池田エライザ : キュートなミニワンピ姿も 「ar」ファッション企画でさまざまな「赤」

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女優の池田エライザさんが、7 月 12 日発売の女性ファッション誌「ar (アール、主婦と生活社)」8 月号に登場した。 池田さんは「赤」をテーマにしたファッション企画に登場。 美しいデコルテと美脚を見せたキュートなミニワンピース姿など、さまざまな赤い衣装を着こなしている。 池田さんは「男の人にモテるよりも、あの子カッコいい! って女の子から憧れられるようになりたい」とも語っている。 (MantanWeb = 7-16-21)


サステナブルファッションに高まる関心

日本での SDGsの普及や環境問題に対する意識向上から、サステナブルファッションに対する関心が高まっている。本稿では、新型コロナ禍の下で開催されたサステナブルファッション展示会とその今後の予定、サステナブルファッションの環境配慮要因と対象品目の広まり、サステナブルファッション製品普及に向けた期待や展望、について紹介する。

大型展示会「ファッションワールド東京 2021 秋(主催 : リードエグジビションジャパン、東京ビックサイト)」の中で 2021 年 10 月 18 - 20 日、「第 1 回国際サステナブルファッション EXPO 秋(以下、「秋展」)」が開催予定だ。 同展示会には、エコ、リサイクル、アニマルフリー、エシカル、オーガニック、フェアトレードなどサステナビリティを考慮したファッション製品や素材を取り扱う世界各国の企業が出展を予定する。

出展される製品は、(1) アパレル、(2) かばん、靴、雑貨、(3) アクセサリーなどだ。 素材としては、(1) テキスタイル、(2) 再生皮革・素材、(3) 天然素材・糸などが想定される。 「8 月末ごろ出展企業が確定した後に、出展企業概要につき公表予定(同展示会関係者)」という。

2021 年 3 月 23 - 25 日の「ファッションワールド東京 2021 春(東京ビックサイト)」に合わせて開催された「第 1 回国際サステナブルファッション EXPO 春(以下、「春展」)」では、(1) 和紙を主原料とする素材・製品や、(2) バナナの廃棄材から生まれたサステナブルな天然繊維素材(バナナ繊維糸)、(3) 糸、生地、服に何度でも蘇生できる循環型のエコファッション製品、(4) 土に還るTシャツ(堆肥分解性ポリエステルにオーガニックコットンをブレンドした天竺を用いたもの) をはじめ、数多くの製品や素材が展示・紹介された。

コロナ禍下にもかかわらず延べ約 1 万 3,000 人の来場者があり、サステナブルファッションに対する関心の高さが見受けられた。 このほか、オンライン上での参加もあった。 さらに、Zoom などを駆使して海外の有力バイヤーなどと遠隔マッチングされ、1,000 を超えるオンライン商談が成立した。 なお、ジェトロも小規模ながら海外のバイヤー 5 社と出展業者間のオンライン商談会をアレンジ。 海外バイヤーからの出展品目に対する評価も高く、レディース用アパレル商品など複数の成約につながった。

この展示会を視察したアパレル企業関係者は、「ファッションワールド東京展示会の各テーマ別の展示ブースの中で、サステナブルファッション展示会のブースが圧倒的ににぎわっていた。 また、展示会に合わせて開催されたサステナブルファッションを取り扱う企業関係者による講演会にも多くの企業関係者が参加していた。 日本のファッション業界全体がサステナブルファッションに向けた商品開発の必要性を認識し始めている。 どのようなサステナブルファッション製品が開発されているのか、展示会で間近に見たかったため来場した」と述べた。

環境配慮要因と、素材・製品から副資材など環境配慮対象品目の広がり

ファッション製品がサステナブルであるための必要条件として、環境に配慮された素材の使用が挙げられる。 具体的な環境配慮事項として、専門ウェブサイトでは、(1) 材料を生産する人々の労働環境や、(2) 材料の二酸化炭素排出量、(3) リサイクル可能な繊維かどうか、(4) 生産工場間の輸送、(5) 輸送時の保存に使用される化学物質、(6) 小売店と消費者への出荷などが指摘された。

そして、肥料や農薬、その他の土地に有害な合成農薬を使用せず栽培されたオーガニックコットンなどがサステナブルファッション製品の典型的な素材となる*。 2021 年 3 月の「春展」では、先述の環境に配慮した様々な素材・製品だけでなく、アパレル製品の副資材(真珠、織ネームなど)でもサステナビリティを意識した新商品が展示・紹介された。 「いくつかの企業に大変興味をひかれた。 例えば、ビニールバッグの取っ手部分に丸い穴を空ける際、穴部分のビニール端材を捨てずに利用し納品用の袋を作り提案する企業や、紙、竹、バイオマスからハンガーを作る企業、などだ。(先述の企業関係者)」との声もあった。

