カネボウ白斑症状に紫外線療法を推奨 過半で効果、皮膚科学会 カネボウ化粧品(東京)の美白化粧品を使い肌がまだらに白くなった白斑症状問題で、日本皮膚科学会の特別委員会(委員長・松永佳世子藤田保健衛生大教授)は 14 日までに、白斑が続いている人には患部に紫外線をあてる治療法を推奨するとの調査結果をまとめた。 横浜市で 31 日に開かれる市民公開講座で詳しい内容を発表する。 特別委は昨年 12 月 - 今年 3 月、白斑患者を診療している医師を通じて 3 度目の全国調査を実施。 約千人の症例で治療法や経過についてアンケートをしたところ、紫外線療法を行った症例の半数以上で有効だったとの回答があり、「治療効果がある」と答えた割合が最も高かった。 他の治療法では、外用剤のタクロリムス、ステロイド、ビタミン D3 の順で効果があった。 紫外線療法は、患部に紫外線を照射することでリンパ球を弱めて炎症を鎮め、色素細胞を作り出す手助けをする。 照射する機器を備えた施設が限られていることなどから、実施例は多くはない。 特別委の調査では、白斑の症状が出た人は美白化粧品の使用を中止することで症状が改善した人が多かった。 自然治癒しなかった人や回復が止まった人に、紫外線療法が有効である可能性があるという。 カネボウは白斑問題を受け 2013 年 7 月から、美白成分「ロドデノール」が配合された製品を自主回収した。 同社によると、今年 4 月末までに白斑症状が確認されたのは 1 万 9,482 人で、うち完治またはほぼ回復したのは 1 万 957 人。 (sankei = 5-14-15) カネボウ白斑問題、31 人が集団提訴 近畿や四国の女性 カネボウ化粧品(本店・東京)の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が相次いだ問題で、被害を訴える近畿・四国の女性 31 人が 17 日、慰謝料など計約 5 億 6,900 万円の損害賠償を同社に求め、大阪地裁に集団提訴した。 原告の女性は 30 - 70 代で大阪、京都、兵庫、和歌山、香川、高知の各府県に住む。 カネボウの化粧品で顔や首などに白斑の症状が出たという。 同社は症状に応じて治療費や慰謝料を負担するとしているが、原告側は支払いの基準が明確でないと主張。 1 人あたり 440 万 - 2,950 万円の支払いを求めている。 提訴後、大阪府内の 60 代の原告女性が記者会見し、「他人の視線が怖くなった。 会社は精神的な苦痛への誠意を見せてほしい。」と訴えた。 同社は「訴状を確認しておらず、コメントは差し控える」としている。 この問題が発覚した 2013 年以降、同社の対応を不服とする女性たちが京都や大津、仙台、名古屋などの各地裁で裁判を順次起こしている。 (asahi = 4-17-15) カネボウ化粧品「白斑」症状、近畿の十数人が集団提訴へ カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が相次いだ問題で、京都弁護士会の有志でつくる被害救済弁護団は、近畿在住の女性らを原告として、同社に対し 1 人あたり 500 万 - 1 千万円の損害賠償を求める集団訴訟を 12 月 1 日に京都地裁に起こす方針を決めた。 弁護団によると、白斑問題をめぐる集団訴訟は静岡、広島、仙台の 3 地裁に次いで 4 例目。 近畿では初めてという。 京都、大阪、奈良の 40 - 80 代の女性十数人が原告になる予定。 女性らは美白成分「ロドデノール」を含む化粧品を使用し、顔や首、腕などに白斑の症状が出たという。 カネボウから女性らに支払われた一時金は 31 万 - 60 万円で、「被害者が受けた損害とかけ離れている」として提訴を決めた。 (asahi = 10-30-14) カネボウの白斑問題 美白成分に細胞毒性 肌がまだらに白くなる「白斑」を起こし自主回収されたカネボウ化粧品(東京)の製品の美白成分である「ロドデノール」という物質には、色素細胞に対する毒性があるとの研究結果を、同社の研究所のチームがまとめたことが 5 日、分かった。 皮膚科の専門誌に発表した。 チームは、培養した人間の皮膚細胞を使って実験した。 