硫黄島沖に島出現 直近に火山活動が活発化し、噴出した岩石が堆積か

小笠原諸島・硫黄島の南の沖合約 1 キロで噴火が起き、島が出現しているのを海上自衛隊硫黄島航空基地隊が 1 日、確認した。 海自によると、硫黄島に駐留する隊員が大きな音に気づき、土砂などが高く噴き上げられて島が出来ているのを確認した。

気象庁によると、硫黄島では 10 月 21 日ごろから火山性微動が数分に 1 度のペースで確認されており、その後に南側の翁浜沖で噴火が発生。 今回の島が出来たのは、噴火口の近くだという。 硫黄島は以前から火山活動による隆起が続いていて、6 月には付近の海上で軽石も確認されていた。 担当者は「海底にある火口から噴出した大量の石や岩が堆積して、陸地を作った可能性がある」と話す。 (大山稜、asahi = 11-2-23)


桜島で連続噴火、暗闇を切り裂く閃光 地下深部でマグマが蓄積か

鹿児島県の桜島で 24 日午前 3 時 46 分、南岳山頂火口において連続的な噴火が起き、火山雷による閃光が見られた。 桜島では 21 日午前 6 時ごろから、山体の膨張を示す地殻変動が観測されていたが、この噴火によって解消された。 福岡管区気象台によると、桜島では 10 月中旬から活発な火山活動が続いているという。 19 日の噴火では、火口から高さ 3,600 メートルまで噴煙が上がった。 担当者は「鹿児島湾奥部の地下深部にマグマが長期間にわたり蓄積している状態と考えられる」と説明する。 桜島では噴火警戒レベル 3 (入山規制)が続いている。 (asahi = 10-25-23)


新潟コシヒカリの 1 等米大幅減、猛暑で異変 暑さに強い「新之助」は

今夏の猛暑の影響で、コメに異変が生じている。 例年は 70% を超える新潟産のコシヒカリでは、1等米の比率が今年は 3% しかない。 味に大きな違いはないものの、価格には差がつく。 農林水産省は来夏以降も猛暑となることに備え、高温に強い品種への転換を進める考えだ。 JA 新潟中央会の伊藤能徳会長は 11 日、農水省を訪れ、鈴木憲和副大臣と面会した。 「甚大な被害が発生し、営農が危ぶまれるほどだ」と訴えて支援を求めると、鈴木氏は「今年だけやりすごせばいい話ではない」と応じ、長期的に取り組む考えを示した。

新潟県の調査によると、作付面積の 6 割を占めるコシヒカリでは、 1 等米の比率が 9 月 30 日時点(全体の 6 割検査済み)で 3% だった。 昨年の県産全体の 1 等米の比率は 74.5%、2 等米が 23.7% だった。 伊藤会長は「だれも経験したことがない災害級だ」と嘆く。

新潟だけではない。 秋田県の JA 全農あきたによると、集荷中のコメのうち 1 等米の比率は 6 割ほどという。 JA 秋田おばこ(同県大仙市)では、10 月 17 日時点で 1.3% だった。 全農あきたが付けた 1 等米の価格(あきたこまちの 60 キロあたりの仮渡し金)は昨年より千円高い 1 万 2,100 円。 2 等米はこれより 600 円安いため、農家の収入が減ると懸念されている。 JA あおば(富山市八尾町)でも、1 等米の比率は 5 割ほどだった。 作付け時期を分散させたことで「ある程度被害を抑えられた(担当者)という。

農水省は「高温耐性品種」に力

農水省は「つや姫」や「きぬむすめ」など、暑さに強い品種を「高温耐性品種」として普及させたい考えだ。 これらの品種の作付面積の割合は、2017 年の 6.8% から 21 年には 12.4% に高まっている。 17 年から本格的に売り出した新潟の「新之助」も、その一つだ。 新潟県によると、今年の 1 等米の比率は 97% と群を抜く。 秋田県では昨年、高温に強い「サキホコレ」がデビューした。 農協関係者は「収量は少ないが、希望です。」

農水省は、月内に政府がまとめる総合経済対策に高温耐性品種の開発を盛り込み、都道府県の取り組みを後押しする。 また、収穫量が減った分を補?する農業共済でも、特例措置を設けて農家を支援する。 農家や自治体も知恵を絞る。 新潟県柏崎市では、一定の基準をクリアしたコシヒカリの 1 等米をブランド米「米山プリンセス」として販売してきたが、今年は 1 等米が少ないため、2 等米を「米山プリンセス・シスター」と名付けて売り出す。 桜井雅浩市長は記者会見で「1 等米と 2 等米は、おいしさは変わらない」とアピールしている。 (初見翔、座小田英史、加藤裕則)

新潟県魚沼市で米農家を営む男性 (39) はこの検査に疑問を持っている。 9 月上旬、近くの JA に一部を持ち込んだところ、機械検査の結果、検査員から「2 等」と言われた。 ところが、月末に残りを持ち込むと、別の検査員に「全部 3 等」と告げられたという。 昨年は全部 1 等米だった。 2、3 等で取引されれば収入は 2 - 3 割減るという。 「検査する人でまちまちではないか、そもそも味は同じなのに」と話す。

