島根の中海に小型機落下、男性 2 人けが 農地に落ちてバウンドしたか

29 日午後 1 時 35 分ごろ、島根県安来市荒島町の中海で小型飛行機が落下した、との 110 番通報があった。 県警安来署や市消防本部によると、小型機には男性 2 人が乗っており、操縦していた男性 (60) = 神戸市垂水区 = が軽いけが、同乗の男性 (46) = 大阪市中央区 = が重傷だという。 県警が目撃者に聞いたところ、小型機は農地に落ちてバウンドし、堤防を飛び越える際に論田第一排水門に接触し、中海側に落ちたという。

国土交通省によると、小型機は出雲空港を午後 1 時 22 分に離陸し、八尾空港(大阪府)に向かっていた。 飛行中にエンジンが停止したとみられ、不時着を試みたという。 同省の運輸安全委員会は、重大インシデントとして航空事故調査官を派遣する。 現場は中海へ流れ込む田頼川の河口付近。 中海は島根県と鳥取県との境にある湖で、当時晴れていたという。 (北村浩貴、中川史、asahi = 4-29-25)


「地域小児救命救急センター」開設 島根大学医学部附属病院

島根県での小児救急の拠点となる「地域小児救命救急センター」が出雲市の島根大学医学部附属病院に開設されました。 専門医と専従の看護師が常駐し、24 時間体制で重篤な患者を受け入れます。 「地域小児救命救急センター」は、幼い子ども専用の集中治療室を備えた「小児救命救急センター」に準じる施設で、今月、島根大学医学部附属病院に開設されました。 島根県での小児救急の拠点となり、24 時間体制で専門医と専従の看護師が常駐し、重篤な患者を受け入れます。

また、ドクターヘリが離着陸できるヘリポートを備えているほか、専用のベッドを 12 床備えています。 センターでは、県内の拠点病院と連携し、重篤な救急患者を受け入れ、初動の治療を行うとともに、必要に応じて、より体制が整備されている、岡山大学病院の「小児救命救急センター」などに搬送することにしています。 島根大学医学部附属病院の椎名浩昭病院長は「重篤な小児救急患者に対し、迅速で適切に対応するのが最大の使命だ。 質の高い医療を提供していきたい」と話しています。 NHK = 4-24-25)


島根の陶芸家、出雲の婚礼解説書を出版 CF と寄付で資金集め

島根県松江市在住の陶芸家でキャリアコンサルタントの糸賀香織さんが、昭和初期の出雲地方の婚礼を再現した解説書「出雲の祝言(しゅうげん)」を出版した。 15 年前の自らの結婚式では、地元の保存会の協力で花嫁行列を再現。 昭和初期の披露宴の献立を調べて調理した。 その衣食住の記録写真を掲載し、日本語と英語の説明文を添えて、出雲の文化を理解できるよう工夫した。

糸賀さんは島根県雲南市出身で、2010 年 5 月、雲松寺(松江市宍道町宍道)の僧侶、一峰(かずたか)さん (50) と結婚した。 「伝統的な婚礼を再現したい」と一峰さんに相談し、結婚式は雲松寺で仏式で行い、披露宴は糸賀さんの希望通り昭和初期の様式で進めた。 糸賀さんは、まず島根県出雲市斐川町の「タナベ美容室」の田部光恵さんに相談。 同じ地域にある市有形文化財「原鹿の旧豪農屋敷」を紹介してもらい、披露宴の会場に決めた。 嫁入り道具を入れた衣装箱「長持(ながもち)」を担ぐ際に歌う「長持唄」の保存会「若松会」が花嫁行列をしたいと申し出てくれ、それに合わせた道具もそろえた。

婚礼膳は昭和初期の料理を再現したいと思い、文献を参考に献立を家族で考えた。 刺し身や天ぷら、すし以外は自分たちで調理した。 お膳や食器は旧家に残っていた物を使ったが、お膳は 1 人につき 4 枚と決まっており、参列者 45 人分では計 180 枚必要だったため、不足分は買い足した。配膳には僧侶や檀家(だんか)の婦人部らが協力してくれたという。