*サステナブルファッション製品の素材として、オーガニックコットン以外に、自然着色のカラーコットン、大豆外皮(豆腐など大豆製品の副産物)を使用した素材、ヘンプ(大麻)、竹、再生繊維リヨセル(ユーカリを溶剤で溶かして製造)、などが紹介されている。

「秋展」には前回の 2 倍以上の出展企業を見込む

主催のリードエグジビションジャパンで同展示会の事務局長を務める矢島大地氏は、「秋展」開催に向け、次のように述べた。

「業界においては、さらにサステナブルファッションを進めていく機運が高まったと感じている。 10 月の開催では、前回 3 月開催時より 2 倍以上の出展企業を見込んでいる。」

「前回はキー局はじめ、50 近い媒体が来場した。 このことから、本展が発信の場としても注目されていることも感じている。 本展示会がさらに産業の発展を促進し、商売につながる場になるよう、次回も来場者をしっかり招致していく所存。」

「コロナ禍で多くのビジネス機会がオンライン上でできるようになった。 一方で、実際に製品に触れて、直接出展企業と商談したいというニーズも一方では急速に高まっている。 そのニーズに応える場を本展は提供し続けたい。」

「確かに、海外からの来場については渡航制限がある可能性がある。 だとしても引き続き、遠隔マッチングという新たな形式を通して、世界各国の有力バイヤーとの商談機会を設けていく。」

また、アパレル企業関係者は、今後のメーカー側の対応に関し、「3 月の展示会ではサステナブルな素材の出展がメインだったと思う。 メーカー側としては素材の特性や機能をよく理解し、それを生かすデザインを考えていく必要があるのではないか。」とした。 (川田敦相、JETRO = 7-9-21)

執筆者紹介 : 川田敦相(かわだ あつすけ)、ジェトロ海外調査部上席主任調査研究員

1988年、ジェトロ入構。 海外調査部アジア大洋州課、シンガポール、バンコク、ハノイ事務所などに勤務、海外調査部長を経て 2019 年 4 月から現職。 主要著書として「シンガポールの挑戦(ジェトロ、1997 年)」、「メコン広域経済圏(勁草書房、2011 年)」、「ASEAN の新輸出大国ベトナム(共著、文眞堂、2018 年)」など。


キャサリン妃がヒント ウィンブルドン歴代ファッションで学ぶ夏の上品カジュアル

熱戦が繰り広げられているテニスのウィンブルドン選手権は、毎年この時期に開催される夏の風物詩。 会場である英ロンドンのオール・イングランド・クラブには多くの王室メンバーやセレブが姿を見せ、ハイセンスな夏の上品カジュアルを披露してくれる。 キャサリン妃がこれまで観戦した際のコーディネートを振り返りながら、夏のちょっとした外出に使えるヒントを探ってみよう。

(2019 年 7 月 14 日、男子シングルスの表彰式。 「エミリア・ウィックステッド」のパウダーブルーのドレスで登場したキャサリン妃。
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ヴィヴィッドカラーのドレスは小物のカラーでイメージ調節

キャサリン妃のドレスといえばヴィヴィッドなカラーも特徴の 1 つ。 175 センチの身長で着こなす姿は、持ち前のゴージャスさが格段に際立っている。 一般人には少々勇気が必要なイエローは、2016 年 7 月 7 日の「ロクサンダ」や 18 年 7 月 15 日の「ドルチェ & ガッバーナ」が参考になるだろう。 ベージュのバッグやヌードカラーのシューズと合わせ、強い印象ながらすっきりと清潔感あるスタイルに仕上げている。

妃をはじめ王室の女性陣がよくセレクトするヌードカラーの小物は、すっきり上品コーデを簡単に実現させる便利アイテム。 単品で見ると「ちょっと地味?」と感じるかもしれないが、強いカラーとの組み合わせはもちろん、ウィンブルドンのドレスコードであるホワイトとの相性も抜群だ。

レッドなら 15 年 7月 8 日の「LK ベネット」を見てみよう。 ドレス自体はシンプルなデザインだが、「ダイアン・フォン・ファステンバーグ」のスネークスキン風のボディにアニマル柄がプリントされ、ゴールドの金具がアクセントになったクラッチバッグで全体をうまく引き締めている。 また、真紅ではなく若干イエローがかったスカーレットレッドを選んだことで、クラッチバッグとダークブラウンの髪と相まって全体のトーンがまとまった。

