は、「売り渡しの要請などを行うことについても都道府県と連携しながら検討していきたい」と述べた。 (asahi = 4-27-20) ◇ ◇ ◇ 未配の布マスク、納入 2 社が全て回収に 不良品見つかり 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、政府が全世帯に配布する布マスクの一部に汚れなどの不良品が見つかった問題で、納品した興和と伊藤忠商事は、未配布分を全量回収すると 23 日に発表した。 全量チェックなど、検品体制を強化するという。 全世帯向けの布マスク配布は、安倍晋三首相肝いりの対策で、約 466 億円の予算をあてる。 17 日から感染者が多い東京都で配布が始まった。 だが、一部から不良品が見つかったため、厚生労働省はメーカーに対し、検品体制の強化などを求めていた。 布マスクを受注したのは 3 社で、受注額が最も大きい興和が約 54.8 億円、伊藤忠は約 28.5 億円となっている。 興和は「事態を真摯に受け止め、全量回収の上再検品し、検品体制への指導強化を行う。」 伊藤忠は「三重の全量検品体制を敷き強化を図る」としている。 菅義偉官房長官は 22 日の会見で「流通段階の確認により発見されたもので、適切に除外されている」と述べ、配布を続ける意向を示していた。 (asahi = 4-24-20) ◇ ◇ ◇ 政府配布の布マスク、受注 3 社が判明 計 90 億円で契約 厚生労働省は 21 日、新型コロナウイルスの感染防止策として政府が全世帯向けに配布する布マスクについて、受注企業 3 社とそれぞれとの契約金額を明らかにした。 同省マスク班が社民党の福島瑞穂党首の問い合わせに書面で回答した。 政府は当初、製造元などを明らかにしておらず、野党から開示を求める声が上がっていた。 回答によると、受注したのは興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーションの 3 社で契約金額はそれぞれ約 54.8 億円、約 28.5 億円、約 7.6 億円の計約 90.9 億円だった。 マスクの枚数など契約の具体的な中身は示されていない。 布マスク配布に投じられる予算は約 466 億円で、福島氏側は 3 社の契約金額との差額について、さらに問い合わせているという。 (小泉浩樹、asahi = 4-21-20) ◇ ◇ ◇ 妊婦向け布マスク、配布を中断 不良品が 7,800 枚超 新型コロナウイルスの感染拡大防止のために政府が妊婦向けに配布している布マスクに汚れや異物混入などがあった問題で、不良品はさらに増え、7,800 枚にのぼることが厚生労働省への報告でわかった。 妊婦への配布は中断し、原因などを調査している。 小中高校や特別支援学校への配布でも虫の混入が見つかっており、配布を中断している。 また、17 日から始まった全世帯への配布用のマスクでも不良品が見つかったという。 厚労省で事実関係を確認している。 妊婦用の布マスクは 14 日から全国の市町村に約 50 万枚が発送された。 その後、「髪の毛が入っていた」、「変色している」など異物混入や汚れなどの報告が市町村から相次いだ。 不良品は 17 日の時点で 80 市町村で計 1,901 枚確認されていたが、その後も報告が続き、21 日午前 11 時 40 分時点では 143 市町村で計 7,870 枚に上るという。 厚労省によると、妊婦用布マスクは市町村が受け取った直後に不良品が見つかったため、まだ妊婦には配っていない市町村が多いとみられるという。 問題を受けて妊婦への配布は中断している。 小中高校や特別支援学校への配布でも虫の混入が見つかっているため配布を中断している。 一方、17 日から始まった全世帯への配布は 20 日時点では、感染者が多い東京都のみで行われている。 配布している布マスクはすべて国内企業が海外拠点で製造したものだという。 (姫野直行、asahi = 4-21-20) シャープのマスク、抽選販売に変更 27 日にサイト再開 シャープは 23 日、自社製マスクの販売方法を抽選に切り替えると発表した。 21 日に個人向けに売り出したところ、専用サイトへのアクセスが集中して購入できなくなっていた。 27 日にサイトを再開し、まずは 3 万箱を用意する。 当選者は 1 箱だけ買える。 1 回目の申し込みは 27 日午前 0 時 - 午後 11 時 59 分。 どの時間に応募しても「当選確率は同じ」という。 当選者には 29 日までにメールで通知。 購入手続き後 2 - 7 日で届く見込み。 