結婚後、糸賀さんは 2 度の出産を経て、今では 8 歳と 6 歳の男児の母になり、旧姓・周藤(すとう)の名前で陶芸家としても活躍する。 この 14 年間、自ら経験した伝統的な婚礼を書籍にまとめる構想を温め続け、昨年 9 - 10 月にクラウドファンディング (CF) で 73 人から 66 万 5,000 円の支援を得た。 直接受け取った寄付を加えて、今回の出版にこぎ着けた。

書籍「出雲の祝言」の「第一章 婚礼の一日」では、仏式結婚式や花嫁行列、披露宴のほか、雲松寺の近くにある出雲市の名勝「木幡(こわた)山荘」での茶会も掲載。 花嫁が嫁ぎ先の家に入る前、花婿側が用意した履物に替える「草履の履き替えの儀」の様子も載せた。 「第二章 衣・食・住で綴る日本のかたち」では、献立と食器、着物と小物、出雲の家の造りを解説する。 「海外の方にも出雲の魅力を婚礼儀式を通じて伝えたい」と全文に英訳を付けた。

A4 判カラーの 144 ページで、800 部作った。 CF 支援者に返礼品で送るほか、島根県内の公立図書館 39 カ所と松江市内の公民館 29 カ所に寄贈する。 希望者には 6,600 円(送料別)で販売する。 問い合わせは糸賀さんのメール(kankoro007@gmail.com)。 (村瀬達男、mainichi = 4-16-25)


島根の小中 11 校で新入生ゼロ、少子化加速「新たな段階」 25 年度

島根県内の公立小、中学校では近年、新入生が 0 人の学校がある。 2025 年度は分校を含む小学校 9 校、中学校 2 校で新入生がいなかった。 県内各地で少子化が加速しており、小規模校を残すべきだと提言してきた識者も「ステージが変わっている」と学校を巡る厳しい現実を指摘する。

県内には市町村立の小学校が 187 校、中学校が 90 校、義務教育学校が 2 校ある。 新入生がいなかったのは、▽ 来待小大野原分校(松江市)、▽ 河南中若松分校(出雲市)、▽ 神戸川小若松分校(同)、▽ 小野中(益田市)、▽ 五十猛小(大田市)、▽ 比田小(安来市)、▽ 山佐小(同)、▽ 布部小(同)、▽ 吉田小(雲南市)、▽ 志々小(飯南町)、▽ 阿須那小(邑南町) - だった。 他にも新入生が 1 人にとどまった学校が小学校 5 校、中学校 1 校あった。

児童生徒数の減少に伴い閉校する学校が 25 年度も複数ある。 年度末に五十猛小や山佐小などが閉校するほか、奥出雲町では旧仁多町の小学校 5 校が 26 年度に 1 校に統合する。 学校再編の議論は各自治体で持ち上がっている。 現在の小学校 17 校を 9 校に、中学校 5 校を 4 校に再配置する基本計画がある安来市の遠藤浩司教育部長は「多様な学びの場を確保するには一定の規模が必要」と説明し、地域や保護者との協議を進める。

小規模校で学ぶメリットやデメリットにはさまざまな意見がある。 ただ、在学する児童生徒がいなくなれば学校が成り立たない。 山陰両県の自治体で再編議論の審議委員を多く務めた島根大教育学部の作野広和教授(農村地理学)は「今までは人数が少なくなる状況だったが、いなくなる段階に入ってきた。 背景の根本は少子化で対策が難しい。」と話す。 市町村別で小学・義務教育学校の新入生が最も少なかったのは知夫村の 5 人で、海士町 11 人、飯南町 13 人、川本町 14 人と続いた。 最も多かったのは出雲市の 1,477 人で、松江市は 1,469 人だった。 (山陰中央新報 = 4-12-25)