そしてグリーンなら 19 年 7 月 13 日の「ドルチェ & ガッバーナ」を。 こちらもフロント部分のボタンでゴールドが取り入れられた他、紐リボンなどでガーリーなテイストもプラスされている。

夏ムード全開のドット柄はデザインでエレガンスをプラス

季節を問わないモチーフだが、暑い時期は最高の夏ムードを発揮してくれるドット柄。 妃はカジュアルさを強調しすぎないよう、デザインに配慮しているようだ。

18 年 7 月 14 日の「ジェニー・パッカム」はオーダーメイドだけあり、細部への配慮が見事。 軽やかなフレンチスリーブと左胸やウエスト部分に施されたギャザーは、優雅なイメージを演出している。 また 17 年 7 月 3 日の「ドルチェ & ガッバーナ」は、モノトーンのドットとデコルテを美しく見せるスクエアネックが特徴。 また七分丈袖は露出を控えつつも抜け感が加わり洗練されて見える。

ドット以外の柄物なら、16 年 7 月 10 日の「アレキサンダー・マックイーン」をチェック。 白地にチョウや貝殻のモチーフを並べた柄だが、配列と色合いで遠目に見るとレトロ & フォークロア風にも見える。 こうした仕掛けがあるデザインは、周囲の人の目も楽しませてくれるだろう。

また、14 年 7 月 6 日の「ジョナサン・サンダース」はターコイズとグリーンのスクエア柄。 レトロなムードを加えることで、逆にスタイリッシュなイメージが強まっている。

夏だからこそのホワイトはディテールが決め手

美しい日差しを受けて輝く白も、夏のドレスにぴったりなカラー。 ウィンブルドンでの妃もセレクト回数が多い。 ただしもちろん、同じホワイトでもイメージは大きく異なっている。

11 年 6 月 27 日のストラップショルダードレスは「テンパリー ロンドン」。 プリーツ地の 3 段ティアードで、バックスタイルもショルダー部に切れ込みが入った、ディテールに凝ったデザイン。 当時はウイリアム王子とのロイヤルウェディングから 2 か月足らずとあって、ホワイトが妃の初々しさをうまく引き立てているようにも?

「キャサリン・ウォーカー」の花柄ドレスは 17 年 7 月 16 日。 こちらはマルチカラーの花々が裾から生えているかのように、ウエストにかけて部分プリントされたデザイン。 オールホワイトや総柄プリントではシルエットが大きく見えがちだが、メリハリが効いており細見え効果も期待できそう。

今回ご紹介したもの以外にも、多数の夏ドレスを披露している妃。 セレクトも素晴らしいが、並ぶ写真に共通しているものは親しみやすい笑顔だ。 夏のドレスコーデを仕上げるアイテムはやはり、快活さとスマイルだと言ってもいいだろう。 (Hint-Pot = 7-3-21)


<神戸コレクション>貴島明日香、石川恋、なえなのらが最旬の夏ファッションでランウエーに

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ファッションイベント「神戸コレクション カラー・ユア・ライフ」がこのほど、神戸灘五郷の酒蔵「神戸酒心館ホール(神戸市東灘区)」で開催された。 ファッションショーでは、貴島明日香さん、石川恋さん、Niki さん、藤井サチさん、'なえなの' さんらが最新のトレンドファッションに身を包んでランウエーを歩いた。

神戸コレクションは「阪神・淡路大震災後の神戸を元気にしたい」という思いから 2002 年にスタートしたイベント。 今回は、ファッションショーや家で楽しめる日本酒の楽しみ方講座などを生配信し、MBS の情報番組「土曜のよんチャン TV」での生中継も行われた。

ファッションステージのトップバッターは貴島さんで、爽やかなワンピース姿でウオーキングを披露。 藤井さんはエレガントなスカートスタイルでランウエーを歩き、出岡美咲さん、香川沙耶さん、島袋聖南さんも登場した。 同日のイベントの様子は、一部コンテンツを除き、神戸コレクションの公式ホームページでのアーカイブ配信される予定。 (毎日キレイ = 6-27-21)


リーバイス 501、廃棄寸前からの再生 町工場が挑んだ

東京・足立の住宅街に、その仕上げ屋はあった。 創業 25 年のヤマサワプレス。 従業員はベテランの職人ら 24 人。 大手メーカーなどから届く衣料品のアイロン掛けや補修、検針から発送までの下請けを担ってきた。 その工場内の一画に、折り重なったジーンズが山積みにされていた。 高さは 2 メートルを超える。 手に取ると、ぬれた衣類が乾いたような、人が長く着ていたような臭いがする。 股の部分が激しく破れたり、茶色く汚れたりしていた。 そのほとんどがリーバイスの「501」だ。

