愛子さまは「別格!」 鳳凰が羽ばたくお正月の着物 内親王だけに許された優美な「御地赤」 ![]() 皇室では、正月や誕生日などの節目に、内親王だけが着ることができる「御地赤(おじあか)」という着物がある。 御地赤は成長に合わせてつくられ、平成の時代には天皇陛下(現在の上皇さま)と美智子さまから、現在の天皇ご夫妻の長女愛子さま、秋篠宮家の眞子さま(小室眞子さん)と佳子さまに贈られた。 そしてそれには、特別な思いが込められていた。
昭和の時代から皇室に着物をつくり、納めてきた「染の聚楽」代表の高橋泰三さんに 2004 年夏、当時皇后だった美智子さまから、女官を通じて依頼があった。 愛子さまが数えで 5 歳の元日を迎える、半年ほど前の時期だった。 「御地赤」は、天皇の直系の女性皇族である内親王が成年を迎えるまで、元日などの節目となる日に身につける宮中の伝統的な着物。 上品な朱赤の絹地に、松や梅などのおめでたい柄の刺繍を金糸で施しているものだ。 元日に新年のあいさつのため、御地赤を着た愛子さまが車で皇居に入る様子が、写真におさめられたことがある。 しかし、そのような御地赤を着た内親王方の姿が、メディアも含め、一般の人たちに公開されることはめったにない。 皇后は、内親王のために最高の御地赤を用意する。 泰三さんは愛子さまの御地赤の図案を作成し、美智子さまが目を通された。 「この刺繍の色数を減らしてシンプルに」というふうに、要望が女官を通じて泰三さんに伝えられた。 後日のことだが泰三さんは、昭和の時代に香淳皇后が紀宮さま(黒田清子さん)のために作ったものと見られる御地赤の写真を目にする機会があった。 牡丹や芍薬などの刺繍がちりばめられた、豪華なものだったという。 ■ 眞子さんと佳子さまは「鶴」 美智子さまが愛子さまの意匠として望んだのは、「鳳凰」だった。 古代中国では、善政が施されたときに鳳凰が飛来すると信じられていた。 正倉院の錦織や有職文様(ゆうそくもんよう)にも使われてきた、格調高い吉祥柄だ。 そして御地赤には、愛子さまのお印が入った。
美智子さまは、細部にまで気を配っておられたという。 泰三さんはその後、秋篠宮家の長女・小室眞子さんと次女の佳子さまの 2 着目の御地赤も手がけることになった。 愛子さまのものより前に作られていた、お二人の御地赤の刺繍は「鶴」だった。 愛子さまは皇太子さま(当時)の娘で、身位の高い内廷皇族。 美智子さまは深い思い入れをもって、鶴よりも格上の鳳凰を選ばれたのだろうと、泰三さんは振り返る。 そして泰三さんは 14 年冬、愛子さまの 2 着目の御地赤を納めた。 ■ 正月に赤い着物をお召しの愛子さま そして時代は令和になり、20 歳の成年を迎えた愛子さまが御地赤を着ることはなくなった。 しかし、日本の伝統文化を守り伝えようという「令和流」の皇室が、天皇、皇后陛下によって始動している。 たとえば、海外の賓客を旬の食材を用いた和食でもてなしたり、食事前に日本酒で乾杯したりと、両陛下のアイデアが形になっている。 雅子さまも最近、着物で接遇する機会が増えてきた。 その思いはさらに、大学で日本の古典文学などを学んでいる愛子さまにも受け継がれていくことだろう。 (永井貴子、AERA = 1-1-24) 2023 年、国内外でバズったセレブのベストファッション コレクション会場を魅了した三吉彩花のセンシュアルドレス、パリコレ初参戦の深津絵里の深紅ドレスまで! トレンドのネイキッドドレスやシースルースタイルはもちろん、極上のフォーマルルックやセレブのサプライズ登場など、2023 年にいろいろな意味で衝撃が走ったセレブファッションを厳選して紹介! ファッションだけでなく、セレブ動向も合わせてチェックして。 (画像は左右にスライドしてください。) ビヨンセ 1/21/23 今年はワールドツアー「ルネッサンス」で数々の豪奢な衣装を披露したビヨンセ。 ツアーが始まる前に話題になったのが、ドバイの高級ホテル、アトランティス・ザ・ロイヤルの特別祝賀公演で見せたゴージャスなレッドカーペットルック。 ドルチェ & ガッバーナによるカスタムメイドで、胸もとやおなか、太ももがあらわになっている。 ゴールドの輝きがまさにクイーン・ビーにぴったり! アン・ハサウェイ 1/25/23 ブルガリ ホテル 東京の開業で 11 年ぶりに来日するなど、2023 年も多くの話題を作ったアン・ハサウェイ。 