ジャリッと食感に感動する 鳥取砂丘隣で移住 31 歳が
"砂を食べて開発" 1 日 3,000 個売れる「砂プリン」の絶妙砂感

絶妙な砂感 = 粉末カラメルの勝利 … リピートする客続出

徐々に製造個数が増え、売上は 1 日 200 個に。 「こんな時期だから大変だろうけど」と応援してくれる地元住民に助けられた。 砂プリンをリピートする客が多く、粉末カラメルに抱いていた不安は自信に変わっていた。 5 月 30 日、「Totto PURIN」グランドオープン。 地元住民 200 人ほどがズラリと並び、1 時間で 1,000 個が完売した。

「コロナ禍だったからこそ、地元の方といい関係性を築けました。」

10 年後、鳥取県内に「村」をつくる

その後、川村さんは 2021 年 5 月にかき氷専門店、12 月に生チョコ専門店、2022 年 11 月にヨーグルト専門店と、牛乳や梨や柿などのフルーツといった鳥取の食材を活かした商品を開発し、5 年で 9 ブランドを展開する。 食コンサル時代の努力の蓄積が今、開花しているのだ。 社員の平均年齢は 26 歳、毎年 2 - 3 人を採用し現在 13 人。 コロナ禍の創業期 4 年間は、連続増収を続けた。 聞けば、川村さんの今後のプランは 70 以上あるという。 「大ヒット漫画『名探偵コナン』の作者・青山剛昌氏の出身地鳥取県北栄町を謎解きの聖地にしたいと、妄想を膨らませています。」

川村さんは 10 年後に鳥取県内で「村」を作ろうと構想中だ。 各地で手掛ける食ブランドの工場を村にまとめれば、200 人ほどの雇用を生み出せると力を込めて話す。 そのために、5 年で 20 億円の売上を目標に据え、鳥取ブランドを打ち続ける。 「子どもの頃のようにきれいな川で泳ぎながら、鳥取が好きな仲間たちと暮らしたいんですよ。」と笑う。 「起業をきっかけに移住して交流を重ねてきたさまざまな業種の仲間たちが、かけがえのない存在になりました。 鳥取はまだまだ可能性があるし、僕たちはやれる。 今よりももっと地域を変えていける。」 大きな瞳は自信に満ち溢れていた。 (野内 菜々、President = 4-8-25)


島根県江津市で山林火災、延焼続く 県が自衛隊に空からの消火要請

8 日午前 11 時 15 分ごろ、島根県江津市桜江町で、通りかかった男性から「山の頂上付近で炎が見える」と 119 番通報があった。 江津邑智消防組合江津消防署によると、消防車両 6 台、署員 31 人が出動して消火に当たったが、午後 5 時時点で山林約 9 ヘクタールが焼け、延焼が続いているという。

県は同日、災害対策本部を設置して情報収集に当たるとともに、自衛隊に空からの消火活動を要請した。 江津署によると、午後 5 時時点で建物や人的な被害はないという。 県内では出火当時、強風・乾燥注意報が発令されていた。 県警によると、この山林火災を含め 7、8 両日に県内で 5 件の火災が発生しているという。 県警は「農繁期には草焼き等に起因する火災が増加する」として強風や乾燥した日は火の取り扱いに注意するよう呼びかけている。 (中川史、高田純一、asahi = 4-8-25)


鳥取、島根の昨年の出生数がいずれも過去最少に 婚姻数も最少更新

厚生労働省はこのほど、人口動態統計の速報値を発表した。 2024 年に鳥取県内で生まれた子どもの数(出生数、外国人を含む)は 3,281 人(前年速報値比 212 人減)、島根県が 3,856 人(同 184 人減)で、いずれも過去最少だった。 全国でも 72 万 988 人と過去最少となった。 厚労省などによると、全国の都道府県で鳥取県の出生数は高知県(3,233 人)に次いで 2 番目に少ない。 減少率は 6.1% で、全国平均の 5.0% を上回っている。 鳥取県の記録が残る中では、ピークの 1948 年(1 万 9,876 人)の 16.5% まで減少している。

島根県は高知、鳥取両県のほか、秋田県(3,540 人)、徳島県(3,716 人)に次いで全国で 5 番目に少なかった。 減少率は 4.6% と全国平均よりも低かったが、島根県の記録が残るピークの 47 年(3 万 2,534 人)と比べ、11.9% まで減っている。

