北朝鮮からの木造船や木片が倍増 鳥取の海岸に集中漂着する不思議 北朝鮮籍とみられる木造船やその一部の木片が今年、鳥取県東部の海岸に相次いで漂着している。 年明けから 3 月中旬までで 7 件と、全国の同様の漂流・漂着件数の半分を占める。 冬場に漂着が増えるのが特徴の木造船だが、ここ数年は全国的に数が激減していた。 再び増加に転じたことや県東部沿岸への集中について、最前線で海を守る鳥取海上保安署(鳥取市)は「理由は分からない」としながらも警戒している。 (松田則章、sankei = 3-28-23) ◇ ◇ ◇ 船名など記載なし … 木造船漂着 エンジンやスクリューなどもなく 鳥取市の海岸 27 日、鳥取県鳥取市の海岸に木造船が漂着し、鳥取海上保安署が確認を進めています。 木造船が漂着したのは鳥取市の伏野海岸で、27 日午前 9 時ごろ鳥取市から海上保安署に連絡がありました。 海上保安署が確認したところ、木造船は全長 5.8 メートル、最大幅 1.7 メートルの小型の船で、エンジンやスクリューなどはなく、船体にはコールタールのようなものが塗ってありましたが、船名などの記載はありませんでした。 また船内に遺留物などはないということです。 どこの国の船かなどを示す手がかりもなく、海上保安署が確認を進めています。 (BSS 山陰放送 = 12-27-22) 心揺さぶる島根の「三隅大平桜」 樹齢 700 年の枝張り、見ごろ ![]() 国の天然記念物に指定されている島根県浜田市三隅町矢原の「三隅大平桜」が見ごろを迎えている。 開花は平年より 1 週間、昨年より 3 日早い。 推定樹齢 700 年の三隅大平桜は樹高約 17 メートル、太い幹の周囲 6.3 メートルで、枝が約 30 メートルにわたり広がる巨木。 エドヒガンザクラと山桜が自然交配し、若葉の色はエドヒガンザクラ、枝や葉の形状は山桜と、両方の特徴を併せ持つ貴重な品種だ。 その枝張りの雄大さが訪れた人を感動させている。 山口市から訪れた宮城和正さん (42) は「幹の大きさに歴史を感じる。 42 年間生きててよかった。 感動です。」と話していた。 4 月 2 日には桜まつりも開かれる。 (田中昭則、mainichi = 3-25-23) -------------------------------- 島根県の企業の課題解決 プログラミングやウェブデザインを学んだ文系の大学生が島根県内の企業が抱える課題を解決するためシステム開発に挑戦し、その成果を発表しました。 IT 人材の育成を目指すため、島根県は、県内の大学に通う文系の学生を対象に、今回、初めて、IT スキル講座を開きました。 学生たちは、およそ 2 か月かけて、プログラミングやウェブデザインを学んだあと、県内の IT 企業でシステム開発に挑戦し、18 日、その成果を発表しました。 このうち、ウェブデザインを学んだチームは、コンピューター機器の販売企業で通販サイトの認知度を上げるため、会社のホームページの上部に、通販サイトの URL やバナーを新たに貼り付けたほか、企業の SNS へのリンクをまとめて配置したことなどを発表しました。 また、プログラミングを学んだチームからは、企業内で使われている専門用語を部署を超えて共有するため、ことばと意味を登録して、一覧で見られるシステムを作ったことが報告されました。 参加した島根大学の学生は「文系なので慣れないことが多く、戸惑ったが、専門外でもチャレンジしやすく価値観が広がった」と話していました。 県商工労働部情報産業振興室の安達昌明室長は「地域課題を地元から解決できるよう、IT 人材を増やしていきたい。」と話していました。 (NHK = 3-18-23) 島根県がパートナーシップ制度導入へ 10 月から、全市町村とも連携 性的少数者のカップルを「結婚に相当する関係」と認めるパートナーシップ宣誓制度を、島根県が 10 月 1 日に導入する。 丸山達也知事が 14 日の定例会見で明らかにした。 同性カップルらが県に「宣誓書」を提出すると、受領カードを受け取れる。 そのカードを示せば、公営住宅の入居申し込み、医療機関での面会、手術同意など、法的な夫婦と同等のサービスを受けられる。 