「じわじわ広がる中国バブル崩壊」 建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに アメリカによる関税政策が世界経済、日本経済へどんな影響を及ぼすのかということに注目が集まっているが、それより前に崩壊した中国不動産バブルの影響が、じわじわと世界へ影を落としつつある。 ライターの森鷹久氏が、インバウンド景気に沸いているように見える観光地などで始まっている、中国発の不況についてレポートする。 ☆ 一杯 5 千円近くするラーメンが飛ぶように売れるなど、空前の「バブル」状態にあると様々なメディアで報じられてきた北海道屈指のリゾート地・ニセコ。 ウインタースポーツのシーズンは終わったが、まだまだ残る手つかずの自然や、美しく澄み切った空気を求め、観光客だけでなく、投資資金も世界中から集まっている。 「こちらが泣くしかありません。」 北海道・ニセコエリアで事業を展開する実業家の男性が破顔する。 「ニセコは以前から外国人の間で人気でした。 コロナ禍前から不動産や宿泊事業などに資金を入れてきて、今も儲かっていることは確かです。 メディアによっては悪く報じられることもありますけど、世界中から人と金が集まっていることも間違い無いですし、地元の方でも恩恵を受けられている方は少なく無いですよ。」 しかし、このバブルは静かに終焉が迫りつつあるようだ。 リゾートホテルやペンションの新築ラッシュで忙しいはずの、道内工務店の経営幹部が苦渋の表情でこう語る。 「ニセコには、確かに世界中から金が投入されました。 私も、北米のリゾート企業や中国系の企業が計画しているホテル建設にいくつも携わったことがあり、それなりに稼がせてはもらいました。 しかし昨年ごろから、中国系企業の担当者と連絡がつきづらくなった。 すでに工事は始まっていて、資材だって確保済みです。 元請けの建設会社によれば、先方は未払い資材や人件費の高騰に対応できないと一方的に通告してきて、その後は音信不通なのだそうです。 最初にいくらか支払いはあったそうですが、それきりです。(地元工務店の男性)」 道内に拠点を置く、住宅資材販売会社の担当者も同じような状況だと頭を抱える。 「ニセコが中国人に買い占められる、と SNS で話題になるくらい、確かに中国人から人気がありました。 弊社でも、中国系企業が進めるリゾート物件にいくつか関わっていて、すでに資材を発注してしまっています。 しかし、中国では不動産バブルが弾け、企業も個人も大混乱に陥っている。 自国での生活がままならないのに、外国、日本の話なんかどうでもいいと、先方からはっきり言われて唖然とするしかありません。(住宅資材販売会社の男性)」 そして 4 月中旬、地元・北海道内のテレビが、ニセコ最大級のホテル建設を進めていたアジア系企業の破産申し立てを一斉に報じたのだった。 商習慣の違い、と言ってしまえば身も蓋もないが、それぞれ、当然事前に契約書を交わしており、先方の契約違反は明らかである。 にもかかわらず、先方は「音信不通状態」であり、仮に裁判を起こしたところで、残金が支払われたり、もしくは工事が再開しそうな見込みもない。 よって「泣き寝入り」するしかないのが現状だとうなだれる。 そしてさらに、中国に泣かされる日本人は増加傾向にある。 中国経済の成長が鈍化したと 2010 年頃から言われてきたが、そうはいっても全体規模の大きさから急激な悪化の心配はされていなかった。 ところが、新型コロナウイルスの世界的流行対策のため政府はゼロコロナ政策をとり、経済活動が大きく制限された。 その停滞によって住宅販売が減少、デベロッパーの資金繰り悪化し 2021 年には最大手の中国恒大集団が総額約 3,000 億ドル(約 50 兆円)もの負債を抱え債務不履行に陥った。 このような情勢で消費者の買い控えがおさまらず、不動産不況が長期化し、中国不動産バブルは崩壊したと言われている。 「中国発の不況の影響は、まだまだ日本には及ばないと思っていたが、今年に入って 10 組以上、総勢 200 名のお客さんからドタキャンを食らいましたね。」 こう話すのは、東京都内で旅行代理店を営む日本人女性。 中国系旅行代理店と提携しており、事業の一環として 10 年ほど前から現在まで、数千を超える中国人観光客のアテンドに関わっており「バブル状態だった」と振り返る。 しかし、その終焉は「いきなり来た。」と肩を落とす。 「もちろん、いくらかの前金は受け取っていますが、全て完全キャンセルのため、こちらも準備していた分、数百万円の赤字が出ています。 文句を言いたくても、相手は "キャンセル" というばかり。 残金も払われないし、訴訟を提起しようと思っても相手は中国にいる中国人。 日本の裁判所の命令なんか絶対に聞き入れないでしょう。 中国では不動産バブルが弾け、アメリカによる制裁的な高額関税の影響で、仕事を失う人も出てきたようです。 中国国内でもトラブルになっているのですから、我々はすでに蚊帳の外。 こちらが泣くしかありません。