出生数に影響してくる婚姻数も、鳥取県が 1,761 組(前年速報値比 79 組減)、島根県は 2,103 組(同 123 組減)で、いずれも過去最少を更新した。 一方で、全国の婚姻数は前年速報値と比べて 1 万 0,718 組 (2.2%) 増えている。 出生数の減少が続いている要因について、鳥取県子育て王国課の担当者は「コロナ禍の間に婚姻数が減少したことが大きく影響しているのではないか」と分析。 「今年度は市町村と連携して細かい課題を分析し、対策に取り組んでいきたい」とする。

島根県子ども・子育て支援課の担当者も「人口減少に伴い出生数も減っており、若い世代が経済的な問題などで、将来の展望を開けないことも影響しているのではないか」と分析。 「結婚を望む方に対して、結婚や出産、子育てなどについて SNS を活用して情報発信をしたり、出会いの場を創出するイベントなどを開いたりしていきたい」と話す。 (森直由、asahi = 4-5-25)


不法係留されている所有者不明の船舶 4 隻を撤去 出雲市大社町の 2 級河川「堀川」 島根県が簡易代執行

島根県が、出雲市大社町を流れる 2 級河川「堀川」に不法係留されている所有者不明の船舶 4 隻を撤去した。 河川法に基づく簡易代執行で、撤去した 4 隻は県が一時的に保管し、所有者が判明しない場合は処分する。 所有者が分かっている船舶を含め、2025 年度中をめどに一掃を目指す。 初日の 26 日は県職員 5 人の立ち会いの下、委託業者が宇迦橋下流約 60m 左岸などで 2 隻を撤去した。 作業員が川の中に入り、ナイロン製の帯で船を固定し、クレーンでトラックに載せた。 27 日にも残りの 2 隻を撤去した。

撤去した船舶は、同市里方町内の県有地で 6 カ月間保管し、所有者が判明しない場合は処分する。 県によると、1 隻当たりの撤去費は諸経費を除き 30 万円程度を見込み、所有者が分からなければ県が負担することになる。 県出雲県土整備事務所維持管理部の荒木俊輔部長は「船の不法係留は、洪水時に川の流れを阻害し、護岸や橋脚に損傷を与えるなど治水機能も阻害する可能性が高い違法行為。 代執行の前に速やかに撤去してほしい。」と話した。

不法係留船は 11 年の 229 隻が最多で、26 日の撤去作業着手前時点で 38 隻。 うち所有者不明 4 隻、調査中 1 隻で、31 人の所有者が分かっている 33 隻については、既に行政代執行の手続きに着手している。 期限までに撤去されなかった場合、5 月下旬以降に県が強制撤去する。 (山陰中央新報 = 3-30-25)


「すき家」が全店で 4 日間閉店へ 1 月みそ汁にネズミ、3 月ゴキブリ

牛丼チェーン「すき家」は 29 日、ショッピングセンター内など一部を除く全ての店舗について、一時的に閉店するとホームページ (HP) 上で発表した。 閉店は 3 月 31 日午前 9 時から 4 月 4 日午前 9 時まで。 昭島駅南店(東京都昭島市)で商品に害虫が混入していたことを受け、全店で害虫などの侵入を防ぐ対策を取るという。

同社によると、今月 28 日、昭島駅南店を利用した客から、テイクアウトした商品にゴキブリの一部が入っていたと同社に連絡があった。 今年 1 月にも鳥取南吉方店(鳥取市)でみそ汁にネズミが混入するトラブルがあり、清掃に要する期間として 4 日間の閉店を決めたという。 すき家は全国に約 1,970 0店舗あり、そのほぼ全てが閉店することになる。 同社は「多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしますこと、深くおわび申し上げます」とのコメントを出した。 (中野浩至、asahi = 3-29-25)