県によると、県内の全市町村から公営住宅や公立病院などでサービスを提供できるよう調整すると回答が得られたため、県と市町村の共同事業として制度を始めるという。 宣誓の要件は、▽ いずれか一方が県内在住か県内に転入予定、▽ 事実婚を含め配偶者がいないことなどで、人権啓発推進センター(松江市)と西部人権啓発推進センター(浜田市)で受け付ける。 丸山知事は「制度の導入で、性的少数者のカップルの抱える困り事が少しでも解消され、誰もが自分らしく暮らせる社会の実現を目指す」と述べた。 (大村治郎、asahi = 3-15-23) 続く「しろがねの葉」フィーバー! 大田市石見銀山 石見銀山を舞台にした歴史小説「しろがねの葉」が直木賞に選ばれ、大いに注目を集めた大田市。 あれから 1 か月あまりがたちましたが、盛り上がりは今も続いています。 石見銀山には銀の坑道跡、間歩が各地に残っていますが、その中でも最大のものが大久保間歩です。 冬場は中止していたガイドツアーが 3 月から再開しましたが、「しろがねの葉」の効果もあり、ことしはすでに 5 月の大型連休まで予約が入っているということです。 石見銀山世界遺産センターのマネージャー代理、武部豪さんは「『しろがねの葉』が直木賞をとったので、予約のほうも好調に入っている。 "『しろがねの葉』という本を売っているか" という問い合わせもかなり入っていて、すごい効果を感じている。」と話していました。 また、大田市内にある書店では直木賞の受賞以降、およそ 1 か月で 500 冊が売れ、今も注文がやまないといいます。 書店員の島田優紀さんは、SNS を通じて「しろがねの葉」をはじめ、千早さんの作品を積極的に紹介してきたこともあり、書店には、千早さん本人から感謝の色紙が届いたといいます。 色紙には、「勝手に石見銀山を舞台にしたのに、応援して下さりありがとうございます。 千早茜」と記してあり、今は書店の特設コーナーに飾られています。 島田さんは、「千早さんには "小説を書いてくれてありがとうございます" と伝えたい。 石見銀山は世界遺産の中では地味なほうなので、小説で取り上げてもらったことで、また地元が盛り上がるといい。」と話していました。 (NHK = 3-8-23) 特急やくも、緊急停止装置機能せず 電気回路スイッチ不具合か 4 日、島根県内の JR 山陰本線で、特急「やくも」が緊急に列車を停止させる装置の1つが機能していない状態で走行していたことがわかり、JR 西日本は、装置を作動させる電気回路用のスイッチに不具合が起きたと推定されるとしています。 JR 西日本によりますと、4 日午前 8 時すぎ、山陰本線の安来駅から鳥取県の米子駅に向けて特急「やくも」が走行していたところ、運転士が緊急に列車を停止させる装置の 1 つ、「EB 装置」が機能していないことに気づき、列車を停車させました。 この装置は、運転士が気を失った場合など、操作が 1 分間行われなかった場合に、ブザー音とランプの点灯で警告するもので、JR 西日本が調べたところ、装置を作動させる電気回路用のスイッチに不具合が起きたと推定されるとしています。 この列車には、およそ 110 人の乗客がいましたが、けがはなかったということです。 JR 西日本は「お客さまにご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありません。 今後の調査に全力を挙げ、再発防止に努めます。」としています。 (NHK = 3-5-23) 県が島根大新学部「材料エネルギー学部」と企業連携を支援 県は、優秀な若い人材の県内での就職を促そうと、島根大学に 4 月に開設される工学系の新しい学部と、県内企業との連携を支援することを決めました。 島根大学は 4 月に「材料エネルギー学部」を新設し、脱炭素化が求められる世界的なエネルギー問題に対応するため、環境への負荷が少ない飛行機や車などで使う新たな素材の研究を行います。 県は、この学部で専門的な知識を学んだ学生の県内での就職を促そうと、学部と県内に拠点を置くメーカーなどとの連携を支援することを決めました。 具体的には、大学に新築される拠点のうち、企業との共同研究で使う部分について、整備にかかる経費の半分を補助するほか、必要となる機器についても経費の半分を補助します。 