「何でもないのになんかお洒落」で新しい自分に出会う年に

シトウレイです、こんにちは! 2023 年、新しい年が始まりましたね! みなさまの今年の目標は? どんな新しいことにチャレンジする年に? この時期は何故だか不思議とやる気がムクムクわいてきますよね。 今年は自分をバージョンアップさせたいな、新しい自分に出会いたいな、そんな風に考えている人もいるのではないでしょうか?

さて! そんなみなさまに今日お届けしたい一枚はある意味ファッションにおける究極の境地、つまり「着てるアイテムはベーシック、色味も普通、何も変わったことしてるわけでもないのだけれど何故だか醸し出される大人のお洒落玄人感」があるスタイリングのご紹介です。 つまり、「何でもないのになんかお洒落感」を醸し出すコツをお届けしたいと思います。 簡単そうでいて実は一番ハードルの高いこのファッション、お届けするのはこの一枚!

パリコレ会場で見かけたマダムなのですが、彼女ときたら会場の端っこで控えめにしてても、どんなにキャッチーで有名なインフルエンサーが現れたとしても、目の肥えたフォトグラファーは「見つけた! (これだ!)」とばかりに彼女を撮っていました(もちろん私もその一人です…!)。 これぞ「何でもないのになんかお洒落」の権化ともいえるスタイリング。 そのお洒落の理由をひもといてみたいと思います。

キモは素材感にあり

まず、@ 上質感。 風合いが全然段違いなのが分かるかと思います。 無造作に巻いたニットの上質感、シンプルなニットトップスのドレープのとろみ、カジュアルなチノパンのデザインなのだけど、生地の落ち感に上質感を感じます。 アイテムそれぞれがシンプルな分、素材の上質さが相対的に引き立っています。 そう、「何でもないのになんか違う」の「何か」のキモは実はデザインでも色使いでもなく、素材感なんです!

ぜひ今年はお買い物に行った際「見た目似たようなアイテムだから安い方でいいか …」という値段の安さをお得に感じる幸せをチョイスするのではなく「見た目同じようなアイテムだからこそ、素材感が良さげな方を選ぼう」という選択をしてみると「新しい自分」に出会えるかもしれません。 ちなみにこの「素材感」が実は「何かわかんないけどお洒落感」のキモを担っているというのはあまり言及されない事実です。 理由は「ベートーヴェンの『第 9』かな?」くらいに長くなるので割愛しますが、ぜひこれは大人のお洒落の作法として覚えておいてもらえたら。

もう一つ、この着こなしが素晴らしいのは、A ニットの巻き方の崩し方。 袖を適当に巻いて、かつ少し左側に巻いたノット(結び目)部分をずらして生地のドレープを強調させています。 ここです! このズラしが着こなしのコツ! ノット部分がお決まりの胸の真ん中にあると「カーディガンはこういう風に着こなしたらいいよ」というどこかの YouTube の動画に載っているお仕着せの面白くない着こなしになるのですが、少し左右にずらすことで「こなれ感」が爆誕するんです!

 

もう一つのコツはドレープ感のさじ加減。 ラフにサラッと巻いているようですが、ドレープを最小限に抑えてるので「くずしてるんだけど上品さも保たれてる」絶妙な具合に落ち着いています。 ニットなり、マフラーなり「大人の無造作にざっくり巻く」スタイリングには、ドレープの分量を調節するのが大切です。 忙しくって適当にザザーっと巻いちゃった場合は少し鏡を見てボリュームを抑える(ドレープを整えてあげる)ひと手間を加えてあげる。 丁寧な人はとかくきれいにピシーっと巻いてしまいがちですが、巻いた後あえて少し生地を弛(たる)ませたりして崩れを作ってあげると良いかと思います。

さらには、B 小物のチョイスの秀逸さ! このウエストポーチ? 財布? Suica 入れるやつ? 何でもいいんだけどコレがウエストにあるかないかで完成度が全然変わってきます(ためしに指か何かでウエスト部分の何かしらを隠してみてください! 途端に凡庸になるんです)。 シンプルないでたちだからこそ、少しポイントになるちょっと変わったアイテムを投入してあげると「あえてのシンプル」という印象を与えることが出来ます。

仕上げは、C アクセサリー。 よく見るとピアスやバングルはシルバーで統一しています。 お洋服が白〜ブラウンの暖かみのある色味のグラデーションスタイリングだからこそ、シャープさがあるシルバーを加えることで全体のスタイリングを引き締めて、モードに振った着こなしになっています。 もしゴールドアクセサリーあわせだと、より暖かみとゴージャス感やクラス感がでるスタイリングになるかと思います。 こちらは好みの問題だと思うので、「モードっぽい印象にしたいのか?」、「やさしみのある印象にしたいのか?」で、アクセサリーの色味は自分のなりたい自分像を逆算してチョイスしてもらえたら。