ロスで出会った切れ端 10t

2 代目社長の山澤亮治さん (46) にとっては、中学時代から履いてきた「デニムのナンバーワン」だ。 「ボロボロですけど、これだけ 501 があるとワクワクしますよね。」 山澤さんが廃棄寸前のジーンズに出会ったのは 2019 年、米ロサンゼルスを訪れたときのことだ。 アパレル市場は縮小が続き、あおりを受けてヤマサワプレスの経営にも陰りが出ていた。 「次の商売の柱」を探す旅だった。

そこで古着の仕入れ業者に教えてもらったのが、「捨てられる寸前の 501」だった。 見せてもらった写真には、大量の履き古したジーンズが映っていたが、どれも太ももから下の部分しかない。 聞けば、ショートパンツをつくった後の「切れ端」で、その量は 10 トンになるという。

「501」は米リーバイ・ストラウスの中核ジーンズだ。 1890 年にこの品番が生まれ、ジーンズの原型とも言われる。 「自分が大好きな 501。 もったいない。」と山澤さん。 帰国後、ショートパンツの「切れ端」に加え、穴あきや汚れで、欧州や東南アジアでも引き取り手がいなかった「501」も合わせ、計 20 トンを買い取った。 だいたい 3 万 5 千着分になる。

買い取った時点で出口が見えていたわけではない。 「でも、心が動かされてしまったんです。 うちのスタッフと技術なら何とかなると思った。」 ヤマサワプレスの技術を使い、商品としての再生をめざすことにした。

古着屋の元店主がくれた助言

まず、ひどい汚れや臭いを落とさなくてはいけない。 以前に担っていた、家庭向けの洗濯代行業の技術を引っ張り出した。 環境に優しい洗剤に半日つけ込み、ブラシを使って手作業で汚れを落とす。 その後、洗濯機で洗い、天日干しにする。 その生地をどう商品化するのか。 「仕上げや補修の技術はあっても、ものづくりは知らなかった」と山澤さん。 そこで中学生のころから通った、足立と渋谷の古着屋の元店主 2 人に頼み、助言をもらった。 デザインを決め、生地をつなぎ合わせるなどしてジーンズやスカート、エプロンなどにリメイクした。

そのままでは使えないパーツこそ、仕上げ屋の手仕事の見せどころだ。 ボタンフライと呼ばれる前開き部分、2 頭の馬がジーンズを引き合う絵柄の革パッチ、ポケット …。 「501 に捨てるところはない。」 昨年 9 月に敷地内にショップをオープン。 リメイクジーンズは 1 本 2 万 - 4 万円だ。 ネット販売も始めた。

伊勢丹バイヤーが動いた

話は、これだけでは終わらない。 アパレル業界に賛同の動きが広がっている。 百貨店大手の伊勢丹新宿店のバイヤー神谷将太さん (35) が、ヤマサワプレスの工場を訪れたのは、昨年の秋のことだった。 大量のジーンズを前に驚きを隠せなかった。 「何これ。」 でも、何かができると思った。 その場で山澤さんに協力を申し出た。 「アパレル業界全体で変わっていくために、この素材を活用させてください。」

ただ、引き取り手のない 20 トンものジーンズを再生させ、消費者の手に戻すのは容易ではない。 神谷さんが担ったのは「橋渡し役」だ。 ライバルの大手百貨店のバイヤーに声をかけ、すぐにその会社の幹部に会った。 地方のセレクトショップにも、ヤマサワプレスの「501」を再生させるプロジェクトへの参加を呼びかけた。 同時に、三越伊勢丹の婦人服や子供服、アートなどを担当するバイヤーたちが様々なブランドに取り組みを説明した。 その結果、6 月半ば時点で国内外 25 のブランドの参加が決まった。

今後、ヤマサワプレスが再生させた生地やパーツをブランドが仕入れ、衣料品や雑貨、アート作品などにする。 来年 3 月には、伊勢丹新宿店で販売予定。 趣旨に賛同した別の大手百貨店や地方のセレクトショップでも販売する。 売れ残って廃棄されるのを防ぐため、受注生産やネット販売も検討する。

「業界を変えたい」

業界を横断して参加が相次いだ背景には、衣料品の大量廃棄の問題がある。 環境省が今年 4 月に公表した報告書では、2020 年に国内の家庭から手放された衣類は 75 万トンに上る。 うち 66% にあたる 49 万トンが廃棄された。 古着などでリユースされるのは 20% の 15 万トン、リサイクルは 14% の 10 万トンにとどまる。 神谷さんは「業界ではなお過剰生産、大量廃棄の面は残る。 この取り組みをきっかけに業界を変えたい。」