さらに大学と企業が連携して高校生などに取り組みを PR する場合、経費の全額を補助し県内での進学の促進につなげたいとしています。 県産業振興課は「成長分野の知識を学生に学んでもらうとともに、若い人材に県内企業の魅力を知ってもらう機会を作っていきたい」と話しています。 県は支援にかかる経費 1 億 5,214 万円を盛り込んだ新年度の当初予算案を、いまの定例県議会に提出しています。 (NHK = 3-1-23) 「火球」か 鳥取市などで目撃相次ぐ 夜空に光る物体 日本海テレビの情報カメラにも 27 日夜、流れ星の中でも特に明るい「火球」とみられる光る物体が鳥取市など西日本各地で目撃された。 日本海テレビアプリに投稿されたドライブレコーダーの映像では、27 日午後 6 時 50 分ごろ、鳥取市内を南向きに走っていた車から、夜空を下に向かって進む光る物体が撮影された。 日本海テレビが設置している出雲市や境港市の情報カメラでも、同じ時間に光る物体が撮影されていた。 SNS 上では、関西地方から九州地方にかけての西日本の広い範囲で光る物体の目撃情報や動画の投稿が相次いでいる。 岡山県井原市の美星天文台によると、「火球」という現象。 火球は特に明るい流れ星のことで、宇宙をただよう小さな石などが大気圏に突入する時に光る現象。 (日本海テレビ = 2-28-23) 島根・出雲にグランピング施設 3 月オープン 特徴は? ![]() 島根県出雲市にグランピング施設「出雲グランピング REUNA - レウナ -」がオープンする。 ブッキングリゾート(大阪市)が運営するリゾートグランピングドットコムは、ツーリストいずも(島根県出雲市)が 3 月に開業する全 7 棟のグランピング施設「出雲グランピング REUNA - レウナ -」の予約受付を開始した。 部屋タイプは全 4 種。 愛犬と宿泊できる「ドッグルーム」も設置している。 レウナは、縁結びの神・福の神として知られる出雲大社から約 15 分でアクセスできる「大山隠岐国立公園」内の日御碕(ひのみさき)に位置する。 施設名のレウナは、フィンランド語で「縁」を意味する。 部屋タイプは「フォレストドーム」、「デラックスドーム」、「サウナ付ツインドーム」、「ドッグドーム」の 4 種。 各ドームテントは専用の食事スペースとサニタリールーム、冷暖房を完備。 家具や小物には "和" を感じられる出雲ブランドを取り入れている。 「フォレストドーム(2 棟)」は定員 2 - 3 人でベッド数は 2 台、「デラックスドーム(2 棟)」は定員 2 - 6 人でベッド数は 4 台となっている。 「サウナ付ツインドーム(2 棟)」は 2 つのドームを連結させた部屋で、施設内の最も高台にある。 定員は 2 - 8 人で、専用のアウトドアサウナと水風呂を完備している。 「ドッグドーム(1 棟)」は愛犬と宿泊できる部屋で、定員は 2 - 4 人。 プライベートドッグランを備えており、部屋には愛犬用のアメニティを用意している。 グランピングの醍醐味ともいえる BBQ ディナーには、出雲かつべ和牛や奥出雲ポークなどの地元産食材を用意。 ドームには初心者や女性でも簡単に使用できる本格的な BBQ グリルを完備している。 (ITmedia = 2-15-23)
大雪、2 集落 800 人が孤立 倒木などで通行止め 透析患者は徒歩で通行止め現場越え 鳥取県などによりますと、智頭町板井原では、倒木で県道がふさがれ、一世帯 2 人が孤立。 鳥取市佐治町では国道 482 号で倒木などがあり、県道や市道の除雪も進んでいないため、間にある 358 世帯、798 人が孤立しました。 住民の中には透析患者 2 人も含まれ、取材班が通行止め箇所まで来た時には、患者がサポートを受けながら徒歩で現場を越えたところで、患者は手前まで来ていた消防車両に乗って病院に向かいました。 鳥取県が孤立解消対策と住民支援にあたっています。 28 日午後 1 時現在、鳥取市鳥取では 31 センチの積雪、智頭町智頭では 75 センチの積雪を観測しています。 (BSS 山陰放送 = 1-28-23) 1 円玉より小さい印鑑に 87 文字ぎゅっ 「脱ハンコ」でみせた職人技 1 円玉よりも小さい直径 1.2 センチの印鑑。 