江の川のアユ漁を後世に 漁法などまとめて出版 島根

中国地方最大の江の川で「最後の川漁師」と呼ばれる元江川漁協組合長、天野勝則さん (80) = 江津市桜江町後山 = が、長年にわたって独自に作り上げたアユ漁の漁具や漁法を冊子「我が鮎獲(あゆと)り物語(A4 判、81 ページ)」にまとめた。 専業の川漁師がほとんどいなくなったこともあり、江の川の漁労文化を後世に伝えようと、県水産技術センター(浜田市)が出版した。

センターなどによると、江の川では、かつてアユやモクズガニなどの水産資源が豊富だったが、戦後の高度経済成長期にダム建設や河川改修が進むにつれて資源が減少し、川漁師も激減したという。 天野さんがアユ漁を始めたのは 65 年以上前の中学時代。 戦後間もなくは、アユの産卵期になれば漁をする川舟であふれていたという。 自衛隊などで働いた後の 35 歳から本格的に漁に取り組み始め、網も独自に改良を続け、ピーク時には 1 日に 60 キロ捕獲したこともあったという。

冊子では、一般の人が見ても理解できるようにアユの生態から網の作り方、張り方、アユの加工の仕方まで、挿絵を使って詳しく紹介している。 挿絵は挿絵画家に依頼したが、表紙絵のアユは、天野さんが手がけた。 水彩画家として海外でも受賞歴がある腕前を生かした。 後継者がいない天野さんは、自身の技術を惜しげも無く披露する。 「後世に伝えることができ喜んでいる。 川にアユが増えたら、この本を手本に漁をしてほしい。」と話している。

出版はセンターと島根、鳥取両県の企業や団体でつくる「水環境再生山陰ネットワーク会議(今井聖造会長)」が企画し、天野さんに協力を求めて実現。 冊子は非売品で千部作製した。 県内の河川漁協や行政機関などに配布予定。 (礒部修作、asahi = 5-3-19)


クールビズにインドネシア「バティック」採用 島根・美郷町

島根県美郷(みさと)町は 5 月から、インドネシア伝統の「バティック(ろうけつ染め)」のシャツを職員のクールビズに採用する。 着用開始を前に、嘉戸隆町長や町アンバサダー(大使)の「みさ坊」らが町役場で PR した。

同町は、旧邑智(おおち)町時代から同国バリ島マス村と交流がある。 希望する職員が、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されているバティックの多彩な模様を身にまとう。 現地の習慣に合わせ、毎週金曜日を着用の推奨日とする。 嘉戸町長は「役場の中も、この服のように風通し良くやっていきたい」。 (柴崎達矢、mainichi = 4-29-19)

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島根の伝統芸能、大阪でなぜ劇場が誕生?

島根県の伝統芸能「石見神楽」を上演する常設劇場が 4 月 25 日、大阪の JR 難波駅(大阪市浪速区)近くにオープン。 大阪の石見神楽ファンの手により誕生した施設で、大阪社中として活躍していく。

石見神楽とは、島根県西部の石見地方に受け継がれている伝統芸能。 日本神話を題材に、太鼓や笛などのお囃子に合わせて面をつけた演者が豪華な衣裳で舞い、子どもの頃から慣れ親しみ、3 世代揃って社中(団体)に属するのも珍しくないという。 そして、大阪で館長を務めるのは、母方は島根出身というものの、昨年まで石見神楽の存在を知らなかったという高橋郁夫さんだ。

偶然出合った「石見神楽」の動画に衝撃を受け、「大阪の人に、世界でも通用する芸能なのではないか。 もっと知ってもらいたい。」という熱意だけで突き進み、現地で「石見神楽」の指導者・安藤美文さんをはじめとするスタッフを今秋から大阪に招聘。 関西で劇団員を募集し、秋からは毎日特訓を重ねて、総勢 26 人がパフォーマンスを披露できるまでに成長した。

指導した安藤さんは、「最初、ご依頼いただいたときはうれしかったです。 石見神楽がそこまで認められたのかと、夢のような話でした。」と話す。 初心者の団員たちに感覚やリズムなどを教えるのは大変だったというが、「石見の社中に負けないような存在にしたいと思った。 幸いにも演劇出身や、舞台などの経験者が多く、お披露目できるほど上手になりました。」と、太鼓判を押す。

団員らは女性も多く、会社員から転身した団員は「現地では女性が須佐之男命(すさのおみこと)を演じることはないのですが、みんなに広めていこうという考えのもと、教えて演じさせくれた安藤さんには感謝しています」と語り、ほかの団員も「初めて触れる人が多かったのに、みんなハマっていきました。 型はあるけれども演じる人によって全然印象が違う、可能性の広がりが楽しい。」と、話す。