1 月のオートクチュール・ファッションウィーク期間中には、ヴァレンティノのショーに来場。 映画『プラダを着た悪魔』のグッドガールな印象とは裏腹に、ミニドレスにタイツ、パンプスと、全身レオパード柄で登場! ワイルドながら神々しい姿を見せた。 そのあとに行われたアフターパーティでは、アンが我を忘れて踊りまくる動画も話題に! 三吉彩花 2/24/23 モデルや俳優として活躍する三吉彩花はさまざまなブランドのコレクション会場で引っ張りだこ! 特にグッチの 2023 - 24 年秋冬コレクション会場でキャッチし、『ハーパーズ バザー』がインスタグラムに投稿したコメント動画は現時点で 470 万回再生と大バズり。 一点の曇りもないきれいなデコルテがあらわになったミニドレスに、グリーンのグラディエーターサンダルを合わせ、抜群のスタイルを際立たせていた。 キム・カーダシアン 5/1/23 メットガラで話題をさらったセレブがもうひとり。 キム・カーダシアンは毎年メットガラで気合いの入ったスタイルを披露し、2022 年はかつてマリリン・モンローが着用したドレスを着るために大幅に減量していた。 今年はスキャパレリによるパールのみで作られたようなドレスに挑戦! いくつも連なったようなデザインで、なんと使われたパールは 5 万個にも及ぶそう。その下には、ヌードカラーのアンダーウエアを身につけている。 カーラ・デルヴィーニュ 5/24/23 どんなファッションもハンサムに着こなすカーラ・デルヴィーニュ。 パーソンズ美術大学主催のチャリティイベントに選んだのは、バルマンによるブルーのセットアップ。 ジャケットは大きく胸もとが開いたデザインで大胆な肌見せスタイル! ここまで胸もとがあらわになってもかっこよく見せられるのは、彼女のキャラクターあってこそ。 Twice サナ & 永野芽郁 9/21/23 プラダのアンバサダーを務める Twice のサナと永野芽郁。 昨年もコレクション会場での 2 ショットが公開されたが、2024 年春夏コレクションでは同ブランドのタイトなドレスの双子コーデで登場。 永野芽郁はブロンドヘアにイメチェンしたことも話題になった。 それぞれのインスタグラムでも 2 人のやりとりの様子を公開するなど、親交を深めているよう! 深津絵里 9/29/23 ファッションブランドのコレクション会場に旬のセレブや K-Pop アイドルが駆けつけるようになってから数年がたつけれど、2024 年春夏シーズンのパリコレクションでもっともサプライジングだったのは、日本を代表する俳優の深津絵里がロエベの会場に姿を見せたこと! 自身の 50 歳とブランドの日本展開 50 周年を祝福するように、赤が印象的な V ネックドレスに身を包み、圧巻のオーラを放っていた。 エミリー・ラタコウスキー 9/29/23 離婚を経て、今年はハリー・スタイルズやコメディアンのエリック・アンドレなどなにかと恋のうわさが絶えなかったエミリー・ラタコウスキー。 ゴシップとともに、彼女のファッションに注目している人も多かったはず。 大胆なネイキッドドレスを披露したのは 9 月のパリで。 ドルチェ & ガッバーナのヴィンテージスリップドレスはとてもクラシカルであり、ほんのり透けるアンダーウエアがコケティッシュな印象を醸し出す。 IVE ウォニョン 10/3/23 身長 173cm の抜群のスタイルに、美しすぎるパーツがつまった小顔。 まるでプリンセスのような人間離れした風貌でミュウミュウの 2024 年春夏コレクション会場に登場したのは、IVE のウォニョン。 ツイードのセットアップを着用し、ミニスカートからは思わず二度見してしまうほどの長いおみ足がすらり。 またよく見てみると、左脚の膝には絆創膏が。 ファンからは心配の声もあったけれど、傷など残らないことを祈りたい! ジェニファー・ロペス 12/5/23 年を重ねるごとに健康的で美しさが増していくジェニファー・ロペス。 US 版『エル』のウーマン・イン・ハリウッド 2023 に夫ベン・アフレックとともに出席したジェニファーは、鋳造した鎧のようなドレススタイルを披露! グレース リンの 2024 年春夏コレクションのルックで、金属製のトップはフロント部分のみを覆うためおなかと背中、そして下乳までもが丸見えに。 