「シンプルなのに何かお洒落」は簡単そうでいて難しいとされているファッションですが、このコツをつかんで 2023 年もファッションを楽しんでもらえたらと思います! ではまた次回お会い出来るのを楽しみにしています。 よい冬をお過ごしくださいね。 (asahi = 1-17-23)


ヴィヴィアン・ウエストウッド、最も象徴的&反抗的なパンクファッションの瞬間

"パンクの女王" 60 年のキャリアをたどる貴重なアーカイブ写真をプレイバック。 永遠のファッションアイコンであり、エシカルファッションのパイオニアであり、パンクの女王 - - ヴィヴィアン・ウエストウッドが 2022 年 12 月 29 日、81 歳で亡くなった。 ここでは、伝説的デザイナーの記憶に残る作品を振り返り。 バッキンガム宮殿でパンツ事件から、ナオミ・キャンベルの忘れられないランウェイシーンまで、長年にわたる象徴的で、驚くほど反抗的なファッションの瞬間をお届け。 (Clementina Jackson、Elle = 1-6-23)

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「SEX」ショップ(1976 年) : ヴィヴィアン・ウエストウッドと、当時のパートナー、マルコム・マクラーレンが、ロンドンのキングス・ロードにオープンした伝説的パンクファッションブティック「SEX」。 スティーブ・ジョーンズ、アラン・ジョーンズ、クリッシー・ハインド、ジョーダン、ヴィヴィアン・ウェストウッド。

ロンドン・ファッション・ウィーク(1981 年) : 当時のパートナーであったマルコム・マクラーレンとのコラボレーションで制作した「パイレーツ」コレクションでロンドン・ファッション・ウィークデビュー。 今では伝説となっているコレクション。

パリ・ファッション・ウィーク(1990 年) : 18 世紀のフランス絵画をプリントしたコルセットのデザインをフィーチャーした 「ポートレート」コレクションショーで、ランウェイでキスをするモデルたち。

バッキンガム宮殿(1992 年) : エリザベス女王から OBE (大英帝国勲章)を授与されたヴィヴィアン・ウエストウッド。 その際、インナーをはいていなかったことが話題に。 彼女のパンク精神を現した代表的なファッション。

パリ・ファッション・ウィーク(1993 年 ) : 1993 年の「アングロマニア」コレクションショーにて、9 インチ(約 23p)のギリーヒールでランウェイに登場したナオミ・キャンベル。 このシューズは V & A に展示されている。

パリ・ファッション・ウィーク(1993 年) : 1994 春夏「カフェ ソサエティ」コレクションショーに登場したケイト・モス。 顔に白いペイントを施し、ナポレオンスタイルのハットをオン、トップレスでマグナムサイズのアイスクリームを食べながら歩く姿が観客の目を釘付けに。

パリ・ファッション・ウィーク(1994 年) : フェイクファーのコートに、お揃いの生地の G ストリングビキニをまとったカーラ・ブルーニ。

パリ・ファッション・ウィーク(1994 年) : 1994 年秋冬「オン ライブラリー」コレクションショーで、タータンチェック柄のドレスに身を包んだナオミ・キャンベル。 アーガイルチェックのレッグウォーマーでパンクな雰囲気を加速。

パリ・ファッション・ウィーク(1995 年) : 1995-6 春夏「ビバ ラ ココット」コレクションで、アンゴラウサギを胸に抱いてランウェイに登場したケイト・モス。

『セックス・アンド・ザ・シティ:ザ・ムービー』(2008 年) : キャリー・ブラッドショーがミスター・ビッグとの結婚式に選んだのが、「ヴィヴィアン・ウエストウッド」のボリューミーなドレス。 The Cloud (ザ・クラウド)と名付けられたあのドレスは、もとは「ヴィヴィアン・ウエストウッド ゴールド・レーベル」 2007?08 年秋冬コレクションで発表されたものを、ヴィヴィアンがデザインし直したもの。

パリ・ファッション・ウィーク(2009 年) : 2009 秋冬コレクションショーのランウェイに登場したパメラ・アンダーソン。

ロンドン・ファッション・ウィーク(2012 年) : 2013 春夏コレクションのフィナーレに登場したヴィヴィアン・ウエストウッド。 「CLIMATE REVOLUTION」を書かれたメッセージ T シャツにホットパンツを合わせ、気候危機に対するアクションを訴えるショーを締めくくった。