しみの元にもなるメラニン色素が細胞の中で作られる際には、チロシナーゼという酵素が働く。 ロドデノールは、この酵素と反応して色素ができるのを邪魔する。 だが大量に使うと、この酵素との反応を通じて別の物質ができ、それによって色素を作る細胞そのものを死に追いやり、白く色が抜けた状態が生じる可能性が示された。 カネボウ化粧品によると、白斑が起きるメカニズムの一端が分かったが、なぜ発症する人としない人がいるのかは、依然不明。 「今後も日本皮膚科学会などと協力して、全容解明と治療法確立に向けて最大限努力したい(広報)」という。 同社は昨年 7 月に美白化粧品の自主回収を開始。 約 80 万人が使用し、今年 5 月末までに約 1 万 9 千人に症状が出た。 白斑は主に繰り返し使った部位に見られたという。 (スポニチ = 7-5-14) 白斑症状 4,000 人に一時金 カネボウ、20 億円規模か カネボウ化粧品の美白化粧品で白斑症状が相次いだ問題で、カネボウが症状が比較的重いと判断した約 4 千人に対し、慰謝料や休業補償として一時金を支払うことを決めた。 1 人あたり数十万円で、支払いの総額は 10 億 - 20 億円規模になる可能性がある。 カネボウによると、対象はこれまで同社に被害を申告した約 1 万 9 千人のうち、「症状が重く治療が長期化しそうな方」と同社が独自に判断した 4 千人強。 判断の基準は明らかにしていないが、発症時期や症状によって、1 人あたり数十万円の慰謝料と数千円(1 日分)の休業補償を提示しているという。 19 日までに約 100 人を残し、支払う意向を記した社長名の手紙を送っているという。 被害者らの東京弁護団事務局長、中村忠史弁護士によると、総額 30 万 - 50 万円程度を提示された被害者を複数把握しているという。 (小寺陽一郎、桑原紀彦、asahi = 6-20-14) 白斑症状、訴訟へ等級分け 7 弁護団、大小・位置で判断 カネボウ化粧品の美白化粧品で白斑症状が相次いだ問題で、被害者が損害賠償を求める動きが本格化しそうだ。 全国 15 の弁護団のうち少なくとも 7 弁護団は、症状を等級分けして訴訟や同社との交渉に臨む方針だ。 確かな治療法はまだなく、多くの被害者の不安は解消されていない。 (asahi = 4-26-14) 白斑被害4人が提訴 カネボウに損害賠償請求 広島 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が出たとして、広島県の 40 - 50 代の女性 4 人が 24 日、同社に計約 1 億 3 千万円の損害賠償を求める訴訟を広島地裁に起こした。 白斑被害を巡る集団提訴は、静岡地裁に今月 2 日提訴した静岡、山梨両県の 14 人に続いて全国で 2 例目となる。 訴状によると、4 人は 2013 年 7 月までに同社が製造、販売した美白成分「ロドデノール」を含む化粧品を使用し、顔や首、腕などに白斑の症状が出た。 使用中止後も症状は残り、「多大な精神的苦痛を被った」などとしている。 また、「化粧品に設計上、製造上の欠陥がある」とし、製造物責任法に基づき、同社に 1 人あたり約 4,300 万 - 約 2,500 万円の支払いを求めた。 同社は発症者に対し、精神的苦痛による慰謝料や休業補償は回復時に支払い、治療が長期化する場合は個別に対応する方針を示している。 完治が難しいと診断されたという 4 人は、「同社が後遺症に対する賠償を否定している」として提訴したという。 (日比真、asahi = 4-24-14) 「カネボウ化粧品で白斑」全国初の集団提訴 静岡・山梨 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑(はくはん)」の症状が出たとして、静岡、山梨両県の 30 - 70 代の男女 14 人が 2 日、製造物責任法に基づき、同社に計 7 千万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁に起こした。 弁護団によると集団提訴は全国初。 広島県でも被害者が今月中に集団訴訟を起こすことを検討している。 訴状によると、14 人は 2010 - 13 年、同社が開発した美白成分「ロドデノール」を含む化粧品を使ったところ、肌がまだらに白くなる症状が出た。 