1 万羽の群れも 宍道湖そばの出雲空港、バードストライク対策に懸命

航空機のエンジンや翼に鳥が衝突する「バードストライク」が全国の空港で多発している。 昨年 12 月に韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で 179 人が死亡した旅客機事故の原因にもバードストライクの可能性が指摘されている。 島根県出雲市の出雲空港は離着陸回数 1 万回あたりの衝突件数が全国ワースト 1 位。 対策に力を入れる現場にも緊張感が走っている。

宍道湖上 1 万羽超の群れも

出雲空港は、多くの水鳥が飛来する宍道湖に面した空港だ。 南北は川に挟まれ、敷地のすぐそばには畑も広がる。 旅客機は滑走路を走り、宍道湖上へと飛び立っていく。 航空機の離着陸の合間にはカラスが滑走路上で群れをなし、トビやカモが悠々と上空を飛んでいる。 その様子をパトロール中の空港管理事務所職員が監視していた。 国交省のまとめによると、2023 年のバードストライクの件数は羽田空港 121 件、那覇空港 65 件、など全国で 1,499 件も発生していた。 新型コロナウイルス禍では減便により衝突件数が少なくなったが、コロナ禍前の水準に戻っているという。

都市部の空港と比べ便数が少ない出雲空港の衝突は 24 件。 だが離着陸回数 1 万回あたりでみると 17.97 件で、年間離着陸回数が 1 万回以上の空港では全国ワースト 1 位となっている。 過去にも、10 年と 11 年にワースト 1 位だった。 羽田空港などと比べ便間の時間が長く、追い払っても鳥が戻ってきている可能性もある。 韓国での事故原因と指摘されるトモエガモが宍道湖上で 1 万羽超の群れをなしていたことも確認されているという不安要素もある。

花火や実弾で駆除

出雲空港ではどんな対策が行われているのか。 空港管理事務所は委託する警備会社とともに、航空機が離着陸する午前 7 時半から午後 8 時半までの 13 時間、バードストライクの危険性がないかを車でパトロールを続けている。 鳥の姿に目を光らせながら滑走路や滑走路脇の道を走り、群れを発見したり、パイロットからの要請があったりすれば、スターターピストルや大きな音が出る専用の打ち上げ花火で追い払う。 離着陸前の早朝には、有資格者による実弾で鳥を駆除し、安全確保につなげている。

しかし、どれだけ対策をしても発生するのがバードストライク。 最近ではツバメなどの小鳥のほか、トビやサギといった比較的大型の鳥類も衝突しているという。 島根県港湾空港課の担当者は「鳥は突然やってくることがあり、動きが読めない」と頭を抱える。 国交省航空局の担当者も「猟銃やレーザー光など各空港でさまざまな対策をしているが、リスクをゼロにするのは難しい課題だ」と話す。

暗視カメラ導入へ

出雲空港管理事務所では今後、熱を感知できる夜間用の暗視カメラを導入する予定。 また、湖面上も監視し、群れで飛ぶトモエガモへの警戒を強めている。 同管理事務所の真弓浩史さんは「水辺が近いという問題は変えられないが、この環境で何ができるか試行錯誤しながら対処していく」と話した。 (松原隼斗、mainichi = 3-27-25)


ワークマンカラーズ、出雲にオープン 両県初出店 ファミリー向け、機能性高いカジュアル着充実

衣料品製造販売のワークマン(群馬県伊勢崎市)のファミリー向け店舗「ワークマンカラーズ」が 20 日、出雲市斐川町上直江に、ゆめタウン斐川店としてオープンした。 山陰両県初で全国 15 店舗目。 主力の作業着は置かず、機能性の高いカジュアル着を充実させ、子育て世代などの来店を見込む。 ワークマンカラーズは、女性用のアウトドア向け衣料品などを扱い、コロナ禍でヒットした「#ワークマン女子」から名称を変更。 ゆめタウン斐川店は、普段使いのカジュアル着を中心に 900 種類を扱い、男性用と女性用が半々。 約 1 割をキッズ用に充てた。