同一人物が複数申し込んだ場合は応募を無効にする。 今後も順次販売する。 マスクは 1 箱 50 枚入りで、税込み 3,278 円。 ほかに送料が全国一律 660 円かかる。 支払いはクレジットカードのみ。 詳細はサイト (https://cocorolife.jp.sharp/mask/) で。 (森田岳穂、asahi = 4-23-20) ◇ ◇ ◇ シャープ、マスク販売を一時停止 アクセス集中で IoT 家電にも影響 シャープは新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の流行を受けて製造を開始。 その自社製マスクの初の一般販売として、自社サイトでの販売を昨日 4 月 21 日に開始しましたが、アクセスが殺到したため販売サイトにつながりにくい状況が継続していました。 当初は 5 月 10 日まで毎日在庫を補充して販売するとしていましたが、わずか 1 日で販売を取りやめた格好です。 マスク販売サイトがダウンした際、販売サイトの会員 ID と同じアカウント認証システムを利用するシャープの IoT 家電もスマートフォンからの操作ができないなど不具合が生じたことが報告されています。 シャープではユーザーへのお詫びとともに、「現在、問題解消を図るべく、鋭意対策を進めている」としており、次回販売については、販売告知サイトにて別途案内すると言及しています。 (石井徹、engadget = 4-22-20) ◇ ◇ ◇ シャープ三重工場で生産の『マスク』 21 日から個人向けにネット販売 1 箱 50 枚送料込みで 3,938 円 シャープは三重県多気町の三重工場で生産を始めたマスクを 21 日からインターネット上で個人向けにも販売すると発表しました。 シャープが個人向けに販売するのは 1 箱 50 枚入りのマスクで、価格は送料込みで 3,938 円。 シャープのインターネット通販サイトで販売します。 当面は 1 日あたり 3,000 箱を販売する予定で、今後生産能力を増強し 1 日 1 万箱の販売を目指します。 一方、多くの人に行き渡るように注文は 1 人 1 箱に限定し、購入日から 3 日間は再購入できないということです。 シャープは三重工場で 3 月からマスクの生産を始め、すでに政府向けには出荷を始めています。 (東海テレビ = 4-20-20) ◇ ◇ ◇ シャープ製マスクが三重工場から出荷 シャープは 31 日早朝、同社の三重(多気)工場からマスクを出荷開始したと発表した。 当初の出荷は政府調達向けとなっている。 同社は日本政府の要望を受け、3 月 24 日より三重工場で「不織布マスク」の生産を開始していた。 生産量は 1 日あたり 15 万枚で、将来的に 50 万枚への増産を目指す。 (劉尭、PC Watch = 3-31-20) ◇ ◇ ◇ シャープ三重工場のマスク量産はなぜ迅速に実現したのか シャープは 3 月 24 日、三重工場(三重県多気町)でマスクの量産を開始した。 元液晶工場のクリーンルームで作るマスクは政府が買い上げ、新型コロナウイルスの感染拡大でマスクが不足している施設などに配布する。 カラー液晶ディスプレーの生産拠点でマスク作り シャープの親会社である台湾、鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(テリー・ゴー)前会長の号令一下、中国子会社のフォックスコン(富士康)もマスクの量産を始めている。 非常時における反射神経の良さは、日本企業も大いに学ぶべきだろう。 シャープがマスクを作る三重工場は、建設に約 400 億円をかけて 1995 年から操業しているカラー液晶ディスプレーの生産拠点だ。 パソコン、ワープロなどに使われ始めた TFT (薄膜トランジスタ)方式のカラー大型液晶ディスプレーを生産していた。 シャープの液晶事業は三重工場と天理工場(奈良県天理市)で始まり、液晶テレビ「アクオス」の大ヒットを受けて、亀山工場(三重県亀山市)、堺工場(大阪府堺市)に広がっていった。 三重工場では現在、スマートフォン、タブレット端末、カーナビゲーション用の中小型液晶パネルを生産している。 「チリ一つの侵入も許さないほどのハイスペック」 「マスクの生産を検討せよ」 戴正呉社長の指令が飛んだのは 2 月中旬。戴が旗振り役になって、遊休状態だったクリーンルームにマスクの生産設備を備え付け、経産省の支援を受けて不織布など必要な資材を調達した。 近く、生産装置がもう 1 台加わって生産能力は 1 日当たり 20 万枚になり、さらに 3 台追加して 1 日当たり 50 万枚の生産を目指す。 