(旅行代理店経営者の女性)」 中国経済の低迷を、多くの日本人は対岸の火事としか捉えていないだろう。 だが、中国に泣かされる世界はさらに増え、間違いなくそのなかに日本人も含まれるだろう。 中国景気が日本国内の日本人に影響を及ぼし始めている。 ぼんやりとした経済や外交の話ではなく、債務不履行による実害が、一人一人の日本の一般市民に襲いかかってくる可能性を覚悟しておいたほうがよさそうだ。 (News Post/Seven = 5-11-25) 「日本が私たちを駄目にする!」 投稿写真に反響 = 中国ネット「笑った」、「税関職員も震える」 中国の SNS・微博(ウェイボー)で 27 日、「日本が私たちを駄目にする!」と題する投稿があり、反響を呼んだ。 微博でフォロワー 100 万超の女性は「夜、お金を数えていたら、恐ろしくなって漏らしそうになった。 どうしてちょっと日本に来ただけでこんなにお金を使ってしまうのか。 スーツケースを開いてみた結果 …。」とつづり、1 枚の写真を投稿した。 写真には、キティちゃんやちいかわ、スーパーマリオ、スヌーピーなどのキャラクターのグッズが大量に床に並べられている様子が写っている。 日本で自分が好きなキャラクターのグッズを大量に購入したようだ。 この投稿に中国のネットユーザーからは「笑った」、「見てるこっちが漏らしそうだわ」、「かわいい〜」、「サンリオにやられたね」、「うわっ、めっちゃ萌えてクラクラした」、「(こんなにグッズを買うのは)私の夢」、「これ(グッズにお金を費やすこと)はもう人の常と言える」、「(グッズは)お金を使う価値がある」、「私も日本に行きたい」といった声が上がった。 また、「税関で止められてスーツケース開けたら…」、「税関職員が見たらブルブル震え出すな」、「私も日本から帰って来る時に税関で止められてスーツケースを開けて、中身がこういう(写真のようなグッズ)ばっかりで税関のお姉さんも笑ってた」といったコメントも寄せられ、女性は「代理購入じゃないって、どうやって説明すればいいかなあ」と返信している。 なお、女性はほかの投稿で、友人らと大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン (USJ) などを訪れたことも報告している。 (北田、Record China = 4-29-30) TOTO、赤字転落の中国で 2 工場閉鎖 市場急変で迫られた構造改革 中国の日系企業 記事コピー (9-13-12 〜 4-28-25) 中国大手 BYD、日本に軽 EV 投入へ 250 万円程度でチャデモ対応 中国の自動車大手 BYD が、日本で軽自動車の電気自動車 (EV) を発売する方向で検討していることが 22 日、分かった。 同社関係者が明らかにした。 2026 年の発売を目指しており、価格は日本の軽 EV の価格を目安に、250 万円程度を見込む。 関係者によると、軽規格に対応した車両を中国で生産し、日本に輸出する。 既に設計段階は終えているという。 充電は中国の仕様ではなく日本独自の規格「チャデモ」に対応させる。 中国向けの車種を国外に投入してきた同社にとって、特定の国専用に車両を設計することは初めてとみられる。 日本自動車輸入組合によると、24 年度の外国メーカー車の輸入(乗用)車販売台数は首位のメルセデス・ベンツが約 5 万 3 千台、2 位の BMW が約 3 万 7 千台。 23 年に日本の乗用車市場に参入した BYD は約 2 千台だった。 同社は、日本市場を開拓するために、CM に俳優の長澤まさみさんを起用したり、販売拠点を増やしたりしている。 軽自動車は、日本の乗用車保有台数の 4 割を占めることから、強みとする EV 技術をてこに、参入を図る。 軽自動車は、自動車の普及に向けて1949 年に設けられた日本独自の規格。 現在は、最大で長さ 3.4 メートル、幅 1.48 メートル、高さ 2 メートル、排気量 660cc と定められている。 小さな車体を生かした取り回しの良さが特徴で、本体価格や維持費の安さから根強い人気がある。 一方、海外メーカーにとっては日本向けに開発しても、一定の台数が売れなければ、投入に見合う収益が確保できないことから、輸入を阻む壁として批判されてきた歴史がある。 BYD の関係者は「日本は排ガス規制などが厳しく、外国メーカーにとってはハードルが高かった」としつつ、「EV なら規制への手間がそこまでかからず、低コストでできる」と話した。 (松岡大将、asahi = 4-22-25) 台湾の対日好感度、過去最高に 世論調査の「最も好きな国」で 76% 日本台湾交流協会の台北事務所(日本大使館に相当)は 15 日、台湾の人々の日本に対する好感度が過去最高になったとする世論調査の結果を発表した。 台北事務所は「日台実務協力関係の着実な発展を台湾社会が肯定的にとらえていることの表れ」だとしている。 調査は 2008 年から始まり、今回で 8 回目。 昨年 12 月 - 今年 1 月、台湾の 20 - 80 歳の男女 1,520 人を対象に調査を行った。 