このプロジェクトには「501」を展開する米リーバイ・ストラウスの日本法人も参加する。 橋本裕芳里マーケティングディレクターは「大量廃棄や過剰生産の問題には取り組んできたが、多くのアパレルが集まって発信できることに意義を感じる。 耐久性のある作業着として始まった 501 をベースにしてもらえるのはうれしい。」と話した。

長く履けるジーンズは色落ちしても、ほつれても、持ち主それぞれの「味」になる。 ヤマサワプレスの山澤さんはこう言う。 「デニムは破れれば縫えばいいし、最後の最後まで面倒をみられる。 ファッションを楽しみ、それがサステイナブル(持続可能)にもなっているというのが理想です。」 (土居新平、asahi = 6-19-21)


「ユニクロ」 21 - 22 年秋冬展から すべての人の、より健康的で、よりよい生活のために

「ユニクロ」 2021-22 年秋冬の展示会に行ってきました。 コロナ禍を背景に、引き続き機能性や快適さの追求やアウトドアシーンを意識したデザインが豊富でしたが、一方で都会的なムードのクリーンなアイテムも打ち出しており、「ファッションを楽しむ」といった気持ちが久々に戻ってきている印象を受けました。

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秋冬は 4 つの編集軸で商品を構成しています。 1 つ目は、「アクティビティーと日常生活との境目がなくなること」を意識した "フリーダム・イン・モーション" です。 スポーツウエアやアクティブウエアではない日常着も、機能性や快適性を高めることでよりよいものになる、という考え方は「ユニクロ」の幹の一つですが、世の中全体のニーズとしてもそういった傾向はますます強まっていると感じます。 スポーツメーカーやアウトドアメーカーが軒並み業績好調なのも、単純にキャンプがはやっているからというのではなく、服に機能性や快適さが求められるようになった結果、日常着としてもスポーツウエアが買われるようになったから、ということなんだと思います。

「ユニクロ」流のアクティブウエアと日常着の融合としては、例えばメンズのワークジャケットをジャージーで作ってゴワつきを抑えていたり、ウィメンズのストレッチジーンズで、腰回りがゆったりしたペグトップシルエットを企画していたり。 コロナ禍で自転車人気も世界的に高まっているといいますが、これらの服なら自転車を漕ぐ際も動きを邪魔しません。 また、定番の "ウルトラライトダウン" では、室内着としてのニーズが高いことを受け、表地をより柔らかく仕立て、サイドスリットで座ったときなどのもたつきを抑えたカーディガンタイプをウィメンズで出していました。

素材や細部のアップデートで定番商品をより快適に

2 つ目の軸は、まさにアウトドアシーンを意識した "ニード・フォー・ネイチャー" です。 日常の防寒インナーとしてすっかり定着している "ヒートテック" は、ウィメンズでムレにくくするドライ機能を追加し、メンズは繊維を細くすることで、着心地のよさをさらに追求。 日常からキャンプやハイキングなどのシーンまでカバーします。 シームレスダウンや "ウルトラライトダウン" では、腕を動かしやすいように袖付けのパターンを変えたものを複数企画していました。 サステナビリティの意識も引き続き拡大。 "ファーリーフリース" は、21 - 22 年秋冬からメンズだけでなくウィメンズも全て再生ペットボトル繊維製にするそうです。

3 つ目の軸は、"レスト & リチャージ" と名付けたホームウエアやリラックスウエアのカテゴリー。 21 年春夏にルームウエアとして企画したウィメンズのサテン地のパンツは、実際には外出着とする客が多かったことを受け、インナーショーツなどのあたりが出ないように生地をやや厚めにアップデートしました。 人気の "ヒートテック毛布" に、敷きパッド、枕カバーが加わった点もポイントです。

冒頭で「秋冬は 4 つの編集軸で商品を構成」と書きましたが、残りの 1 カテゴリーは「ファッションを楽しむ」のムードにリンクするものなので、次回の記事でご紹介します。 このように書いてくると、"ウルトラライトダウン" や "ヒートテック" を筆頭に、毎シーズン出している定番商品の素材やデザインSPA 少しずつアップデートすることで、より着心地や機能性を高めていることに気づくと思います。 「ユニクロ」が取り組むこうしたアップデートの考え方については、昨年秋冬の展示会の記事も参照ください。