フラッシュモブ(2015 年) : 「ヴィヴィアン・ウエストウッド レッドレーベル」 2016 春夏コレクションのショーに先立ち、ロンドンの路上で壮大なフィラッシュモブを敢行。 「気候革命」、「緊縮財政は犯罪」、「政治家は犯罪者」と書かれたプラカードを持ったモデルとともに通りを闊歩した。

パリ・ファッション・ウィーク(2020 年) : 2020-21 秋冬コレクションで、美しくもパンキッシュなウエディングドレスをまとって登場したベラ・ハディッド。

巨大な鳥かごの中で頭からつま先まで黄色い服を着て、オールド・ベイリー裁判所の外で抗議行動を行ったヴィヴィアン・ウエストウッド。「ウィキリークス」編集長のジャーナリスト、ジュリアン・アサンジ氏のアメリカへの不法身柄引き渡しに反対する声明を発表。 (July, 20)


ファッショントレンド予想 2023 年の流行アイテムは? 注目のトレンドコーデ 4 つ

カーゴパンツやセットアップ、トレンドカラーから重軽ミックスコーデなど、大人の女性がトライしたい 2023 年のファッショントレンド

2023 年はどんなファッショントレンドが流行するのでしょうか? ご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

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  1. 2023 年の注目トレンドアイテム「カーゴパンツ」

    海外のコレクションなどでも注目を集めている「カーゴパンツ」。 フラップ(フタ)付きの大きめなポケットや長めのベルトなど、ディテールにも新鮮さが感じられるボトムスです。 40 代の女性がちょうど 20 代の頃、「カーキ色のアーミーパンツ」などが流行していたこともあるため、どこか懐かしさを感じる人もいるかもしれません。

    大人の女性には、写真のようにゆったりとしたカーディガンを中心としたベージュ系のワントーンコーデにカーゴパンツを取り入れるなど、いつものコーデになじませる取り入れ方がおすすめ。 ボリューミーなシルエットに慣れてきたら、フィット感のあるトップスに合わせてあえてデザイン性のあるパンツを主役にして着ても、変化のあるコーディネートが楽しめます。

  2. デザインが豊富! 着まわせるセットアップ

    トップスとボトムスを揃えて着る「セットアップ」は、便利で着まわしもきくため、2023 年も一押しです。 写真のように、ジャケット & きれいめパンツのセットアップは単品でも合わせても着られて、きちんと感もありつつ、程よい抜け感があるところが今っぽいポイント。 他にもワンピースのように見えるニット & ニットスカートのセットアップや、カジュアルなスウェット & マーメイドスカートのセットアップなど、いろんなデザインが充実しています。 忙しい朝など、考えなくてもおしゃれなコーデが完成するため、時短にも◎です。

  3. 2023 年のトレンド色を取り入れたカラーコーデ

    2023 年は写真のコーデのインナーに着ているシャツのような、柔らかな黄色の「ルミナスイエロー」と、鮮やかで強さも感じさせる赤系の「ビバマゼンタ」の 2 色がトレンドカラーとして注目を集めています。

    カラーアイテムの取り入れ方が難しい、という人は、ジャストサイズのニットカーディガンやノーカラーシャツなど、前を開けても羽織りでも取り入れられるデザインでこれらのカラーにトライすると、着まわしがきいて配色も調整しやすいので一押し! いつも似たようなコーディネートになってしまう、という人はトレンドカラーで新鮮さを取り入れるのもおすすめです。

  4. エアリーなアイテムを取り入れて「重軽ミックスコーデ」

    透け感のあるエアリーなアイテムも、注目トレンド。写真のコーディネートではオーガンジー素材を使ったスカートを取り入れています。 黒のゆったりニットの面積が大きいため、重たい印象になりやすいところに軽やかなスカートを合わせたことで、絶妙な重さと軽さのバランスが今っぽい旬の着こなしに。

2023年もいろいろなファッションにトライしてみてくださいね! (横瀬真知子、AllAbout = 12-27-22)


お出かけするなら赤 x 緑 ファッションからもメリークリスマス!

今年のクリスマスは盛り上がってますねー! 街全体に活気があって、いるだけでワクワクしてしまいます。 いつもよりお洒落したんだろうなってカップル、友達同士でイルミネーションを撮っていたりする姿を見ると、日常が戻りつつあるのを感じます。 せっかくのイベントごとですもの、今年はしっかり楽しんじゃいましょう(もちろん感染対策もぬかりなく)!