堂々と着こなす姿に感服! (Mayaka Yamamoto、Harper's Bazaar = 12-25-23) BLACKPINK ジェニーや、キャサリン妃も! "富裕層をトリコにした" 新トレンドが「秋冬ファッション」でも人気継続 突如として 2023 年秋冬の一大トレンドに浮上した「クワイエット・ラグジュアリー」は、文字通り「静かな」、「控えめな」ラグジュアリーのこと。 一目でハイブランドだと分かるような騒がしいロゴやブランド名は不要で、誰かに見せびらかしたり、自慢することを必要としない "真の富裕層" が好む品格ファッションといえる。 今回は、韓国アイドルからプリンセスまで、セレブ達が「クワイエット・ラグジュアリー」を取り入れた、最旬秋冬ファッションを一挙拝見! (画像は左右にスライドしてください。) ジェニファー・ローレンス ここ最近のジェニファー・ローレンスの私服といえば、もっぱらクワイエット・ラグジュアリーなスタイルばかり。 2023 年 11 月にキャッチされた彼女は、メリノウールとカシミアがブレンドされたトリーバーチの上質なタートルネックに、トーテムのキャメル色のコートを合わせて NY の街を闊歩。 ザ・ロウのベルト、ステラ マッカートニーのサングラス、ロエベの「パズル」バッグなど、アクセサリーもメゾンのアイテムで揃え、足元だけはカジュアルにアディダスの「サンバ」を合わせて快適なルックに仕上げていた。 リアーナ 常にアイコニックで奇抜なファッションで私たちを魅了するリアーナも、この冬はクワイエット・ラグジュアリーなスタイルにシフト。 この日のリアーナは、ドリス ヴァン ノッテンの 2023 年秋冬コレクションよりウールのロングコートを着て NY の街に姿を見せた。 素肌にコートを羽織り、ボトムにはレギンスとハイヒールを兼ねたバレンシアガのパンタブーツを覗かせて。 小脇にはボッテガ・ヴェネタの特大クラッチを抱え、グッチのサングラスと控えめなダイヤモンドのネックレスを合わせて。 ケンダル・ジェンナー ケンダル・ジェンナーは、愛犬パイロの散歩中も洗練コーディネートでスタイリッシュに。 この日はグレーのコート、サングラス、ブーツに至るまで全身ボッテガ・ヴェネタで統一。 さらに驚くべきは、パイロに繋いでいるリードまでも同ブランドで揃えていたことだ。 マチュー・ブレイジーによるボッテガ・ヴェネタのアイテムは、ケンダルのクワイエット・ラグジュアリーなスタイルを支える大きな役割を担っていること間違いなし。 BLACKPINK ジェニー 2023 年 11 月、仁川国際空港に姿を見せた BLACKPINK のジェニー。 空港ファッションらしいシンプルな装いを印象的に格上げしているのは、スタイリッシュなロエベのレザージャケット。 そこに、ジャックムスのボトムとルメールの人気バッグ「クロワッサン」を合わせたスタイルで、ロンドンから帰国した。 エマ・ワトソン ミラノのファッションウィーク中に愛犬ソフィアを連れているところが目撃されたエマ・ワトソンは、自身がアンバサダーを務めるプラダを全身にまとって登場。 爽やかなボタンシャツにネイビーのミニスカートを合わせ、白いリブ編みのニットを肩に掛けてコーディネートにひねりを加えていた。 キャサリン妃 2023 年 11 月 24 日、キャサリン妃はガブリエラ・ハーストのタートルネックに、リアリーワイルドのスカート、ポロラルフローレンのレザーベルトという、シンプルながらエレガントなコーディネートで公務へ。 美しいプロポーションをさらに格上げしたブーツは、妃の愛用ブランド、ジャンヴィト ロッシのものだった。 (Harper's BAZAAR = 12-18-23) 「"下着そのもの" で街へ …」 "ノーパンツ" ファッションは日本で流行るのか? ![]() ![]() ![]() 12 月 1 日に発表された、2023 年の『ユーキャン新語・流行語大賞』。 年間大賞には、今シーズンの日本一を達成した阪神タイガース・岡田彰布監督が優勝を表現したことで話題となった「アレ(A.R.E.)」が選ばれた。 選考委員特別賞を受賞した、お笑い芸人・とにかく明るい安村がイギリスのオーディション番組で披露したフレーズ「I'm wearing pants! (アイム・ウェアリング・パンツ)」を始め、今年を象徴する言葉がノミネートされるなか、「Y2K」もトップ 30 語に選ばれた。 「2000 年前後に流行したファッションのことで "Year 2000" の略です。 