多くが自社ブランド商品で、作業服製造で培った撥水性、動きやすさにつながるストレッチ性などが特徴。 下着やシューズ、バッグもそろえる。 店舗は、ゆめタウン斐川の駐車場の一角にあり、平屋で、面積は約 500 平方メートル。 年間で 2 億 2 千万円の売り上げを目指す。 (山陰中央新報 = 3-22-25)


島根県内の公示地価、利便性高い松江市と出雲市は上昇 工業地も

国土交通省が 18 日に発表した土地取引の目安になる公示地価(1 月 1 日時点)の島根県内の平均変動率は、住宅地が 23 年連続、商業地が 32 年連続で下落した。 一方、松江市は住宅地が 4 年連続、商業地が 2 年連続で上昇。 松江、出雲両市の利便性のいい地域と、県西部や中山間地域、離島の二極化が続いている。 調査地点数は住宅地 89、宅地見込み地 1、商業地 43、工業地 2 の計 135。

住宅地の平均価格は 1 平方メートル当たり 3 万 4,200 円。 前年より 200 円上がったが、継続して調査できる 131 地点の平均変動率は 0.3% の下落となった。 上昇した地点数は前年より 2 増えて 27 (松江市 21、出雲市 5、雲南市 1)。 松江市は 0.8% 上昇した。 調査を担当した加藤幹久不動産鑑定士によると、マンション建設が相次ぐ松江市では適地が不足し、マンション用地の価格が大きく上昇しているという。

商業地の平均価格は前年を 400 円下回る 1 平方メートル当たり 5 万 2,400 円で、下落率は 0.7%。 上昇地点数は前年より 2 増えて 12 (松江市 10、出雲市 2)。 松江市は 0.7% の上昇だった。 コロナ禍収束で社会経済活動の正常化が進み、松江市をはじめ、有数の観光地・出雲大社もある出雲市で、地価上昇がみられるという。 工業地 2 地点はいずれも上昇した(松江市矢田町は上昇率 2.2%、同市富士見町は上昇率 2.1%)。 松江市周辺では工業地が不足して需要が高まっているという。 (垣花昌弘、asahi = 3-19-25)


松江市のホテルで 43 人食中毒 厨房を 5 日間営業停止

3 月 12 日に、松江市のホテルで食事をした 43 人が、おう吐や下痢などの症状を訴え、保健所はノロウイルスによる食中毒と断定し、このホテルの厨房を 15 日から 5 日間の営業停止の処分にしました。

5 日間の営業停止の処分を受けたのは、松江市玉湯町にある「ホテル玉泉」の厨房です。 松江市によりますと、3 月 12 日にこの厨房で調理された食事を食べた 43 人が、おう吐や下痢などの症状を訴え、保健所が調査したところ、一部からノロウイルスが検出されたということです。 入院した人はおらず、全員が快方に向かっているということです。 (NHK = 3-15-25)


21m のクロマツ倒木 石垣が破損 昨年から城内で倒木相次ぐ

13 日午前 8 時ごろ、国宝・松江城(松江市殿町)の石垣近くの木が堀に向けて倒れているのを、遊覧船の航路点検をしていた市観光振興公社の職員が見つけた。 市が調べたところ、腐っていた根元部分から折れていたという。 けが人はなかった。 市によると、倒れた木は天守北東側の北惣門橋近くの石垣上にあった高さ約 21m、直径約 1m のクロマツ。 堀側に傾斜して立っていたことから、重みに耐えきれず、倒れたとみられる。 倒木によって石垣が横 2.5m、縦 0.8m にわたって破損しており、今後文化庁と協議し、修復の方針を決めるという。

松江城内では昨年 6 月に大手門跡近くで高さ約 20m のクロマツが、同 7 月にも北ノ門跡近くで高さ約 10m のオニグルミが倒れた。 市は樹木医らの診断をもとに倒木のおそれがある樹木については伐採を進めており、今回倒れたクロマツも 2025 年度に伐採する予定だったという。 (堀田浩一、asahi = 3-15-25)


