島根・出雲の "神在月" 描くアニメ映画「神在月のこども」クラファン第 2 弾を開始

島根・出雲地方の「神在月」を主題にしたアニメ−ション映画『神在月のこども』が、絵コンテ・作画の支援を募集するクラウドファンディングを、ソニーのクラウドファンディングサイト「First Flight」にて開始した。 これにあわせて、本映画に『名探偵コナン』の諏訪道彦プロデューサーらの参画も決定。 制作を手掛けるクリティカ・ユニバーサルの四戸俊成代表からコメントも到着した。

『神在月のこども』は、八百万の神々が翌年の縁を結ぶ会議のため、10 月に島根・出雲に集うという「神在月」のユーモラスな魅力を、現代に生きる少女が神話の土地へ駆けるロードムービーとして描くアニメ映画だ。

映画の世界観が持つ魅力を伝えるプロモーション事業を展開しているクリティカ・ユニバーサルが、日本が誇る独自の風土や文化をアニメーションで表現・翻訳し世界に発信する「伝え手」になることを目指した取り組みで、目標は 2020 年の公開とのこと。

3 月 27 日にクラウドファンディング第 1 弾として開始した脚本・設定制作への支援募集は、無事に目標金額を達成していた。 絵コンテ・作画への支援を目的とした今回のクラウドファンディング第 2 弾では、第 1 弾に引き続いて出雲や本映画にちなんだオリジナルグッズ、制作現場の見学権などを用意された。 なお目標額は 160 万円で、達成すると支援者は支援額に応じたプラン内容を受け取れるという仕組み。 クラウドファンディング期間は 9 月 2 日までとなっている。

またクラウドファンディング第 2 弾の始動にあわせて、豪華制作陣の参画が決定。 『名探偵コナン』の諏訪道彦氏が企画・プロデューサーとして参加するほか、『モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ』のライデンフィルムから里見哲朗代表取締役がアニメ・プロデューサー、坂本一也氏が演出協力、佐川遥氏がキャラクターデザインに名を連ねた。

国内外のアニメシーンを牽引する面々が加わり、現場もより盛り上がりを見せそうだ。 「神在月のこども : 制作プロジェクト第 2 弾」は、クラウドファンディングサイト「First Flight」にて 9 月 2 日まで支援を受付中。 支援プランおよび返礼品の詳細はサイトまで。 (仲瀬 コウタロウ、animeanime.biz = 7-4-19)

【クリティカ・ユニバーサル代表、四戸俊成氏】 日本各地では『神無月(かんなづき)』と呼ばれる 10 月が、出雲地方では『神在月(かみありづき)』と呼ばれる由縁。 それは八百万(やおよろず)の神々が全国から姿を無くし、翌年の縁を結ぶ会議のため、出雲に集うという云われでした。 森や木々、海や川、全てに宿る神々が、在る月、出雲に集う。 そんなユーモラスな『神在月』の魅力をアニメにのせて描きます。

主人公は、現代を生きる、カンナという女の子。 母親の他界で、大好きだった走ることが嫌いになってしまった少女。 その彼女が、在る月、まわりはじめた神々の歯車によって、出雲へ向けて走り出す物語。 目指すは 2020 年のアニメーション映画公開です。 島根・出雲、読んで字のごとく "この島国の根" と名づけられた神話の土地へ駆けるロードムービーを制作し、2020 年、世界がもっと日本を知りたいと思う頃に届けることを夢見て駆けています。


ロボット手術の保険適用拡大めざす 島根大学病院

島根大学病院(出雲市)が、医療ロボットを使った腹腔鏡(ふくくうきょう)手術に力を入れている。 この手術を試みる病気の種類を増やし、今年からは直腸がんを始めた。 各手術で一定の実績を上げ、公的医療保険が適用できる対象の拡大を目指している。 腹腔鏡手術用支援ロボット「ダビンチ」は、カメラやメスの役割を果たす四つのアームを備える。 医師は少し離れた操作台に座り、モニターを見ながら両手両足を使ってアームを操作する。 腹腔鏡手術をロボットが支援することで精密な手術が実現できるとされ、患者の体への負担を減らすことが期待されている。

ダビンチを使った手術で保険が適用されるのは、かつては前立腺がんと腎臓がんだけだったが、2018 年度から新たに 12 種類の内視鏡手術が加わった。 ただ、一定の手術実績のある常勤の医師がいるなどの基準があり、手術の方法ごとに保険適用できる施設かどうか判断される。 島根大学病院がダビンチを導入したのは 12 年。 これまでに前立腺がん、腎臓がん、膀胱がんで各 1 種類、子宮体がんで 2 種類の計 5 種類の手術法で保険適用が認められた。 今年 4 月までに前立腺がんで約 350 例、腎臓がんで約 50 例、子宮体がんで約 15 例実施した。 高額なダビンチを所有しているのは県内唯一で、病院は適用できる手術法をさらに増やしたいと考えている。

18 年から食道がん、肺がん、縦隔腫瘍、今年からは直腸がんの手術をスタートさせた。 いずれも病状や年齢などをもとに病院側から提案し、患者側の同意を得られれば、病院側が費用を負担して行っている。 直腸がん手術をダビンチを使って執刀している山本徹助教は、5 月末に病院内で会見し、4 例の成功を発表した。 通常の腹腔鏡手術と比べて「手ぶれがなく、正確に手術できるため、余計な部分を傷つけにくい」と話した。 習熟度を高めることで、手術時間の短縮にもつながるという。 年内に、保険適用を申請できるようになる 10 例の成功を目標にしている。 (市野塊、asahi = 7-1-19)