館長の高橋さんは、調剤薬局を運営する「ジョブ・クローバー(本社 : 大阪府吹田市)」の取締役も務めるが、「これまで、ずっと美術や文化に携わることができればと、世界に伝えたいものをずっと探していました。 それが、65 歳のときに出合った『石見神楽』。 石見地方では、ホテルや、スーパーなどでも気軽におこなわれており、そんなに身近なのに、内容はすごい。 ここをきっかけに大阪の人に知ってもらって、島根でも観たいと思ってもらえるようにしたいと思います。」と、関西で広めていくために邁進していく。

「石見神楽なにわ館」は現地と同じスタイルとなり、舞台は幅 7m、奥行き 5m の広さ。巨大な大蛇が舞台をダイナミックにうねって、とぐろを巻く人気の演目「大蛇(おろち)」と、「八幡(はちまん)」か「恵比寿」の計 2 演目をおこなう。 公演時間は 14 時と 17 時からの 1 時間で各回 100 名限定。 料金は 3,000 円。 場所は千日前沿いで、JR 難波駅から徒歩約 5 分。 (Lmaga.jp = 4-25-19)


平和を求め続けた画家加納莞蕾の初の回顧展 島根

フィリピンに収監された第 2 次大戦の日本人戦犯の赦免を同国のキリノ大統領に求める活動に身を投じた画家加納莞蕾(かんらい、1904 - 77)の初めての回顧展が島根県安来市広瀬町布部の加納美術館で開催中だ。 新たに発見された作品も含め約 50 点が紹介されている。 6 月 10 日まで(火曜休館、4 月 30 日は開館)。

「赦(ゆる)しがたきを赦す」という平和の理念を訴えた嘆願書を 49 年に大統領に提出してから今年で 70 年になるのを記念して開催する。 赦免嘆願の開始から 4 年後、キリノ大統領が赦免を発表した直後に描いたアジサイの絵も展示されている。 神英雄館長 (64) は、「デッサン力にすぐれ、描く対象の本質をすばやくつかむ技術がある」と評する。 4 月 27 日 - 5 月 6 日、午後 1 時半からギャラリートークがある。 5 月 19 日午後 1 時半から、神館長が莞蕾の画業の変遷について語る。 一般千円、高校生以上の学生 500 円、中学生以下は無料。 (木脇みのり、asahi = 4-24-19)


地元高校生が取材・編集 情報誌ジモティーン 島根

雲南市で「地元の 10 代が地元を取材」して魅力を伝える無料の情報誌「うんなんジモティーン(市教育委員会発行)」の第 2 号が刊行された。 昨春の第 1 号の刊行から約 1 年ぶり。 3 月まで大東高 1 - 3 年生だった計 4 人が取材や編集を担当。 JR 木次線の出雲大東駅を「徹底リポート」した。

昨年同様、テーマは、SNS で特定のテーマについての投稿を検索するために使うハッシュタグ (#) で示した。 今回は「#うんなん夢チャレ★ステーション」。 出雲大東駅のイベントや、駅に縁のあった人のイラストが描かれ、50 円で販売している「ご縁カード」など、夢にチャレンジしている人たちの情報を楽しく紹介している。 4 人のうち唯一、同駅を通学で利用しているのが土居玲奈さん(現 3 年)だが、「毎日使う駅なのに、イベントもご縁カードも知らなかった。」

駅指定管理者代表の南波由美子さん(駅長)の熱い思いに心を動かされたのは青木結さん(3 3月に卒業)だ。 「大人になったら、したいことはできなくなると思っていたけれど、駅長は、自分がやりたいことをやるために駅にいる。 そういう大人の挑戦に驚いた。」と語る。 石飛みなみさん(3 月に卒業)も「ご縁カードを作っている人は、駅長に巻き込まれちゃった人」と笑う。 制作に携わった鳥谷麟さん(現 2 年)は「普段の駅は静かで、もっとにぎやかにするのは難しいけれど、大東高生が駅に関われればいい」と感じた。 市役所や市立図書館などで入手可能。 問い合わせは市教委キャリア教育推進室 (0854・40・1073)。 (木脇みのり、asahi = 4-20-19)


島根・津和野町の藩校養老館 幕末の姿に改修

文豪・森鴎外も通った津和野町後田の県指定史跡「津和野藩校養老館」にある武術棟の改修工事が終わり、完工式があった。 図書館などとして使われていたが、幕末の姿に復元され、一般公開も始まった。 町教委によると、老朽化に伴って改修された武術棟は木造平屋の瓦ぶきで約 363 平方メートル。 町立図書館として使われていた槍術教場と、民俗資料館だった剣術教場から成る。

槍術教場は、藩主が床より一段高いところから視察する上段(藩主の間)や、伝統的な三和土(たたき)の土間を復元。 剣術教場は床を板張りにして、講演会や学習施設など多目的集会所としても使えるようにした。 養老館は江戸時代の 1786 (天明 6)年、8 代藩主・亀井矩賢(のりかた)が藩士の教育機関として創設。 江戸末期の 1853 (嘉永 6)年に大火で焼失したものの、2 年後に現在地へ再建された。 72 (明治 5)年に廃校となったが、鴎外のほかに啓蒙思想家の西周(あまね)ら多くの人材を育成した。