判を押して現れるのは、なんと 87 文字の文章。 昨秋、ツイッターで話題になった。 国の「脱ハンコ」宣言で、印鑑業界は逆風にさらされている。 この 87 文字には、職人たちの意地とプライドが込められていた。 印鑑を作ったのは、松江市にある創業半世紀の「永江印祥堂」。 従業員は 60 人ほど。 きっかけは、同社の公式ツイッター担当者、「中の人」のある発見だった。 昨年 10 月、注文を受けたある会社の長い部署名の印鑑を、自社の職人たちが作っているのを目にした。 「こんなに小さい字が彫れるんだ」、「この高い技術力をたくさんの人に見てもらえれば、印鑑に関心を持ってもらえるし、PR にもなる。」 3 年前、業界に衝撃が走った。 河野太郎・行政改革担当相(当時)が行政手続きでの「脱ハンコ」の方針を表明した。 「正直、仕事がなくなると思いました。(中の人)」 だからこそ、職人たちの技術の粋を見てもらいたかった。 「やってほしいことがあるんです。 絶対に断らないで!」 中の人は、"80 文字" の文章が書かれた紙を手に職人に頼み込んだ。 話を聞いた職人の 1 人、村尾直樹さん (48) は戸惑った。 これまでに作った企業の印鑑は長くても 40 文字程度。 80 文字は未知の世界。 ハンコ業界に逆風が吹き荒れる中、職人たちは立ち上がります。 そして思いもよらない反響が …。 記事後半で紹介します。 1 文字に使えるのはわずか 1o 四方 ![]() 「文字が彫れただけではだめなんです。 押した字が読めて初めて印鑑。 できるのか不安もありました。」と振り返る。 だが、職人魂に火が付くのに時間はかからなかった。 「うまくいくかわからないけど、とにかくチャレンジしてみようと。 これまでにたくさんの印鑑を作ってきたから、意地もありました。」 パソコンで最適な文字の配置を考えるデザイナーや、彫刻機のオペレーターら熟練の職人 6 人がチームを結成。 業務の合間を縫って難題に挑んだ。 文字一つに使える面積はおよそ 1 ミリ四方。 さらに、ひらがなやカタカナ、漢字に数字が入り交じり、文字の線の太さや彫りの深さが微妙に異なる。 太さの違う 2 種類の針を使い分け、特殊な彫刻機で慎重に丁寧に彫り進めた。 失敗を重ね、試行錯誤を繰り返した。 そして、丸一日がかりでついに出来上がった。 印鑑には、こんな言葉が刻まれている。 「こんにちは。島根県にある小さなハンコ屋が1.2センチの印鑑の中で限界の文字数に挑戦しています。今回は87文字に挑戦。しっかり読めていますね!これが職人の技術なんです!すごいでしょ。」 (「1.2」は1文字分で表現) 判を押してみると、はっきりと読めた。 「どうだ! という気持ちで誇らしかった。」 村尾さんは胸を張る。 でも、中の人からリクエストされたのは 80 文字だったはず。 村尾さんたちは最後の部分に「すごいでしょ。」を加えた。 職人のプライドを示した 7 文字だった。 「すごいの彫れた」の一言とともに、印影のそばに 1 円玉を置いた写真を公式ツイッターで公開すると、22 万を超える「いいね!」がついた。 「まさか、これほど注目されるとは」と村尾さん。 予想以上の反響があり、印鑑の注文も増えた。 もくろみ通り PR には成功したが、挑戦は終わらなかった。 ツイッターのコメント欄にこんな書き込みを見つけた。 挑戦は続くことに
寿限無とは、我が子が長生きするようにと、縁起のいい言葉を連ねて名前にしたという古典落語。 名前を最後まで入れると 108 文字だ。 難易度は格段に上がったが、職人たちの心はますます燃え上がった。 チームは一体感を増し、さらに高い集中力を発揮して彫り上げた。 村尾さんは「こんなにしっかり読めるとは。 自分たちでも驚きました。」 ツイッターでも「前回を超えてきたなんて」、「文字の収まり方が美しい」など、称賛のコメントが多数寄せられた。 記者もこの印鑑が出来上がるまでの工程を見たかったが、「すべて企業秘密です。(広報担当者)」 さらなる挑戦の機会はあるのか。 「ここまできたらどこまでできるのか、ぜひやってみたいですね。」 印鑑職人としての誇りを胸に、村尾さんたちは限界に挑み続ける。 