中山間地の訪問医療 医師個人の奮闘頼り 島根

高齢化や交通の便の悪化が止まらない。 医療への需要は高まっているのに、高齢者一人ではますます行きにくい - -。 人口減社会が抱えるそんなジレンマに応えるのが、患者の自宅に出向いて健康管理や薬の処方などをする訪問診療だ。 行政も後押しするが、医師個人の奮闘に支えられている面が大きい。 まだ雪が残る 4 月、飯南町下赤名の山あいの家に、医師の和田勝祥さん (77) が車で向かった。 居間に置かれたベッドで寝たきりの永妻ハルヨさん (90) が待っていた。

「薬持って来たよ。 今度のは、粉だから飲みやすいよ。」 和田さんは風邪をひいて免疫が落ちている永妻さんに、肺炎予防のための抗生剤を渡した。 看病に当たるのは永妻さんの娘、本田早苗さん (67)。 広島市で夫と暮らしていたが、高齢の母を心配し、6 年前に単身戻った。 散歩で出歩いたり畑仕事をしたりと元気だった永妻さんだが、今年 1 月、自宅で脳梗塞で倒れた。 町立飯南病院に搬送され一命は取り留めたが、左半身がまひし、寝たきりになった。

2 カ月ほどで退院のめどが立ったが、家から病院へは車で約 20 分。運転免許のない本田さんに、永妻さんを運ぶ手段はなく、家から通院を続けるのが難しかった。 生活状況の急変に、困惑する本田さん。 飯南病院に往診を相談したが、「頻繁には行けない。」 そんな時に声をかけてくれたのが、永妻さんと親しかった和田さんだ。 週 1 回の訪問診療や、何かあった時の相談役を買って出てくれた。

和田さんは、同町で看護師 2 人と和田医院を営み、約 40 年地域を見守ってきた。 町には他に飯南病院と町立の来島診療所があり、訪問診療もしているが、医師が少なく限界がある。 また島根大医学部からの派遣医師が多く、2 - 3 年で変わってしまう。 その点、和田さんへの信頼は厚い。 しかし、和田さんからは「本当はやめたいんです」との弱音が漏れる。 10 年前に前立腺がん、8 年前には多血症という血液のがんを患い、今も抗がん剤治療中だ。 「体が大儀で疲れやすい」という。 息子 (48) がいるが、広島で会社員をしており、後継ぎはいない。

負担軽減のため、医院では週 3 回、血液採取や基本的な診断、投薬などしかしていない。 利益はほぼないが、独居老人の見守りや、寝たきりの人のために往診は続けている。 「やめないでという声を聞く限りは仕方ないね。 おいそれと田舎に来て医者をやってくれる人はいないよ。」 飯南病院を所管する飯南町は 2011 年度から飯南病院で働く予定のある医学生に最高月 10 万円の助成を出すなどの対策を取る。 同町保健福祉課の本間康浩課長補佐は「飯南病院で足りない部分を、和田さんに担ってもらっている。 継続的な地域医療をつくるために、飯南病院が担う役割を大きくしていきたい。」と話す。

態勢整備が課題

県医療政策課によると、15 年時点で、訪問診療をする病院や診療所は 270 カ所。 訪問診療を受けている患者は 5,769 人で、高齢化などに伴い、23 年に 6,496 人になると予想する。 在宅医療のニーズの増加にどう対応するかが課題だ。 国は在宅医療を充実させようと 18 年度に、一部の訪問診療の診療報酬を引き上げた。 「自宅で最期を迎えたい」といった患者の要望や、入院患者を減らして医療費を減らす意図がある。

県も同年、保健医療計画に在宅医療の項目を盛り込んだ。 そこでは在宅医療をする病院や診療所を増やしながら、訪問看護師などとも連携し、医療態勢を充実させる方針を示している。 さらに医師が総合的な診察をできるようにする研修を開いたり、複数の医療機関で分担して一人の患者を診察する、訪問診療のネットワークづくりを始めたりしている。 県医療政策課の岡達郎医療専門幹は「療養場所として自宅を選べることが暮らしの豊かさにつながる。 その受け皿になるよう在宅医療の態勢を整備したい。」と話す。 (市野塊、asahi = 6-29-19)


松江の月照寺、アジサイ見頃 7 月初旬ごろまで 島根

松江藩主松平家の菩提寺、月照寺(松江市外中原町)でアジサイが見頃を迎えている。 7 月初旬ごろまで楽しめるという。 この寺は「山陰のあじさい寺」とも言われ、境内には約 3 万本のアジサイがある。 その花たちが鮮やかな紫や青、ピンクなどに色づいている。

月照寺によると、現在は七分咲き程度。 暖冬の影響などで開花が早かったものの、満開は平年並みの 6 月末ごろという。 21 日に寺に来ていた松江市の足立雅人さん (60) は毎年、アジサイを見に訪れるという。 「雨が降ると色鮮やかに映える。 今年は梅雨がなかなか来ないので、もう少し雨が降って欲しい。」と話した。 (清水優志、asahi = 6-25-19)