かねて検査員や地域によって結果にばらつきがあるとの指摘があった。 東北地方の検査員は、農家の収入に関わることから「なんとか 2 等でと言われれば応じることもある」と明かす。 このため農水省は昨年から機械による検査も認めることにしたが、「実績はほとんどない(担当者)」という。 (座小田英史、asahi = 10-21-23)

1 等米とは : 1 等米 玄米の段階で、損傷したり、成熟が不十分だったりするコメを除いた「整粒」の重さが全体の 70% 以上のコメ。 60 - 69% が 2 等米、45 - 59% が 3 等米。 他は規格外となる。 国が農産物検査法で定めている。 ソバやダイズなども含む検査員は約 1 万 9 千人で、主に農協が集荷する際に検査する。 生産者に支払う価格に影響するが、食味とは直接関係ない。 精米業者の段階で損傷したコメなどは除かれる。


79 年越しの握手 インパールで戦った日英兵士、山形・庄内で対面

太平洋戦争中に多数の死者を出し、「無謀な作戦」の代名詞ともいわれる日本軍のインパール作戦。 1944 年に戦地で対峙した日英 2 人の元兵士が 12 2日、作戦に参加した佐藤幸徳・旧陸軍中将 (1893 - 1959) の眠る古里・山形県庄内町の墓前で握手を交わした。 79 年の時を越えた対面に込められた思いとは - -。

この日、同町の乗慶寺で佐藤中将の追悼法要があった。 英国側から参列したのは、日英の和解に取り組む在英の民間団体「ビルマ作戦協会(マクドナルド昭子会長)」の交流事業で来日した旧英軍兵士のリチャード・デイさん (97)。 佐藤中将が率いた第 31 師団の歩兵 58 連隊曹長だった佐藤哲雄さん (104) も、新潟県村上市から駆け付けた。

「ありがとう。」 読経が響く本堂で焼香した後、互いに歩み寄った 2 人は感謝の言葉とともに固く手を握った。 その後、佐藤中将の墓前に花を手向けたデイさんは敬礼し、「ここに集まっている人は皆、友達です」とほほ笑みかけた。 佐藤さんは、部下の命を守ろうと独断で師団を撤退させた佐藤中将が、常に前線に足を運んで部下を思いやり、声をかけていた姿を忘れられない。 「弾も食料も補給されず、飢えや病で次々に死んでいった仲間が野ざらしになった。 悲惨な戦いから生還できたのは、佐藤中将の決断のおかげ。」 そう振り返り、「戦争は兵士だけでなく住民も巻き添えになる。 絶対にしてはならない。」と訴えた。

きっかけは 2010 年。 第 31 師団に所属して生還した旧陸軍中尉を父に持ち、英国人と結婚したマクドナルド昭子会長 (72) が、ルーツをたどろうと佐藤中将について庄内町役場に問い合わせた 1 通の電子メールだった。 当時の副町長で、現在は町の交流団体の事務局長を務める奥山賢一さん (67) は「先人の思いを忘れてはならない」と、町内でも知る人が少なかった佐藤中将への理解を深めてもらおうと奔走。 その後、町立小学校の副読本で取り上げられたほか、その生きざまを題材にした演劇も町民の手で上演された。 日英で草の根交流も展開し、関係者が互いに訪問を重ねながら、今回の対面につなげた。

79 年越しの和解を、佐藤中将の長兄の孫、佐藤茂彦さん (76) = 同町 = も感無量の面持ちで見守った。 「無謀な戦いから撤退した行動は、現代からしたら当然に思える。 でも当時はそういう時代でなかったために、命令に背いた不名誉な軍人とされた。 『精神錯乱』の汚名を着せられた中で、戦死した部下の弔問を何年も繰り返していたそうです。」 そう明かした佐藤さんは、こう続けた。 「大事なのは、平和になること、平和にすることを、諦めてはいけないということではないでしょうか。」 (長南里香、mainichi = 10-14-23)

インパール作戦 : 終戦前年の 1944 年 3 - 7 月、日本軍がビルマ(現ミャンマー)から、英軍の拠点となっていたインド北東部にある都市・インパールの攻略を目指した作戦。 険しい山岳地帯を進む計画は当初から補給面に問題を抱え、敗北した日本軍の参加兵力約 10 万人のうち、戦死者は約 3 万人、戦傷病者は約 4 万人とされる。 撤退ルートでも死者が相次ぎ「白骨街道」と呼ばれた。


新球場・エスコンは 300 万人突破 道外客激増、サービスの質も向上

プロ野球日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道(北広島市)」の最初のシーズンが終わった。 球団は 13 日記者会見し、9 月末までの入場者が 303 万人(非試合日を含む)に達したと発表。 さらにサービスの質を上げて、来季に臨む考えだ。 「開業直後はいろいろとご意見を頂いたが、SNS などの口コミで、多くのお客さんに来て頂いた。」 球場運営会社の三谷仁志・事業統括副本部長はそう振り返った。