今年はこの Y2K が若者を中心に再流行しました。 おなかの見える丈の短いトップスやミニスカートといったアイテムを組み合わせ、ヘルシーな肌見せをすることが特徴です。 今年は例年以上に暑い夏だったこともあってか、多くの女性が肌見せを取り入れていた印象です。(ファッション誌編集者)」 "下着ユニバ騒動" 流行語にノミネートするほどのトレンドということだが、"肌見せ" は一歩間違えると炎上に繋がることも。 「10 月に、大阪にある『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)』内で、5 人組の女の子たちが下着も同然の姿になって、園内で写真撮影していた件がネットで話題になりました。 そのころ USJ では、ハロウィンのイベントが開催中で、彼女たちは “仮装のつもり" だったとか。 これが "下着ユニバ騒動" として炎上しました。(ワイドショースタッフ)」 これに対して USJ 側は、《公序良俗に反する服装やパークにふさわしくない過度な露出はお断り、退場いただく場合があります》と声明を出していた。 ファッション的な "肌見せ" として受け入れられることもあれば、"露出" として拒絶されることも。 難しいバランスではあるが、海外では Y2K や下着ユニバ騒動をはるかに凌駕するファッションがトレンドとなっているそう。 "忙しすぎて履くの忘れた?" 「"ノーパンツ" ですね。 パンツといっても下着のことではなく、ボトムスやスカートを履かずに、下着を見せるスタイルです。 今年は海外セレブやモデルの中で流行し、ファッションショーなどの公の場だけでなく、プライベートでも取り入れていますよ。 11 月下旬に来日したモデルのデュア・リパも、ノーパンツで東京の街を楽しんでいました。(前出・ファッション誌編集者、以下同)」 下着ユニバ騒動では "下着同然" のコスプレだったが、これは "下着そのもの" で街に繰り出すということ。 なぜそんなスタイルがトレンドに …? 「火付け役となったのは、インスタグラムのフォロワー数が 2.9 億人のモデル、ケンダル・ジェンナーでしょう。 昨年末に、黒のショーツにタイツというスタイルを披露して SNS でバズりました。 そこからハイブランド『miumiu』がノーパンツスタイルのコレクションを発表してブームが加速。 当初は "忙しすぎてパンツ履くの忘れたの?" という批判の声もありましたが、徐々に受け入れられているのではないでしょうか。 日本で流行るかはちょっとわかりませんが …。」 もしかして、とにかく明るい安村の「I'm wearing pants!」が海外でウケたのは、"ノーパンツ" の影響なのかも? (週刊女性 = 12-7-23) 倖田來未、中村アンが大胆コーデ 仲里依紗、川栄李奈はミニスカ 人気ママモデル滝沢眞規子 (画像は左右にスライドしてください。) 今月 41 歳になった倖田さんは 11 月 20 日、ネイルを愛する各界著名人の中から最も輝いている人に贈られる「ネイルオブザイヤー 2023」の特別ゲストとして、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された授賞式に出席した。 大胆なデザインの白いマーメードドレスで、美しい背中とデコルテを見せていた。 ドレスはロングトレーンがエレガントで、チュールを重ねたような飾りがふんだんにあしらわれていた。 「41 歳になったので引き算でいきたいと思ったんですが、やっぱりキラキラしたものが好きということで …」とキラキラ感たっぷりのネイルを披露した。 仲さんは同 16 日、TOHO シネマズ六本木(東京都港区)で開催された劇場版アニメ「屋根裏のラジャー(百瀬義行監督、12 月 15 日公開)」のジャパンプレミアに出席した。 大きなスパンコール飾りの付いたミニスカートとビスチェ、透け感のあるトップスを合わせたような装いで、美脚を見せていた。 重ね着けしたネックレス、チェーンベルトが華やかさをアップ。 足元にはダメージジーンズ風のレッグカバーを付け、トレンドを取り入れた装いだった。 中村さん、川栄さん、滝沢さんは同 16 日、東京・表参道で 18 日にオープンした「ディオール」の期間限定店「ディオール ホリデーポップアップ」のプレビューを訪れ、フォトコールに登場した。 