町は 1971 年に一度修復したが、老朽化したため 2016 年度から建物をいったん解体して大規模改修していた。 総事業費は約 2 億 6,300 万円。 養老館の敷地内には武術棟のほかに、教科書が収められた御書物蔵もあり、今年度に改修する。 養老館の開館時間は午前 9 時 - 午後 5 時。 入館料 100 円。 下森博之町長は 3 日に現地であった完工式で、「新しくなった養老館で多くの人たちが学び、交流できる現代の藩校として大いに活用していきたい」とあいさつした。 その後、槍術教場で益田市の武術道場の人たちが杖術(じょうじゅつ)の演武を披露した。 (礒部修作、asahi = 4-18-19)


地元にない品求め "一番近い都会" へ 3 時間半 "店の地域格差" 嘆く島根出身者の思い出話に反響

ネット通販が使える今でも、まだ不便は多いそうで …。

「他県なら普通にある品物が地元で買えない」と、地域格差を嘆くエッセイが切実です。 作者は島根県出身のさくらいみか(@skrimk0218)さん。 作品は、2018 年末に出した地元ネタ同人誌「しまね」からの抜粋です。

「地元に欲しいものが売ってない!」、「ネットがない時代は特に手に入らなかった!」 というのは近くに政令指定都市レベルの都会がない地方あるあるだと思うのだが、東京出身の友達に話したらそんな問題が存在すること自体、まるで認識されてなかった … という衝撃をマンガにしました。

さくらいさんによると、島根は大手チェーン店の進出自体が少ないうえに品ぞろえが乏しく、iPad を発売の翌年に買いに行ったときは「山陰に売っている店はないです」などと言われたのだとか(* あくまで店員の対応)。 2018 年でもなお、かろうじて一部の量販店だけが扱う程度だったそうです。

それでも現代ならばすぐ通販サイトに注文できますが、ネット普及以前はそうもいきません。 例えば、雑誌に載っていた服が欲しくなっても、まず県内には売っておらず、ショップに問い合わせることになります。 通販を受け付けない店もあって、入手を諦めることもしばしば。

「雑誌で見た物が買いたい」、「ソニプラや東急ハンズへ行ってみたい」 - -。 そんな思いから、作者は年に 1 回ほど友人と連れ立って、一番近い都会である広島に日帰りの買い物ツアーへ。 片道 180 キロもの距離を、3 時間半かけてバスで移動したといいます(現在は当時より約 1 時間早く着くとのこと)。 これを習慣とするうちに、普通の旅行でも行程に買い物を織り込むのが当然と考えるようになりました。

そんな高校時代から約 10 年後、上京したさくらいさんは東京出身の友人からカルチャーショックを受けることに。 漫画を読んでいた友人が、地方在住の主人公たちが旅行中にショッピングモールで普段着を買い漁る描写を指して、「普段すればよくない?」とツッコんだのです。 「旅行先のひらけた町で買い物をしたくなるほど不便な地域がある」といった認識が都会人にないと気付いた作者は、地方の実情が知られていないのを痛感するのでした。

この一件から、テーマは「出身地の違いによる感覚のズレ」へ発展。 例として、さくらいさんが初めて船橋のららぽーとに行ったエピソードが語られます。 店舗面積国内 3 位のスケールを目にした彼女は、「島根県内にある店 (*) を全部寄せ集めても、ららぽーとを満たせないだろう」と驚嘆。 しかし、首都圏出身の友人たちからは冗談か誇張だと思われ、笑われてしまったのでした。 (* 商業施設に入るような、ファッション、グルメ、インテリア、生活雑貨の店を指す)

作者はあらためて、本当に島根の全店舗でららぽーとを満たすことはできないのか、簡単に検証。 主要商業施設の一畑百貨店と、松江と出雲のイオン、出雲のゆめタウンを合わせたところ、店舗面積はららぽーととほぼ同等になりました。 それでもさくらいさんは、「テナントのバリエーションを考慮すると、やはりららぽーとには届かない」と結論づけるのでした。

ツイートには、「故郷では最寄りのコンビニに車で行くと言っても、都会の人に信じてもらえない」、「火曜日にならないと『週刊少年ジャンプ』が買えない」、「マクドナルドが遠くて行ったことがなく、『"マック" 派? "マクド" 派?』と聞かれても答えられない」など、島根県民や他の地方出身者から共感する声が多数。 その一方で、「車と大きめの商業施設さえあれば、買い物がいっぺんに済む」といった利点を挙げる人もいます。

本マンガを収録した「しまね」は BOOTH などで販売中、ちなみにこのマンガ以外はほぼコラムと図解で構成されています。 なお、さくらいさんは都会暮らしも故郷の暮らしも好きで、リモートワークを利用するなどして、上京と帰郷を何度も繰り返しているのだとか。 そんななか会社員兼フリーライターとして活動するほか、『りぼん』を徹底的に研究した同人誌を著しています(参考 : デイリーポータル Z)。 (沓澤真二、ねとらぼ = 4-14-19)