さて、クリスマスということで今月の一枚はコチラ。 パリはエルメスのショー会場で撮らせてもらったモデルさん。

たっぷりとしたオーバーサイズの緑のニットに赤いベルベットの大きめバッグ。 赤と緑と言えばそう、クリスマスカラー! 今年は彼女のようにクリスマスはクリスマスカラーでお出かけしませんか? きっと心がワクワクすること間違いなし! 自分自身もやっていてもちろん楽しいし(ファッションでおふざけしている感)、もしお出かけにパートナーがいたら相手との会話の糸口にもなるはず。 ちょっとクスッと笑ってくれたらお互い楽しい気持ちになれることでしょう。

大人が心がけるのはシンプルさ

さて赤 x 緑のクリスマスファッション、大人の取り入れ方にはコツが 3 つあります。

  1. 色の散らせ方は洋服 + 小物にて

    例えばトップス + ボトムスといった、洋服 + 洋服の組み合わせ方だと若干やりすぎ感がでてしまいます。 「クリスマスに寄せすぎやろ …」と突っ込み待ちなら OK ですが、大人がサラッと取り入れるには、彼女のように洋服 + バッグや靴といった小物とあわせて「よく見ると(クリスマスカラー)」くらいの落としどころにするのがいいかと。

  2. 色味はダークめ、彩度は低めに

    鮮やかな緑、鮮やかな赤だと「ザ・クリスマス!」感がですぎて悪目立ちしてしまうので、彼女のように深めの緑、ビリジアングリーンや、赤も朱赤くらいの渋みのある色合いをチョイスすると大人っぽく、かつモードっぽい仕上がりになるかと思います。 色味のチョイスはくれぐれも慎重に!

  3. シルエットはシンプルに

    色味で「クリスマス」という大きな遊び心をもりもり盛り込んでいるので、シルエットはできるだけ引き算、シンプルを心がけるのがおすすめです。 ファッションに大切なのはバランス感。 足し算引き算が上手にできるとお洒落度もアップ! もちろんシルエットも一風変わった面白いのがいい! という人はそれでもいいのですが、コスプレ感が出すぎてしまう可能性があるのでバランス感はより注意が必要です。

3 つのコツを意識して、クリスマスファッションを楽しんでもらえたらうれしいです。 今年も残すところあとわずか。 この 1 年も連載を読んでくれてみなさまどうもありがとうございます! 寒い日が続くので、どうぞみなさま年末年始はご自愛くださいね。 また来年、画面越しでお会いできるのを楽しみにしています。 みなさま良いお年をー! お相手はシトウレイでした。 (asahi = 12-16-22)


【フランス人の街角スナップ】 トレンドを押さえたカジュアルファッション

好きな定番アイテムをベースにして、トレンドや小物で色や華やかさをプラス。 自分らしさの演出をぜひ参考に。

ビッグシルエットが、 絶妙なバランス

ヘイディ サテロップさん 47 歳 クリエイティブディレクター

北欧出身のヘイディさんは、デンマークブランドのゆったりシャツとワイ ドパンツに、同じくデンマークブランド、『ミスモ』のクラッチ & バッグ。   アクセントのキラキラビー ズの靴は、イタリアブランド、『アニエル』のもの。

スタイリングの決め手は、トレンドのビッグカラー

エレーヌ・ ロムラールさん 45 歳 会社員

5 年前から愛用している『カーハート』のジャケットを、流行りの大きな襟のブラウスでアップデート。  カットオフのジーンズはヴィンテージショップで購入。 『ポレーヌ』のミニバッグをクロスボディでキュートなアクセントに。 (今井恵、ku:nel = 12-3-22)


乃木坂 46 山下美月、超ミニのボディコンワンピで美脚見せ トサカヘアも

「乃木坂 46」の山下美月さん、トラウデンさん、中条あやみさんは 11 月 20 日、専属モデルを務める女性ファッション誌「CanCam(小学館)」の 40 周年記念イベント「CanCam 40th Birthday Night Vol. 2 supported by リゼクリニック・メンズリゼ」であった会見に出席した。

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山下さんは、1980 年代をイメージした超ミニ丈のボディコンワンピで登場し、すらりとした美脚を見せていた。 ワンピースはギャザーがたっぷり入ったドット柄で、太ベルトでウエストマーク。 当時流行した前髪「トサカヘア」も再現した。 ピンヒールパンプス、大ぶりのネックレス、真っ赤なリップとネイルを合わせていた。

トラウデン直美さんは、1980 年代をイメージした超ミニスカ x ビッグシルエットのジャケット、太ベルトでウエストマークした "バブリー" なムードの装いだった。 中条さんは、1990 年代をイメージした装いで登場。 超ミニ丈のプリーツスカートに白いニーハイブーツ、ヒョウ柄のアウターという装いで "ギャルピース" を決めた。 ショート丈トップスでほっそりしたウエストもちら見せしていた。 (毎日キレイ = 11-27-22)