島根富士通の PC 累計生産台数が 4,000 万台を突破

八雲塗の記念モバイルノートも製作

島根富士通は、2019 年 6 月 20 日、累計生産台数が 4,000 万台に到達したのにあわせて、同社関係者による記念式典を行なった。 島根富士通は、富士通ブランドの PC 事業を行なう富士通クライアントコンピューティングの 100% 出資会社で、年間約 200 万台の PC の生産能力を持つ「日本一の PC 出荷台数を誇る生産拠点(同社)」と位置づけられている。

富士通クライアントコンピューティングの齋藤邦彰社長は、「4,000 万台の PC を横に並べると、島根富士通から、ドイツのアウクスブルグの生産拠点や、米国の生産拠点にも軽く到達するほどである。 だが、大切なのは、中身が濃い 4,000 万台であるという点だ。 これは、諸先輩の志が詰まった 4,000 万台である。 国内で PC を生産している工場は少ない。 当社でも一時は、海外で生産するという議論もあったが、お客様の満足を考えると、島根でやらなくてはいけないという判断をし、努力によってここまで続いてきた。

他社は、コストの観点から海外に出ていったが、いま、島根富士通が持っているコスト競争力は世界でもトップレベルにある。 諸先輩の意志を継いで、ひとりひとりが毎日努力を積み重ねてきた結果である。 品質でも、コストでも戦うことができ、ベストフィットというキーワードでひとりひとりのお客様が望むものを提供できる。 次の 8,000 万台のときには、4,000 万台の達成時よりも、中身の濃いものにしたい。」と挨拶した。

また、島根富士通の神門明社長は、「出雲の地で、29 年という長きにわたり、モノづくりを続けてこられたのは、変化に柔軟に対応し、たゆまぬ改善を積み重ねながら、つねに変化し続けることができたからだと確信している。 累計生産 4,000 万台の達成は、さらなる成長へ向けた通過点と位置づけ、われわれが目指す、自動化と ICT を融合した次世代モノづくりを実現し、次の 5,000 万台、6,000 万台に向けて、これからも全社一丸となって挑戦していきたい。」と抱負を述べた。 (以下略、大河原克行、PC Watch = 6-21-19)


島根大発ベンチャー PuREC、5.8 億円を資金調達

島根大学発ベンチャーの PuREC (ピューレック、島根県出雲市)は 19 日、第三者割当増資により総額 5 億 8,000 万円を調達したと発表した。 調達した資金は再生医療に使う高品質の細胞を培養で増やし、臨床試験での安全性などを確認するための研究開発に充てる。

割当先は富士フイルム、ファストトラックイニシアティブ 2 号投資事業有限責任組合、しまね大学発・産学連携投資事業有限責任組合の 3 者。 PuREC は 2016 年 1 月設立。 骨髄を由来とする「間葉系幹細胞」を製造し、生まれつき骨がもろく全身性合併症につながる難病の低ホスファターゼ症などの治療に応用するための技術開発に取り組んでいる。 治療開始は 20 年中を目指している。 (nikkei = 6-19-19)


ICT で新しい生涯学習 石橋直子さん 島根

「先生、この前、僕たちの平均年齢を出してみたんですよ。」 目の前にいるのは、職場の高校生 … ではなくて、頭(かしら)に雪をいただいた人生の大先輩。 「71 歳ですよ、71 歳。 超高齢化。」 まいったな、と言わんばかりに頭をふりつつ声はなんだか楽しそう。 瞳の奥には、いたずらっ子のような輝きが宿る。 高校で国語を教えて 13 年。 実は、詩吟の準師範になってからも同じだけの歳月が流れている。 平均年齢を算出したという「僕たち」は隠岐の詩吟愛好会のメンバーだ。

「高齢者の僕たちがパソコンと奮闘してるって、おもしろいですよね」と大先輩。 お稽古は月に 2 回。県西部にいる私と離島にいる会員さんだ。 1 回は海を渡るけど、もう 1 回はパソコン通信を使う。 「愛好会を立ち上げましょうよ。」 詩吟好きな人たちにそう声をかけられたのが 5 年前。隠岐に赴任して間もない頃だった。 詩吟の話は自己紹介代わりによくしていたんだけど、会を立ち上げとなると …。 及び腰になっている自分がいた。 教員は転勤族だ。 次の異動だって遠からずやって来る。 そんな思いが行動を鈍らせていた。

だが、「先生、やりましょう」、「大丈夫ですよ」。 周囲の熱意は変わらない。 押し切られるようにして生まれた小さな詩吟愛好会。 それからというもの日中は学校で古文や漢文を教え、夜は愛好会で漢詩や和歌を読み解いたり詩文をうたったり。年齢も経験も異なる大人たちが集まる学びやは、高校とはまた違うおもしろさがある。

当時の勤務先の高校では、県内でもいち早く様々な ICT (情報通信技術)機器が導入され、遠隔地との交流や協働学習が推進されていた。 離島という地理的条件も影響したのだろう、次々と実現する遠隔会議やら遠隔授業を目の当たりにして浮かんだのが、「これでお稽古もできたら。」 最初は何げないつぶやきだったけれど言葉にすると反響があった。 「先生、やりましょう。」 会の立ち上げの時と同じ力強い声がかえってきた。 かくして近隣の学習センターを借り、スタッフの力も得て、「遠隔詩吟」の土台づくりを進めることに。