「服の基礎研究所」設立、アスリートの声を日常着に

最後に、今回の展示会では6月7日に発売する「ユニクロプラス」の商品も展示していました。 「ユニクロプラス」とは、スウェーデンの現役トップスポーツ選手ら 13 人からのフィードバックをもとに開発した、「アスリート仕様の LifeWear」商品群です。 アスリートの求める機能性を実現するために、ユニクロは有明本部内に「服の基礎研究所/ラボ(人工気象室)」なる施設を 19 年に設け、「世界のあらゆる人々の体形、生理、生活環境を研究し、科学的視点で LifeWear を開発」するように実験を重ねてきたのだとか。

ユニクロはスウェーデンオリンピック・パラリンピックチームとメイン・オリンピック・パートナー兼オフィシャル・クロージング・パートナー契約を結んでおり、東京五輪・パラ五輪のスウェーデン代表選手団に選手団制服や競技用ウエアを提供しています。

同研究所の存在は、実は今回初めて明らかにされました。 同様の研究施設は、機能性の追求が他社との最大の差別化ポイントになるスポーツやインナーの専業メーカーは持っていたりしますが、ユニクロはそういった専業メーカーではなく、あくまで老若男女に日常着を提供する総合 SPA です。 そんなユニクロも今後は同研究所を旗振り役に、専業のスポーツメーカーと同じレベルで機能性や快適性の研究を進めていくぞ、ということなんだと思います。

ユニクロはこれまでも、テニスのロジャー・フェデラー選手やゴルフのアダム・スコット選手、スノーボードの平野歩夢選手らとグローバルアンバサダー契約を結び、彼らの声を取り入れた商品開発は行っていました。 今回、研究所ができたことでそういった動きがますます進み、その成果によってわれわれ一般人にとっても着心地のよい日常着ができるということですね。 あらゆる人が、より健康的で快適に暮らせるための服。 それが、ユニクロが掲げる「LifeWear = 究極の普段着」なんだと改めて感じる展示会でした。

「ユニクロ」の 2021 - 22 年秋冬展示会では、「機能性や快適性の追求」といった軸になる要素と共に、改めて「ファッションを楽しむ」といったムードも打ち出されていました。 コロナ禍になって以降のこの 1 年は、イエナカ - ワンマイルか、さもなくばスポーツ(アウトドア)、といった提案が「ユニクロ」の中心だったので、アーバンでクリーンな感覚の提案は久々に感じます。 ワクチンも広がり、特に欧米では徐々にコロナ禍前の生活が戻ってきています。 ファッションもいつまでも同じ提案だけでは、消費者に置いていかれてしまいますね。

コアラインでは、"キュレイティッド・シティー・リビング" というテーマで、ボタンダウンシャツやセットアップ、ダブルフェースのウール混コートなど、ぱりっとした大人のアーバンスタイリングを提案していました。 とは言え、シャツはアイロンいらず、セットアップもウールのトラディショナルなヘリンボーン地に見えて実は伸縮性バツグン、といった点が「ユニクロ」ならではです。 昨年好調だったスフレヤーンニットはメンズでも企画。 ウィメンズではよりスムースな編み地も登場して、きれいめな着こなしにいっそうマッチするようになりました。

クリストフ・ルメール率いるパリ R & D センターによる「ユニクロ ユー」は、引き続き独特のくすんだ色使いが特徴。 エクリュやベージュ、ブラウンといった色合いに、今季はグリーンとビビッドなピンクを差してファッションムードを盛り上げていました。 注目アイテムはパデット(中綿入り)ジャケットやキュロット。今秋冬、ヤングのマーケットではミニボトム x ロングブーツの着こなしが本命になりそうですが、キュロット x ロングブーツなら大人も挑戦しやすそうです。

最後に、6 月 18 日発売の「マメ クロゴウチ」とのコラボラインも全商品展示していました。 インナーウエアと部屋着に焦点を当てた、「下着と洋服の境界線を超える」商品群ですが、ノースリーブカットソーのアームホールが大きく開いていてあえてブラトップを見せる着こなしを提案していたり、ブラトップやブラキャミのフロントのカッティングが「マメ」を象徴する有機的な曲線になっていたり。 人からなかなか見えないところにも気を使うのがファッションの楽しさの一つですが、まさにそういったところからファッションムードを盛り上げてくれるアイテムラインアップになっていました。 (五十君花実、WWD = 6-2 & 10-21)


着まわし力がすごい! シャツワンピース

このごろ都にはやるもの、「鬼滅の刃」に韓国の 7 人組アイドルグループ BTS (防弾少年団)、クリームたっぷりローマ名物のマリトッツォ、それからシャツワンピ! 「二条河原の落書(らくしょ)」風に書いてみてました。 皆様、元気にお過ごしでしょうか? さて、最近ストリートを観察し、ふと気がついたことがあるんです。