皇后雅子さまが魅せる、秋冬定番の大人カラー「ボルドー」 その着こなしをチェック

ボルドー色とは、深みのあるシックな赤系のカラーのこと。 大人っぽい色合いで、落ち着いた華やかさを添えてくれます。 このボルドーカラー、皇后雅子さまのお気に入りカラーとしても知られ、雅子さまはこれまでもボルドーカラーが主役の着こなしをされてきました。 そこで、雅子さまの秋冬のボルドーファッションをチェックしていきましょう。

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大人の遊び心が感じられる "犬柄" がよりやわらかい印象に

1997 年 11 月の地方ご公務でお召しになったのは、ボルドーカラーのツーピース。 ブラウスと襟、カフス、さらには帽子のリボンにまで犬柄があしらわれていました。 雅子さまらしいセンスあふれるコーディネート。 ボルドーの色のインパクトが強さを、犬のプリントを取り入れることで、大人の遊び心をのぞかせ、やわらかい印象にまとめていました。 バッグやグローブの赤系のレザーでそろえ、足元の黒も入れて全身で 3 色以内に抑えることで、まとまり感が出ています。

ベルベット素材の濃淡で表情豊か、大人の気品たっぷり

1999 年 12 月、科学技術館展示室を見学されるヨルダンのラーニア王妃をご案内する雅子さま。 襟元やポケットに異素材のデザインがあしらわれたベルベット素材のツーピースは立体的で華やかさ満点。 ベルベットの面積が大きく、動くたびにベルベット素材の濃淡が違って見え表情も豊かなうえに、気品もたっぷりです。

赤いスーツにベルベットのボルドーで大人っぽさを添えて

2002 年 2 月の『青少年読書感想文全国コンクール』表彰式にご出席の際は、赤いスーツが印象的でした。 上下赤のスーツとなるとインパクト強めですが、カフスや襟、ボタンがベルベット素材のボルドーカラーになっていて、さりげなく落ち着き感を添えています。  また、ショートヘアをオールバックにされマニッシュ感も漂うので、全身赤でもバランスが取れています。 またグローブやバッグは黒を合わせ、より大人っぽくまとめていました。

くすんだボルドーカラーにスカーフをトッピングして明るい印象に

2003 年 11 月に児童養護施設を訪問された雅子さまは、くすみがかったボルドーカラーのセットアップをお召しでした。 スカートの丈はひざがすっぽり隠れるくらい長めで、色もくすんだボルドーカラーなので、沈んでしまわないよう、顔の近くに明るい柄物のスカーフをチョイスされた雅子さま。 胸元にはうさぎのモチーフのブローチをつけられ、大人の遊び心をのぞかせていました。

同色の帽子をプラスすることでエレガントさが倍増

2017 年 12 月、平成 29 年度「障害者週間」関係表彰式にご出席の際は、帽子も含めボルドーカラーでまとめられた雅子さま。 ボルドー色のスーツの形自体はシンプルなデザインですが、同色の帽子をプラスすることでグッとエレガントさが増します。 帽子もつばが広めなので、とても優雅で上品。 ボルドーカラーと相性のいい白のパールを添えることで、艶っぽさも加わっています。

ワントーンの中にも素材の違いを見せてメリハリを

2019 年 2 月、『青少年読書感想文全国コンクール』表彰式に雅子さまがご出席。 足元までボルドーカラーでまとめられた雅子さま。 ボルドーカラーのスーツはへちま襟のすっきりとしたデザインが印象的。 タイトスカートには前左部分にスリットがはいっていて軽やかな印象です。足元はベルベット素材とエナメルのドッキングしたパンプスでワントーンコーディネートにメリハリを。 インナーは白、アクセサリーもパールでそろえられ、明るさをプラスされていました。

パンツスーツのときはカフスを折り返して抜け感をプラス

2020 年 2 月に「『水と文化』国際シンポジウム―水の遺跡から地域の発展を考える -」に出席された際は、パンツスーツ、パンプス、バッグなど全身ボルドーカラーで統一。 バッグやグローブ、パンプスはベルベット素材を投入し、あたたかい印象に。 全身ボルドーにすると鮮やかさもありつつ、こっくりと深みのある色なので、重たく見えることも。 雅子さまがお召しになったスーツは、袖口は折り返しのデザインになっていて、少し手首を見せることで、すっきりとした軽やかな印象を与えていました。 また、白のボウタイブラウスにボルドーのジュエリーとパールのロングネックレスを重ねられ、目線を上に操作。 スタイルアップも叶うコーディネートでした。 (8760 by postseven = 11-20-22)


人の気持ちに訴える服をいまこそ! "エモーション" をかき立てる、ファッションの力

ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんが、約 3 年ぶりに訪れたパリ・ファッション・ウィークで感じたこととは? ファッションの未来について考察