ヒラメの刺し身で食中毒 島根・益田のホテル

島根県は 10 日、同県益田市の「ホテルサンパレス益田」で食事をした 28 人が下痢や嘔吐などの食中毒症状を訴えたと発表した。 全員が快方に向かっている。 提供されたヒラメの刺し身から寄生虫の一種「クドア・セプテンプンクタータ」が検出され、原因と断定した。 県によると、28 人は 20 - 60 代の職場の同僚で、5 日夜にホテルで飲食した。 県は 10 日から 2 日間の営業停止処分とした。 (sankei = 4-10-19)


水田に逆さ桜 ライトアップで薄桃色に 島根・浜田市

島根県浜田市三隅町下古和の「井川の一本桜」がライトアップされ、水田に満開の「逆さ桜」が幻想的に映し出されている。 樹齢 250 - 300 年で、高さ 11 メートル、幹回り 2.7 メートルの山桜。 (mainichi = 4-9-19)

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IoT でベテラン農家のノウハウ蓄積 ナシ栽培に活用

あらゆるモノとインターネットが結びつく「IoT」の技術を活用し、ベテラン農家がナシの木を剪定するノウハウを蓄積する試験を鳥取大農学部らのグループが公開した。 2、3 年後に、ナシ園の映像を見ながらどの枝を残すかを示すことができるスマートフォンアプリなどの実用化を目指す。 高齢化と担い手不足が進む農業で、特産品・ナシの栽培の技術伝承を図る。

鳥取市福部町湯山の観光農園橋本園(橋本保園主)で 27 日、鳥取大農学部の森本英嗣准教授(農業情報工学)と学生ら 8 人が試験を実施した。 土木工事現場などで地形を測量する 3D レーザースキャナーを用い、20 アール弱のナシ園の 26 地点で剪定前後のナシの木を撮影した。 このデータに実際に剪定した枝の大きさや農家への聞き取りデータを合わせて分析し、剪定のノウハウを見いだす。

ナシの木は、1 年で枝が 1 メートルほど伸びることもあり、毎年収穫が終わった 12 月ごろから 3 月ごろにかけて剪定作業をするが、将来的においしい実をつけられそうな元気な枝を見極めて残す必要がある。 ただ、枝を選ぶには熟練の技が必要となる。 試験は、森本准教授がスマート田植え機の研究で付き合いのある測量機器メーカーのトプコン(東京都板橋区)に協力を依頼し、2016 年 11 月から始まった。 土木や建設の現場でも高齢化が進み、ベテラン職人が減っている。トプコン国内 IT 農業推進部の吉田剛部長は「農業の方がノウハウを数値化するのがより難しいが、熟練した農家がいなくなる前にデータを残す手伝いをしたい」と話した。 (長崎緑子、asahi = 4-6-19)


ソメイヨシノ、別れて戻ってのルーツ判明 全ゲノム解読

各地で満開を迎えている桜「ソメイヨシノ」の全遺伝情報(ゲノム)の解読に、京都府立大や島根大、かずさ DNA 研究所(千葉県)の研究チームが成功した。 ソメイヨシノの祖先が 552 万年前に異なる種に分かれた後、百数十年前の交雑で再び一つになった誕生のルーツがわかったという。 ソメイヨシノは全ての木が同じ DNA を持つクローンで、原木から接ぎ木や挿し木で増やされてきた。 交雑で生まれた雑種のため、ゲノムが複雑で解読が難しく、研究があまり進んでいなかった。

そこで研究チームは原木と推定される、東京・上野公園のソメイヨシノから、許可を得て葉を採取。 葉の細胞の DNA を調べ、ソメイヨシノのゲノムが約 3 億 5 千万塩基対あることを突き止めた。 島根大が持つ桜 139 品種の DNA から類縁関係を調べたところ、通説通り、エドヒガンとオオシマザクラを祖先に持つ可能性がわかった。 さらに、祖先の桜から 552 万年前にいったんそれぞれの種に分かれた後、百数十年前に交雑によって再び一つになり、ソメイヨシノが生まれたというルーツもわかった。

また、解読結果をもとに開花の 1 年前から 1 カ月ごとにつぼみの遺伝子の働き方を解析。 開花が間近に迫った 1 カ月前からは、2 日ごとに調べた。 遺伝子の働きで、抑制されていたホルモンの作用が、活性化されることによって開花に至る仕組みがわかった。 京都府立大の板井章浩教授(園芸学)は「簡単に開花時期を予想できる方法を開発したい」と話している。 3 月に川崎市であった園芸学会で発表された。 (田中誠士、asahi = 4-5-19)