島根県の丸山知事 「島根原発 2 号機の安全性を高める」と特重施設、設置を了解

中国電力が島根原発 2 号機(島根県松江市)でテロ攻撃などに備えて設ける「特定重大事故等対処施設(特重施設)」について、島根県の丸山達也知事は 13 日、県議会本会議で「現在稼働している 2 号機の安全性をより高める」として、設置を事前了解すると表明した。 県と同じ立地自治体の松江市や、周辺自治体の鳥取県と出雲、米子など 5 市も設置を認めており、関係する自治体の同意が出そろった。

丸山知事は、県議会がこの日の本会議で設置を了承したのを受けて最終判断。 「住民の安全確保と環境保全を最優先に、できるだけ早期の設置が必要」と述べた。 県は今後、周辺自治体の意見を聞き、中電や原子力規制委員会、国への要望をまとめる。 適切な情報提供や検査、関係する自治体職員の人件費を賄う財源措置などを想定する。 中電に了解を伝える時期について、丸山知事は取材に「日程調整が整い次第だ」と語った。

中電は 2016 年、特重設置の事前了解を県に要望。 規制委が設置変更を許可したのを受けて昨年 10 月、あらためて求めていた。 中電は新規制基準で 28 年 8 月 29 日までの設置を求められており、現在は準備工事などを進めている。 (桑田勇樹、中国新聞 = 3-13-25)


島根県警「トクリュウ」実態解明の捜査強化へ 人事異動公表

島根県警察本部は、オレオレ詐欺などの特殊詐欺や、SNS が発端になる投資詐欺の捜査を強化するため、現在の「特殊詐欺捜査室」を「匿名・流動型犯罪対策室」に改称したうえで、捜査員を増員するなどの組織改正と人事異動を発表しました。 県警察本部が発表したことし春の組織改正と人事異動では、現在、組織犯罪対策課に設置されている「特殊詐欺捜査室」を「匿名・流動型犯罪対策室」に改称したうえで、捜査員を増員します。

オレオレ詐欺などの特殊詐欺や SNS を発端に金をだましとる「投資詐欺」、「ロマンス詐欺」などの被害が県内で相次いでいるほか、SNS などで高額の報酬をうたい詐欺や強盗の実行役として加担させられる「闇バイト」など、犯罪グループの実態解明に向けて捜査体制を強化するのが狙いだということです。 また、去年(令和 6 年) 11 月に施行された改正道路交通法で自転車の「酒気帯び運転」の罰則が強化されたなか、取り締まりや啓発の強化のため、交通企画課と交通指導課の人員を増員するということです。

また、県内に 12 ある警察署のうち、松江警察署や出雲警察署、それに浜田警察署など 9 つの警察署の署長が交代することになっています。 新たな人事は、警部級以上は今月(3 月) 21 日付け、警部補級以下は来月(4 月) 1 日付けで発令されます。 (NHK = 3-7-25)


特殊詐欺で約 9,800 万円被害 被害額は島根県内で過去最大

県東部の 50 代の女性が携帯電話の着信をきっかけに、警察官などを名乗る人物から「あなたの携帯電話や通帳が詐欺に使われていた。 逮捕する。」などと言われ、保釈金の支払いという名目でおよそ 9,800 万円をだまし取られました。 警察が把握している県内で起きた特殊詐欺の被害額としては過去最大で、警察は捜査を進めるとともに注意するよう呼びかけています。

警察によりますと、去年 12 月、県東部の 50 代の女性の携帯電話に着信があり、「2 時間後に携帯電話を止める」などといった音声ガイダンスに従って操作をしたところ、電話に出た男から「携帯電話が犯罪に利用されている」などと言われたということです。 女性は身に覚えがなかったものの、刑事を名乗る人物に転送され、「あなたの携帯電話が特殊詐欺に使われていた。 逮捕する。」などと言われて、指示どおり、口座情報や残高を伝えたということです。