中村さんは体のラインが透けて見える真っ白なレースシャツとレーススカートという大胆なコーディネートで美ボディーを披露した。 バタフライ柄がデザインされたベルトと、首元でチョウが舞っているような大ぶりのネックレスがアクセントになり、大人の雰囲気を漂わせていた。 川栄さんは、ミニワンピースで美脚を見せ、ボリューム感のある黒のジップアップブーツを合わせていた。 ワンピースは、ハーフジップでベージュカラー。 ベルトでウエストマークして着こなしていた。 ピンクゴールドにダイヤモンドがあしらわれたピアスやリングを身に着け、小ぶりのバッグをアクセントにしたキュートな装いだった。 3 人の子供の母親で、人気モデルの滝沢さんは、波紋のような加工生地で、A ラインのシルエットが美しいロングコートの裾からチュールのスカートがチラリと見える装い。 パール調の飾りの付いたバックストラップパンプスと、バラをモチーフにしたリングとイヤリングを合わせ、洗練された大人の着こなしを披露した。 (毎日キレイ = 11-25-23) コムデギャルソンの川久保玲さん、「特別な存在」になれた理由は… (画像は左右にスライドしてください。) 「逃げることは意味がない」から酒は飲まない。 友達はいない。 「以前になかった、新しいものづくり」を自らに課すため、クリエーションの参考にする先人は「ゼロ」 - -。 1969 年にブランドを立ち上げ、コムデギャルソン社創立からも 50 年を迎えたファッションデザイナー、川久保玲さんの言葉に何度も驚かされた。 ジャーナリストの鈴木正文さんに依頼したインタビューに同行したのだ。 独立資本で、1 人のデザイナーが創作を担い、40 年超にわたりパリで新作発表を続ける例は世界的にも珍しい。 そして川久保さんは「世に出した服が全て」という姿勢で、めったに取材に応じない。 インタビューが実現したのは「GQ JAPAN」の元名物編集長で、坂本龍一さんの最後の著書『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』でも聞き手を務めた鈴木さんだからこそ。 朝日新聞デジタルでの 5 回連載「川久保玲の現在地」は、その仕事ぶりや人柄、苦悩に迫っている。 パリのショーや展示会、東京での準備取材などでは、私もほぼ全ての過程をともにした。 400 字詰め原稿用紙に換算して 35 枚超という、新聞を中心とするメディアとしては異例の長行寄稿だが、まだ書かれていないことは多々ある。 ベテラン社員から受けた「事前レク」も、秘話に満ちていた。 立ち上げ当時はマンションの一室で服を作り、川久保さんが自ら洋品店で売っていたこと。 75 年ごろから東京でショーを始め、徐々に海外の有名店からも買い付けが増えたこと。 81 年、まだ少人数だった社員をアトリエの丸テーブルに集めた川久保さんが突然、「パリに行って、ビジネスをしようと思うの」と宣言した場面など …。 今回のショーでは、「黒の衝撃」と評された 80 年代初頭とは対極の明るい色の新作群を見せた。 各地で戦争や紛争が続く世界情勢に対し、「いい加減にしてほしい。 私は明るい未来を希望する」という川久保さんの魂の叫びだった。 「朝日の記者が、そういう服装で働けるようになったのも…。」 10 月 16 日、一度きりのインタビューでは鈴木さんの「質問力」に驚かされた。 「何時から何時まで働いているのか」、「正月休みは?」、「創作の先生や仲間、友達はいる?」、「人間的な生活じゃないですね」。 孤高のデザイナーに次々とそんな言葉を投げる。 「え? 川久保さんに、そんなこと聞きます?」とドキドキしたが、川久保さん本人も何度も笑って応じていたのは記事のとおりだ。 この日、川久保さんは「日本でファッションは、まだ文化になっていない。 でも、かつてに比べると社会的・文化的地位は向上した」、「特に男性のファッションセンスの進歩はめざましい」という趣旨の発言をした。 そして私をみて、「朝日新聞の記者が、そういう服装で働けるようになったのも、そうじゃないですか」と笑った。 私が着ていた「そういう服」は、もちろんコムデギャルソンだ。 ファッション界での自らの功績について「黒が普及したかしら。 黒の価値は少し … ね。 あとは服を洗っても(しわ加工の服)とか、左右非対称の服とか」と、控えめに振り返る場面も。 