あれ? シャツワンピースの着用率、急増してない? ちょうど彼女のようなシャツワンピース(これは過日のパリで撮らせてもらったものです)。 シーズンによって長さはいろいろですが、今シーズンはふくらはぎかそれよりも下の長め丈。 個人的には彼女のように道路スレスレくらいが今の気分です。

しかし、さすがにこの丈だと家に帰るころには木の葉などを拾ってくる可能性もなきにしもあらず … なんて、裾が汚れてしまうのではと心配になります。 というわけで、やっぱりこの丈よりも少し短い丈が現実的な落としどころかと! さて、よくよく観察しているとシャツワンピース、実はとっても「使える」アイテムだと気がつきました。

とにかく着こなし力において秀逸! 今回のポイントは 2 点。

  1. レイヤードのアレンジ

    ポイントその 1 は、レイヤード(重ね着)アレンジの応用力。 一枚でサラッと着てもキマりますが、フレアパンツやワイドなパンツと合わせると今シーズンぽいバランス感で着こなせます。 あと、シャツワンピースの裾のボタンをいくつかあけて、インナーに仕込んだスカートをチラッと見せてもいいかも。

    とにかくレイヤードのコツは、「インナーのボトムスにボリューム感があるものを選ぶこと!」 例えば、レギンスやスリムパンツなど体の線に沿ったピタピタしたものをはいてしまうと、途端に野暮ったい感じが出てしまいます。 今シーズンの着こなしにおいては、インナーのボトムスのボリューム感に注意が必要です!

    そしてシャツワンピースは、着こなし次第で全く異なる印象を楽しめるのもうれしいところ。

  2. 襟元

    ポイントその 2 は、襟元。彼女のように襟元のボタンを 1、2 個あけて着るとラフでカジュアルな印象に、第 1 ボタンまでしっかり留めるとキッチリした印象で、テレワーク中の急な会議にも即対応できます!

    また、多めにボタンをあけて抜き襟(トップスの襟を後ろに下げる)で着ると、セクシーさとワイルドさが漂います。 シンプルなコーディネートに抜け感が出るので、おしゃれ度もアップしますよ。 一番大事なのは「何を着るか、ではなくどう着るか」です。

ちなみに、今シーズンのトレンドの傾向はというと単色よりもストライプなどの柄があった方が「今っぽい」印象になります。 そして襟元は、写真の彼女のようなマオカラー(立襟)。 襟元のあしらいだけで「今日はどんな自分でいたいか、ありたいか」を作ることができるなんて …。 まさに「おしゃれの骨頂」ここにあり! です。

「今日の自分はどうありたい?」 ついつい疎かにしてしまいがちな、自分自身に対するクエスチョンですが、袖を通すとき、ボタンをかけるとき、ファッションを通じて自問自答する時間があるといいなと思います。 では、今日はこの辺で。 またね! (シトウレイ、asahi = 5-31-21)


<ファッションチェック> 真木よう子 フィッシュテールワンピで美脚見せ 白サンダルで爽やかに

女性有名人のファッションを紹介する「今週のファッションチェック」。今回(5 月 11 - 17 日)は真木よう子さん、石田ゆり子さん、石原さとみさん、高橋真麻さんらが華やかなファッションで登場した。

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高橋さんは 12 日、東京都内で行われた映画「ファーザー(フローリアン・ゼレール監督、14 日公開)」の公開記念特別イベントに出席。 イエローのノースリーブワンピースで夏を先取りしたような装いだった。 ワンピースはレースの上品デザインで、シンプルなパンプスを合わせ、個性的なイヤリングを着こなしのアクセントにした大人のシンプルコーデだった。

石田さんは 13 日、東京都内で実施された WOWOW の連続ドラマ「連続ドラマ W 東野圭吾 さまよう刃(片山慎三監督)」の完成報告会に、大人の花柄ワンピコーデで登場した。 ワンピースは華やかながらも落ち着いたイエローからグリーン系の色合いで、控えめなパワーショルダーがトレンド感のあるデザイン。 シンプルなグレー系のパンプス、パール系のイヤリングや存在感のあるリングをコーディネートし、パンプスと同系色の細ベルトを合わせることでメリハリ度をアップしていた。

真木さんは 17 日、東京都内で行われた「新! 氷結 まるで搾りたてのおいしさ発表会」に登場した。 フィッシュテール風の光沢のあるブルーのワンピースで、ほっそりとした美脚を見せていた。 ワンピースは、フレアスリーブやスカートの左右にあしらわれたフリルが華やかなデザイン。 華奢(きゃしゃ)な白いサンダルを合わせ、爽やかに着こなしていた。