「人の肌に対する安全性を欠いている」として、同社に 1 人あたり 500 万円の支払いを求めている。 取材に対し、同社は「訴状を確認できていないのでコメントは差し控えたい」と回答した。 (asahi = 4-2-14) カネボウ白斑問題、集団提訴へ 広島の被害対策弁護団 【清宮涼】 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が相次いだ問題で、広島弁護士会の有志でつくる被害対策弁護団が広島地裁に集団提訴する方針を固めた。 弁護団によると、これまでこの問題でカネボウに対する集団訴訟は起こされていない。 顔や首などの白斑が今も消えないと訴える広島県内の女性数人が原告となる予定という。 カネボウは慰謝料や医療費、通院交通費、休業補償に応じる方針を示しているが「症状は回復する」という立場で、「白斑が消えない」といった後遺症への補償は認めていない。 弁護団は後遺症についても慰謝料を求める方針。 弁護団は 24 日午後 1 時から、被害者を対象に広島市内で説明会を開き、訴訟への参加者を募るという。 (asahi = 11-20-13) 肌の異変、見逃すな 化粧品被害、症例データ共有へ 【兼田徳幸】 肌の色が白く抜けてしまう健康被害を引き起こした美白化粧品。 カネボウ化粧品が 9 月末までに確認した被害者は約 1 万 4 千人に上るが、多くの場合、本人も化粧品が原因だと気づかなかった。 医療現場では「異変」をいち早くとらえようとする試みが動き出す。 「日焼けが原因かなあ。 いや、ストレスかも。 最初はそう思っていたんです。」 神奈川県の主婦 (64) が、異変に気づいたのは今春のこと。 額の生え際や手の甲の色が、いつの間にかまだらに白く抜けていた。 2 年前から問題の美白化粧品を使っていたが、それまで特にトラブルはなかった。 「テレビで自主回収を知ってようやく、私も同じだわと気づいたんです。」 症例を調査している日本皮膚科学会によると、症状が出始めたのは、使用開始から最短で 2 カ月。中には 3 年後というケースもあった。 ほとんどの人は、化粧品が原因だと気づいていなかった。 (asahi = 10-15-13) 白斑症状、1 万 4 千人に カネボウ、顧客訪ね補償手続き 【松浦祐子】 カネボウ化粧品は 4 日、美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑(はくはん)」の症状が出た被害者が 1 万 3,959 人(9 月 29 日時点)に達したと発表した。 使用をやめて肌の色がもとに戻る例も出てきているものの、業界関係者は、化粧品の単一成分での被害としては過去最大級だとしている。 カネボウは顧客を訪ね、補償の手続きも進める。 何らかの症状が確認された人は 9 月 1 日時点から 4 千人増えた。 最も重いと分類する「顔や手など広い範囲に明らかな白斑」が 907 人、「3 カ所以上」、「5 センチ以上の大きさ」、「明らかに顔にある」のいずれかにあてはまる「重い症状」が 3,999 人にのぼった。 (asahi = 10-4-13) 3 種併用で発症率 3.6 倍 カネボウ白斑問題
カネボウ化粧品の白斑問題で、美白成分ロドデノールが配合された化粧水と乳液、クリームの 3 種類を併用していた人では、1 種類だけを使っていた人より発症率が 3.6 倍と高くなっていることが、22 日分かった。 同社が取材に明らかにした。 特定の商品を購入した万単位の顧客のデータを基に、肌がまだらに白くなる症状が出た約 600 人の使用状況を分析した。 同社は「重ね使いと白斑発症の傾向を把握するための暫定的な調査で、結果は確定したものではない」と説明している。 カネボウは 7 月に同社と子会社が販売する 54 製品の自主回収を発表。 これまでに 1 万人近くの白斑発症を訪問調査などで確認した。 今後、発症者数を最終的に確定させた上で、改めて複数商品の併用と発症率の関係を調査するか検討する。 カネボウによると、自主回収対象となったシリーズの商品を、2011 年 4 月 - 今年 6 月に購入した顧客のデータを社内のシステムから抽出。 (1) 化粧水だけ購入、(2) 化粧水と乳液を購入、(3) 化粧水と乳液、クリームを購入 - - の 3 グループに分けて白斑を発症した人の割合を算出、グループ間で比較した。 その結果、「化粧水だけ」の場合と比べ「化粧水と乳液」での発症率は 1.7 倍、「化粧水と乳液、クリーム」では 3.6 倍だった。 (kyodo = 9-22-13) カネボウ、白斑問題 10 カ月放置 第三者委が調査 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が相次いでいる問題で、同社が委託した弁護士による調査報告書の内容が明らかになった。 1 年前に購入者から相談を受けた大阪の大学病院から指摘があったにもかかわらず、今年 7 月の自主回収まで約 10 カ月間、対策を怠っていたとして、同社の対応の遅れを指摘している。 調査報告書によると、まず 2011 年 10 月、美白化粧品の購入者から「顔に白抜けの状態が出た」との相談があった。 翌年 2 月には、同社の販売員 3 人にも白斑の症状が出て、本社に問い合わせがあったが、カネボウ側は医師に相談するなど適切な対応をとらなかった。 さらに 12 年 9 月には、大阪府内の大学病院の医師から、症状と化粧品との関連を疑う連絡も入った。 報告書では、この時点で「因果関係を疑い、適切な措置をとるべきだった」としている。 この問題では今月 1 日時点で、9,959 人に白斑の症状が確認され、被害者数はさらに増える見込みだ。 (asahi = 9-11-13) カネボウ美白化粧品被害、併用で頻出 皮膚科学会が報告 【兼田徳幸】 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の被害が相次いだ問題で、日本皮膚科学会は 7 日、症例を分析した中間報告を発表した。 発症した時期は使用開始後 2 カ月 - 3 年で、化粧水を単独で使った場合に比べ、乳液やクリームなど同社の複数の商品を使った場合の方が発症割合が高かった。 学会が設置した特別委員会(委員長 = 松永佳世子・藤田保健衛生大教授)が、全国の医療機関やカネボウから寄せられた情報をまとめた。 その結果、化粧品の使用をやめてから半年以上たった患者のうち、58% に白斑部分が小さくなるなどの回復傾向が見られたという。 また、皮膚炎の治療に使われる外用薬で白斑が改善した例もあることから、当面の治療法として推奨することにした。 一方、特別委は、複数の他社の美白化粧品の利用者にも白斑が生じたという報告が計 11 例あることも明らかにした。 ただ、因果関係は不明だという。 (asahi = 9-7-13) 白斑症状:カネボウ以外でも相談 52 件 消費者庁 カネボウ化粧品の美白化粧品を使った人の肌がまだらに白くなる「白斑」の健康被害が出ている問題に絡み、消費者庁の阿南久長官は 22 日の定例記者会見で、カネボウ以外のメーカーの化粧品を使って白斑症状が出たという相談が 8 月 15 日現在で 52 件あったと公表した。 全国の消費生活センターなどに寄せられた生活上の事故や相談情報を集約する「事故情報データバンク」の情報をまとめた。 同庁は 52 件分の情報を既に厚生労働省に提出し、分析を依頼した。 同庁によると、52 件は、顔や首に「白いしみができた」、「色が抜けた」などの白斑症状を訴え、かつ、商品のメーカー名がカネボウ以外と判明しているもの。 同庁は個別のケースについて症状の確認をしていないため、メーカー名は公表していない。 不安を訴えているだけの相談は含めていない。 52 件の大半が、カネボウが自主回収を公表した 7 月 4 日以降の相談という。 (大迫麻記子、mainichi = 8-22-13) 美白化粧品被害の訴え、約 1 万人に 重い症状 2,400 人 美白化粧品で肌がまだらに白くなる被害が相次いでいる問題で、カネボウ化粧品は 9 日、症状を訴える人が約 1 万人(4 日時点)に達したことを明らかにした。 このうち 2,424 人が重い症状であることを確認したという。 (asahi = 8-9-13) 白斑症状、昨秋に指摘 美白化粧品巡り医師、カネボウに 【岩波精、兼田徳幸】 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる被害が出ている問題で、昨年 10 月、皮膚科医が同社に「白斑などの症状が出た患者が、(同社の)美白成分に陽性反応を示した」と指摘していたことが分かった。 同社はこの時点では厚生労働省に報告せず、自主回収を発表したのは今年 7 月 4 日。 対応が早ければ被害を減らせた可能性がある。 この問題で日本皮膚科学会に設置された特別委員会もこうした経過を把握し、検証を進めているという。 (asahi = 8-6-13) 美白化粧品、重症 1,828 人確認 カネボウ発表 【松浦祐子】 美白化粧品で肌がまだらに白くなる被害が出ている問題で、カネボウ化粧品は 31 日、症状を訴える人が 8,631 人に達したと発表した。 19 日時点から約 1,800 人増えた。 このうちカネボウが重い症状だと確認したのは 1,828 人にのぼった。 確認作業は半分しか済んでおらず、被害がなお広がるのは確実だ。 19 日時点では、症状を訴える人は 6,808 人で、このうち重い症状だと訴える人が 2,250 人いた。 その後もカネボウが状況を公表するたびに被害に気づく人が増えている。 カネボウは被害を訴えた人を社員が個別に訪ねて症状を確認し、治療費の負担などに応じている。 28 日までに症状を訴えた人の約半数の 4,300 人余りを訪ねて確認したところ、まだらに白くなる白斑が「3 カ所以上」、「5 センチ以上の大きさ」、「(明らかな形で)顔にある」といった重い症状の人が 4 割を超えた。 重くはないものの症状が確認できたのは 1,457 人。 回復したり、回復傾向が見られたりした 776 人も合わせて 4 千人を超す。 訪問した人の 9 割以上だ。 お客様窓口 (0120・137・411) への問い合わせや販売店への相談はいまも続き、「どこで収束するのか見通せない(カネボウ広報)」という。 花王は「(対応が)もっと早ければ被害が抑えられた(沢田道隆社長)」と認めて陳謝しているが、再発防止策の具体化はこれからだ。 一方、問題となっている美白成分「ロドデノール」を含む化粧品の回収は、約 43 万 5 千個に達した。 購入から時間があまりたっておらず、消費者の手元にあるとカネボウが推定する約 45 万個の 96% にあたる。 これまでに約 20 万 7 千人が申し出た。 (asahi = 7-31-13) 美白化粧品の回収に 56 億円 花王、12 月期に損失計上 花王は 29 日、2013 年 12 月期決算の純利益の予想を、4 月時点の 730 億円から 670 億円に下方修正した。 子会社のカネボウ化粧品など 3 社が、肌の被害を起こした美白化粧品を自主回収する費用 56 億円を特別損失として計上するのが響いた。 原材料費の上昇分も織り込んだ。 「重症」とみなした 2,250 人の治療費の負担などで、業績にはいっそうの下ぶれ要因も残っている。 一方、1 - 6 月期は円安が進んだほか、国内やアジアで洗剤などの販売が好調で、売上高は 1 兆 2,700 億円から 1 兆 3 千億円に引き上げた。 (asahi = 7-29-13) 化粧品で「肌まだら」 2,250 人は重症 カネボウ化粧品 【松浦祐子】 カネボウ化粧品は 23 日、同社の美白化粧品で肌がまだらに白くなる被害が出ている問題で、6,808 人から症状や不安を訴える申し出があった、と発表した。 うち 2,250 人は、症状が重いという。 同社は、使用中止を改めて呼びかけると共に、被害者を訪問して、状況の把握を続けている。 問題になっているのは、美白有効成分の「ロドデノール」を含む同社の美白化粧品。自主回収を始めた今月 4 日時点で、被害件数は 39 件だった。 その後、肌がまだらに白くなる「白斑(はくはん)」や、その不安を訴える相談は急増し、19 日時点で 6,808 人に上った。 このうち、「白斑が 3 カ所以上ある」、「5 センチメートル以上の白斑がある」、「顔に明らかな白斑がある」のいずれかに当てはまる重症の人は、2,250 人に上る。 夏坂真澄社長は 23 日の記者会見で、「発症したすべての方におわびしたい。 これほどの数字になって驚いている。 重く責任を受け止めている。」