もちろん、芸事においては対面に勝るものはない。 でも、高齢者 vs, ICT って、いろいろ可能性を秘めているのかもしれない。 体力や家庭事情でそうは遠出はできないけれど、学ぶ意欲に満ちた元気いっぱいの人生の先輩たち。 詩吟だけにとどまらず、ICT が人と人を結び、新しい生涯学習の形が表れるんじゃないかという気がする。 そうこうする中で迎えた人事異動だった。 会員さんたちとの距離は離れちゃったけど、「71 歳の挑戦」はちゃんと走っている。 学びへの情熱と新しいことを楽しむ姿勢を持ったランナーたちはこれからどんな景色を見るのだろう。 (asahi = 6-16-19)


出生率 1.74 島根が全国 2 位 昨年 高水準を維持

1 人の女性が生涯に生むと見込まれる子どもの数を示す合計特殊出生率で、島根県は 2018 年に全国で 2 番目に高い 1.74 (前年比 0.02 増)だった。 厚生労働省が人口動態統計で発表した。 県子ども・子育て支援課によると、島根では出生率が 04 年の 1.48 を底に上がり始め、15 年には 1.78。 以降、ほぼ横ばいで高い水準を維持している。 県は 03 年から少子化対策室を設置。 育休をとった社員がいる企業への出産奨励金の創設や、鳥取県と協力して、広域で結婚を後押しする会員制マッチングシステムの運用なども進めている。

一方で、18 年の出生数は 4,887 人(前年比 222 人減)と 3 年連続の過去最低。 死亡数は 9,724 人(同 30 人増)で人口減に歯止めはかかっていない。 丸山達也知事は、人口を維持できる水準とされる出生率 2.07 を 35 年までに達成する目標を掲げている。 丸山知事は「今後とも、安心して出産・子育てができる島根を目指し、一層力を入れていく」とコメントしている。 出生率が最も高かったのは沖縄県で、3 位は宮崎県だった。 (市野塊、asahi = 6-14-19)


ヤマダ電機、島根・山口・佐賀に「家電住まいる館」同時オープン

ヤマダ電機は 6 月 14 日、島根県松江市に「家電住まいる館 YAMADA 松江店」、山口県下関市に「家電住まいる館 YAMADA 下関店」、佐賀県佐賀市に「家電住まいる館 YAMADA 佐賀南部バイパス店」をオープンする。 「家電住まいる館」は、家電製品をはじめ家具、インテリア雑貨、リフォーム、住宅にいたるまで、住まいのこと全てに応える、「『家電から快適住空間』をトータルコーディネート提案する店」として誕生した。

店内には、コーヒーや軽食を提供する「CAFE RESTO」を設け、家族連れや女性が気軽に来店できる、ゆっくりとくつろげる空間も提供する。 「家電住まいる館 YAMADA 松江店」は、島根県内初出店、「家電住まいる館 YAMADA 下関店」は、山口県内 2 店舗目、「家電住まいる館 YAMADA 佐賀南部バイパス店」は、佐賀県内初出店となり、2017 年 6 月、群馬県前橋市にオープンした「インテリアリフォーム YAMADA 前橋店」の新業態店舗の取り組みから全国で 83 店舗目となる。 (流通ニュース = 6-10-19)


53% が 40 代以上 島根県に "中高年ひきこもり" が多い理由は

元農水省事務次官の熊沢英昭容疑者 (76) が無職の長男 (44) を殺害した。 川崎市でひきこもり中年男による無差別殺人事件があったばかりで、思い余った末の犯行であると供述している。 ひきこもり者への偏見は決してあってはならないが、「中高年ひきこもり」は注目キーワードになっている。

中でも中高年ひきこもりが多いのが島根県だ。 「ひきこもり等に関する実態調査(2014 年)」を行ったところ、おおむね 6 カ月以上、学校や仕事に行けずにいる状態の県内のひきこもり該当者は 1,040 人。 うち 40 歳以上が 53% と半数を超えている。 全国平均が 29% 台だから島根県は異常に突出している。 特に 40 代と 50 代のひきこもりの 8 割が男性だ。

なぜ島根県は中高年ひきこもりが多いのか? 「なぜ 40 代以上に多いのか、その理由までは分かりません。(島根県障がい福祉課・自立支援医療グループ担当者)」 同県ではひきこもり支援センターや各市に相談窓口を設けているが、さほど効果は上がっていない。 ひきこもりというと、不登校の 10 代少年をイメージするものだが、島根県の異質ぶりにはどんな土壌があるのか。

ひきこもり年数が「10 年以上」にわたるひきこもりは半分以下で、「1 - 10 年未満」がそれよりも多い。 つまり、学生の頃からひきこもりがちだったのではなく、社会人になって、あるきっかけから突如自宅にひきこもってしまった人が多いということだ。 40 代では、67 人が「失業」を契機にひきこもっているが、同県では 10 年ほど前から自動車部品や電気器具製造の工場の撤退や縮小が相次いだ。 また中国電力の島根原発 1 号機の廃炉が決まり、2 号機、3 号機の再稼働も遅れたままだ。