チームは 2 年連続の最下位に終わったが、客足は尻上がりに伸びた。 主催試合の平均入場者数はソフトバンク、オリックスに次ぐパ・リーグ 3 位の 2 万 6,515 人を記録。 試合がない日でも平日は約 4,500 人、休日は約 1 万 500 人が詰めかけているという。 道外からの来場者は、札幌ドーム時代の 10% から 28% に増加。 「観光地の一つとして認知されてきた。(球団)」 また、年齢層もトレンドに敏感な若年層、ファミリー層が増え、特に 20 代はコロナ前の 19 年よりも 6.5 ポイントも上昇した。

さらに団体来場者数は 19 年の約 6 倍にあたる 18 万 9 千人。 うち修学旅行と企業旅行が 46% を占めている。 「問い合わせが多く、こちら側も対応しきれない部分があった。 今後は態勢を整えていきたい。(球団)」 入場者に好評だったのが、SNS 「X (エックス、旧ツイッター)」だ。 「F ビレッジおじさん」という球団アカウントを作り、ファンの要望や感想を募った。 デジタル版公式目安箱の位置づけで無料のウォーターサーバーの設置などにつながった。 来年の入場者の目標は、今年と同じ約 300 万人。 球団は「駐車場の拡充やシャトルバスの増便など、利用者の利便性を高めていきたい」としている。 (畑中謙一郎、asahi = 10-13-23)


時間は従来の 5%、収量は 8 割に 高齢化の中、ロボット稲作で成果

ロボットを使ったら従来のたった 5% の時間で、これまでと遜色のない量のコメが収穫できた - -。 宮崎県延岡市でロボットによる稲作に取り組むテムザック(京都市)が初めての収穫で、こんな成果を得た。 ロボットメーカーのテムザックは、高齢化による耕作放棄地の増加に悩む延岡市と組み、市内三つの水田で農作業のロボット化に取り組んでいる。 苗代を作らず、ドローンで水田に種もみをじかにまき、人が見回るのではなく、遠隔操作によって水田の状態を管理。 さらにアイガモによらず、雑草を防ぐロボ「雷鳥 1 号」を投入した。

このうち1カ所の水田で、社員12人が9月、鎌を手に稲刈りしたところ、1 反(約 10 アール)あたり 400 キロ弱のコメを収穫した。 500 キロ余収穫できる従来の農法の 8 割弱の収量とはいえ、529 時間かかった労働時間は 29 時間で済み、大幅な省力化になった。 栽培したのは米粉用の稲だが、「炊いて食べたら十分おいしい。 いけますよ。」と同社議長の高本陽一さんは言う。 今回は、投入予定の稲刈りロボ「雷鳥 2 号」の完成が間に合わず、人力で刈り取ったが、11 月ごろに計画する別の水田の収穫は雷鳥 2 号で行う。 (大鹿靖明、asahi = 10-9-23)


箱館戦争に加わったフランス人子孫 五稜郭を訪れ「本物見られ感激」

旧幕府軍と新政府軍による戊辰戦争の最後の戦いとなった箱館戦争(1868 年 12 月 - 69 年 6 月)で、旧幕府軍に加わったフランス人の子孫が 7 日、北海道函館市にある国の特別史跡・五稜郭を訪れた。 旧幕府軍には仏人士官ら 10 人が参加していたことが知られている。 今回訪問したのは、仏南東部ドローム県モンテリマールのセシール・バライエさん (83)。 参戦したモンテリマール出身のオーギュスト・プラディエ(1839 - 73 年)の弟のひ孫にあたる。 箱館戦争と仏人との関わりに詳しい日仏交流史研究家で、東京で経営コンサルタントをするクリスチャン・ポラックさん (73) が案内役を務めた。

ポラックさんによると、プラディエは戦後、日本にとどまり生糸の輸出を手がけ、横浜で没した。 バライエさんは今回、横浜外国人墓地(横浜市)にあるプラディエの墓参りのために来日した。 バライエさんは「子どものころに祖母からプラディエが箱館戦争に参加し、戦後も帰国しなかったと聞き、印象に残っていた。」 五稜郭を一望できる五稜郭タワーに上がり、「今まで夢で思い描いていたが、本物を見られてとても感激した」と話した。 ポラックさんは「プラディエが日本から母親に送った手紙によると、彼は五稜郭に詰めて戦況をよく観察していた。 旧幕府軍が降伏するまで現地にとどまった唯一の仏人であることがわかった。」と話す。 (野田一郎、asahi = 10-7-23)


学校給食でホタテ味わって 50 万食、北海道森町が全国に無償提供へ

ホタテ産地の北海道南部の噴火湾(内浦湾)に面した森町が、町内の水産加工業者からホタテの冷凍貝柱を買い取り、全国の学校給食に無償提供する取り組みを始める。 原発処理水の海洋放出問題で中国が日本産水産物を全面禁輸したため、出荷できないホタテで加工業者の倉庫がいっぱいになっている。 地元の水産業を支援するとともに、北海道のホタテのおいしさを知ってもらう狙いだ。 町が学校給食用に確保するのはホタテの冷凍貝柱 30 トン、50 万食分。 対象は地元を含む全国の小中学校などで、児童生徒 1 人当たり 3 粒が行き渡る計算だ。