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ソメイヨシノの全遺伝情報解読 島根大などのチーム

サクラの代表品種「ソメイヨシノ」のゲノム(全遺伝情報)を解読したと島根大や京都府立大、かずさ DNA 研究所(千葉県)のチームが 30 日までに明らかにした。 ゲノムは生物を形作る設計図と言われ、さまざまな生命活動に関わる。 チームは、開花する際に働く遺伝子が今回分かり「研究が進めば、正確に開花時期が予測できるようになるかもしれない」としている。 チームによると、島根大が保有する農園のサクラ約 140 品種や、ソメイヨシノの原木との研究報告がある上野恩賜公園(東京都)の樹木の組織を採取し、全遺伝情報を解読した。 (kyodo = 3-30-19)


「奥出雲町をもっと良く」 横田高生ら提案発表会 島根

県立横田高の 1 年生(現 2 年生)たちが 3 月、学校のある奥出雲町を「もっと良くするために、高校生としてどんなことができるか」を考えた提案を、同町職員や町民らに発表した。 閉校となった小学校の活用や、ふるさと納税返礼品の仁多米と奥出雲和牛を使ったレシピの提供など、実現の可能性が見込まれる提案に町民からは、今後の展開を期待する声が寄せられた。

生徒たちは総合的な学習の時間を利用して、提案を実現につなげるための取材や調査を重ね、その経緯をグループごとにまとめた。 同町で初めて閉校になった高田小をめぐって、卒業生でもある生徒らが、「このままではもったいない」、「今後、閉鎖となる施設のモデル事例にしたい」として注目。 最初は IT 企業を誘致することなどを提案としてまとめたが、地元の活性化をめざす住民グループとの話し合いを通じて、「たくさんの人が集まれる場所にすることが大事」と考えを修正し、高校生が一緒に遊んで子どもたちが楽しめる場所づくりを新たな提案とした。

別のグループは、ふるさと納税の返礼品に、高校生が作った特産品のレシピを入れることを考案。 当初は自分たちと同じ年代を対象に考えていたが、町のふるさと納税担当者から、寄付者は 40 - 50 代の男性が最多だと聞いて再考。 返礼品を選んでいるとみられる寄付者の妻を対象に、中高生の子どもがいる女性向けに、返礼品の奥出雲和牛と仁多米を使ったレシピをホームページに掲載することを提案した。 町内にある有名な棚田を使っての田んぼアートという提案もあり、勝田康則町長が「集客にもつながるいいアイデア。 ふるさとへの思いがよく伝わってくる。」と話した。 (木脇みのり、asahi = 4-3-19)


「平成のハーン」島根発信 ダスティン・キッドさん

島根県立大学短期大学部講師

■ 松江市在住のダスティン・キッドさん (41) は米国出身で、再来日して約 20 年。 島根の歴史や文化をこよなく愛し、世界に発信している。 地元では彼を「平成のラフカディオ・ハーン」と呼ぶ。

Dustin Kidd : 1977 年米アイダホ州生まれ。 2000 年セントラル・ワシントン大卒。 在学中の 1998 年から 1 年間、島根大学留学。 00 年に再来日。 09 年島根県立大学短期大学部非常勤講師。 14 年専任講師。

「大学で日本語を専攻したのは、同じ寮で暮らしていた日本人留学生から勧められたのがきっかけだ。 海外文化や外国語に興味があり、未知の世界をのぞいてみたかった。 講義ではアメリカ人教員が流ちょうに日本語を話しながら言語に対する熱い思いを語っており、自分も『あんなふうになりたい』と思った。」 「通っていた大学は日本にある 4 つの大学と姉妹校になっており、交換留学制度があった。 留学先を島根大学に決めたのは、東京や京都などの大都会だと英語が通じて、自分に甘えてしまうと思ったからだ。 現地に行くまで、島根のことは全く知らなかった。」

「もともと私は田舎育ちで、都会は苦手。 島根の空気や雰囲気は自分に合った。 島根でまた暮らしたくなり、米国に戻って 1 年後に国の外国青年招致事業(JET プログラム)を活用して再来日した。 北海道や松江の高校などで英語教師を務め、現在は県立大学短期大学部で英会話や異文化理解をテーマに授業を受け持っている。 観光ガイドブックの英訳や、地元テレビやラジオ局への出演などの仕事もしている。」

■ 趣味は神社巡り。 休日を利用し、約 1 年半かけて全国の「一の宮」 106 カ所を訪れた。 地元でも使える人が少なくなった出雲弁も巧みに操る。

「島根大学に留学していたとき、寮の近くに神社があった。 そこに行くとなぜか日ごろの悩みがすーっと抜けて落ち着く感じがした。 それから神社の魅力に取りつかれた。 出雲が神話の舞台だとここに来て初めて知ったが、古代と現代が共存し、信仰の世界と俗世界がうまく調和している貴重な場所だと思う。」 「言葉と文化は切っても切れない。 その言語にしかない表現があり、方言には標準語にない温かみがある。 出雲弁をしゃべるのはそれを伝えたいからだ。 東京中心の情報発信が強まり、方言を使う若者が少なくなっていて残念だ。」