さらに、生涯未婚率の男女間格差が激しい。 男性の未婚率は 23%。 女性の未婚率が 11% と全国平均を下回っているため、男性の方があぶれてしまっている可能性は高い。 それでいて勤労世帯の平均貯蓄率は全国 5 位。 悪い意味で、同居の親の貯蓄で生活が成り立ってしまうのだ。 加えて、保守的な県民気質も背景にあるのかもしれない。 いずれにせよ、ひきこもり者を抱える親の苦悩は察して余りある。 (日刊ゲンダイ = 6-7-19)


「人材受け入れ」で協定 島根・美郷町とバリ島・マス村

(島根県)美郷町は、長年の友好関係にあるインドネシアのバリ島にあるマス村と、技能実習生らの受け入れに関する協定を結んだ。 協定は、「マス村が人材を選考して送り出し、美郷町内で働くことになった人たちの生活を町が支援し、受け入れ企業の後押しもする」などとする内容。 具体的には人手不足になっている農業や林業、介護福祉分野などでの働き手を想定している。 町も、資源リサイクルのために各地で導入されているごみの分別処理システムを伝えたり、町内の中学生との交流イベントをしたりする予定だ。 年内には人材交流をスタートさせるという。

5 月 27 日にあった調印式は、マス村のダルマユダ村長も来訪。 嘉戸隆町長は「外国人技能実習制度を有効活用し、これまでの友好関係をより現在にマッチした形で深めていきたい」と話した。 同町とマス村はカヌー艇の製作などが縁で 1993 年に友好提携関係となり、技術研修生や留学生の受け入れ、住民の相互訪問などの交流が続いている。 (杉山高志、asahi = 6-5-19)


石見空港、島根県外の空港利用者にアユ釣り 1 日券プレゼント 9 月末まで

石見空港は 2019 年 6 月 1 日(土)から 9 月 30 日(月)まで、アユ釣り 1 日券をプレゼントするキャンペーンを実施しています。 対象は、島根県外を出発地として石見空港便を往復利用した島根県外の方です。 搭乗案内の行き先が「萩・石見」となっているもので、無償搭乗は対象外となります。

アユ釣り 1 日券をもらうには、高津川漁協組合本所で交付申込書に必要事項を記入し、アンケートに回答します。 「ご搭乗案内」と交換でアユ釣り 1 日券を受け取ることができます。 なお、年間パスポートを購入する場合は、アユ釣り 1 日券の 3,100 円を差し引いた金額で購入できますが、顔写真と身分証明を事前に用意しておく必要があります。 (FlyTeam = 6-4-19)

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アユ釣り解禁「久々に当たりの感触」友釣り楽しむ 島根

高津川や江の川など島根県内の主な河川で 1 日、アユ釣りが解禁され、待ちかねた愛好家が朝早くから糸を垂らした。 益田市の高津川水系匹見川では、友釣りを楽しむ人たちが長さおを操っておとりのアユをポイントに送り込み、当たりを待った。

山口県田布施町の自営業、小田繁登さん (72) は午前 5 時から 6 時間ほどで 15 - 18 センチの約 30 匹を釣った。 「まだ小ぶりで、数も昨年の 3 分の 2 程度だが、久々に当たりの感触を楽しめた。 高津川は水がきれいなのでアユがおいしい。」と話した。 高津川漁協は 4 - 5 月に稚アユ約 112 万匹を放流。 「魚影は結構見えており、今後水温が上がり、アユの動きが活発になれば釣果が期待できる」としている。 (竹内之浩、mainichi = 6-2-19)


「村・留学」知夫へおいで 移住夫婦が案内 島根

大学生らを対象にした教育プログラム「村・留学」が 8 月、島根県知夫村(知夫里島)で初めて実施される。 島へ移住して結婚したばかりの夫婦がホスト役を務め、人口 650 人の村を案内する。 「村・留学」は、京都市の教育ベンチャー「PaKT (パクト)」が行っている。 京都の中山間地や鹿児島の離島などで学生らが 1 週間程度過ごし、地域に残る限られた資源をうまく生かしてきた住民の暮らしぶりを学ぶ。

知夫村での主催者は余島(よしま)純さん (25)、睦美さん (36) 夫妻。 海士町で長期インターンなどの経験を持つ純さんと、地域おこし協力隊として知夫村に移住した睦美さんは 2017 年に出会い、翌年、純さんが大学を卒業して村に移住したのを機に婚約。 今年結婚し、現在はゲストハウスの運営を中心に、農業や観光など、さまざまな仕事を島内で手掛けている。

留学中は、寝起きを共にしながら 2 人の案内で、座学や就労体験、村内の家庭訪問などをする。 村の社会へ深く入り込む一方、村になかった事業の立ち上げにも力を入れてきたという 2 人。 「知夫村で今後も奮闘していく私たちを一つのモデルと捉えてもらえればうれしい」と話す。 8 月 13 - 21 日の 8 泊 9 日で参加費 6 万円。 定員 10 人。「村・留学」の ホームページ から申し込める。 (契約通信員・前田昌宏、asahi = 5-28-19)


やまなみ街道クライムライド 8 月 18 日開催

やまなみ街道、三瓶山を擁する山間の町・島根県飯石郡飯南町で 2019 年 8 月 18 日(日)、「やまなみ街道クライムライド 2019」が開催される。 道の駅赤来高原をスタート/ゴール地点とし、ロングコース 140km、ミドルコース 110km、ショートコース 66km の 3 コースを実施。 エイドステーションの夏グルメを楽しみに、灼熱のヒルクライムに挑戦しよう。 LAWSON DO! SPORTS でエントリー受付中!  ロードバイクのレンタルはジャイアントストア松江で予約可能。 (Cycle Sports = 5-27-19)