液晶パネル工場のクリーンルームは「チリ一つの侵入も許さないほどのハイスペック(シャープ関係者)」で、この上なく衛生的だ。マスク生産にはうってつけだ。 最初にマスク生産の号令をかけたのは、前会長のテリー・ゴーに違いない。 ホンハイの中国子会社、フォックスコンは、すでに 2 月の初旬、自社用にマスクの内製を決めており、現在は龍華工場(広東省深セン)に使い捨てマスクの生産ラインを 5 本、医療用「N95」マスクの生産ラインを 1 本、設置している。 3 月 3 日に台湾で開いた投資家向け説明会で、同社はマスクの生産が 400 万枚に達したと発表し、マスク製造機器の内製も進めることを明らかにした。 三重工場のマスク生産装置がホンハイ製かどうかは明らかでないが、マスク生産のノウハウはホンハイから提供されている。 80 万人分の自社従業員のために … ホンハイはアップルの iPhone などを生産するハイテク・メーカーである。 そのホンハイがなぜ、マスクの生産を始めたのか。 それはホンハイが世界で 150 万人(2017 年時点)という途轍もない数の従業員を抱えているからだ。 中国のフォックスコンだけでも 80 万人。 これは堺市、北九州市など日本の中規模都市に匹敵する数で、工場そのものが巨大都市と言える。 中国全土で感染拡大が続く中、80 万人分のマスクの調達に四苦八苦するよりは「自分たちで作った方が早い」とテリー・ゴーは判断したのだ。 マスクが従業員に行き渡ったことで、フォックスコンはいち早く、生産再開にこぎ着けた。 河南省鄭州市の工場では 3 月 6 日時点で 18 万人が出勤し、操業停止前の 80% 以上に生産を戻した。 鄭州工場にもマスク生産ラインを設置し 3 月 12 日から生産を始めた。 台湾企業のホンハイが、中国政府に「あれが足りない」、「これが足りない」と甘えるわけにはいかない。 「自分の身は自分で守る」という自助の精神で医療用の「N95」マスクやマスク製造装置まで作ってしまう根性は、見上げたものだ。 そして自社の分が足りた後は、医療機関や高齢者施設などマスクが不足しているところに供給する。 これぞ企業の社会的責任の果たし方である。 シャープも政府に供給して余ったマスクについては、自社の EC サイトで販売する計画だ。 かつて日本でも、非常時に市民を守ろうとした企業があった。 ダイエーだ。 「とにかく店を開けろ!」 1995 年 1 月 17 日、関西を襲った阪神・淡路大震災。 大阪、兵庫地区に 100 近い店舗を展開していたダイエーの中内功会長(社長兼務)は、地震発生から 3 日目に現地入りし、被災者に生活必需品を提供すべく、不眠不休で陣頭指揮に当たった。 地震直後の被災地は、飲料水、食料品が不足したが、生活物資供給源の命綱になったのが、ダイエーをはじめとするスーパー、コンビニエンスストアだった。 ダイエーは約 100 店舗のうち 33 店舗が甚大な被害を受け、神戸市の三宮第 1 店は建物が数メートル沈下した。 その日の朝 7 時、ダイエーは東京本部に災害対策本部を設置した。 政府の対策会議が立ち上がるより 3 時間早かった。 政府の会議が始まって 30 分後の午前 10 時 30 分、ダイエーでは担当専務ら幹部 11 人を乗せたヘリコプターが、おにぎり 1,000 個を積んで被災地に到着した。 ダイエーは使用可能なトラック、フェリー、ヘリを総動員し、東京、大阪、名古屋、福岡から飲料水、食料品などを被災地に大量輸送した。 360 人の社員が応援部隊として動員され、店舗の建物が使えないところでは、駐車場で "青空店舗" を開いた。 阪神淡路でも、瞬間的には乾電池が 1 本 1,000 円で売られ、トイレットペーパーや生理用品の買い占め、転売といった浅ましい行為が見られたが、中内・ダイエーの獅子奮迅の働きで「いつもの品がいつもの値段」で買えるようになった。 新型コロナウイルス禍はまだ当分続きそうだ。政府に支援を仰ぐばかりでなく、今できることをやるたくましい企業の姿こそが、不安な日々を過ごす市民に大きな勇気を与えるはずだ。 (大西康之、文春 online = 3-25-20) 水着マスクに注文殺到、数分で 1 千枚 もちろん洗える ![]() 新型コロナウイルス感染拡大でマスク不足が続く中、二本松市の富樫縫製がつくる「水着マスク」が売れている。 主力である水着の生地の端材を生かしてマスク生産に乗り出したところ、全国から注文が相次ぐヒット商品になった。 中国から買っている水着の生地の輸入が止まり、水着の生産が難しくなったのがきっかけだ。 