■ インバウンド(訪日外国人)誘致で後れを取っている島根県に対し、「ありのままの姿」を伝え、ファンを呼び込むべきだと説く。

「島根には出雲神話やたたら製鉄など、『ここにしかないもの』が多い。 地元の人は当たり前すぎて、それに気づいていない。 本当は誇りに思っているのかもしれないが、『田舎で何もない』と謙遜するなど、自己アピールもうまくない。」 「インバウンド誘致のためには、ターゲットを絞ることが重要。 日本に初めて来る外国人の旅行先は東京、京都などでいい。 島根は田舎暮らしや日本の文化・歴史に興味を持った人たちなどに発信し、リピーター層を狙うべきだ。」

「外国人対応のインフラ整備も欠かせない。 県内には観光施設や店などで英語の案内標識がまだ少ない。 私も島根の魅力を海外に発信するお手伝いをし、活性化のために役立ちたい。」

《一言メモ》 「ズーズー弁」継承の動き

キッドさんが操る出雲弁は島根県東部で話され、五十音図のイ段とウ段の区別が曖昧な「ズーズー弁」として有名だ。 鳥取県西部(米子市、境港市など)の方言や、隠岐諸島の言葉に近く、島根県西部で使われる石見弁とは大きく異なる。 若者に次第に継承されなくなっている中、次世代に伝えようと取り組む団体も存在する。 松江市宍道町の「宍道・出雲弁保存会(会員約 50 人)」は 20 年以上の活動実績があり、「出雲弁一口スピーチ大会」を毎年開いている。 松江市中心部で 2017 年に発足した「松江・出雲弁保存会」の会員数は 140 人以上にのぼる。 (松江支局長西村正巳、nikkei = 3-27-19)


ポツンと一軒家 : 16.1% と高視聴率キープ

島根県で築 200 年の古民家、熊本県で巨大な門を捜索

日本各地の人里離れた場所に、ポツンと存在する一軒家で暮らす人を追ったバラエティー番組「ポツンと一軒家(朝日放送・テレビ朝日系、日曜午後 7 時 58 分)が 24 日に放送され、平均視聴率は 16.1% (ビデオリサーチ調べ、関東地区)と引き続き高視聴率をキープした。 24 日の放送では、島根県にある築 200 年の古民家に住む、代々継がれてきた米農家を全うしてきた夫婦の人生ドラマと、熊本県南部の山中に現れた、巨大な洋風の門の先に建つ大きな一軒家を紹介した。 番組は所ジョージさんが MC、林修さんが「パネラー」を務める。 手塚とおるさんと酒井美紀さんがゲスト出演した。 (MantanWeb = 3-25-19)


ドローン映像で 島根半島、空から 推進協が実験

日本ジオパークに認定された「島根半島・宍道湖中海ジオパーク」を空から楽しんでもらおうと、松江、出雲両市などでつくる推進協議会は 18、19 両日、松江市島根町の「松江ビジターセンター」で、ドローンが撮影する映像で観光案内をする実験を行った。

島根大総合理工学部の大平寛人准教授らが、ドローンが名所を飛行して撮影した映像を、VR (仮想現実)ゴーグルを装着して体感した。 ドローンは「加賀の潜戸(かかのくけど)」や海底の火山活動によってできた「桂島」など、同町周辺を 15 分ほど飛行。 ボランティアガイドの召古裕士さん (64) が、「溶岩が冷やされてできた枕状の岩石が観察できる」などと案内をした。

大平准教授は「地形を立体的に観察することができ、ダイナミックな自然現象を体感することができた」と話した。 召古さんは「映像の乱れなどの課題が見つかった。 改善してジオパークの魅力を伝えるドローンガイドの実現を目指したい。」と意気込みを語った。 (yomiuri = 3-22-19)


山陰道、「出雲 - 大田」 17日午後 5 時に開通 島根

国土交通省が整備を進めている山陰道の一部区間「多伎・朝山道路」が 17 日午後 5 時に開通した。 国道 9 号に沿って出雲多伎インターチェンジ (IC) - 大田朝山 IC 間を結ぶ 9 キロ。 勾配のあるカーブが連続し、交通事故が多かった国道の仙山峠を回避でき、移動の安全性が高まることが期待される。

同省によれば、開通によって、県庁と益田市役所間の所要時間は現在より約 3 分短縮される。 この日、出雲市内で記念式典があり、県選出の国会議員や溝口善兵衛知事をはじめ、長岡秀人出雲市長、楫野弘和大田市長らが出席。 長岡市長は「出雲大社の出雲と世界遺産のある大田が結ばれ、地域活性化になる。」 楫野市長も「来年の全国植樹祭には山陰道を通って来てもらえれば」とあいさつした。 出雲多伎 IC で、関係者によるテープカットも行われた。 (杉山高志、asahi = 3-20-19)