ブラックホール撮影 松江出身の秦和弘さん 国立天文台

しまねの人 ブラックホール撮影チーム 秦和弘さん (35)

「ブラックホールを撮影した望遠鏡は、何でもやれるスターではないけれど、一つだけとんでもなくすごいことをやれる面白いやつなんです。」 ブラックホールの撮影に世界で初めて成功した国際研究チームの中心的な立場で、撮影対象の提案や、撮影データの解析を担った。 松江市玉湯町生まれ。 星の図鑑を見るのが好きで、宇宙に引かれていった。 小学 4 年の作文には「宇ちゅうは、どんな仕組みになっているのだろうか」と書きつづった。

高校 2 年で進路を考える際、好きだった宇宙のことを研究する学者を志すように。 1 浪して名古屋大理学部物理学科へ入った。 そこで出会ったのが、今回の撮影にも用いられた技術「VLBI」。 世界各地の望遠鏡をつなぐことで、地球サイズの巨大な望遠鏡をつくる。 天体からの電波に対する感度は著しく低くなる代わりに、視力はすばる望遠鏡の 3 千倍、人間の 300 万倍。 ブラックホールすら観測できる可能性があると聞き、心が躍った。 以来、ブラックホール撮影が夢になった。

「VLBI を使った望遠鏡は天文学分野でもかなり変わった、とんがったやつ。 自分に似ている気がして、引かれました。」と振り返る。 名大卒業後は、総合研究大学院大に進学し、天文科学を専攻。 5 年かけて修士と博士号の取得を目指すも、研究がうまくいかない日々が続き、「人生で一番つらかった暗黒時代」だった。 しかし、ここでのつらい日々が、今回の国際研究チームを引っ張っていく元となる。

進学当初、先行研究が少ないある銀河のブラックホールを研究していた。 しかし、ブラックホールの活動が弱く、観測データが取りづらいため、研究が進まない。 そこで、今回撮影に成功した M87 銀河に対象を変更した。 しかし、当てにしていた、地球の衛星軌道上を回る宇宙望遠鏡と地球の望遠鏡をつないで観測するプロジェクトが頓挫。 代わりに、別のプロジェクトに M87 銀河の観測要望を出したが、注目度の高い天体のため世界中から要望が殺到しており、なかなか採用されなかった。

望遠鏡が使えず、観測データが得られない - -。 毎日、不安に駆られながら論文をあさった。 「最初は周りから心配されていたが、徐々にもうこいつの研究はだめだなという感じになってきた。 腫れ物に触るように気を使われていた。」 院生になって 4 年目。ようやく望遠鏡の観測要望が通った。 「この論文が通らなかったら、研究者は諦めよう。」 遅れを取り戻すように早朝から深夜 3 時ごろまで必死に研究に打ち込んだ。 覚悟を決めて書き上げたのが、M87 銀河のブラックホールの位置を初めて詳細に特定した論文だった。 英科学誌ネイチャーに掲載され、今回の撮影にもつながった。

12 年に博士号を取得し、2 年半イタリアの研究所に勤務。 14 年に国立天文台水沢 VLBI 観測所(岩手県)へ移った。 研究対象のブラックホールは「相棒でもある」という。 院生時代から 10 年以上、「毎日嫌でも研究室で会っていたから」と笑う。 ブラックホールは「(活動の程度や大きさなど)人間と同じように個性があり、見ていて飽きない。 不思議だけど面白くて、愛着が湧く。」と言う。

今回の撮影の成功だけでは、満足していない。 ブラックホールの周辺で噴出するガス「ジェット」が写っていなかったからだ。 ブラックホールとともに写ると想定していたものだという。 現在は日本と中国、韓国の約 100 人の研究者でつくる VLBI ネットワークの責任者として、ジェットの観測を目指している。 「宇宙の研究は、明日何か世の中がよくなるわけでも、お金がもうかるわけでもありません。 それでも、たくさんの人が喜んで話をして、わくわくしてくれる。 そんな発見になれば。」 (市野塊、asahi = 5-22-19)

はだ・かずひろ : 1983 年生まれ、松江南高校卒業。 現在は国立天文台水沢 VLBI 観測所がある岩手で暮らす。 研究の息抜きはドライブで、東北各地を回る。


鳥取の麒麟獅子舞、日本遺産認定 島根の石見神楽も

文化庁は 20 日、地域の有形無形の文化財の魅力をストーリー仕立てで発信する「日本遺産」に、鳥取県東部と兵庫県北部の 1 市 6 町が申請した麒麟獅子舞の伝統芸能のテーマを認定した。 鳥取市が代表となって 2017 年認定分から申請し、構成する文化財を追加して 3 回目の挑戦で認定を受けた。 圏域は鳥取県が鳥取市と岩美、智頭、若桜、八頭の 4 町で、兵庫県は新温泉、香美の 2 町で、広く麒麟獅子舞という伝統芸能が伝わっている。