約 30 年間、パリ出張の度に泊まり続けてきた左岸のホテル。 スタッフも親戚のように接してくれた。 9 月、その定宿に 2 年半ぶりに宿泊したが、見慣れないスタッフばかりだ。 もともと小さな部屋だったが、ついに冷蔵庫もクローゼットも消えている。 クローゼットに替えてラックがむきだしで設置されていたが、その高さが中途半端で掛けたコートは完全に下の家具にぶつかってしまう。 僕の部屋を含めて 2 室のみにバスタブ … そこだけは変わっていない。

翌朝、ダイニングルームで懐かしい顔に出会う。 チュニジア人のメイド N さんだ。 うれしくなってハグ。 「ところでレセプションの L さんは? 夜番の M さんは?」 みんな辞めて、N だけが残ったという。 N の近況を聞くと意外な答えが返ってきた「南米のコロンビアに留学中の娘を初めて訪ねたの!」とてもうれしそうだ。 N は「恐怖」を乗り越えて旅をしたという。 だが、恐れたのは感染症でも治安でもなかった。 飛行機に乗ることがほとんど初めてらしい。 イマドキそんな! だが結果は最高だったと笑顔だ。 長年会えなかった娘に会え、大自然に触れ、何より人の優しさが染みたという。

残念な気分でスタートした出張だったがエモーションが湧き、温かい気持ちになった。 そしてエモーションはパリ・コレクションの僕のキーワードともなった。

早速街にでる。 パリ・ヴィジテ(交通券)を買い、バスに乗る。 この 3 年間でバス乗り場や路線も変化した。 街で改善されたのは自動車のレーンを減らし自転車用を増やしたこと。 ネガティブな変化は工事の氾濫。 2024 年のオリンピックに向け市内は大改造中。 僕はほとんどタクシーを使わないが、歩行者にとっても迂回しなければならない箇所だらけだ。 一体、オリンピックは無事開催されるのか? そもそもそれまでに戦争を終えさせられるのか?

コロナ禍はこの街も大きく傷つけた。 定宿は残ったが、洋服屋さんやなじみのレストランが消えている。 シャンゼリゼのデパートをリサーチする。 3 年前は百貨店らしからぬ画期的な品ぞろえで必見の場所で、新進デザイナーやブランドの積極的な買い付けや、ユニークなプレゼンテーションに感心したものだったが、直近の MD は単にイージーなだけ。 目にするのはスウェットやロゴのアイテム、ベースボールキャップ。 ブランドの買い付け内容もロゴ入りメインだ。 左岸のデパートでも同じ感想だった。 視認性の高いアイテムや「映え」向きのものばかり。 もともとデパートの対象客自体マスではあるが、故に新しい提案や斬新な企画がなされるべきでは?

日本の小売業も苦しい 3 年間を過ごしたが、少なくともそこから学び、リセットし、リボーンしつつある。 大阪の大手百貨店で積極的に新進デザイナーやブランドを取り入れて成功している例は業界で話題となり、サステナブルな商品も店頭に増えた。 「個店」が全国各地で人気を呼んでいるが、今や都会中心志向自体が過去のものとなりつつある。

「ファッションをリードするパリの店」を自任するならば、もっと広い視点や努力が求められる。 オペラ座近くの老舗デパートでは左岸に何軒も店を構えるアウトドア専門店をインショップに入れていた。 我が国ではキャンプブームを意識したインショップ化や関連商品の MD 強化は既に先行している。 「消費は社会の鏡」であり、それはファッションも同様だ。 ではパンデミックや戦争、という社会潮流に抗し得るファッションとは何だろう?

それは流行りの服、目立つ服、話題やトレンドを追った服、ではないもの。 人の気持ちに訴える服をいまこそ。 パリが世界のファッションの中心であるとしたら、今の時代故の、さまざまに傷ついた人心に寄り添い、よりディープなところに届く服こそ求められているのではないか? 「ファッション」は定義の曖昧な単語でもある。 日常着や定番服はファッション的には見えないかもしれないが、うまく着こなすとき、それは素敵な服になる。 一方、ファッションは従来的な常識を覆したり、提案を行ったりして、ひとの知覚を刺激し、時には開放する。

「ネンシ・ドジョカ」等から始まった「あらたなからだ意識」の具現化としてのファッションは女性(男性もだが)のからだに対する視点を喚起し、意識改革や社会変革にまでつながる可能性もある。 ファッションにはその力がある。 からだとこころ。その関わり合い。 それはファッションの原点でもあるが、ファッションの未来を考えるヒントかもしれない。