川久保さんが文化功労者に選ばれたという発表があったのは、この取材の 5 日後だ。 なぜ特別な存在になり得たのか。 川久保さんは「とにかく、続けることだけは、続けてきた」と述べた。 「常に新しい何か」を生み、それを「続ける」。 希代のデザイナーの口から出た「継続は力なり」には、これまで何度も耳にした、どの同じ言葉よりも説得力があった。 (asahi = 11-13-23) 冨永愛、銀座のど真ん中でファッションショー 超絶スタイルで魅了 ![]() モデルの冨永愛が 5 日、都内で、ファッションショー「TOKYO GINZA It's Show Time!!!」に出演した。 (Oricon = 11-6-23) 21 歳でディオールのデザイナーに サンローランの回顧展 六本木で (画像は左右にスライドしてください。) 男性の服だと思われていたパンツスーツをいち早く女性の装いに取り入れたのは、20 世紀のファッションをリードしたデザイナーのイヴ・サンローランだった。 東京・六本木の国立新美術館では、サンローランの 40 年にわたる創作の歴史をたどる大規模な回顧展が開かれている。 狩猟の服を街着としてデザインしたサファリルック。 ジャンプスーツにタキシード。 会場に並ぶ50年ほど前の服の数々は、不思議なほど古さを感じさせない。 紳士服から着想した実用的でシンプルな服にエレガンスが加わり、時を超えた美しさをたたえている。 サンローランは 1936 年、アルジェリアの生まれ。 17 歳でパリに渡り、国際羊毛事務局が主催したコンクールのドレス部門で入賞した。 会場には、サンローランが 16 歳ごろにつくった紙人形が飾られている。 服の生地の質感が伝わるほどの正確な描写力で、早熟な才能を感じさせる。 55 年、当時のヴォーグ・パリ編集長の推薦で高級ブランド「クリスチャン・ディオール」のアシスタントに採用され、わずか 2 年後、ディオールの急死により 21 歳の若さでチーフデザイナーに就いた。 自分のブランド「イヴ・サンローラン」のコレクションを発表したのは 1962 年のこと。 モロッコ、アフリカ、ロシア、中国など世界の民族衣装や、ヨーロッパの中世の装いなど歴史的な衣服からもインスピレーションを得た。 抽象画をドレスに描いたモンドリアンルックなど、アートとファッションを融合してオートクチュールに新風を吹き込み、映画や舞台の衣装も手がけた。 2002 年に引退を発表した記者会見で、サンローランはこう語っている。 「ファッションは女性を飾るだけではなく、彼女たちの不安を取り払い、自信を与え、自分を受け入れることを可能にすると私はずっと信じてきた。」 約 260 点の展示品から、その信念が伝わってくる。 「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」は 12 月 11 日まで。 毎週火曜日休館。 一般 2,300 円、大学生 1,500 円、高校生 900 円。 問い合わせはハローダイヤル (050・5541・8600)。 (長谷川陽子、asahi = 10-13-23) Z 世代が推す、2023 年秋のファッショントレンド 8 つ TikTok では、Z 世代が 2023 年の秋のファッショントレンドを先取りしている。 これまで彼らはバレエシューズ、バギージーンズ、オフショルダーのトップスを復活させてきた。 モノクロの服、デニムのロングスカート、着古した感じの革のジャケットもZ世代の間で人気を得ている。 Z 世代はファッションに強いこだわりがある。 彼らは古い流行を蘇らせ、ミレニアル世代の流行は気に入らず、新しいスタイルを始めている。 そのため、最近、若い世代が TikTok で2023 年秋のおすすめコーディネートを紹介しているのも納得がいく。 (画像は左右にスライドしてください。) 2023 年秋、Z 世代のトレンドのトップスは着古した感のある革のジャケット TikTok で「色褪せた革ジャケット」というフレーズを検索すると、Z 世代のファッショニスタが作成した何十もの最新動画が表示され、再生回数は合計 4 億 4,960 万回を超えている。 ブラウンの革のジャケットは特に人気があるようで、色あせたウォッシュ加工やしわの跡など、着古した感じのあるものがいいという。 