テーマは「日本海の風が生んだ絶景と秘境 - 幸せを呼ぶ霊獣・麒麟が舞う大地『因幡・但馬』」。 鳥取砂丘などの観光名所から神社や古墳まで幅広い 31 の文化財でストーリーを構成している。 鳥取市が 17 年 4 月に大阪市に設置したアンテナショップ「麒麟のまち」には圏域の地場産品を並べている。 18 年 1 月には圏域の観光振興を担う DMO (観光地経営組織)「麒麟のまち観光局」が設立されており、今回の認定で観光振興に弾みがつくことが期待される。 深沢義彦鳥取市長は「一層連携を深め、魅力あふれる圏域づくりを目指す」とのコメントを出した。

浜田市、益田市など島根県西部の 9 市町が共同申請した「石見神楽」も選ばれた。 島根県の丸山達也知事は「地域への自信と愛着が一層育まれ、伝統芸能として伝承されていくことに弾みがつくものと思う」との歓迎コメントを出した。 (nikkei = 5-20-19)


日本三大船神事、島根・松江市で「ホーランエンヤ」

水の都、島根県松江市で 18 日、日本三大船神事のひとつで 10 年に一度の「ホーランエンヤ」が幕を開けました。 市内を流れる大橋川の上で、勇壮、華麗な「櫂伝馬踊り」が始まっています。 18 日は渡御祭として松江城の中にある松江城山稲荷神社のご心霊を乗せた神輿が船に移され、総勢 100 隻以上の一大船行列を展開します。 ホーランエンヤは、26 日の還御祭まで続きます。 (TBS = 5-18-19)

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船神事「ホーランエンヤ」の経済効果 38 億円 島根県内

日本政策投資銀行松江事務所は 10 日、今月 18 - 26 日に松江市で開催される船神事「ホーランエンヤ」の島根県内への経済波及効果を 38 億 2,000 万円と算出したと発表した。 ホーランエンヤは 10 年に一度の開催で、日本三大船神事の一つに数えられる。 「話題性があり、全国の同規模の祭りと比較しても効果は大きい(上定昭仁・松江事務所長)」としている。

観客数は前回(2009 年)並みの 36.5 万人と想定し、島根県の 17 年観光動態調査に基づき、県内外からの観光客の約 2 割が宿泊すると仮定した。 宿泊費、交通費、飲食費などを合算した直接効果は 25 億 6,000 万円。 県内企業の生産が伸びたり、新たな消費が生まれたりする間接波及効果は合計 12 億 6,000 万円と試算した。 (nikkei = 5-11-19)


松江の老舗料亭「臨水亭」破産手続き開始 島根

1890 (明治 23)年創業の老舗料亭「臨水亭(松江市末次本町)」が 4 月 24 日、松江地裁から破産手続き開始決定を受けていたことが分かった。 帝国データバンク松江支店によると、利用客の減少に加え店舗改装の借り入れが重荷になり、資金繰りが厳しくなっていたという。 同支店によると、130 年近い歴史をもつ臨水亭は宍道湖に近い水辺に立つ松江藩松平家の御用商人の屋敷を改装。 その風情や宍道湖で取れたスズキの奉書焼きなどの料理で知られ、最盛期の 1990 年代の年間売上高は約 2 億円に上った。

その後、バブル崩壊や官官接待自粛などの影響で利用客が減り、近年の売り上げは年間約 5 千万円程度に減少。 店舗改装の借入金で資金繰りに行き詰まったという。 負債総額は推定 7 千万円。 (長田豊)

「歴史的価値 高い」

松江市史編纂委員を務める乾隆明さん (70) によると、臨水亭は松江藩の御用商人で藩札の発行元でもある滝川伝右衛門の屋敷の一部を改装した料亭という。 滝川家には不昧公をはじめ松江藩主も代々訪れており、「歴史的価値も高い」と指摘する。 明治時代には創始者が当時珍しい洋食のレストランを開業し、小泉八雲にステーキを提供したという逸話も残る。 料亭となってからは茶会の席として利用されるなど、松江の文化を支える社交の場としての役割も果たしていた。

乾さんは「江戸時代からの歴史を受け継ぐ臨水亭が破産したということの衝撃は大きい。 明治から連綿と続く名店で、マンションなどにせず現在の形で引き継いで欲しい。」と話す。 臨水亭は、建物や周辺施設などが 100 年以上の歴史を持つ全国の料亭で組織する「百年料亭ネットワーク」に参画。 同ネットワーク事務局(新潟県上越市)によると、参画料亭は現在、全国に 21 あり、昨年は松江市でシンポジウムを開いたという。 (清水優志、asahi = 5-16-19)


ラック、島根県益田市教育委員会と情報リテラシー啓発・教育支援を開始

ラックは、島根県益田市教育委員会との相互協力のもと、同市および周辺地域である津和野町、吉賀町などにおける安心安全な ICT 利用環境の整備と、次世代 ICT 活用人材の育成に向けて、小・中学生を対象にした情報リテラシー啓発・教育支援を 6 月に開始する。

今回、開始する小・中学生向けの情報リテラシー啓発・教育支援では、対象地域の各小・中学校からの要望に応じて情報リテラシー啓発巡回講座を実施するとともに、ノミネーションされた小・中学生約 10 名を対象にした ICT 活用セミナー、および ICT 志向を持つ小・中学生へのアドバイス講座「チューター制度」のトライアル実施を行う。