町内の二つの水産加工業組合が価格を決め、町が買い上げる。 送料を含む費用には、国の原発処理水風評影響対策事業補助金の 1 億円を充てる方針だ。 10 月議会で補正予算を計上する。 町内の加工業者は中国への輸出を見込み、漁期の早いオホーツク海産のホタテを仕入れており、在庫がはけていない。 噴火湾のホタテの水揚げは冬が最盛期のため、倉庫を空けておく必要がある。 岡嶋康輔町長は「町として何が支援できるかを考えた。 全国の子どもたちにホタテを食べてもらうことで、森町のホタテ産業を知ってもらえる」と話している。

申し込みは自治体単位で先着順。 数量に上限は設けない。 9 月 29 日に受け付けを開始すると全国の自治体から申し込みが相次ぎ、10 月 4 日までに東京都足立区、大阪府東大阪市、北海道旭川市、沖縄県石垣市など 64 件、27 万食分の申し込みがあった。 町のホームページ で 13 日まで受け付ける。 詳しくは商工労働観光課 (01374・7・1284) へ。 (野田一郎、asahi = 10-5-23)


サンマ、水揚げ量 2 倍 … 豊漁の兆しか スーパーでも 20 円値下げ

今、旬を迎えているサンマ。 去年と同じく不漁が予想されていましたが、好調の兆しが見えてきたかもしれません。 豊洲市場への入荷量は倍増しています。

秋を代表する味覚の 1 つ「サンマ」。 近年は不漁が続き価格が高騰し、すっかりごぶさたという人も少なくないはずです。 水産庁などは、今シーズンの漁が始まる前(今年 7 月時点)で、過去最低の水揚げ量となった去年と同じ低い水準にとどまると予測していました。 ところが当初の不漁の予測から一転、この秋は新サンマがとれているといいます。

「鮮度もなかなかいいですよ。 ピカピカでおいしそうな感じです。 今年はけっこう期待できる感じです。(目黒のさんま 菜の花 小野寺雅店長)」

東京・目黒の和食店でも、宮城県気仙沼産の鮮度がよいものが安定的に入荷しているというのです。 その目黒の秋の風物詩が、8 日・日曜日に開催予定の「目黒のさんま祭」です。 区民を対象に抽選で無料配布する気仙沼産のサンマを 1,500 匹用意しましたが、その倍率は 10 倍近くに上がっていました。 列に並んでもサンマは手に入らないはずでしたが …。

「気仙沼の方とお話をした中では、昨年と比べて 2 倍くらいとれている。 当日サンマをお配りできる量を 2000 匹に増やせるかもしれない。(目黒区役所 文化・交流課長 千田美都夫さん)」

気仙沼では、去年と比べ水揚げが 2 倍ペースに上がっており、当日無料配布できるサンマを増やす可能性があるというのです。 東京豊洲市場の仲卸によると、猛暑の影響で若干サイズが小さい傾向ではあるものの、北海道の花咲など主要な漁港で去年よりサンマがとれていて、豊洲市場への入荷量が倍増しているというのです。

「ここ 2 - 3 週間けっこう入荷が増えて、豊洲市場の入荷は去年の 2 倍ほどになっている。 豊漁というのを本当に期待していますね。(東卸組合副理事長 豊洲市場の仲卸「亀谷」・亀谷直秀社長)」 (NTV = 10-4-23)

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サンマ初水揚げ、破格の最高値 1 キロ 13 万円 … 北海道・根室

サンマの棒受け網漁の小型船が北海道根室市の花咲港などで初水揚げし、19 日に行われた同港の初競りでは、1 キロあたり 13 万円(税抜き)と破格の最高値をつけた。 19 日朝、歯舞漁協所属の「第 55 錦隆丸(19 トン)」が公海での漁を終え、約 469 キロのサンマを同港に水揚げした。 最高値は昨年の同 5 万円を大幅に上回った。 水産研究・教育機構(横浜市)によると、今季のサンマ漁は過去最低だった昨季並みの不漁になるとみられている。 (yomiuri = 8-19-23)


これは日本版ハロウィーン? 中秋の名月、「どろぼう」が街に出ます

29 日は旧暦の 8 月 15 日にあたる中秋の名月。  この時期、多くの「どろぼう」が臆することなく、大手を振って現れる地域が愛知などにある。 軒先で大声で自らを「どろぼう」と名乗り、正々堂々とあるものを持ち去っていく。 さて、その正体とは - -。 愛知県日進市のスーパーの一角。 9 月下旬、チョコレートやスナック菓子が並ぶ特設のコーナーが用意された。 この時期、菓子をまとめ買いする人らでにぎわうといい、店内にはこんな言葉が掲げられた。