ニュートラルなモノクロームで秋のクールスタイルに仕上げる 「モノクロームの服装 2023」というタグが付けられた動画は、現在、2 億 8,410 万回以上再生されており、単色の装いが年間を通して流行していることを証明している。 だが、最近の Z 世代の動画に見られるように、このトレンドには秋の新たな展開が加えられている。 ベージュやフォレストグリーンの色合いも人気だが、2023 年のZ世代は特にオールブラウンの装いに夢中のようだ。 だが実際の服装はそれほど重要ではない。 Z世代は単色のアスレジャー(スポーツウェアと普段着を兼ねたファッション)と、このトレンドに合わせたオフィス向けの装いも生み出している。 ポップな赤は何にでも使える 2023 年の秋には、赤いハンドバッグ、靴、ベルトなどのアイテムが流行するだろうとティックトッカーたちは考えているようだ。 ポップな赤は単色のものと相性が良く、どんなニュートラルな見た目でも鮮やかな色が加わることでレベルアップできるという。 また、赤の革ジャケットのような服を着れば、装いに主張を持たせることもできる。 このトレンドに関する動画は現在、1 億 6,410 万回以上再生されている。 靴はフラットシューズが再び流行 バレエのフラットシューズは、2022 年末の「バレエ・コア」ファッションの台頭によって流行が戻って来たが、このトレンドはまだ消えていない。 最近のティックトック動画(総再生回数は 1 億 4,900 万回)では、Z 世代の人たちが、フラットでフェミニンな靴がこの秋のトレンドの一部だと説明している。 フロント部分に細いリボンのついたクラシックなフラットシューズを選ぶ人もいれば、バックル、ストラップや、スクエアトゥの形が個性的な物を選ぶ人もいる。 今のところミニスカートではなく、デニムのロングスカートが来ている 秋が深まるつれてデニムロングスカートの人気はますます高くなっており、ティックトックでの動画の総再生回数は 3,270 万回を超えている。 Z 世代の多くは、ロングファッションの定番アイテムを古着屋などで購入し、特にくるぶしまで届くようなストレートカットのスカートを探しているという。 ストレートのロングスカートは、ニュートラルな色合いのタートルネックのトップスやポインテッドブーツなど、クラシックなアイテムと合わせるのも人気がある。 クラシックで履き心地のいい靴が好きな人にはうれしい知らせ? アグ(UGG)のブーツが再びトレンドに 若い人たちは特に、快適な秋のブーツ、UGG のウルトラミニプラットフォームのスタイルが好きなようだ。 TikTok では、このブーツに関する動画は総再生回数が 2,030 万回に達している。 このブーツを履くときはセーターにバイクショーツ(肌に密着する短いパンツ)、スウェットパンツといったカジュアルなボトムスを合わせるのが一般的だが、Z 世代の中にはジーンズやスカートを合わせて秋の装いを演出する人もいる。 オフショルダーも支持されている 夏から秋への季節の移り変わりを完璧に表現できるオフショルダーのトップスは、Z 世代がいくらでも欲しいアイテムだ。 これまでのところ、オフショルダーに関する動画は TikTok で 1,700 万回再生されており、H & M やターゲットなどの店舗でも販売が開始されている。 Z 世代は、オフショルダーに合わせてジーンズに厚底靴を履くなど、シンプルな服装をレベルアップさせている。 2023 年秋、Z 世代はバギージーンズを選んでいる 2023 年秋の Z 世代ファッションは着心地が重視されているが、ゆったりと履けるジーンズほど着心地のいいものはないだろう。 フラットシューズやオフショルダーのトップスなどの秋の流行アイテムとバギーパンツをスタイリングする人が多いが、なかにはオーバーサイズのブレザーを合わせ、全身だぶだぶのバギースタイルに仕上げる人もいる。 (Amanda Krause、Business Insider = 10-2-23) 2023 秋ファッション キラキラアイテムが豊富! トレンドをおさえたコーデ (画像は左右にスライドしてください。) まもなくやってくる秋に向けて、今年はどんなムード? 何が流行りそう? 誰よりも早く、秋を感じるおしゃれがしたい! そんな感度高めなみんなに真っ先に知ってほしいのは今季のトレンドはちょっと甘めってこと。 