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常に挑発的であり続けてきた川久保玲による「コム デ ギャルソン」。 今回のパリ・コレクションのテーマは "かなしみに寄り添い、そこに立ち続ける" だった。 看過できない戦争やコロナ禍、世界の混乱や悲惨を前にして彼女は、それでもファッションにできること、自分にできることの深部にたどりついたかのようだ。 そこには挑発は無い。 サプライズやツイストも無い。 しかしデザイナーとしての矜持があった。 こころがあり、それが服になっていた。

同様に高橋盾の「アンダーカバー」にも「こころ」を感じた。 いや、エモーションと言った方がしっくりくる。 僕にとっては近年最高の「アンダーカバー」コレクション。 Love や Dream といったフレーズは使い古されたスウィートワーズだろう。 では、それらのことばが服の上で切り裂かれていたら? それはステレオタイプなものへの反逆? そういう解釈も可能だ。 だが現在の橋はそんなに単純ではない。 切り裂きの端をつなぐのはバラの花だが、それは「傷を縫い合わせる」再生のイメージ? そうも見えるだろう。

会場は大聖堂、音楽はエリック・サティ、モデルの泣いたようなメイク。 既存の美意識に対する反逆という「毒」の一方で定番服の引用と拡張、そしてオートクチュール並みのドレスメイキング。 全てがエモーショナルなマジックを生み「高橋盾にしか作れない服」となり「今だからこそ着たい服」があった。

エモーションと言えば「ドリス ヴァン ノッテン」。 本人のヒューマニティーそのままに常に心優しく、美とひとをたたえるかのようなコレクションを 40 年近く発表し続けてきたドリス。 ほぼ初回から、それを見続けてこられたことを幸福と思う。 優しい彼にとってパンデミックや戦争は何よりつらい環境に違いないが、それを悲観するだけではなく、エスケープするわけでもない。

黒から始まり、色へと発展し、花柄の乱舞がフィナーレ。 美しい服の創造によって状況に抗い、希望をもたらそうとする。 エモーションがかき立てられる時間だった。 ドリスも「ファッションにできること」を模索し続け、かたちにしている。 彼の真摯な姿勢が見る者、着る者のエモーションに響く。 彼の人間性はモデルにダイバーシティ視点の意図的なキャスティングを行わない点でも共感できた。 ファッションにおけるキャスティングやプレゼンテーションもまた「グリーンウォッシュ」的な作為や嫌疑を逃れ得ないエレメントだ。

そういう観点でも面白かったのは「ジュンヤ ワタナベ」。 '80 年代の英国ロックのパワフルな音源に彩られたコレクションには男性モデルも登場したが、それはファッションにおけるジェンダー論がメジャー化する以前のロンドンの感覚であり、バッファローやハウス・オブ・ビューティー & カルチャー、あるいはニューロマンティクスといった 80's sロンドンのファッション・カルチャー・ムーヴメントの偉大な遺産と言っていい。 性を超えた自由なファッション感覚と英国伝統のテーラリングのケミストリーでもある。 ワイドショルダーが多用され、時にはケープのように拡張していくが、それは生地をなるべく裁断せずに作り上げた造形だ。 生地のミミ(端)には Made in Japan の素材表記が残る。

「サカイ」も痛快なコレクションだった。 僕が女性なら着たい服ばかりだ。 安部千登勢が得意とするミリタリーウェアからの発想が確かなパターンや巧みなボリューム感、迫力のあるフレアパンツ等に具現化されている。 とにかく格好良く、着られる、売れるクリエーション。 「ジュンヤ ワタナベ」や「サカイ」にコンセプトやメッセージは不要かもしれない。 着たい服が心を動かし、それを手に入れた人は大切に着るだろう。 そういう服もまたサステナブルだ。

「ロエベ」のショー会場の中央には巨大なグラスファイバー製のアンスリウムがそびえる。 美しいとも言え、毒々しいとも言える。 実際にアンスリュウムは葉や茎に毒を含む。 女性らしいとも言えるが「ファルス」的とも言える。 クリエイティブ・ディレクターのジョナサン・アンダーソンは自身のショーでもロンドンの繁華街にあるゲームセンターを使用しながら水の音を流していたが、「ロエベ」のショーと共通するテーマがある。

それが「自然と反自然」だ。 私事で恐縮だが、毎夏栽培しているゴーヤは色も形も宇宙人めいていて、およそ初見でおいしそうな野菜、自然から生まれたものには見えない。 そういうものは自然界に多数ある。 同様に「女性的・男性的」は今や単純に区別できないだろうし「ファッション・非ファッション」もそう言える。 ファッションの役割は疑問の提起でもある。 ファッションを「トレンド」というキーワードで片付けてしまうこと、しかもそれが業界内で常識化していることに、僕は疑問と危惧を抱き続ける。