87 文字の「あの印鑑」は 5,500 円、108 文字の「寿限無さん専用印鑑」は 1 万 9,800 円(いずれも税込み)で、永江印祥堂のホームページ (https://www.nagae-hanko.com/) で販売している。 (野田佑介、asahi = 1-24-23) 【大雪警報】 島根県・松江市、浜田市、出雲市、益田市、大田市、安来市などに発表 気象台は、午前 10 時 11 分に、大雪警報を松江市、浜田市、出雲市、益田市、大田市、安来市、江津市、雲南市、奥出雲町、飯南町、川本町、美郷町、邑南町、津和野町、吉賀町に発表しました。 また波浪警報を松江市、浜田市、出雲市、益田市、大田市、江津市に発表しました。 東部、西部では、24 日夕方から 25 日昼前まで大雪に警戒してください。 隠岐では 24 日昼過ぎから 25 日明け方まで、東部、西部では 24 日夕方から 25 日明け方まで、高波に警戒してください。 (TBS = 1-24-23) クロモジ、島根に誘う森の香り 焼酎やビール、旅行資源にも 「森の香り」の特産化で観光客を呼び込め - -。 島根県で、生薬の原料などで知られる樹木クロモジの活用が広がる。 爽やかな芳香を生かした焼酎やビールなどが登場。 クロモジを使ったサウナや料理を体験する旅行企画も立ち上がった。 自生する地域資源の活用に加えて県は、栽培マニュアルを整えて生産を後押しする。(鈴木健太郎) 風通しのいい環境を好むクロモジ 獣害に強く県も栽培後押し クロモジは、本州から九州に広く分布するクスノキ科の落葉低木。 黒い樹皮に斑点があり、文字に見えることからその名がついたともされる。 リナロールというラベンダーやローズウッドなどに似た香り成分を含み、古くから葉は茶、根皮は健胃薬の原料、枝はようじなどに使われてきた。 隠岐諸島・海士町の「ふくぎ茶」など、各地にクロモジ茶を飲む習慣が残る島根県。 松江市美保関町には正月にクロモジの枝に餅を刺す「もち花祭り」なども伝わる。 クロモジ文化の伝統を継ぐ同県で、新たな特産品づくりが始まっている。 益田市匹見町でワサビなどを栽培する葵屋と市内の酒造メーカー・岡田屋本店はクロモジの焼酎「黒文字焼酎 HIKIMI 烏樟森香(うしょうもりのか)」を開発した。 県産大麦のもろみにクロモジの枝を混ぜて蒸留し、香りを引き出す。 2019 年の発売以来、口コミでファンを増やし、売り上げは右肩上がり。 葵屋の安藤達夫代表は「料理の邪魔をしない香りなので、食中酒でも楽しめる」と勧める。 同市の高津川リバービアはクラフトビール「クロモジギャルド」を提供する。 ビールとクロモジの合わさった香りが、男女問わず人気だという。 販路を絞り、売り上げの半分は店内で販売する。 同社の上床絵理社長は「益田に来てもらうきっかけにしたい」と話す。 クロモジを使った旅行企画も進行中だ。 ブランディングネットワークしまね協同組合は今春、クロモジの香りを満喫できる観光ツアーの開始を予定する。 「癒やし」をテーマにクロモジの精油を使ったサウナ体験や、クロモジを使った豆腐などの料理を組み込む。 昨年 10、12 月に体験モニターを行い好評だった。 同組合の大谷修司副理事長は「現地でないと体験できない自然の香りは大きな武器。 観光資源として活用したい。」と力を込める。 利用拡大に伴い、栽培する人も出てきた。 葵屋は山林で採集する他、畑 1 アールで栽培もする。 県中山間地域研究センターによると県内で約 10 戸が栽培。 生産者からの要望に応え、21 年には「栽培の手引き」を作成した。 同センターは「育てやすく、獣害に強い。 用途が増えれば農家の所得向上につながる。」と期待する。 (日本農業新聞 = 1-7-23) 1 万超える世帯で 島根県内各地 大雪で停電 島根県では、一部で雪によるとみられる停電が広がっています。 中国電力ネットワークによりますと、23 日午後 7 時 35 分現在、出雲市や雲南市、益田市で合わせて約 1 万 1,350 戸が停電しています。 (BSS 山陰放送 = 12-23-22) ウクライナ平和への願い 「バンドゥーラ」に込めて ウクライナに古くから伝わる「バンドゥーラ」と呼ばれる弦楽器をご存じでしょうか。 