今回の調査結果では、「最も好きな国・地域」として日本を選んだ人は 76% (22 年の前回調査比 16 ポイント増)、「今後最も親しくすべき国・地域」でも 70% (同 24 ポイント増)で過去最高だった。 「台湾に最も影響を与えている国・地域」では米国に次ぐ 2 位で 30% (同 17 ポイント増)だった。 「好きな国・地域」の 2 位以下はそれぞれ韓国 (4%)、中国、米国(ともに 3%)。 「今後最も親しくすべき国・地域」の 2 位以下はそれぞれ米国 (13%)、中国 (11%) だった。 (台北・高田正幸、asahi = 4-15-25) 「日本旅行の最悪体験を挙げて」にコメント続々 = 中国ネット「罰金取られた」、「脅された」 中国の SNS・小紅書 (RED) にこのほど、「一人一つ、日本旅行の最悪だった体験を挙げてけ」との投稿があり、コメントが殺到している。 投稿者は日本旅行を計画している復旦大学の学生で、他のユーザーからのコメントを「参考にしたい」としている。 この投稿には 700 件を超えるコメントが寄せられており、特に多かったのが食べ物と交通に関することで、食べ物については「日本の食べ物がしょっぱすぎると思うのは私だけ?」、「分かる。 しょっぱいか味がしないかのどちらか。」、「ラーメンがしょっぱすぎ、スイーツは甘すぎ」、「午後 9 時を過ぎると食事ができる場所が見つからなくなる」、「売られている果物が少なすぎて便秘になる」、「(コンビニなどで)食べ物を買っても食べられる場所がない」、「買った物を歩きながら食べられないこと」といった声が上がった。 交通については、「タクシーが高い」、「地下鉄が複雑すぎる。 そして高い!」、「東京の地下鉄が複雑。 一部の施設は低くなっている場所があって頭をぶつけそうになる。」、「しょっちゅう電車を乗り間違えてしまう」、「乗り換えが難しすぎる」、「危うく和歌山に行ってしまうところだった(*「関空快速/紀州路快速」は途中切り離しがあり、乗る車両を間違えると空港ではなく和歌山に行ってしまう)」などの声が寄せられた。 また、「ごみ箱がないのが不便」、「ホテルのチェックインできる時間が遅すぎ、チェックアウトの時間が早すぎ」との意見が複数見られたほか、「持っていく現金が少なすぎた。 5 日で 3,000 円しか持っていってなかった。」、「一人旅だと、自分の写真を撮ってくれる人がいない(泣)」、「同行した友人が USJ で私のスマホをなくしてくれた(スタッフが見つけてくれたけど)」、「春は結構寒くて凍えた」、「バリアフリーが意外と少ない。 スーツケースを持って階段を上り下り。」、「(公衆トイレの)トイレットペーパーが薄すぎる」といった声も。 このほか、
などのコメントも寄せられている。 (北田、Record China = 4-12-25) 日本でフェリーに乗った中国人が感動した理由 = 「すごく良い!」、「繊細な人はみんな日本好きに」 中国の SNS・小紅書 (RED) に 30 日、「どうりで日本は先進国なわけだ」との投稿があり、反響が寄せられている。 投稿者は、香川県の高松港から直島に向かうフェリーに乗った際に「日本の細部にわたるデザインに感動した」といい、「定員わずか 500 人の船でなんと 10 種類もの異なる座席が設置されていた!」と驚きをもって紹介した。 投稿者によると、船内には「コミュ障に適した 1 人席」、「カップルや友人同士に適した 2 人席」、「家族旅行に適した 3 人席」、「友人グループで座れる 4 人席」、「高齢者や障害がある人がまとまって座れる 5 - 10 人掛けの優先席」があり、2 人用の座席には形が異なる複数のタイプがあったという。 投稿者は「(中国)国内のフェリーの多くは 2 人掛けや 3 人掛けの席が基本で、カップルや家族 3 人での旅行だと、隣に見知らぬ人が座ったり、家族が離れ離れにならざるを得なかったりと、どうしても気まずくなることがあるが、日本の座席はとても心配りがなされている」と称賛した。 また、「車椅子専用スペースがあること」、「車椅子の人や高齢者に便利なエレベーターが設置されていること」、「所々に絵画などアート作品が飾られていること」、「窓が大きく清潔感があること」などにも言及し、「先進国とは公共の空間に標準化や効率を求めず、すべての人のニーズが重視される場所のことだ」と述べた。 この投稿に他のユーザーからは「これはすごく良い!」、「コミュ障歓喜!」、「こんなの見たら直島に行きたくなってくる」、「私も日本のフェリーに乗ったとき感慨深かった。 清潔で異臭がせず、隅々までよくできていて、まさに先進国って感じだった」、「稚内から利尻島に行くフェリーも良かった。 畳があって横になれた」、「海南省に行く船に乗った時は、自分が海の上で捕らわれた難民のように感じた」、「先進国では、一人ひとりにサービスが行き届いている」、「人が人として扱われている」、「繊細な人はみんな日本を好きになるね」といったコメントが寄せられている。 (北田、Record China = 4-1-25) |