「お菓子の準備は OK!」

ハロウィーンではない。 この菓子は「お月見どろぼう」のためのもの。 名古屋市東部や隣接する日進市、長久手市をはじめ、三重県北部の四日市市や岐阜県恵那市の一部地域などで行われている風習で、「お月見どろぼうです」と大きな声で名乗りながら、玄関先に置かれた駄菓子などを持ち去る。 「どろぼう」の正体は近所の子どもたちだ。 日進市史の「民俗編」によると、お月見どろぼうは同市内で少なくとも 14 地区で実施。 名古屋市のベッドタウンとして人口増加が著しい新興住宅地やマンションでも定着しているといい、近所づきあいのきっかけにもなっているという。 菓子が並ぶ玄関先には、「お月見どろぼうさんこんにちは。 仲良く一つずつもっていってね。」などと書かれたメッセージが寄せられるなど、子どもたちが楽しみながら地域の風習に親しんでいる。

関東や大阪には団子を盗む風習 … 「日本版ハロウィーン」各地に?

日進市学び支援課によると、「お月見どろぼう」の起源は諸説あるが、江戸時代からみられる風習で、十五夜の日だけは「他人の畑の芋をこっそり持っていってもよかった」、「子どもがお供え物を見つからないように盗んで回った」と言われている。 子どもは「月からの使者」とも言われ、子どもに食べ物を盗まれると縁起が良く、豊作になるなどと伝えられている。 盗んだ団子を食べた子は、長寿になるともされている。 現在は菓子をもらい歩く形式で続けられており、仮装はしないものの「日本版ハロウィーン」とも呼ばれている。 愛知のほかに全国的にこうした風習が残る地域がある。

関東周辺では、家の前に供えた月見団子を、子どもたちが先を削った棒で突いて盗む「団子突き」などと呼ばれる風習がある。 大阪でも、竹ざおの先に太い針金をつけ、お供え物の団子を突き刺して盗むといった風習があるといい、家の人は見ないふりをして、次の子どもが現れると団子を補充するという。 風習だけでなく、月見団子にも地域性があり、関東は丸形が基本だ。 一方、東海地方や関西は子孫繁栄を表す縁起物である里芋をかたどった細長いしずく形が見られる。 名古屋市中川区の和菓子店「不朽園」によると、もともと里芋が供えられてきたことに由来するといい、十五夜の月は「芋名月」とも呼ばれる。 同店では白と黒の2色を用意するという。 (松永佳伸、asahi = 9-28-23)


米山プリンセス、今年は 1 等米の壁 2 等米「シスター」販売

午前 9 時で気温が 30 度を超えた 9 月 14 日、新潟県柏崎市加納の水田で水野美保さん (55) は稲刈りを前に、コシヒカリの穂から 1 粒取って、もみ殻をむいた。 半透明の玄米に白い筋が見える。 「やっぱり。 これでは 1 等米にならないんですよ。」 この田んぼでは、同市からブランド米「米山(よねやま)プリンセス」に認証されることを目指す稲が育てられていた。 同市を象徴する山である米山(993 メートル)の名と、刈羽黒姫山(891 メートル)の「姫(プリンセス)」に由来するブランド米に認められると、1 キロ約千円と通常のコシヒカリの 2 倍以上の値段で販売できる。 ただ、等級検査で 1 等米になることが条件だ。

同じころ、前年産の「米山プリンセス」を買ってみた。 確かにうまい。 一口食べると、食欲をそそるうまみが感じられ、もう一口欲しくなる。 おかずに箸を伸ばさなくても、茶わんのご飯が少なくなっていく。 油っぽい料理ではなく、和食に合うご飯だと感じた。 「米山プリンセス」の取り組みは約 8 年前に始まった。 市農政課長だった小林義博さん (63) は「地元の人は、ここの米のおいしさを知っているのに、市外には知られていない。 『柏崎産』をブランドとして確立したいと考えた」と振り返る。 都内の専門店で「1 キロ千円」前後の高級米が売れている点に着目。 この価格で売ることを目標に、「おいしさ」、「安心・安全」を消費者にアピールするための認証基準をつくった。

それは、@ 「新潟県特別栽培農産物」の認証を受けるなど減農薬・有機栽培に取り組んでいる、A 1.9 ミリのふるい目の大きさを超える大粒(通常は 1.85 ミリ)で、農産物検査で 1 等米となること、B でんぷんの成分であるアミロースの量などから機械で測定する「食味値」が 85 点以上、少ない方が良いとされるたんぱく質が 6% 以下、C 収穫を終えた秋、堆肥(たいひ)か有機 100% 肥料を田んぼにすきこむ、の 4 項目。 2018 年にデビュー。 この年、認証を受けた生産者は 3 人だけで、玄米で約 2 トンにとどまった。 その後、年ごとに増えて 22 年は水野さんを含めて 11 の個人・法人が認証を受け、量も約 29 トンと 1 年目の 15 倍に増えた。