50 本以上の弦で奏でる音色は、ウクライナを象徴するともいわれています。 12 月 24 日でロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって 10 か月になりますが、いまだ侵攻が止まる兆しはみえません。 平和への願いをこの「バンドゥーラ」の音色に込めるウクライナ出身の音楽家の思いを取材しました。 取材に訪れた安来市の会場には、「バンドゥーラ」の澄んだ音色と伸びやかな歌声が響いていました。 演奏しているのはウクライナ出身でプロの「バンドゥーラ」奏者、カテリーナさんです。 17 年前に来日し、日本人と結婚。 第 2 のふるさとになった日本でいま、全国公演に臨んでいます。 ただ、全国公演を始められるようになるまでに、カテリーナさんにはさまざまな葛藤がありました。 その原因となったのがことし 2 月 24 日に突如として始まったロシアによる軍事侵攻です。 激しい戦闘による犠牲者は増え続け、ウクライナにいる最愛の家族との連絡も十分に取れない日々が続くなか、演奏をする気持ちにはなれないと予定していた全国公演を始めることができなかったのです。 ウクライナから離れた日本にいる自分にできることはなんなのか。 それに気付かせてくれたのは、ことし 3 月、首都・キーウからかろうじて避難できた母親との再会でした。 「ふるさとでは多くの人が助けを求めている。 今こそウクライナの歌を伝えるべきだ。」と母親から諭されたカテリーナさん。 「音楽でウクライナを支援したい」と全国公演を決心したといいます。 12 月 16 日、安来市の小学校を訪れたカテリーナさんは、美しい歌声でウクライナの子守歌などを披露しました。 そして、聞き入った子どもたちに、まるで自分にも言い聞かせるように「自分にしかできないものが必ず誰にもある」と語りかけたうえで「平和の大切さを知ってほしい」と訴えました。 その後、カテリーナさんは、同じ市内の文化ホールでも演奏会を開催。 ウクライナの曲に加え、ジョン・レノンの「イマジン」のほか、「翼をください」などを披露しました。 「バンドゥーラ」が奏でる 1 音 1 音に祖国への平和の願いをこめたカテリーナさん。 きょうも全国各地を巡り、その願いを伝えています。 (NHK = 12-22-22) 森英恵さん追悼、特別展 出身の島根県で 22 日から 96 歳で亡くなったファッションデザイナー森英恵さんの活動を紹介し追悼しようと、出身地・島根県の県立石見美術館(益田市)が特別展「追悼森英恵」を開催する。 所蔵する約 30 点を展示する。 ピンクのサテン地に薄いグレーの菊の模様をあしらったドレスは、1966 年にファッション誌のアメリカン・ヴォーグで紹介された。 12 月 22 日から 1 月 29 日までで、火曜日と年末年始は休館。 美術館によると、森さんとの関わりは長く、2005 年の開館前から「美術館でファッションを取り扱うには、専門の学芸員の育成が必要」とアドバイスをしてもらったり、作品を寄贈してもらったりした。 (kyodo = 12-19-22) 大量人骨のなぞ明らかに? 鳥取・青谷上寺地遺跡で本格調査 「魏志倭人伝」で「倭国乱れ、相攻伐すること歴年」と記された 2 紀後半、殺傷痕のある骨も含め、大量の人骨が溝に散乱していたのはなぜか。 集落で一体何があったのか。 弥生時代最大級の集落跡がある国史跡・青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡(鳥取市青谷町)の調査で、謎だった当時の集落の姿や、人々の暮らしぶりの一端が明らかになるかもしれない。 今回の第 20 次調査は今年度から 3 カ年の計画だ。 発掘場所は 2000 年に人骨が大量に出土した「SD38」と呼ばれる溝に近接する 225 平方メートルの区画。 今年度は予備調査で、縦 22 メートル、幅 27 メートルを機械で掘削後、深さ約 3 メートルまで慎重に掘り下げ、「SD38」の延長線上も含めて調査した。 遺跡の発掘方針を協議する「とっとり弥生の王国調査整備活用委員会」の調査研究部会(座長・木下尚子熊本大学名誉教授)が 11 月 18 日、同市青谷町であった。