映画「白い船」モデルの塩津小が今春閉校 島根

校舎から見える沖合の白いフェリーと児童の実際の交流を描いた映画「白い船(2002 年)」のモデルとなった出雲市立塩津小学校で 15 日、最後の卒業式があった。 島根半島の日本海側にある同校では児童数が減少。 卒業生 3 人を在校生 3 人が見送った。 フェリーとの交流を始めた 1998 年当時、5、6 年生だった卒業生は「大切な思い出」とつぶやいた。

井上睦子校長は卒業生 3 人に 1 人ずつ卒業証書を手渡し、「塩津小学校は閉校になりますが、ここで仲間と過ごした 6 年間を心のふるさととし、同級生 3 人、力を合わせて新しい世界に羽ばたいてください」とはなむけの言葉を贈った。 卒業した佐藤翼君は、小学校での一番の思い出として白い船の錦織良成監督や出演者も来場した学習発表会で劇をやったことを挙げ、「中学校に行ったら、塩津小はみんな仲良しでにぎやかな学校だったよと伝えたい」と笑顔で話していた。

児童数は 1960 年度に 127 人に達したが、98 年度には 19 人、今年度は 6 人にまで減っていた。 閉校式は 23 日に同校体育館である。

離れても 地域とつながり 当時の児童らは いま

2 月中旬、当時の 6 年生で会社員川谷優さん (32) と 5 年生だった会社員川谷しおりさん (31)、保育士松村綾子さん (31) の 3 人に、学校近くの塩津漁民センターで話を聞いた。 学校から見える「白い船」が新潟県と福岡県を結ぶフェリーであることがわかり、船長に手紙を書き、児童らは乗船旅行までした。 その様子は新聞にも取り上げられ話題になった。

優さんは「最初はフェリーって言葉も知らなかった。 2 回目の修学旅行みたいでラッキーだった。」と楽しそうに振り返る。 松村さんとしおりさんは当時は「漁村だから船はいつも見ているからあまり興味なくて」とも。 閉校について、3 人は口をそろえて、「とうとうか。 映画のこともあるし、閉校しないかとも思ってたけど。」 3 人によると塩津地区では、この 20 年で携帯の電波は入るようになったが、商店はなくなり、地区外に行かないと買い物ができないようになった。 優さんは「漁をするにはいいけれど、生活には不便だから」と話す。

3 人は平田中学校(出雲市)に通った後、就職や進学で時期を前後しながら塩津を離れた。 今は優さんは出雲市平田町、しおりさんは松江市大庭町、松村さんは塩津に戻り、それぞれ暮らしている。 しかし地区とのつながりは保ったままだ。 優さんは地区の消防団や神楽を舞う塩津芸能保存会に所属している。 しおりさんも盆踊りなど数多くある地域の行事にはよく帰って参加するという。

優さんは「自分の家でなくても『ただいま』というくらいでみんなが家族みたい」と塩津の良さを語る。 3 人にとって、「白い船」はどんな存在か聞いてみた。 「手紙を出してみようと先生が提案してくれた。 私たちの大切な思い出です。」 しおりさんの言葉に、2 人もうなずいた。 (内田快、asahi = 3-16-19)


山の小さな全寮制高校 17 人が巣立ち 思い語る 島根

島根県江津市の山の中腹に、生徒数約 50 人の小さな全寮制高校がある。 「キリスト教愛真高校」。 生徒は敷地内の寮で共同生活をしながら勉学に取り組んでいる。 10 日に卒業の式典があり、巣立っていく 17 人が 3 年間の思いを語った。

この高校は、キリスト教思想家の内村鑑三の流れをくむ人たちによって、1988 年に開校された。 「人は何のために生きるのか」という根本問題を教育の中心に置く。 労働を重視し、毎日の食事づくりや清掃のほか、週 2 回、園芸や修繕、養鶏、製パンなどの班に分かれて作業にあたる時間もある。 平和学習にも力を入れ、1 年生は広島で被爆者の話を聞き、3 年生の修学旅行では沖縄を訪ねる。 生徒は全国から集まり、島根県内の出身は現在 3 人だ。 式典では礼拝の後、卒業生全員が一人ずつ壇上に立って、自分の思いを披露。 参列した在校生や教職員、父母らが聴き入った。 (稲石俊章、asahi = 3-12-19)


- プレスリリース -

株式会社ガイアックスと島根県益田市との連携協定締結の決定および協定式の実施について

地域体験の CtoC マッチングサービス「TABICA (たびか) https://tabica.jp/」を運営する、株式会社ガイアックス(所在地 : 東京都千代田区、代表執行役社長 : 上田祐司、以下ガイアックス)と島根県益田市は、2019 年 3 月 23 日、益田市ならではの「地域資源」や「ひと」の魅力を活かした着地型観光体験(体験・滞在型プログラム、以下プログラム)の開発をおこなうべく、連携協定を結ぶこととなりました。 両者は、TABICA での着地型観光体験を通して持続可能な地域づくりを実現し、著しく人口が減少する地方における地方創生のロールモデルとなることを目指します。つきましては、下記のとおり協定式を実施します。