そんな新しいトレンドを、我らがてんちゃんはカジュアルと MIX して、取り入れてみたよ! けっきょく … "キラキラ" LOVE キラキラものが大豊作の秋、何にでもついてる! っていうくらいキラキラ BOOM の到来。 光ってないと気がすまないってなりそうな予感。 パールとデニムなんて 相性いいに決まってる! 上品さとカジュアルさが一枚にうまく収まっている、名品。 レディなビジューニットは パンツでマニッシュに 女っぽトップスはカジュアルに着る。 "ロング x ロング" で大人レイヤード パッと見で不思議とおしゃれ上級者に見える組み合わせ。 ポイントは透けワンピをパンツに重ねること。 重たすぎずにモード感も出せる。 どカジュアルなコーデに 透け透けの超ロマワンピをプラス とことんラフなコーデにとことんロマンティックなものを合わせる冒険コーデが絶妙。 "ショート x ショート" で秋肌見せ 秋だからこそ叶う、きちんと感を残しつつの露出スタイル、グッドガールのシャツコーデを、色っぽくハズして着ちゃうノリがツボ。 よいコちゃんと見せかけて お腹チラッ & 脚見せ ショートレングス合わせで、スタイルよく見える。 (講談社 ViVi = 9-19-23) 中国で日本人がファッションショー、名前を冠したのは海外デザイナーで初めて ![]() 北京で開催中の中国最大規模のファッションイベント「チャイナ・ファッション・ウイーク」で 9 日夜、ファッションデザイナー滝沢直己氏がコレクションを発表した。 同氏事務所によると、このイベントで自身の名前を冠したブランドのショーが行われるのは海外デザイナーで初。 モデルの冨永愛も参加し、バラの絵を友禅の技法で描いたドレスとスカーフを披露。 職人の技と最先端技術を組み合わせ、染めや刺しゅうを施したファッションが次々に登場し、約 300 人の観客を楽しませた。 日中関係が厳しい中での開催となったが、滝沢氏は「こういう時に一緒になって物をつくっているという現実を見せられて良かった」と指摘。 冨永は「芸術の世界に国境はない。 人間としてのクリエーティビティー(創造性)の美しさを感じられることが一番大事。 この時期にショーができることに大きな意味があった。」と強調した。 ショーを見た北京市の会社員、張思儀さん (26) は「とても素晴らしかった。 中国のデザイナーとコラボして、日常で着られる服もつくってほしい。」と笑顔で話した。 (kyodo = 9-10-23) 楽天ファッションウィークが閉幕、カナコサカイなど注目のショーを紹介 テーマは「Open, Fashion Week」、全 50 ブランドがランウェイで解放を表現 2023 年 8 月 28 日 - 9 月 2 日、今年も「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 S/S」が、「渋谷ヒカリエ」や「表参道ヒルズ」を中心に実施。 全 50 ブランドが参加し、35 ブランドがフィシ゛カルで、15 ブランドがデジタルで発表を行った。 2024 年度のテーマは「Open, Fashion Week」。 今回は、これまで限られたゲストしか出席できなかった前夜祭パーティーを一般解放したり、初フル 3DCG で作られたキービジュアルのエキシビション「生成 AI と解放」展を開催したりと、これまでになかった取り組みが行われた。 そのほか、フィリピンのライフスタイルアパレルブランド「ベンチ(BENCH)」や台湾生まれの譚芸斯が手がける「トゥー TWEO)」など、アジア出身のデザイナーが多く参加している。 ここでは全 6 日間のうち、注目されたショーを一挙に紹介する。 世界のファッションシーンを彩るブランドがめじろ押しだ。 カナコ サカイ
ハルノブムラタ
(画像は左右にスライドしてください。) セヴシグ/アンディサイデッド
ヴィヴィアーノ
「解放」という大きなテーマを掲げた今年度は、国内外の13ブランドが初参加。既存の参加ブランドも、新しい一面が垣間見えるような個性豊かで心躍るショーが展開された。まさに「開放」というテーマがピッタリである。 「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/W」は、2024 年 3 月 11 日(月) - 16 日(土)の開催を予定している。 次回はどのようなショーが展開されるのか、今から待ち遠しい。 (Runa Akahoshi、TimeOut = 9-5-23) |