予備調査で人骨の一部が出土したことが報告され、来年度の本格的な発掘調査の方針を確認した。 遺跡は地下水が豊かで、木製品から脳が残った頭蓋骨まで多彩な遺物が良好な保存状態で出土することから、「地下の弥生博物館」とも称されてきた。 予備調査では、さまざまな時代の遺物が見つかった。 前頭骨や頸椎など人骨の一部のほか、シカやマグロの骨、骨角器、勾玉、土器、矢じりの「銅鏃(どうぞく)」、薄板を人の形に切り抜いた祭祀具「人形(ひとがた)」、宋銭などが確認された。 人骨は後世の土地利用で掘り返されて新しい地層に表出したとみられ、さらに下層の弥生時代後期の地層に人骨が眠っている可能性が高いという。 研究部会ではトレンチ(試掘溝)の場所や調査区域拡張の必要性を協議した。 来年度は 5 月から半年間かけて、「SD38」の延長線部分を掘削する。 出土した人骨や木製品はその都度、3D レーザー測量でデータを採取。24 年度に調査成果の整理や検討、木製品の保存処理などを行う。 今回の調査に合わせ、頭蓋骨などの人骨が大量に出土した 2000 年当時の発掘成果や出土状況なども再検討。 人骨がどんな状態で埋まっていたのかを詳しく調べ、集落の姿や謎の解明に迫る。 木下座長は「ここは普通の『墓』ではなく、何が起こったのかこれまでの研究も再検討する。 これから分かってくることがたくさんある。」と期待を寄せた。 遺跡を巡っては、頭蓋骨などから顔を復元した「青谷上寺朗」や全国公募したそっくりさんが大きな話題を呼んだ。 来秋には遺跡の一部が「青谷かみじち史跡公園」としてオープン。 遺跡への関心や盛り上げる機運が高まりつつある。 県とっとり弥生の王国推進課の浜田竜彦課長補佐は、「今後、さらに人骨が見つかる可能性が高い。 遺跡に関心のなかった方にも興味を持ってもらい、史跡公園に来て頂けるよう新しい情報を発信したい。」と意気込んでいる。 (大久保直樹、asahi = 12-8-22) 人気セレクトショップ島根初出店「ビームスジャパン出雲」 全国有数の人気セレクトショップが山陰地方初出店です。 その店とは「ビームスジャパン」。 島根県に出店することが 7 日、明らかになりました。 1976 年設立、衣料品などを扱う「ビームス」は国内外に 180 近い店舗を出店する日本屈指のセレクトショップです。 気になるその場所が …。
「ビームスジャパン出雲。」 出雲大社前駅のとなりに 12 月 21 日オープンです。
販売するのは出雲市の「堀江だるま店」など、地元の企業とコラボした限定の雑貨や、全国各地の雑貨などが中心です。 ビームスの中でも「食」や「特産品」、「ファッション」など、日本の魅力を国内外に発信するレーベル「ビームスジャパン」。 この店は、その中でも未来に残すべき場所で出店する「GATE STORE」の第 1 号店になります。
島根・出雲の文化を「ビームス」を通して世界へ。「ビームスジャパン出雲」のオープンは12月21日午前10時です。 (BSS 山陰放送 = 12-7-22) 「医師の引き止めを」島根大の腎臓内科医 "一斉退職" 問題で丸山達也島根県知事が懸念を表明 島根県出雲市の島根大学医学部附属病院(以下、島根大病院)で腎臓内科の医師 7 人が年度末までに退職する意向を示している問題について、丸山達也島根県知事が「週刊文春」の取材に応じ、地域医療への影響に危機感を抱いていることを表明。 「指摘されているような問題が生じないように、大学病院の中で対応してほしい」と島根大病院に伝えていた事実を明かした。 島根大病院では今年 10 月、県内の腎臓専門医を多数育成した伊藤孝史医師 (54) が不自然に 3 回も公募された教授選の末に落選。 伊藤医師が退職を決意すると同時に、伊藤医師の下についている大学病院の腎臓専門医 6 人も年度末までに退職する意向を示している。 「週刊文春 電子版」は 11 月 12 日配信の記事 で一連の経緯を報じ、県の中核病院である島根大病院から医師が一斉に退職した場合、県内全域の腎臓医療が崩壊する可能性があると指摘した。 こうした状況をどう見ているのか、丸山知事に話を聞いた。 島根大病院で腎臓医が一斉に退職すれば、県民が困ることになるのでは?