ファッション = ゴージャスな服 = セレブリティーハイプ … という図式がラグジュアリー・ブランドを中心に、特にパリでは出来上がっていて、サステナビリティも免罪符として使われ気味。 だが、その「特権性」や「階級制」の古びた時代感に住まう限りファッションの可能性や未来は無い。 3 年ぶりのパリ・コレクションでそれを強く感じた。 ファッションにおける現在のキーワードをあえて挙げるならば、それは「エモーション」だ。 エモーションは創造を生み、着たい気持ちを生み、世界に向かって一歩を踏み出す力を生む。 そういう服が求められている。 (Hirofumi Kurino、Elle = 11-15-22)


愛子さま、佳子さまと雅楽演奏鑑賞 伝統芸能の授業とり、参加を希望

休日の皇居内に、プリンセス 2 人が姿を見せた。 5 日午後、皇居内の宮内庁楽部で開かれた秋季雅楽演奏会。 天皇、皇后両陛下の長女愛子さまは白、秋篠宮家の次女佳子さまは赤の服装で、笛や篳篥(ひちりき)などの演奏に聴き入った。

学習院大学文学部 3 年生の愛子さまが、雅楽演奏会を鑑賞するのは初めて。 同庁によると、もともと日本文学や日本文化に興味や関心があり、昨年、日本の伝統芸能に関する授業を選択したこともあって、鑑賞を希望したという。

今年 3 月に臨んだ成年皇族となって初めての記者会見。 愛子さまは大学 2 年生の時に日本語日本文学系を選択したと説明していた。 「日本語のルーツや文法など、日本語に関する基礎的な事柄を幅広く学習しております。」 「平安時代から昭和初期にかけての多様な文学を通して様々な考察を深める授業であったり、紀行文を民俗学的な視点で読む授業などを履修しております。」

関心のある分野は「模索中」とし、「以前から興味を持っておりました、『源氏物語』などの平安時代の文学作品、物語作品を始め、古典文学には引き続き関心を持っております」と述べていた。 (asahi = 11-5-22)


教えて! 今年の秋にファッションプロが買ったもの

今年の秋、いち早く買ったお気に入りの服は? どんなスタイリングで取り入れている?  スタイリストやバイヤー、ショップスタッフといったファッション界で働くプロ 3 名に、今シーズンの始まりとともに買った服を教えてもらった。 セルフ撮影形式のスナップを見て、トレンドの最前線にいる人たちの選んだアイテムと、それを使ったスタイリングをチェック! (Chiharu Itagaki、Spur.jp = 11-1-22)

ベルベットパンツでカジュアルスタイルをエレガントに - THE OUR バイヤー・小林加奈さん

今シーズンに小林さんが購入したのは、「ずっと好きなブランドのひとつ」だというベルパーのパンツ。 「ベルベット素材の光沢感と上品さに惹かれて購入しました! 光沢のある素材なので、ギラッとしすぎないように、今回はナチュラルなトップスを合わせました。 もう少し寒くなったら、色物のニットとも合わせたいです。」

パンツ/ベルパー インナー・ベスト/ユーズドアイテム シューズ/メゾン マルジェラ

ビーガンレザーのジャケットをシックに取り入れる - スタイリスト・鈴木香織さん

鈴木さんが選んだのは、ザフランキー ショップのジャケット。 元ジャーナリストのギャエル・ドレヴェが手がける、鈴木さんも注目しているという NY ブランドだ。 「ずっと理想のレザージャケットを探していて、先日パリに行ったときにショップで出合って購入。 柔らかいビーガンレザー素材とビッグシルエットが、まさに今の気分。 この秋冬、いろんなスタイルに合わせて着たいです!」

ジャケット/ザ フランキー ショップ ニットベスト/マリアム ナッシアー ザデー シャツ/ヨーク デニムパンツ/リダン ブーツ/ケイト サングラス/ヴィンテージアイテム

今年のコートはショート丈が新鮮! - SUPER A MARKET 青山 ショップスタッフ・柳瀬美央さん

柳瀬さんが秋いちばんに購入したのは、スーパー エー マーケット別注のハイクのモヘアコート。 「ショートコートを探していたところに出合い、即決でした。 このところコートはロング丈がメインだったので、ショート丈がまた新鮮に感じられて、コーディネートを楽しんでいます。 毛足の長いエアリーな質感と、ボックス型シルエットのバランスが気に入っています。」

コート/ハイク(スーパー エー マーケット別注アイテム) タートルネックニット/フミカ_ウチダ クロシェットシャツ/ボーディ パンツ/トゥモローランド ビー