ところが、今年は高温障害で白く濁る米が多く、等級が下がる傾向が顕著となっている。 これまでは、B の食味値のハードルが高いとされてきたが、A の等級が「壁」となった。 同市西山町浜忠の「徳永農園」には今年、「米山プリンセス」アンバサダーに就任した元宝塚歌劇団のアーティスト・越乃リュウさんが田植えと稲刈りに訪れていた。 越乃さんが手がけた田んぼの米の食味値は89点で、たんぱく質も 5%。 しかし、1 等米にはならなかった。 「1 等でも 2 等でも味は変わらないし、炊いた後の色は同じなんだけど。」 昨年約 8 トンが認証され、「米山プリンセス」のパックご飯を作るなど、販路拡大に努めてきた社長の徳永逸雄さん (71) は嘆いた。

生産者の声を受け、市は 22 日、「1 等」以外の認証基準をクリアした 2 等米を「米山プリンセス・シスター」と認証すると発表した。 「米山プリンセス」より少し安めの価格で 10 月上旬から販売される見通しだ。 市の発表を聞いた徳永さんは「大いに賛成。 おいしいお米だと PR して『シスター』を売っていきたい。」と話していた。 (戸松康雄、asahi = 9-25-23)

〈米山プリンセス〉 2022 年産の認証米を「米山プリンセス」として販売できるのは 9 月 30 日まで。 柏崎市田中の JA 直売所「愛菜館」では 2 キロ 1,380 円で販売されている。 徳永農園 (0257・47・3648) のパックご飯(150 グラム入り)は 1 個 300 円。 同農園のオンラインショップでも取り扱っている。


中国禁輸でも活路が … 「ホタテ貝」の輸出先で "東南アジア" と "EU" が有望なこれだけの理由

「水揚げしたホタテの約 3 割が残っており、中国輸出に頼る干し貝柱の行方が気がかり。値段は間違いなく下がるし、来年の見通しも不透明。 アメリカに直接売るか、もう少し EU に買ってもらえるようにするか … 日々、なんとか前を向いて働いています。」 中国の水産物輸入停止が続く中、気丈に振る舞うのは、北海道猿払村漁業協同組合の森豊昭専務理事だ。

「脱・中国依存」の第一候補・東南アジアでの "秘策"

ホタテ貝は、日本の農林水産物輸出の稼ぎ頭。 2022 年の輸出額は過去最高の約 910 億円を記録し、このうち中国向けが半分以上を占めた。 だが、こんなカラクリがある。 「ほとんどが貝のまま冷凍し輸出。 中国の加工工場の人海戦術による貝剥き作業を経て、第三国のアメリカへ輸出されるか、中国国内で消費される。 いわば、中国が "中抜き" しているわけです。(経産省関係者)」 9 月 4 日、政府は中国にかわる海外販路の開拓などに総額 1,000 億円超の支援を行うと発表。

「脱・中国依存」のビジネスチャンスはどの国にあるのか。 第一候補が、タイやベトナム、マレーシアなど東南アジア。 水産物貿易会社社長が "秘策" を明かす。 「中国市場はないものと考えるのは現実的でないし、中国人は日本のホタテが大好物だからそのうち我慢の限界がくる。 ですが日本の加工工場は人手不足で、現状のホタテ余りに即応できない。 そこで中国より若い労働力が豊富で親日国でもあるベトナムで委託加工し中国やアメリカへ輸出する手はある。現に食品加工工場ではそうした動きが出ています。」

農水省の「国・地域別の農林水産物・食品の輸出拡大戦略」によれば、政府は東南アジアを、日本ブランドの魚を直販する「有望市場」とみている。 「東南アジアは富裕層を中心に日本食志向が高まっている。 特に所得水準の高いマレーシアのクアラルンプールが狙い目。 5 月下旬にタイで開かれた食品見本市でも 1 匹 8 万 - 10 万円のタラバガニや毛ガニがすぐに売り切れたと聞きます。(農水省関係者)」

輸入規制、関税の撤廃で EU への輸出に追い風

第二の有力候補は EU 諸国。実は今、EU への輸出に追い風が吹いているのだ。 「東京電力の原発事故を受け、EU は福島県産の水産物など 10 県の指定食品に対する輸入規制を行っていたが、8 月 3 日付で撤廃。 さらに 19 年発効の日 EU 経済連携協定 (EPA) によって、26 年にホタテ貝の関税撤廃が予定されている。 フランスで開かれた食品展示会では、現地のシェフから好評で試食用ホタテが全てなくなるほどの盛況ぶりでした。(同前)」

ただ、課題もある。 日本より厳しい EU 基準の食品衛生管理『HACCP』の認可を取得した工場からでないと輸出ができない。 22 年時点で対米用の  HACCP 認可施設が 569 あるのに対し、EU 向けは 110 にとどまる。 日本の工場は設備が古く建物ごと造りかえる必要がある。 政府は設備投資の支援を早急に行うべきです。(前出・経産省関係者)」