マスクを求め行列ができる光景を見た社員が「端材でマスクを作れば、少しは社会の役に立てるかも」と提案した。 早速、富樫三由社長が自ら試作を重ね、商品化にこぎつけた。 1 枚 5 分程度で作れるといい、社員の伊藤吉子さんは「水着に比べれば簡単」と話す。 1 枚 500 円で、洗えば繰り返し使える。 3 月中旬に同社ホームページから通信販売を開始。 直後から注文が殺到し、500 - 1 千枚が数分で売り切れるという。 予約を受け付けないため、閲覧が後を絶たず、アクセスは 1 日 8 万超にのぼるという。 通販のほか、今月からは 1 日あたり道の駅「安達」で 200 枚、スーパー「いちい」の県内全 16 店舗で計 1 千枚を売り始めた。 市内にある二つの工場をフル稼働させ、1 日に 4,500 枚を作る。 各地の病院や企業、県からも依頼されたが、生産が追いつかないほどだ。 二本松市内の小中学生向けのマスクも生産した。 同社には感謝を伝えるメールやファクス、手紙が 100 通以上、届いた。 富樫社長は「商売を始めて 50 年。 モノを売ってこれだけ感謝されるのは初めて。」と目を丸くする。 (関根慎一、asahi = 4-16-20) アイリスオーヤマ、宮城でマスク増産へ 10 億円投資 新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク不足を受けて、生活用品大手アイリスオーヤマ(本社・仙台市)は 6 月から、角田工場(宮城県角田市)でマスク生産を始める。 投資額は 10 億円で、毎月 6 千万枚の供給をめざす。 同社は中国の大連と蘇州の 2 工場で 24 時間態勢で日本国内向けに毎月 8 千万枚を生産している。 しかし、国内での品不足は長期化しており、角田工場での生産を決めた。 国内市場に素早く供給できるほか、中国だけに依存していた生産拠点の分散化もはかる。 「角田をマスク生産の中心地にする(大山晃弘社長)」としている。 今夏以降は米国や韓国、フランスの工場でもマスクの生産を始める計画だ。 1 日に角田市であったグループ入社式では、大山健太郎会長は歓迎の言葉で、国内メーカーでは最大の生産規模になると説明。 「マスクの供給で大きな社会貢献をする。 ピンチをチャンスに、過去も東日本大震災などピンチをバネに会社がもう一段、大きくなってきた。 みなさんも大きく成長してください。」と新入社員を激励した。 新入社員 434 人のうち、卒業旅行などで海外に渡航して自宅待機となった 40 人をのぞく、394 人が式典に参加。 例年のように 1 カ所には集めず、それぞれの配属先となった国内工場などをテレビ会議システムでつないで開かれた。 新入社員の机上には同社製のマスクが置かれ、全員が 1 メートル以上の間隔をとって着席した。 (志村英司、asahi = 4-1-20) 新型コロナウイルスとたたかうファッションのいま LVMH が消毒ジェル生産に続き、マスクをフランスに供給する シャネルの生産拠点も相次いで閉鎖に ![]() ● 3 月 21 日(フランス時間)、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン (LVMH) は、新型コロナウイルス感染拡大でマスクが不足しているフランス向けに、自社のグローバル流通ネットワークを活用して、4,000 万枚のマスクを中国のメーカーに発注した、と発表した。 プレス・リリースによると、このうち医療行為従事者むけのサージカルマスク 700 万枚と EN 規格(EU 統一規格)に準拠した FFP2 (Filtering Face Piece)マスク 300 万枚がまず、数日以内にフランスの保健当局に無償で届けられるという。 この 1,000 万枚分のコストの 500 万ユーロについては、同グループの取締役会会長兼 CEO のベルナール・アルノーの指示のもとにフランス政府に寄付される。 残りの 3,000 万枚については、LVMH とフランス当局との連携のもとに追加生産・供給される予定で、この分のコストは政府が負担するという。 ● シャネルは新型コロナウイルスの感染拡大にともない、フランス政府の指示にしたがって工場を約 2 週間閉鎖する。 フランス、イタリア、スイス(時計製造)の生産拠点全体と、オートクチュール、プレタポルテ、メティエダール、ジュエリーの生産が順次、停止された。 シャネルは 5 月 7 日にイタリア・カプリ島で発表予定だった 2021 年のクルーズ・コレクションの中止をすでに発表している。 (GQ = 3-22-20) |