と陳謝した。 同社は夏坂社長を本部長とする対策本部を設置。 全国に専任の担当者を配置し、症状が出た人に対しては長期的に対応を続ける。 (asahi = 7-23-13) 化粧品回収でも … 美白好き 日本人、「完璧な肌」に憧れ 【松浦祐子】 カネボウ化粧品が美白商品の自主回収を始めた。 肌がまだらに白くなる症状が見つかったという。 七難隠すどころじゃない。 ■ 連絡 10 万人超、代替品相談も 「代わりに、どの化粧品を使えばいいの?」 自主回収を発表した 4 日から 16 日までの間に、カネボウには 10 万人を超す人から問い合わせがきた。 美白の「副作用」に伴う異例の回収。 返金の求めや不安の声とあわせ、代替商品への相談も。 美白への思いは熱い。 回収対象は「ブランシール スペリア」、「RMK」など、子会社が扱うものも含めて 8 ブランドの化粧水や乳液などだ。 共通するのは「ロドデノール」という美白成分。 薬事法に基づく「医薬部外品有効成分」で、栄養ドリンクなどと同様に薬に準ずる扱いだ。 普通の化粧品は「身体を美化し、魅力を増し、容貌を変えるもの。(薬事法)」 美白成分入りは、容貌という「外側」の変化ではなく、「しみを防ぐ」などと効能をうたえる。 ドラッグストアに並ぶ千円ほどの商品から、百貨店のガラスケースに納まる 1 万円超まで。 中高生はおろか、「赤ちゃんのスキンケアに」と買い求める親もいる。 美白のすそ野は広い。 調査会社・富士経済によると、ホワイトニング関連の化粧品市場は 1,980 億円(2011 年)だ。 (asahi = 7-19-13) カネボウ、化粧品回収に 50 億円 ブランドにも打撃 【松浦祐子】 カネボウ化粧品と同社子会社のリサージ、エキップの計 3 社は 4 日、美白成分が入っている化粧品約 45 万個を自主回収すると発表した。 主力製品も含まれ、国内で約 25 万人が使っているという。 今のところ健康を大きく損なう重大な被害の報告例はないとしているが、被害が広がらないよう、回収とともに原因究明を急いでいる。 問題となったのは、8 ブランドのうち美白有効成分「ロドデノール」が配合された 54 製品で、2008 年から売られている。 今年 5 月、皮膚科医からカネボウ化粧品に「肌がまだらに白くなった人が 3 人いる」と連絡が入り、被害が発覚した。 同社がさかのぼって調べたところ、11 年以降で、同様の症状が出たと思われる例が 39 件あったという。 ロドデノールは同社が独自に開発したもので、08 年に厚生労働省から薬事法に基づく医薬部外品有効成分として承認を受けている。 被害が出ていることを同社が 6 月 25 日に厚労省に報告したところ、「人体に影響がある重篤なものではない」として、強制的な回収命令は出なかった。 このため、同社で自主回収を決めたという。 原因などが分からないため被害が広がる可能性があり、利用者に注意を促すだけでは不十分だと判断したからだ。 日焼けする夏が近づき、美白成分を含む化粧品が店頭で増える時期だけに、今回の被害への関心も高いとみられる。 回収や原因究明に手間取れば、カネボウ化粧品などの信用は傷つき、販売にも影響が出る可能性がある。 カネボウ化粧品は花王の子会社で、単独では決算を明らかにしていないが、年間売り上げは約 1,900 億円とされる。 今回の自主回収には、約 50 億円かかるとしているが、業績への影響については「まだ分からない(夏坂真澄社長)」としている。 (asahi = 7-5-13) カネボウ、54 製品を回収 「肌がまだらに白く」 カネボウ化粧品と同社子会社のリサージ、エキップは 4 日、製造販売する化粧品のうち 8 ブランドの計 54 製品、約 45 万個を自主回収すると発表した。 美白成分「ロドデノール」を含む製品を使用した人のなかに、「肌がまだらに白くなった」という症状が確認されたためという。 自主回収するのは、以下のブランドの一部。 ▽ カネボウブランシール スペリア、▽ suisai、▽ トワニー、▽ インプレス、▽ アクアリーフ、▽ リサージ、▽ RMK、▽ SUQQUSU。 問題製品は、早いもので 2008 年から販売され、顧客は累計で約 25 万人という。 (asahi = 7-4-13) |