地域医療についてどうお考えですか。
「結局、地域が困っているのを大学は認識していただきたい。」 大学病院の中で行われていることがブラックボックスに包まれている。
日本地域医療学会の理事長で、秋田県横手市の市立大森病院で院長を務める小野剛氏もこう危惧を示す。
大学医局内の内輪もめにとどまらず、結局、地域の住民が困ることになるという。
大学当局に、腎臓内科の医師が一斉に退職した後の地域の腎臓医療のサポート体制について問うと、「本件については回答を差し控えさせていただきます」と回答した。 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、小誌報道の証言者の "犯人捜し" に奔走する島根大病院内の様子、伊藤医師が再三の公募による異例の教授選で "排除" され慶応大の医師が教授になった背景にあるとされる学閥の問題、病院内で問題視されている手術料の "キャッシュバック" の実態など、島根大病院で何が起きているかを報じている。 (文春 = 12-4-22) ◇ ◇ ◇ 島根大で腎臓内科医が一斉退職へ 島根の腎臓医療が崩壊危機 島根県出雲市の島根大学医学部附属病院(以下、島根大病院)で、腎臓内科の医師 7 人が年度末までに退職する意向があることが「週刊文春」の取材でわかった。 医師 7 人全員の一斉退職となれば、島根県の腎臓医療が危機に陥る可能性がある。 腎臓専門医を育てた指導医の退職意向がきっかけ 島根県の腎臓内科医・A 医師が語る。
全国的に有名な医師の名は伊藤孝史氏 (54)。 1992 年に広島大学医学部を卒業後、2005 年に島根大病院に講師として着任した。 日本腎臓学会の幹事を務め、島根大病院では准教授として「ワーキング・イノベーションセンター」センター長も務めている。
この伊藤医師が来年 3 月末で退職する意向を固めたという。
島根県西部で働く腎臓専門医・B 医師はこう危機感を抱く。
不可解な教授選に失望 一体なぜ、このような状況になったのか。
今年の春、教授選の立候補者の公募が始まった。 すると - -。
公募は 3 月、5 月、7 月をそれぞれ締切に計 3 回実施された。 そして 10 月にようやく教授選が行われたのだが、伊藤医師は落選。
伊藤医師に取材を申し込んだが、「今お話しできることはありません」との回答だった。 大学当局にも問い合わせたが、教授選の結果や公募を 3 回行った理由については「公表しておりません」、伊藤医師らの退職については「承知しておりません」と回答。 地域の腎臓医療が崩壊する可能性を指摘すると、次のように回答した。
現在配信中の「週刊文春電子版」では、伊藤医師が "排除" された背景、病院内の激しい派閥争い、腎臓医療の "利権" の構図など "島根大の白い巨塔事件" について詳しく報じている。 (文春 = 11-12-22) 国宝松江城マラソン 3,102 人が 3 年ぶり健脚競う 師走の松江を舞台にした「国宝松江城マラソン 2022(松江市、島根陸上競技協会、山陰中央新報社、国宝松江城マラソン実行委員会主催)」が 4 日、3 年ぶりに開かれた。 今大会は、山陰両県を中心に 42 都道府県の 3,102 人がエントリー。 松江市街地や宍道湖、中海沿いを駆け抜け、ゴールを目指した。 (山陰中央新報 = 12-4-22) 竹下登元首相の生家、「竹下本店」が事業譲渡 江戸時代から続く酒蔵 故・竹下登元首相の生家で、江戸時代から続く酒蔵・竹下本店(島根県雲南市掛合町)が酒造事業を、県内外で山林事業や飲食事業を展開する田部グループに譲渡したことが分かった。 竹下本店によると、後継者がいなかったことが譲渡の理由だという。 竹下本店は、庄屋だった竹下家が、江戸時代末期の 1866 年に酒造業を始めた。 「出雲大衆」、「出雲誉」の銘柄で知られる。 1976 年からは、登氏の弟・三郎氏 (74) が社長を務めてきた。 田部グループによると、傘下の株式会社田部(島根県雲南市吉田町)が子会社・田部竹下酒造を 6 月に設立。 譲渡手続きを 11 月 1 日までに完了させた。 同じ敷地内で酒造を続け、今後新しい蔵も建設する予定だという。 「大衆」、「誉」は販売を終了し、新しい銘柄を作る。 酒蔵に隣接し、雲南市が管理する竹下登記念館と、かけや酒蔵資料館は今後も営業を続ける。 (榊原織和、asahi = 11-24-22) |