そして、検事や検察事務官を名乗る人物に「保釈金が必要だ」とか、「保釈の保証金のために株や保険もすべて売却して支払え」などと電話で指示され、31 回にわたって、あわせて 9,804 万円を振り込んでだまし取られました。 警察によりますと、県内で起きた特殊詐欺の被害額としては過去最大だということです。 警察は詐欺事件として捜査を進めるとともに、警察や検察が現金を振り込むよう指示することはないなどとして、同じような手口の詐欺に注意するよう呼びかけています。 (NHK = 3-5-25)


島根県、放課後児童クラブ 夏休み期間など自治体支援へ

島根県は放課後児童クラブについて、夏休みなど学校が休みになる期間のニーズが高いとして、ふだん入会していない児童でもこの期間に限って利用できるよう一部の自治体に対し経費を補助する事業を始めることを決めました。 放課後児童クラブは、共働き世帯などの小学生を預かる事業で、夏休みや冬休みなど学校が休みになる期間は保護者はまる 1 日、子どもの面倒を見る必要があることから、特にニーズが高まっています。 このため県は、ふだん入会していない児童でも夏休みなどの期間に限って利用できるよう、新年度、一部の自治体に対し経費を補助する事業を始めることを決めました。

県は新年度の当初予算案に 300 万円を計上し、職員の人件費など必要な経費の半分にあたる金額を 100 万円を上限に補助するということです。 一方、ふだん入会していない児童が利用する場合に、無料とするか、一定の料金が必要かは、各自治体によって検討されるということです。 島根県子ども・子育て支援課は、「夏休み期間中などはクラブに入会していない児童は保護者が一日中、面倒を見なければいけない。 保護者のニーズに応えていきたい。」と話しています。 (NHK = 3-2-25)


島根 ガソリン平均小売価格 187.9 円 高止まり続く

島根県内のレギュラーガソリンの平均小売価格は、1 リットルあたり 187.9 円で、先週よりわずかに下がったものの、過去 3 番目に高くなりました。 政府の補助金が減額された影響もあり、高止まりの状況になっています。 石油情報センターによりますと、県内のレギュラーガソリンの平均小売価格は、25 日の時点で 1 リットルあたり 187.9 円で、先週より 0.1 円値下がりしたものの、過去 3 番目に高くなりました。

これは、政府が石油元売り各社に出している補助金が、去年 12 月と先月(1 月)に縮小された影響もあり、高止まりの状況になっています。 また、軽油は、1 リットルあたり 170 円で、先週より 0.3 円値下がりし、灯油の店頭価格は、18 リットルあたり 2,375 円で、先週より 7 円値下がりしました。 今後の見通しについて、石油情報センターは、「補助金の減額の影響はほぼ収まり、価格は当面、小幅な値動きになると見られる。 高止まりが続くか注視が必要だ.。」と話しています。 (NHK = 2-27-25)


島根県庁 - 浜田市役所間 10 分短縮へ
 「湖陵・多伎道路」 3 月 2 日開通前にトンネル内で事故想定訓練

今週末の 3 月 2 日に山陰道の出雲多伎インターまでの 8.9 キロが開通するのを前に、26 日トンネル内の交通事故を想定した訓練が行われました。 訓練が行われたのは、出雲湖陵インターチェンジと出雲多伎インターチェンジの間にある姉谷上ゲトンネルで、乗用車同士の衝突事故が発生し運転手の 1 人が負傷して、車の中に閉じ込められたという想定で行われました。 26 日は、消防の救出訓練だけでなく警察の避難誘導や国道事務所による情報伝達など、事故が発生した際の連携体制が確認されました。

「(国道事務所では)パトロールもしているので、そうしたところで注意していきたい。 (事故が)起こった場合にはすぐに対応できるよう情報連絡を行いたい。(国土交通省松江国道事務所・伊藤法政副所長)」

3 月 2 日に開通する出雲から出雲多伎インターチェンジまでの 8.9 キロ。 これにより、山陰道は、鳥取県の大栄東伯から大田市温泉津町の石見福光インターチェンジまでつながることになり、松江市の島根県庁から浜田市役所までがおよそ 10 分短縮。 企業進出や観光面、患者の救急搬送時間の短縮などの効果が期待されています。 (BSS 山陰放送 = 2-26-25)