「ふるさと納税」寄付件数が昨年と比べ 8 倍に

そしてもうひとつ、今すぐ実践できる、即効性のある対策が「ふるさと納税」だ。 ホタテ漁が盛んな北海道別海町では、寄付額 8000 円で冷凍ホタテ貝柱(20 粒前後)を返礼品として受け取れる。 8 月24日以降、寄付が急増し、昨年の同じ時期と比べ、寄付件数は8倍にまで増えた。 「全国各地から応援メッセージが寄せられ、とても励みになっています。 10 月 1 日から納税ルールが厳格化されることを受け、寄付額を引き上げる予定でしたが、国民の皆様に別海町のホタテをたくさん食べていただきたいという思いから、当面の間寄付額を堅持します。別海町に限らず国産の水産物の消費拡大にご協力をお願いしたいです。(総合政策課担当者)」 日本の水産物の魅力を国内外に広げる絶好の機会。 厄介な隣人の禁輸を、過度に恐れる必要はない。 (文春オンライン = 9-22-23)

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在日アメリカ大使館が台湾、タイ、ベトナムのホタテ加工施設を紹介 日本の漁業者に独自支援

東京電力福島第一原発処理水の海洋放出を受けて、中国が日本産の海産物の輸入を全面停止したことをめぐり、在日アメリカ大使館が日本の漁業者を独自に支援していることが分かった。 日本産のホタテは、アメリカに輸出される際、いったん中国に輸出し、殻むきなどの加工をすることが多い。 中国の全面輸入停止措置により、アメリカへのホタテ輸出ルートが途切れてしまうことが懸念されていた。

そこで、在日アメリカ大使館が、中国と同様のホタテ加工ができる 3 カ国、台湾、タイ、ベトナムにある FDA = 米国食品医薬品局に登録の加工施設を、東北や北海道などの漁業関係者らに紹介し、斡旋したことが分かった。 こうした独自支援で、アメリカは、日米の結束を示すとともに、中国経由で輸入する日本産の海産物への影響を最小限に抑える狙いがある。 (FNN = 9-16-23)


シャインマスカット、1 房 500 円に市場も困惑 「考えられない価格」

出荷の最盛期を迎えているブドウの高級品種「シャインマスカット」に値ごろ感が出ている。 生産量が年々増えており、今年は特に生育が順調なことが影響しているとみられる。 市場関係者は「品質も良く、たくさんの人に食べてほしい」と話す。 青果卸大手「東京青果(東京都)」によると、15 日のシャインマスカット(400 グラム = 山梨・高値)は 972 円で取引された。 昨年より 2 - 3 割安いという。 農林水産省によると、2010 年に 256 ヘクタールだった栽培面積は、20 年には 2,280 ヘクタールと 10 年間で 9 倍になった。 主な産地は山梨、長野、山形、岡山の 4 県だが、全国に広がっている。

関係者によると、15 日の卸売価格の場合、小売りでは 1 房(約 400 グラム) 2 千円前後になるという。 だが、スーパーなどで 1 房 500 円前後で売られているケースも散見されるという。 卸売会社の担当者は「考えられない価格。 スーパーの特売にしても安すぎる。」と困惑している。 農水省の担当者は「日々変動しているのでシーズンを通して見たい。 消費者には品質と価格を見極めて判断してほしい。」と話している。 (加藤裕則、asahi = 9-16-23)

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シャインマスカットがフルーツ王国引っ張る 昨年の果実生産が最高に

「フルーツ王国」の生産が好調だ。 山梨県がまとめた 2022 年の県内の農業生産額は 1,138 億 8,700 万円で、1992 年以来 30 年ぶりの規模となった。 中でも、全体の 6 割以上を占める果実は生産額・輸出額ともに過去最高となった。 高級ブドウのシャインマスカットや桃の生産量の増加などが主な要因だ。 22 年の農業生産額は 21 年より 37 億 4,500 万円 (3.4%) 増えた。 県農政総務課によると、92 年の 1,180 億円に次ぐ規模だった。 その後は減少し、2001 年 - 16 年は 1 千億円を下回ったが、17 年に再び 1 千億円台に戻っていた。 内訳は、果実が 713 億 300 万円で全体の 62.6% を占めた。 前年比 26 億 9,200 万円 (3.9%) 増で、果実の生産額は調査を始めた 1954 年以降、過去最高となった。

桃の生産量、前年より 1 千トン増える

中でもシャインマスカットは他品種からの植え替えが進んでおり、生産量が約 1 万 9 千トンと前年から 2 千トン増えた。 桃の生産量も 1 千トン増の 3 万 5,700 トンとなり、高品質化で販売単価も 1 キロあたり 550 円から 594 円に上昇した。 農政総務課によると、シャインマスカットは全国的な人気を背景に、県内の生食用ブドウ生産額の 6 割弱まで増えている。 果実に次いで、野菜が 149 億 7,600 万円(構成比 13.1%)、畜産が 138 億 4,500 万円 (12.2%) だった。 このほか、米が 60 億 6,700 万円 (5.3%)、花きが 40 億 3,100 万円 (3.5%) となっている。

野菜は農業法人の生産拡大やスイートコーンの生産量の増加、他産地の出荷量減に伴うトマトの単価上昇が増加要因になった。 米や花きも、外食やイベント再開に伴う需要の増加で伸びた。 ただ、畜産は豚熱の影響で出荷頭数の減少があり、生産額はやや減った。