情報リテラシー啓発巡回講座は、対象地域の約 5 割にあたる 15 校にて、ラックが 2019 年 3 月 1 日に発行した「情報リテラシー啓発のための羅針盤(コンパス)」を活用して、現在学校が抱える課題や受講する児童・生徒が主体的に考える個別オーダー型の講座を、6 月 18 日 - 6 月 22 日と 10 月 30 日 - 11 月 1 日の期間に実施する。

8 月頃を予定している小・中学生向けの ICT 活用セミナーでは、動画制作のワークショップを通じて情報技術者の直接指導および正しく情報技術に向き合う機会を提供し、ICT を利活用する上でのルールやマナーを学ぶ。 また、将来の職業選択の 1 つとして情報技術者への理解と興味を喚起する機会につなげていく。

9 月 - 2020 年 3 月末に実施予定の「チューター制度」では、ICT に興味・志向を持ち、これらの技術を習得する子どもを「トレーニー」と呼び、情報技術を習得する上で日常的に相談できる技術者である「チューター」との相談が可能な場をクラウド上に設けて、将来ビジネスで求められる職業倫理観を備えた正しい技術の習得と、将来の職業選択の一助となるよう支援する。 (EdTechZine = 5-14-19)


紫雲丸事故から 64 年 松江で児童らが追悼 島根

旧国鉄連絡船「紫雲丸」が瀬戸内海で沈没した事故から今年で 64 年。 児童ら 25 人が亡くなった松江市西川津町の市立川津小学校で 10 日、事故の生存者 5 人と児童が、校内にある事故の記念碑を参拝し、犠牲者を追悼した。 生存者の体験を聞く会も開かれ、3 年生以上の児童約 400 人が参加した。

事故は 1955 年 5 月 11 日午前 6 時 56 分に発生。 紫雲丸は香川県の高松港沖で貨物船と衝突して沈没した。 乗客乗員 844 人のうち、修学旅行帰りだった川津小の児童、教員 25 人を含む 168 人が亡くなった。 川津小では、翌 56 年に事故の教訓を後生に残すために記念碑が建立された。 2008 年からは毎月 11 日ごろ、朝に児童らが記念碑を参拝しているという。

生存者として、児童らに体験を話した松江市の野津幸次さん (75) は衝突時の衝撃や、船から漏れ出た油で黒くなった海を泳ぎ、いかだにつかまって助かったことなどを語り、「紫雲丸事故を通して学んだ命の大切さを、大人になってもずっと忘れないで」と児童らに語りかけた。 6 年生の松本泰輝君 (12) は「事故で亡くなった人たちの分まで、自分たちが頑張って生きていきたい」と話した。 (浪間新太、asahi = 5-13-19)


鳥取市南部の 3 町、八上姫など「3 姫」で誘客図る

鳥取市南部の河原、用瀬、佐治の 3 町を海外から女性客が集まる地域にしようと、同市南商工会が「美」をテーマにした誘客プロジェクトを進めている。 外国人観光客向けにネギの収穫体験や着物を着ての写真撮影会を行う体験ツアーを企画し、今月から新たに土産品 2 品の販売も始めた。 同商工会は「女性を応援し、地域の魅力アップにつなげたい」と PR している。

プロジェクトは、地域経済の活性化を狙いに平成 28 年にスタート。 市南部地域に伝わる「八上姫」、「流しびな」、「織姫」の 3 姫にちなんだ企画を用意し、誘客を図る。 これまでに河原城などで着物姿で写真撮影したり、かすりの作業着でネギの収穫を体験できるツアーを行ってきた。 商工会に加盟する飲食店は地元の野菜などを使ったランチメニューを考案した。

土産品は、体験ツアーの参加者向けで「恋愛成就」と「かわいらしさ」がテーマ。 「三姫のきもち(650 円)」は、もちをチョコで包んだお菓子で、独特な食感を味わえる。 「みっつの KOISHI (1,380 円)」と名付けられたお守りは、三角袋のなかに八上姫や流しびな、織姫をイメージした 3 色の小石が入っている。 古事記に登場する八上姫をまつった賣沼(めぬま)神社で幸せを祈願したものという。 同商工会の鳥谷一弘副会長は「体験ツアーを盛り上げ着物や写真、美容、土産品などさまざまな分野への波及効果につなげたい」と話す。 (sankei =5-10-19)


防げ特殊詐欺、電話作戦 県警、6 万件注意喚起へ 島根

手口が巧妙化する特殊詐欺を未然に防ぐため、県警は 7 日、「特殊詐欺被害防止コールセンター」を開設した。 業務を委託された民間のオペレーターが平日午前 9 時 - 午後 5 時 20 分に、電話帳や詐欺グループから押収した名簿に載っている番号に電話し、詐欺被害の防止を呼びかける。 来年 3 月末まで。 期間中、6 万件を目標に電話をかけ、特殊詐欺の手口を説明したり、不審な電話があったときは県警の相談専用電話「#9110 (平日午前 8 時半 - 午後 5 時 15 分)」に連絡するよう呼びかけたりする。

県警によると、昨年の県内の特殊詐欺被害の件数は 41 件、被害額は約 1 億 280 万円。 12 年から 7 年連続で 1 億円を超えているという。 県警生活安全企画課の担当者は「コールセンターで呼びかけることで県民の方の防犯意識を高め、特殊詐欺被害の防止につなげたい」と語る。 コールセンターの電話番号は「0120・183・110 (発信専用)」で、この番号以外から電話することはないという。 (浪間新太、asahi = 5-8-19)