  1. 日時
    平成 31 年 3 月 23 日(土) 18:30 - 21:00

  2. 場所
    Nagatacho GRiD 6F Attic (東京都千代田区平河町 2-5-3)

  3. 出席者
    益田市市長 山本浩章
    益田市石見神楽神和会 島田祐司、神田惟佑 株式会社ガイアックス 代表執行役社長 上田祐司
    TABICA 事業部 地方創生室 室長 細川哲星
    ANA デジタル(株)・デザインラボ イノベーション リサーチャー 野島祐樹
    一般社団法人オンパク・ジャパン 理事 伊藤康丈

  4. 日程
    18:00 開場
    18:30 協定式登壇者:山本市長、上田
    18:40 トークセッション 1 「シェアリングエコノミーと観光」登壇者 : 上田、野島氏、伊藤理事
    19:00 トークセッション 2 「益田市の着地型観光の鍵 "石見神楽"」登壇者 : 山本市長、島田氏、神田氏、細川
    19:30 石見神楽上演 演目「十羅」、「塵輪」、「大蛇」(予定)

  5. 参加者
    一般、募集定員 100 名、入場料 2,000 円

  6. 応募方法
    TABICA サイト (https://tabica.jp/travels/7760) 3 月 20 日(水)〆切

イベントについてのお問合せ先 : (一社)益田市観光協会 0856-22-7120

● 提携の背景 1 : 人口減少を前提とした地方創生の取り組み

多くの自治体において人口減少がさけばれ「総合戦略」にもとづく取り組みが進められています。 しかし、人口減少はもはや課題ではなく、避けることのできない未来であり、これを前提とした持続可能な地域づくりが求められています。 益田市では、総合戦略の推進施策を貫く大きなテーマとして「ひとづくり」を掲げ、仕事のみならず、趣味、ボランティア、伝統芸能、子育てなど、多岐に渡るジャンルにおいて「日々の目標に対し能動的に生き、自らの可能性を広げることのできるひと」をモデルとし、これらの「ひと」と次世代を担う子どもの出会いと対話の場を設けることに意識的に取り組んでいます。

まち・ひと・しごと創生益田市人口ビジョンによると、本市の人口減少の大きな要因として特に 15 - 24 歳の若い世代の、進学や就職による転出超過があげられます。 「ひとづくり」の取り組みは、一度は益田市を離れた子どもたちが、ふるさと益田に帰る大きなきっかけとなります。 そして、その子どもたちが、やがては次のモデルとなる「ひと」となり、その次の世代の子ども達との関わりに参画することで、ひとづくりの輪が未来へ繋がっていきます。

以上のことより、人口減少、地域経済の縮小が加速する中、持続可能な地域づくりのため、直面するあらゆる課題に対し主体的に取り組む人材(自らの可能性を広げ、能動的に生きる人材)の育成が不可欠であり、益田市は「ひとづくり」を市の施策を貫く柱としています。

● 提携の背景 2 : :シェアリングエコノミー活用により着地型観光を推進

このような中、益田市の観光分野においては、地域のあらゆる資源を観光資源ととらえ、観光関連産業に携わる人のみならず、それらに携わる「ひと」と協働することで、「観光による持続可能な地域づくり」を実現するため、一般社団法人益田市観光協会を中心とした取り組みが進められています。 具体的にはプログラムを提供する着地型旅行商品の造成・販売に向けた体制を構築するため、平成 30 年度、地域情報化アドバイザー制度を活用し、ガイアックスから職員の派遣を受け、プログラム提供者(ホスト)を対象とした勉強会を開催しました。

参加者アンケートによると、およそ 9 割のホストが、今後、引き続きプログラムを提供したいと回答。 また、「普段顔見知りの人のコアな部分を見ることができた」、「普段は言えないことを言えた」などの声もあり、ホスト自身が、自分の暮らしや仕事、趣味などを人に説明し、共感を得ることが自信(自らの可能性を広げること)につながっている実態も見えてきたところです。

こうした人材はまさに、益田市が育成したい「ひと」であり、今の世代の子どもたちのモデルとなる存在です。 本事業の実施は、その増加につながり「観光による持続可能な地域づくりの実現」に寄与するものと考えます。 加えて、TABICA による暮らし体験のマッチングは、ホストと利用者が共通の趣味などで繋がるコミュニティーとも言え、一過性となりがちな観光による交流人口以上の、関係人口の創出にも繋がるものと考えます。

● 提携概要

本提携により、地域に住む「ひと」や「地域資源」に根ざしたプログラムの開発と運用をおこない、マッチング数の最大化を図っていきます。 TABICA の仕組みを活用しながら地域コーディネーターである(一社)益田市観光協会と協働し、プログラムの開発をおこなっていく予定です。 (PR Times = 3-8-19)