海外でも人気、輸出額が過去最高に

県産果実は海外でも人気のようだ。 昨年の輸出額は 20 億 7,200 万円となり、20 億円の大台を突破して過去最高額を更新した。 主力の桃が 12 億 1,300 万円、ブドウが 8 億 4,700 万円。 主な輸出先は香港(同 68.1%)、台湾 (23.4%)、シンガポール (4.9%)、マレーシア (1.9%) だった。 農政総務課の担当者は「今年は天候が良く、農作物の生産が順調に進んでいる。 病害虫の大きな被害もないため、さらに期待できるのでは。」と話した。 (羽場正浩、asahi = 9-7-23)


「宿泊税」で北海道と道内 7 市がバトル ホテル宿泊料金に応じて徴収

全国有数の観光地・北海道で、観光振興のための新税をめぐり、自治体が対立している。 札幌、函館、小樽、旭川、釧路、帯広、富良野の道内 7 市は 14 日、道が示した宿泊料金に応じて段階的に宿泊者から税を徴収する案に反対、「市と連携した新税にするべきだ」と求めた。 新税の導入には総務省の同意が必要で、対立したままでは同意は得られない可能性が高い。 法定外税である観光税は条例で創設できる。 観光予算が年間 18 億円の道は新税導入を議論する懇談会を8月に設立。 9 月 14 日の第二回会合で、「観光振興税」のたたき台を示した。

宿泊料金に応じて100 - 500 円を徴収する内容で、宿泊料金が 1 万円未満は 100 円、1 万円以上 5 万円未満は 200 円、5 万円以上が 500 円と、3 段階に分けて課税する。 税収額は年間60億円になる見通しだ。 これに対し、札幌市など 7 市が異議を唱えた。 たたき台案に各市の観光新税が上乗せされれば、宿泊者の負担感が増すうえ、市町村でばらつきがあり、わかりにくいと指摘。 「広域自体と基礎自治体が役割分担を決めて一緒に新税を検討した方が効率的だ」と訴えた。 懇談会とは別に「道と7市の協議の場の設定を求めていく」としている。 (日浦統、asahi = 9-14-23)


北海道産のキンキやウニ、価格が前年比 4 - 5 割下落 処理水影響か

東京電力福島第一原発からの処理水放出を受けて、中国が日本産水産物の輸入を禁止している問題をめぐり、キンキやサメガレイ、ウニといった北海道産の高級魚介類の販売価格が、前年比で 4 - 5 割ほど下落していることがわかった。 道が 14 日、開いた庁内連絡会議で明らかにした。 道は今後、中国による輸入禁止がどの程度影響しているかを調べる方針という。 会議には、経済部や農政部、水産林務部などの担当者が出席。 水産物由来ではない原料を使った食品の中国への輸出が、一部でストップしていることなども報告された。

また、中国以外にも、シンガポール向けの道産食品イベントで、主催者側から「海産物を外してほしい」と要望があったという。 道は、中国系住民が多い同国の状況に気を使った可能性もあるとみている。 同日、鈴木直道知事は、紋別市の水産加施設などを視察し、関係者からの要望を聞いた。 (長谷川潤、asahi = 9-14-23)


富士山あす閉山、目立ったゴミ放置・無計画登山 … 川勝知事「入山料義務化するのが義務」

7 月 10 日に山開きした富士山の静岡側 3 登山道(富士宮、須走、御殿場)は 10 日に閉山日を迎え、冬季閉鎖する。 今季は富士山が世界文化遺産登録 10 周年を迎えたことで、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ登山客も回帰の傾向が目立った。 ただ、登山者らが集中することによる「オーバーツーリズム」やマナー違反の問題も再燃しており、来季に向け課題が残った。 静岡県によると、3 登山道は 10 日午後 5 時から冬季閉鎖する。 富士宮ルートは 6 合目から、須走ルートは 5 合目から、御殿場ルートは新 5 合目から、それぞれ山頂までの登山道を来年 7 月まで全面通行止めとする。 富士宮口 5 - 6 合目は、今後の積雪状況などを踏まえて閉鎖時期を決める。 県は「閉鎖時刻までに確実に下山を」と呼びかけている。

今季の登山者数は、コロナ禍からの回復傾向がみられる。 環境省の中間発表では、静岡側は開山日から 8 日間の登山者数が過去 10 年で最多の水準となった。 御殿場市によると、御殿場口新 5 合目の登山者数は 8 月末時点で 1 万 2,693 人に上り、昨年の全期間に記録した 8,998 人だけでなく、コロナ禍前だった 2019 年の 1 万 2,649 人も上回った。 世界遺産登録された 10 年前に過去最多に上った 1 万 8,557 人に迫っている。 小山町によると、須走口 5 合目は今月 5 日時点で約 2 万 4,000 人となり、昨年の全期間の 2 万 226 人を超えた。 19 年は 3 万 880 人だった。 (yomiuri = 9-9-23)