石原さんは 17 日、東京ドーム(東京都文京区)で開催された「サントリー ドリームマッチ 2021」の始球式に、すっきりとしたショートヘア姿で登場。 黒いトップスに透け感のあるピンクのシャツ、黒いパンツという装いで、ピンクや黒、イエローの配色のスニーカー、ビジューが輝くイヤリングを合わせた、華やかでスポーティーな着こなしだった。 (毎日キレイ = 5-23-21)


<ファッションチェック> 菜々緒 スリムパンツで際立つ脚線美 黒コーデ x シルバー小物でクールに

女性有名人のファッションを紹介する「今週のファッションチェック」。 今回(5 月 4 - 10 日)は、菜々緒さん、永野芽郁さん、今田美桜さん、高畑充希さんらが華やかなファッションで登場した。

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菜々緒さんは 5 月 4 日、東京・新宿の花園神社で行われた永野さんの主演映画「地獄の花園(関和亮監督、21 日公開)」の祈願イベントに登場した。 黒いジャケットに黒いスリムなパンツを合わせた、脚線美が際立つ装い。 ジャケットの袖をまくり、シルバーカラーのサンダルやアクセサリー、まとめ髪と赤いリップでスタイリッシュに着こなしていた。

永野さんは、総柄の赤いシャツとパンツという存在感ある装い。 胸元に黒い装飾があしらわれた白いベスト、白いシューズを合わせてスタイリッシュなムードもプラスした個性派コーデだった。

今田さんは 10 日、無観客の生配信で行われた北村匠海さん主演の映画「東京リベンジャーズ(英勉監督、7 月 9 日公開)」のイベント「映画『東京リベンジャーズ』おうちでプレミアムナイト」に登場。 パッチワーク風のノースリーブドレスに、ピンヒールパンプスを合わせた装いで、大人のムードを醸し出していた。 ポニーテールに大きなシュシュを着け、華やかさをアップしていた。

高畑さんは 5 日、東京都内で行われた、菅野美穂さんの主演映画「明日の食卓(瀬々敬久監督、28 日公開)」の完成報告会に登場した。 黒髪のショートボブに明るいインナーカラーを入れた個性派ヘアで、春色の軽やかなティアードワンピースを着こなしていた。 右耳のイヤリングと、右手のリング、赤いネイルが着こなしのアクセントになっていた。 (毎日キレイ = 5-15-21)


ミニから膝下まで! おしゃれ上級者から学ぶ、大人の「ハーフパンツ」着こなし術

待ち遠しい夏に向けて、いま気になるのがショートパンツ。 ミニから膝下まで、丈次第でコーディネートの幅をグッと広げてくれる万能アイテムを今季ゲットしたい。 サマーウールやレザーなどの素材を味方に、子どもっぽくならず、ショートパンツをシックに取り入れる方法をファッショニスタのコーデから学んでみよう。

(画像は左右にスライドしてください。)

オリヴィア・パレルモ

重厚感あるレザーのショーツには、大人の色気を感じるレースやシフォンのトップを組み合わせて、全体の雰囲気に軽やかさをもたらして。 オリヴィア・パレルモのように、足元にターコイズブルーのパンプスを選べば、暑い日でも爽やかに乗り切れそう!

ナターシャ・ゴールデンバーグ

膝上丈のショートパンツを履くのは難易度が高い? ならば、ナターシャ・ゴールデンバーグをお手本に、膝下丈のハーフパンツを取り入れてみて。 トップには、オフィスにもふさわしい張り感のあるシャツをまとって、これまでのワーキングスタイルに磨きをかけた。 ストラッピーサンダルでレディな足元に。

リンダ・トール

ミリタリーライクなショートパンツ。 そのコーディネートを女性らしく仕上げるのは、リンダ・トールが身に着けたフェミニティを感じるレースの襟元。 さらに、フューチャリスティックなサングラスをかけて、甘すぎない大人ガーリーを目指して。

キャロリン・ダウア

バーバリーのショートパンツを選んだキャロリン・ダウア。 クラシカルな印象にならないように、白シャツの胸元を大胆に開けて、さらにスクエアトゥのパンプスを取り入れてセンシュアルな雰囲気に。 仕上げに黒のハンドバッグを携えて、メリハリのある佇まいが完成。

エミリー・シンドレフ

エミリー・シンドレフは、フェミニンなボリューム袖のブラウスに、バイオレットカラーのショートパンツと鮮烈な赤のクラッチバッグを合わせて、色使いの名手ならではのカラーブロッキングを楽しんでいた。 サンダルは、素足に合わせるのではなく、今季はソックスと組み合わせるのが旬なスタイル。 (Harper's BAZAAR = 5-9-21)